地政学を読む

2019.01.10
お断り
このコーナーは「推薦する本」というタイトルであるが、推薦する本にこだわらず、推薦しない本についても駄文を書いている。そして書いているのは本のあらすじとか読書感想文ではなく、私がその本を読んだことによって、何を考えたかとか何をしたとかいうことである。読んだ本はそのきっかけにすぎない。だからとりあげた本の内容について知りたいという方には不向きだ。
よってここで取り上げた本そのものについてのコメントはご遠慮する。
ぜひ私が感じたこと、私が考えたことについてコメントいただきたい。

最近、地政学に凝った。実は私、地政学なるものを学んだことがありません。政治とか軍事の本を読んでいるとときどき「地政学によると〜」なんてフレーズが出てきますが、小難しい学問だろうと思って、敬って遠ざけて生きてきました。

地政学

わかんねー

しかし最近「地政学**」とか「**地政学」という本が多く、また文中で地政学では云々と語るのが多く、少し勉強せねばと思いました。
なにものでも本を数冊読んだ程度では分からない。ということでグーグルと図書館蔵書検索で「地政学」をキーワードに検索して引っかかった本を、図書館から片っ端から数冊ずつ借りてきて、それをひたすら読んだ。
図書館にないものは買った。もっとも自腹を切ったのは数冊である。それも新品じゃない、アマゾンの中古本だ。定年退職者はお小遣いが少ないのだ。
お断りしておくが、結構真面目に読んだ。末尾にリストを載せておくが、これらを読むには11月末から12月末までかかった。歯ごたえは結構ありました。

結論として、地政学は科学ではなく、経験則とか記録・歴史をまとめたものということは分かった。倉山満は「地政学は学問ではなく、技術でなく、アートである」と書いているが、アートでもさえなさそうだ。
ロトの当選番号を予測する詐欺ソフトがある。あれは過去の当選番号をただ並べているだけだという。つまり前回までの当選番号は正しいが、これからについてはまったく根拠のない嘘の数字である。
地政学というのもそのたぐいのようだ。つまり現在までの国際政治や戦争の経緯をまとめ後付けで解説し、新しい事例をそれに追加するだけのように思える。科学の要件として再現性があるが、その意味で科学ではない。しかし単なる記録である歴史ではなく解説を加えるのがミソである。いや、解説が独り歩きしたものが地政学のようだ。

ともかくいろいろ書籍を読むと著者によりその表現や説明が多様であり、著者の見識と表現のレベルがハッキリわかる。あげくに説明するときの間違いや、例えを上げるとその例えが矛盾とか事実と相違するなどが多く、地政学の解説以前に著者の頭を疑ってしまうものが多い。
まさか地政学を学ぶと頭がおかしくなるということはないだろうねえ〜。というかここに上げた本の著者は少数を除いて地政学を学んだとは思えない人が大多数だ。多分、地政学に需要があると踏んでひとつ地政学と銘打って本を書こうと決め、他人の本を読んで取捨選択して本を書いているのだろう。あげくにその真意を読み取れずにこけているのではないか。

それに地政学というなら、実際の位置関係を基にすべきだろう。
地政学を名乗りながら、ひどいものは地図も使わず、言葉だけで論じる書籍もある。地図を使ってもメルカトール図法とか模式図でごまかしているのが多くレベルが低い。
藤田厳喜はメルカトール図法もあるが、アメリカとロシアの関係なら北極を中心とする地図を示すし、ロシアを論じるときはロシアを地図の真ん中にしている。かように書籍に中での地図の扱いを見るだけで、著者の力量が分かる。
書籍の性格と著者のレベルを下図に示す。

書籍の性格と知的レベルの関係図
地政学

話は変わる。
私はテレビも見ないし新聞も読まない。その代わりインターネットで読売、産経、CNNジャパン、英語のCNN、BBCは日に何度かチェックしている。
地球儀
直径14センチ,1000円であった
地元のことは消防署の火災情報と警察の事故・犯罪発生情報がメールで来るので間にあっている。
さて、外国のニュースを見たとき、地名を聞いても頭にイメージが浮かばない。Googlemapでも位置関係がつかめない。それで今年初めに小さな地球儀を買ってパソコンのモニターの前に置いている。そして外国の事件が報道されるとこの地球儀を手に取って、どこだろうと眺めている。
狭い地域的なできごとならともかく、ある程度規模の大きな国際紛争とか地震や異常気象などは、その影響範囲をメルカトールの地図では理解することはできない。地球儀を見て考えなければならない。

