審査員物語17 審査員研修3

15.02.19
審査員物語とは

ISO審査員研修も4日目となった。三木はあいも変わらず時間前に着いてナガスネの前で待っていた。なぜそんなに早く来るのかといえば、混雑する東海道線に乗りたくないからだ。会社に行くときは始業1時間前に出社している。その時刻でも電車は座れないが、混雑はまだそれほどひどくない。そして始業時間まで試験勉強をしている。勉強を家でするか会社でするかの違いだ。今週はISO審査員研修でナガスネに来ているので、早く来ても建物には入れない。しかし電車の混雑を考えるといつも通りに家を出てナガスネの前で待っていた方が良いと三木は思う。
研修初日は地方から出てきた人とかこちらに住んでいてもあまり地下鉄の状況などを知らない人が早めに来て三木と一緒に待つ人もいたし、昨日は木村という人が早めに来たが今日はまだ表れない。早く来る意味がないと思ったのだろうか。4日目となるともうみんな時間ぎりぎりに来るのだろう。
相棒がいないと困るとか寂しいということもない。三木はビルの前に立ったまま公害防止管理者の通信教育のテキストを読んでいた。受験生に戻った感じだ。いや受験生であることは間違いない。
平目
「おはようございます」
突然声をかけられたので三木はハッと顔をあげた。
顔を見て受講生仲間であることは分かったが、三木は名前を知らなかった。
平目
「三木さんでしたよね? 昨日のマニュアルチェックのグループ発表をされた。
ああ失礼しました、私は平目と言います」
三木
「おはようございます。平目さんもマニュアルチェックの発表をしましたね」
平目
「私のグループでは誰も回答に自信がないというので私が発表することになってしまいました」
三木は平目の発表が不具合カ所をすべて当てただけでなく、その根拠がISO規格のどこかを説明したことを思い出した。三木のグループが担当した章は平目のグループとは違っていたが、三木には不具合カ所はわかっても、不具合の理由というか根拠がわからないところがいくつかあった。そんな訳で三木は平目をISOに詳しい人だなあと思ったのだ。
三木
「平目さんは不具合を指摘しただけでなく、なぜそれがまずいのかをしっかりと説明されていたので感心して聞いておりました」
平目
「あんなことはISO規格を読むと分ります」
三木
「そうとうISO規格を読み込んでいらっしゃるようですね。
あのう、つかぬことをお伺いしますが、この研修を受けているということは、平目さんは審査員になるおつもりですか?」
平目
「うーん、どうでしょうかねえ。私は本社の環境部門でISO事務局を担当しておりまして、定年になっても1年や2年は嘱託で働くことになるでしょう。そう考えると今更審査員になってもあまりメリットがないように思います」
三木
「メリットとは?」
平目
「審査員になると老後も働けるとか、収入があるということです。私はあと2年で定年ですから、三木さんより年上でしょう。年金が満額もらえるようになるのは年齢によって異なりますが、私の場合は62歳から満額もらえます。それで、それまで嘱託で働きたいと申請しています」
三木
「審査員になりたいという人は多いですが、やはり定年後も働けること、収入があるということが目的ですか」
平目
「確かに嘱託になるとどこでも社員のときよりは賃金が7割とか半額になりますからね。それに嘱託を希望しても全員がなれるわけでもないでしょうし。そういう理由で審査員になりたい人はいるでしょうね。あるいは定年になる前に、50前後でもう昇進できないと見切れば、審査員にでもなってみようかという人もいるでしょうね。
とはいえ、いずれにしても50過ぎてから全く異なる分野の勉強をして一人前になれるのかと考えると、どうでしょうかね」
三木
「確かに以前から環境管理の仕事をしていた方ならそれを生かしてということになるでしょうけど、今までまったく別の仕事をしていたなら難しいでしょうねえ」
平目
「私の場合、以前は技術管理、まあ特許の手続きとか図面管理の部門にいました。でも50を過ぎてからは第一線を引退してISOという閑職でのんびりやってます」
三木
「平目さん、ISO担当が閑職ということはないでしょう」
平目
「まあ閑職と言えるかどうかはともかく、会社のビジネスに関係ない、どうでもいい仕事という意味では間違いないでしょう」
三木
「ISOとは会社のビジネスに関係ない仕事なんですか?」
平目
「会社にはいろいろな仕事があります。まず本来業務というのがあると思います。製造業なら原材料を買う、加工する、売るというのがそれでしょう。そしてそれを支援する業務があります。経理とか人事とか技術管理とか、それらは事業推進のための必須業務だと思います。
しかし必須とは言えないが事業を円滑に進めるための仕事もありますね。そうですねえ〜、例えば構内売店とか駐車場管理とか、ISO事務局なんてのはそういう位置づけではないかと思います」
三木
「ISO認証しないとビジネスできないなんて聞いてますが」
平目
「そういう話はよく聞きますが、言われているだけですよ。現実には独禁法とか不正競争防止法などの規制がありますから、買い手が認証を強制することはできません。また消費者団体などがISO認証していない企業からは買わないなんて運動をしているわけではありません」

