「韓国は日本人が作った」

12.06.09
著者出版社ISBN初版定価(入手時)巻数
黄 文雄ワック4-89831-6322010/9/7933円全一巻

もう何年か前のこと、反中デモだったと思うが、それに参加したときのこと、黄文雄さんがいた。 黄 文雄 デモが終わって解散したのち、黄文雄さんは主催者たちとは離れてお一人でたたずんでいた。おばQ必死の思いで近づきまして、「先生、握手してください」とお願いしたんであります。黄先生、にっこりとされて握手していただきました。感激です、一生忘れません。
いえ、単なる思い出話でございます。

私はもう2年くらい新品の本を買ったことはない。いかに前宣伝すごい本でも、ベストセラーでも2週間もすると古本屋に並び、数軒しか離れていない書店の半値で売っているのだから、数日早く読むために正価を払う気にはなれない。
ところが、仕事から引退すると毎月月給が入るわけではないから、古本の値段も高く感じる。そんなわけで最近は、市の図書館とか大学の図書館に出没している。もっとも引退したから時間が余っているという事情もあるが・・
市の図書館は平日すいているし、大学の図書館は土日はガラガラと、混み合う曜日がずれているので私にはハッピーである。

もっとも市の図書館は小説の類が多く、あまり私の好みには合わない。私は小説の類はまず読まない。理由を簡単に言えば、興味がないというのが一番の理由だ。
10年くらい前、私は手当たり次第に小説であろうと、なかろうと読んでいた。私が好きだった小説のカテゴリーはSF、ミステリー、時代物、歴史ものといったところだが、いずれも最近の物は、人間を書くことから設定やストーリーのすごさを競うようになったと思う。それは映画しかもCGの進化と関係があるだろうと推察する。
アシモフ アイザックアシモフはSF小説とは科学技術を書くのではなく、それを背景に人間を書くものだと語ったように記憶している。今のSFはアイデアだけはすごいが、人間を書いていないように思う。
ミステリーも同じく、古き良き時代のものは犯罪やテロを背景に人間を書いていたと思う。フレドリック・ブラウンの小説はトリックもすごいと思うが、それよりも事件に関わった犯罪者、被害者、警官などの悲喜劇を人情あふれて書いたことに素晴らしさがあると思う。もっともブラウンの時代のトリックは今の時代はチャチに見えるのだろう。

と話が大幅にそれてしまったが、今の私は小説を読まないということである。
では、どんな本を読むのかというと、私の場合はあるテーマについて集中的に読むというパターンである。つい最近までは日露戦争関係を読んでいた。メモしていたわけではないが、20冊や30冊は読んだように思う。そもそもは司馬遼太郎の「坂の上の雲」が秋山兄弟を持ち上げるばかりが気に入らないので、本当はどうだったのだろうかということが発端だった。
日露戦争の物を読んでいて、関心がだんだんと時代が下って支那事変に移り、百人切りとなり、今は韓国の国民意識というか、なぜ韓国はひたすら日本にたかるのかということについて関心が移った。私の心理状況はわかりやすい。
今までも韓国の意識とか政府高官の発言などについての本は多数読んでいた。厄介な隣人がいると人生が楽しくないのは個人でも国家でも同じだ。日本人は不幸な星の下に生まれたらしい。

ということでやっとこの「韓国は日本人が作った」にたどりつく。図書館で借りた韓国関係の数冊の中にこの本があったということだ。
さて、この本を読み始めると、どうも乗らないのですよ、読み始めるとすぐに読みたくなくなってしまう。なぜか、実に日本人がバカに見えるから。
なぜ韓国に、あるいは韓国人にたかられて、ホイホイと謝ってしまうのか、お金を与えてしまうのか、土地を差し上げてしまうのか、そういうことのオンパレードである。
著者である黄文雄さんはこの本を通じて、日本人よしっかりしろと鞭打っているのだと感じた。
黄文雄さんは語る
「中韓の身勝手な内政干渉を、文句ひとつなく、ただ甘受してきたこと、これこそ戦後日本の最大の堕落である」と(P.107)

中共が南京虐殺という架空の話をしているが、そこでは人口20数万人の南京で30万人を殺戮したことになっている。日本軍は強いだけでなく手品が使えたらしい。
それと同様に秀吉の朝鮮出兵でも当時人口200万だった朝鮮で300万人を虐殺したという。加藤清正さすがである。

面白いエピソードはたくさんあるが、極めつけは19世紀末アメリカ公使館で公使館員がテニスをしていると、李朝朝鮮の高宗が「どうしてあんなことは奴隷にやらせないのか」と語ったという(p.283)。いかに朝鮮という国は肉体労働を忌み嫌う価値観かということだろう。

もうひとつ気に入ったフレーズ
「山河破れて国あり」(p.307)
朝鮮はその地勢的なことから価値はあったのだろうが、中国から見ても日本から見てもロシアから見ても、それぞれ軍事的な価値以外、経済的には全く無意味だったと思われる。

まとめ、
日本人は韓国と対当に議論するためには、韓国の歴史を学ぶ必要がある。それも20世紀だけでなく、過去半万年の朝鮮の歴史を学ぶことが必要だ。そしてはじめて韓国人と議論ができるだろう。もっとも私が言いたいことは、半万年の歴史が中国の属国の歴史であり、内乱と暗殺の歴史であることを認識してのことという意味である。
日本人が反省とか謝罪をする必要は全くない。韓国人こそ日本に対して反省と謝罪をしなければならない。
この本を読んで感じた一番のことは、日本人は韓国人に尊敬してもらうことはない、きれいさっぱり縁を切りたいと思うことだ。

サヨナラ韓国、サヨナラ北朝鮮と言えたらいいね




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