プライズそれともライセンス

2013.09.08
昔テレビで外人が「横綱はプライズですかチャンピオンですか」と語っているのを観た覚えがある。その時、負けがこんだ横綱が引退するかどうかが話題であった。
横綱が相撲取りの精神的なかがみとしての位置づけなら、多少負けがこんでもその偉大さは変わらないだろう。その代り清廉潔白が要求される。他方横綱が、単純に勝ちあがったチャンピオンなら、勝てなければ横綱から陥落あるいは引退するのは当然だが、法に関わらないちょっとした不祥事をおこしても、横綱という地位とは無関係だ。
「横綱はキムチが好きでしょう」と言い募るしつっこいマスゴミに「うるさいキムチヤロー」と怒鳴っても何ら問題はない。もっともこの場合、横綱はなにもおかしくなく、キムチの宣伝をしたマスコミがおかしいと思うのは私だけではないだろう。
しかし現実の横綱はどちらでもなく、あるいはどちらでもあるのなのかもしれない。まあ、私は相撲には詳しくない。
ちなみに私は相撲などとったことはないが、おなかの出は相撲取り並みだ。

相撲取り
相撲の横綱について次のような文章を見つけた。
「相撲は古くからあったが、江戸時代にはスポーツとして栄えた。とりわけ寺社の奉納相撲として盛大に行われたが、あるとき相撲は、スポーツから祭りになった。相撲そのものが神様への奉納物になったのである。そこで選ばれた力士がすべての関取を代表して、腰に白い麻の綱を張り、紙垂をたらし、つまりしめ縄を張って土俵入りを行った。いわば神子になったのである。それが横綱だ。
横綱はあくまでも臨時的かつ祭祀的な存在で、番付上の最高位は相変わらず大関だったが、明治42年以降、横綱は大関の上になった。であるからいま横綱は強いだけでなく神子でもあるから、成績が振るわなければ神隠れつまり引退するのだ。
「縄文人に学ぶ」上田 篤、新潮新書、2013、p.106
上記が論理的説明とも思えないが、参考までに掲載しておく。

ISO認証はいったいなんだろうかという疑問について、過去何度も書いた。
第三者認証というビジネスモデルMSSとは その2などなど、
本日もまたその続きである。

ISO認証は二つの意味があり、一つは対外的にはISO規格に適合したマネジメントシステムが存在するという証明であり、もう一つはその組織を良くするためだという。それは偉大なる飯塚先生が語ったことだから間違いはないのだろう。もっとも「IAF/ISO 共同コミュニケ」で語っているのは前者だけであって後者について言及はない。ひょっとして飯塚先生が間違っているのかもしれないが、まあ、そこは見解の相違としておこう。

ともかく二つの目的があるとして、前者はどんな意味を持つのだろうか?
一定レベルの品質マネジメントシステムがあるということが、ビジネス上の要件あるいはメリットとなるならば、それはプライズではなく商取引における資格、ライセンスとなるだろう。もっとも独占禁止法及びその下位規定において認証を要件とすることを禁止しているから、必要条件とすることはできない。しかし入札時にISO認証していると加点するという仕組みは官公庁も自治体もおこなっているので合法らしく、ISO認証はライセンスとまではいかなくてもアドバンテージであると言えるだろう。
あるいは更に加点まではせずとも、この会社は良さげだねという心証を与えるという意味で、商取引においてメリットとなるだろう、いやメリットとなることもあるだろう。
あるいはまったく取引において有利になることもないとしても、認証していることによって世間の評価が高まるかもしれない。

ちなみに世間の評価を上げるにはどんなことをすればいいかといえば、人にできないことをして社会に貢献することだろう。
2001年のえひめ丸とアメリカの原子力潜水艦の衝突事故のとき、沈没船内から回収された長期間海水につかっていたデジカメのメモリーカードからデータを読みだして遺族に犠牲者の最期の写真を渡したソニーの行為が評価され尊敬されるのは当然だ。
ISO認証は、それほどの価値はないだろうが、なにもしていないというよりも、ISO認証しているほうが少しは評価されるかもしれない。

後者つまり会社を良くするということはどうだろうか?
先ほども書いたが、飯塚先生はそのような使い方もあるとのたまわっていたが、「IAF/ISO 共同コミュニケ」ではそんな目的に使えるとは語っていない。想定していなくても役に立つなら結構なことであるが、本当に役に立つのか否かは定かではない。少なくてもISO認証することによって企業が改善されたという証明はされていないし、認証した結果、企業が良くなったという報告事例を見たことがない。
おっと、文書管理が良くなったなんてのは論外だし、多くの発表会でISO認証してこれほど会社がよくなりましたなんて語っているのは、今までいかにまっとうな仕事をしていなかったかという暴露話であって、ISOとは無縁の恥さらしというべきものだ。
つまり後者についてはいまだ証明されていないことにご同意いただきたい。

つまり総合するとISO認証とは実績に基づかない期待そのものである。経済学では、ものそのものの価値ではなく、価格が上がるだろうという期待による値付けをバブルというらしい。バブルとは風船とか破裂するという意味ではないのだ。アメリカでSOxの取引をバブルといったし、現在のCO2排出量取引もバブルなのだ。
NTTの株が上場されたとき、多くの人が上がると思って買おうとした。結果はどうだったのだろう。
つまり期待外れってとこでしょうか?
まあ、あれもバブルでしょう。もっとも株の取引で配当を得るために売買している人はまずいないでしょうから、株の取引は100%バブルともいえる。

うそ800 本日のまとめ
認証とはいかなる価値があるのか考えましたが、いくら考えてもわかりませんでした。
とするとどうしても必要なとき以外関わらないほうが良いというのが結論のようです。
お隣に大韓民国 大韓民国 という国がありますが、この国にも関わらないほうが良いようです。

うそ800 本日の悩み
ニューヨークのセントラルパークでは多くの人たちがジョギングを始めいろいろなスポーツをしていて、運動中に倒れる人も多いそうです。そのために救急車が待機しているそうです。
健康のためにスポーツをするのか、スポーツをするために健康でなければならないのか?
いやあ悩みます。
ISO認証しても特段良いことがないのでは、何もしないほうが・・・


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