三木はそんなことを考えたことがなかった。なるほど、ISO認証のメリットというか必要性というのは虹のようなもので現実的ではないようだ。
三木
「すると平目さんのISOに対する姿勢ってどんなものなんですか?」
平目
「姿勢とおっしゃると、ああ、スタンスのことですか。そうですねえ〜、なるべく手間ひまかけずに認証を維持することですね」
三木
「手間ひまかけずとはどういうことでしょうか?」
平目
「三木さんはISO審査をご覧になったことがおありでしょう。もう審査員は言いたい放題ですからね。それを反論せずに、しかもなるべく手間をかけずお金もかけずに対応するのがISO事務局の手際だと考えているのです。ISO事務局の知り合いにはISO規格通りだから不適合じゃないと審査員と議論する人もいますが、あんなことをしても労力を使うだけで良いことはありません。そんなことをすると審査員だけでなく上司の心証も悪くしますしね。
他方、ISO規格は理想を示したものだというISOを信心している人たちもいますが、ありゃ間違いですよ。本で読んだ話ですが、ISO規格がすばらしいと会社の規則全て、就業規則までもISO規格に沿って直したなんてのがありましたが、もうバカかアホかと・・
ISO規格は最低基準を示したものであり、まして基準を示すだけで方法を示していませんからね」
三木
「平目さん、おっしゃることはよく分ります。しかし審査員のいうことをハイハイと聞いていては向こうが暴走するでしょうし、会社にとっては良くないことではありませんか」
平目
「ああ、もちろんその会社さんや担当者によって考える対応が違うのは分ります。でもね、審査員なんて年に1度しか来ないのですから軽く流した方が気楽です。むしろ審査員が要求することを、積極的にそして簡単に処理するということが力量と思っています、私はね」

 ワカラン
ワカラン
三木はそんなものかとも思う。しかし平目のような考えの人がいるからISO審査員が堕落しているのではないだろうか。おかしな判断はおかしい、間違いだと異議申し立てをするとか、ひどい審査員は二度と来るなと言うことは商取引においては当たり前のことではないだろうか。例えばクレクレ(注)いうバイヤーがいたとして、それをしょうがないと対応することが良いことではなく、相手企業に対して独禁法違反あるいは商道徳に反するとか、公正取引委員会に話を持ち込むことが正しい対応というものではないのだろうか。亜家周防あいえすおう社の審査を見てきた三木には、平目のようなナアナアの対応は決して良いことではないと思えた。
とはいえ思ったことをそのまま言ってもしょうがない。
注:分らなければクレクレママでググること
平目
「それとね、ISO事務局の中には、自分の意思というか考えを審査員に経営者や管理者に言ってほしいと吹き込む輩もいますが、あれもいけませんよね」
三木
「へえ、そんな悪どい、失礼、芳しくないことをする人もいるのですか?」
平目
「私の知り合いのISO事務局の中には自分が会社を動かしていると豪語している人もいますよ。まさか品質とか環境だけで会社が成り立っているわけないですよね。資金繰り、人事はどうなのかと・・
ISO事務局は自分の身をわきまえて仕事すべきですよ」
三木
「なるほど、担当者としてはいろいろ考えなければなりませんね」
平目
「社内的なことだけでなく、対認証機関のスタンスも重要ですね。私は自分の会社のISO事務局だけでなく鷽八百社グループのISO14001認証の指導をしておりまして、工場や関連会社を認証している10社以上の認証機関を相手にしています。どの認証機関もそれぞれ特有の癖というか考え方がありまして、その認証機関の癖に合わせてEMS構築を指導するのが腕前なのですよ」