地政学の本を何冊か読んだ今、ああ物事を考えるときに頭の中だけでなく、地図や地球儀を使って考えることが地政学と思えて来た。であれば地政学とは当たり前のことではないか。


地球儀本日の推薦

まあひと月、地政学というキーワードで引っかかった本(s)を読んだ結果であるが、玉石混交であった。読むまでもない本の方が多いが、素晴らしいと思う本もある。
私は浪人の身、金はないが暇はある。本を読む時間はいくらでもある。しかし普通の人は時間がないからそんなことはできないだろう。
ということで読むべき本を推薦する。

では地政学を数冊読んで知った振りしたいというという人は 以上4冊読めば間に合う。
いずれもほとんどの図書館にあるようだ。お金を使うことはない。

* 図書館にあるかどうか知りたいときは所在地の図書館の蔵書検索をしてもよいし、ブラウザに「その本図書館にあります」というアドオンを付けておくと、アマゾンで探すとき自動的に近隣の図書館にあるかどうかがすぐにわかる。
でも皆が図書館を活用して本を買わなくなれば、出版業界は壊滅するだろうか?

4冊も読む暇がない、1冊でというなら上記の中では「地政学は殺傷力のある武器である」か「最強兵器としての地政学」が良い。前者は事例がたくさんあるし、後者は地図を工夫している。
いずれもアマゾンの評価も高い。

以下、読んだ本の感想文を列記する。


地球儀最強兵器としての地政学(藤田厳喜)

パットとこの本を開いてすごいと思ったことがある。それは他の地政学と称する本は、皆 関係各国の配置を模式的に書いているか、メルカトール図法の地図を使っている。
この本ではいろいろな図法を使い、方向も位置関係も分かるように表している。

アイスランド

米ソ対決において、アイスランドが重要な軍事拠点だとはこの本を見て初めて分かった。モスクワとワシントンを結んだほぼ中間にある。
上図をみれば直感的にアイスランドの位置が重要と分かるけど、下に示すメルカトール図法ではそれに気がつかない。

アイスランド

だから冷戦時代にアイスランドアイスランドはアメリカ空軍の給油基地や防空基地として、また東西の首脳会談の場所となっていたわけだ。冷戦時代はその地理的な位置のおかげで甘い汁を吸っていた。甘い汁というのは、お金を払わずに国を守ってもらうとか、駐留によって大金が落ちるということだ。
そればかりではない。アイスランドの主産業は漁業、それもタラだ。アイスランドが近海のタラを獲り尽くすとドンドンと領海を広げ自国の漁業専管水域を広げて、イギリスイギリスの漁船を追い払う武力紛争も起きた。これをタラ戦争といい、たびたび起きた。国際法的に見ればアイスランドがおかしいのだが、最終的にはイギリスが譲歩した。その理由は、アイスランドが我がままを聞かないとNATOの空軍基地を追い出すぞと迫ったからだ。アイスランドのやることは悪どく韓国並みだ。
しかし冷戦が終わると戦略的価値は大幅低下し、その後のアイスランドは迷走するばかり。リーマンショックのとき、因果応報だと私は快哉を叫んでしまったよ(笑)
とはいえ、あれから10年、アイスランドはしたたかに生き延びている。まあ人口が30万の国(!)だからなんとかなったのだろう。

同様にバルト三国が、ソ連/ロシアにとっていかに重要かということが分かる。この三国を失うと、ロシアがバルト海と接する海岸線はたった200キロ、それも高緯度だから港機能が果たせなくなる。
もっと大事なことは三国がNATOに加盟すれば(実際に加入したけど)、緩衝地がなくなりロシア本土が実質的な敵国と接することになる。ロシアが恐怖を感じるのは当然だ。