三木は平目の話を聞いて驚いた。ISO14001はグローバルスタンダードのはずだ。それなら審査も国際共通のはずだ。ならば認証機関の考えに企業のEMSを合わせるというのはどう考えてもおかしいように思う。
ビルのドアが開いてガードマンが顔を出して二人に入ってくださいと声をかけた。



三木と平目はいつもの部屋に入ってコーヒーを飲みながら話の続きをする。
三木
「平目さん、平目さんは審査員になるおつもりがないようですが、それならどうしてこの審査員研修を受講されているのですか?」
平目
「まあ、いくつか理由があります。ひとつは内部的なことですが、ISO認証を指導をするとき自分が審査員補に登録していないと話を聞いてくれないからです」
三木
「話を聞いてくれないとは?」
平目
「どうも世の中では審査員とは偉い人たちだと思っているようです。そしてISOの指導をする人は審査員でなくても審査員補くらいでないと聞くに値しないと考えているようです。私が関連会社に行って指導してもみなさん私をバカにして話を聞いてくれないのです」
三木
「はあ? そんなものですか」
平目
「それから私は業界団体で作っているISOの懇談会などにも顔を出しているのですが、そういったところの出席者はみな審査員補に登録しています。会社によっては社内の内部監査を実績にして審査員とか更には主任審査員登録をしている人さえいます」
三木
「はあ? 内部監査をするだけで審査員や主任審査員になれるのですか?」
平目
「なれますよ。審査員登録基準を調べていただけるとわかります。審査員に登録するには一定期間に所定の回数の審査又は内部監査をすればいいのです。但し内部監査の場合はISO規格適合のシステムが構築されていること、主任審査員登録されている人の指揮下で行っていること、複数の組織の内部監査をしていることだけです」
注: 審査員登録基準は過去数度変わったが、基本はこの通りである。
(参照)CEAR「環境マネジメントシステム審査員の資格基準」(AE1100)
三木
「ほうそうですか・・・となるとまた新たな疑問がわきあがってきます。内部監査しかしない人が審査員登録や主任審査員登録をする理由はなんでしょうか?
だって審査とは第三者監査のことでしたよね」
平目
「初めの質問の方から片付けましょう。私が審査員補に登録しても仕事とか賃金という観点ではなにもないでしょう。しかし先ほど申しましたように仕事がやりやすくなることはメリットです。そしてウチの会社もそうですが多くの会社は環境担当者が審査員補登録する費用はもちろん、研修費用も負担してくれます。ですから資格を取っておいた方がよいでしょう。
そして審査員とか主任審査員になった場合ですが、まわりからすごいと思われることは間違いないです」
三木
「箔がつくということでしょうか?」
平目
「平たく言えばそうですね。おお、それから審査のときにISO事務局は名刺交換しますが、会社側に審査員あるいは主任審査員がいれば審査員に対して牽制になるでしょう」
三木
「牽制とは?」
平目
「変な審査をさせないぞと思わせることですね」
三木
「会社側にそういう人がいると効果があるでしょうか?」
平目
「正直言いましてウチには審査員も主任審査員もおりません。ただ同業の懇話会で聞くとそういう意味で資格を取らせていること、そして不適合を出されたときにはそういった人たちから異議を申し入れしていると聞いてます」
三木
「でも異議申し立てするには資格はいりませんよね」
平目
「まあ、突き詰めれば箔がつくということだけでしょうか」

そのとき教室に受講者が数名入ってきたので二人は雑談に切り替えた。



4日目は審査演習といってロールプレイの練習であった。さまざまな資料、マニュアルとか手順書とか帳票が用意されていて、審査員側と会社側に分かれて「規格要求をどのように満たしているか」「文書はあるか」「実施した記録はあるか」といったことのママゴトをする。
まあ文書・記録があるか/ないか、タイトルがマニュアルとおりか/否か程度を見る練習だから難しいことはない。参加者の多くは初めて監査をしたようで興奮している。終了時は、和気あいあい、やりがいがあったという顔をしている。三木はほんとの監査はこんなもんじゃないのになあと心中思う。

明日はいよいよ最終日だ。プログラムをみると「是正処置要求書作成演習」「審査報告書作成演習」最後が「CEAR筆記試験」となっている。三木は試験だけは気になったが、審査員研修は大したことはないなと思う。
資料をカバンに詰めていると平目がやってきた。
平目
「三木さん、これからちょっといかがですか?」
三木は右手で飲むしぐさをする。
三木
「少しなら付き合いますが・・・正直言って明日の試験が心配です」
平目
「大丈夫、大丈夫、私の知り合いだけでも20名くらい受講していますが、修了試験で落ちた人はいまだかっていませんよ」
三木
「そいじゃ8時までとしましょう。私が最初の落第生になってはいけませんからね」
平目
「アハハハ/ \ / \、そんなことないって」



講義終了後に平目と三木は新橋駅からJRで一駅乗って浜松町で降りる。平目の話では平目の勤務先が経営している居酒屋があり社員は割引で飲めるのだという。
その話を聞いて三木も勤め先の関連会社が経営している居酒屋チェーンがあることを思い出した。だが三木はそんなところに行ったら会社の知り合いばかりで酒が不味くなると思って利用したことはない。平目が特別なのか、平目の会社の居酒屋が特別なのか、まあ三木には関係ないだ。

その店はオフィスビルの地下にあり、そこらへんの居酒屋よりは上品というか高級に作られていた。接待ほどではなくて、社内外の人と飲むためのもののようだ。
平目も他の人に特段気を使っているようには見えない。知り合いがいないからかもしれないが。
平目は適当に酒と肴を頼み早速乾杯となる。三木は気になってメニューを見たが、特段安くもなく高くもない。後で社員証を見せると割引になるのを知った。
平目ビール肴焼き鳥ビール三木

早速話が始まる。
平目
「三木さんからいろいろ聞かれましたが、三木さんのお話は聞いてませんね。三木さんは審査員になるのですか?」
三木
「いやあ、そのへんになるとあいまいというか不確定なのですよ」

三木は認証機関出向のこと、公害防止管理者試験のことなどを話した。試験に合格しないとどうなるのかはっきりしないことも説明した。
平目
「なるほど今まで営業のお仕事をされていたのに、まったく無縁の公害防止管理者の試験に合格しなければならないとなると、それは大変ですね。まあ審査を受ける側からすると審査員が公害防止管理者くらい持っていないと信用できませんけど」
三木
「そんなものですか?」
平目
「なんと言いますかね、営業だって設計だって、その人の力量を測る公的な物差しがありませんよね。長年会社にいて、あの人は年に何億売ったすごい営業マンだ、あの人が設計した商品が何万台売れたということを知っているから能力があると評価されるわけです」
三木
「なるほど」
平目
「では、初めて会うISO審査員の力量を何で評価しますか? 正直言ってわかりません。審査の前に審査員候補者のプロフィルが送られてきまして、それを見て受け入れるか否かを回答するわけです。
でも大学の専攻を知っても力量なんてわかりませんね。三木さんが何学部を出たのか知りませんが、大学4年間で学んだことよりも会社勤め30年間で学んだことの方がはるかに大きいでしょう。
大学ばかりではないです。審査員の中にはドクターと書いている人もいますが、ドクターといっても農学博士ですと、それが環境にどう関係するのか?という感じですね。もっとも農学博士といっても多様ですから、農作物の品種改良ではなく排水処理の微生物を研究してきたのかもしれない。とはいえ排水処理の微生物を研究しても排水処理の運転がまっとうか否かが分るとも思えませんがね。それに30年前にとったドクターなら、現在では時代遅れかもしれません。
更に言えばドクターを持っていて審査員をするというのも理解できませんね」
三木
「まあ世が世ですから、それはしょうがないでしょう。私にしても半年前まではISO審査員というものを知りませんでしたから」
平目
「ああ、そうですねえ。
ともかく審査員の力量評価はむずかしいのです。せいぜいが保有資格で値踏みする程度です。それでどうせ保有資格を書くなら、特管産廃とか作業主任者などの小物ではなく、最低公害防止管理者くらいはと思います。ただ公害防止管理者を持っているといっても、その仕事をしていたのか、単に資格を取っただけなのかというのもありますね。
そういう意味では簡単なものより難しい技術士とか環境計量士などですと少しは信用できるかと思います。とはいえ環境計量士といってもペーパー試験合格だけで環境計量士と書いている人もいましてね、本当に環境計量士なのかどうかは要確認です」
三木
「ペーパー試験だけではだめなのですか?」
平目
「環境計量士になるにはいろいろな道があるのですが、ペーパー試験合格後に一定要件の実務経験とか講習会を修了することが必要で、その後に環境計量士登録になるのです。ですからペーパー試験合格ではまだ環境計量士ではないのです。おっと、その意味では公害防止管理者も同じですね」
三木
「は? 公害防止管理者も実務経験が必要なのですか?」
平目
「ちょっと違うのですが・・・公害防止管理者とは特定事業者、まあ公害を出す恐れのある工場と思ってくれればよいですが、そういうところで設置しなければならない職位なのです」
注:特定工場における公害防止組織の整備に関する法律 第4条第1項
三木
「公害防止管理者は資格じゃないんですか?」
平目
「資格じゃなくて職務でしょう。試験で取れるのは公害防止管理者という職務に選任される要件というのかなあ、公害防止管理者の有資格者とも言い方もします」
注:特定工場における公害防止組織の整備に関する法律 第7条第1項
三木
「なるほど、いや〜知りませんでした。私は単純に公害防止管理者の資格を取れと言われただけで、そういったことを調べもしませんでした」
平目
「そういう意味では審査員のプロフィルには『公害防止管理者の従事歴』とか『公害防止管理者試験合格』を書くべきですよね。公害防止管理者の仕事をしていたなら、少しは環境業務を知っていると判断できますから」
三木
「なるほど、ということは単に試験合格ではしょうがないと・・・」
平目
「でもまあ、それを言えばみな同じか・・・」
三木
「みな同じとは?」
平目
「今まで審査員のプロフィルに記載されていた資格はいろいろありました。例えば環境部門の技術士を持っている方に聞いたことがありますが、まったく環境とは無縁の仕事をしてきて、審査員になった後に猛勉強をして技術士になったそうです。その努力は買いますが、環境の技術士として力量があるとは思えません。
特管産廃といっても一度もマニフェストを切ったこともないとか、作業主任者といってもその任に就いたことがないとか、危険物取扱者の資格を持っていても危険物に触ったことがないとか・・
ともかくISO14001が資格市場を活性化したと言えるでしょうね、アハハハ」
三木
「いや、そんなことを言われるとおっしゃるとおりとしか・・・実は私も危険物と特管産廃の資格をとって箔を付けようと考えていました」
平目
「余計なことを言ってしまいましたか。それはすみません。実を言って私だって審査員講習会を受けて審査員補に登録しようと考えているのですから同じことです。
それに・・・例えば何か、有機溶剤とかガソリンの取り扱いを勉強しようとしたとき、どんな勉強をすれば良いのかと考えると、危険物取扱者の試験勉強が最適ってこともありますしね」

三木は平目に誘ってもらったことを心から感謝した。平目の話はとても参考になった。そして自分が不勉強であることを思い知らされた。もっとISO審査員とか認証制度について知らなければならないと感じた。

うそ800 本日の登場人物
コウモリ 本日出ていただいた平目さんはケーススタディで山田の前任者であった平目さんです。このときはまだ山田太郎さんは平目さんのところに異動して来ていません。
鳥なき里のコウモリとか言いますが、平目さんも栄華ときはあったということでしょうか?
Every dog has his day. いや違ったMr.Hirame has his day.
平目さんがケーススタディのときと違ってまともに見えた方へのご説明ですが・・・
ケーススタディの平目さんをよく読んでいただくとお分かりと思いますが、彼も価値観がひっくり返っていたわけではありません。ただ会社の業務を基本としないで、審査員の言うことを基本として行動していたということです。審査員ともめるよりも、審査員の言うがままに動いた方が結果としてロスが少ないと考えたとするならそれを間違いとは言えても悪とは言えないでしょう。まして1997年から2000年代初頭までは日本中がエキセントリックISOの時代でしたからやむを得なかったとも言えます。エキセントリックISOではなく、ISO集団ヒステリーの方が適切かもしれません。

うそ800 本日気が付いたこと
私はくだらないことばかり書いているのは認識している。しかし、自分のウェブサイトに何を書こうと自己責任である。読んでほしいがために迎合して自分の意図でないことを書くこともない。読者がいなくても連載打切りにならないのはすばらしいことだと気が付いた。
テレビ、新聞、書籍だって、売れ行き、視聴率にヒヤヒヤしているんだからね


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