ウクライナ
上図はメルカトール図法ではない。
googlemapでウクライナを中央にした
図である。
円を描いてからどの方位も2000kmかと
心配して確認したが、間違いなかった。
ウクライナがきな臭い。これもメルカトール図法の地図を見ても実態が見えない。仮にウクライナのクリミア半島に日本の稚内を置いて、日本列島(2000km)をグルリと回すと、エジプトの北半分、イタリア全土、ドイツのほとんど、コペンハーゲン、ストックホルム、ヘルシンキは鹿児島県佐多岬の内側に来る。当然ギリシア、スイス、オーストリア、チェコ、ポーランドはそれよりも内側にある。
だから西欧・東欧諸国にとってソ連が解体してウクライナが西寄りになってホッとしたのもつかの間、再びロシア軍が駐留するとなると真っ青になった。前段のウクライナと真逆である。
おっと、クリミヤ半島というのはロシアが地中海に出られる唯一の場所なのだ。それも地図を見ないと分からない。

メルカトール図法は赤道近辺の距離・面積はほぼ正しいが、赤道から南北に離れると東西南北共に形が崩れ位置関係が実態と大きく狂ってくる。
だからメルカトール図法の地図を北を上にしてみるだけでは分からない。地政学はまず正しい位置関係を見て考えないといけないということがよく分かる。
藤田厳喜を除く多くの本では、言葉だけとか国々を模式図で示して、国々の同盟とか敵対とか示しているだけだから、何が何だか分からない。その意味で実際の位置関係を示す地図を用いていないほとんどの書物は落第だ。

もうひとつ、この本ではビジネスも戦争であるとしている。欧米では企業の戦略・戦術や組織論などに軍事の考え方や戦訓を生かしている。日本は平和ボケしてしまって、そういう発想がない。外国から経営戦略や手法を導入しても、そういう考え方の基本を理解していないから国際ビジネスで勝てるわけがないという。同意だ。
現役時代、私の仕事だったISO規格において、プロセス・システム・オブジェクティブあるいはインプリメントなんて語が当たり前に使われているが、その本来の意味は軍隊での用法を基本に理解しないとならないし、それを知らずにいくら考えてもだめだと思う。実際の審査は英和辞典で訳した言葉で行われたが、まったく見当違いだ。

参考までに: 20年前に審査を受けたとき、某ISO審査員がインプリメンテーションとオペレーションの違いを知らないので、難儀した。考えてみれば難儀するのは私ではなく、その審査員のはずだ。しかし恥を知らない人は他人に恥を感じさせるので困る。
こんなの戦争の上陸作戦などに興味のある人なら一発なのだが・・
日本語化した言葉の意味を基にされては困るんです。英英辞典もただで使える時代ですから、JIS訳なんて使わずISO原文で審査をお願いします。

ISOに関わらず、多くの社会科学で使われる言葉もその真意を理解していないのが多い。
人権も自由も日本での意味と外国での意味は大違い。違ってもいいかもしれないが、彼らと議論するときは定義を合わせないと話にならない。国連で日本が人権保護で低位と言われて、ハテナ?となってもしょうがない。自分の主張をする前に、認識を一致させないとどうにもならない。そう思う。
保守もリベラルも本来の意味と違う語義が通用している。「リベラルの火を消すな」と語った従軍慰安婦ねつ造記者もいたが、彼が考えているリベラルは辞書の意味とは違うのだ。

参考までに: 英会話教室でのこと、アメリカ人の先生はリベラルとは「大きな政府を求める人のこと」だと言った。当然、軍拡のリベラルもいるし、好戦的なリベラルもいるそうだ。しかしアメリカの国益を守るのはリベラルであろうとなかろうと同じだ。
日本では反日とか中国を崇める人やサヨクのことをリベラルと言うらしい。

尖閣なんて差し上げろと語る某朝日新聞もあるが、尖閣の所属は単に島の領有という意味ではない。それを知らないなら朝日新聞は無知であり、知っているなら朝日新聞は中国のスパイということだ。スパイというのは諜報活動だけではない。スパイとは諜報活動、扇動活動、破壊工作をするものをいう。朝日は扇動活動をしているから十分その資格がある。

この本は、中国の超限戦というのも語る。長野の聖火リレーの際の中国人の暴動を見れば、恐怖のひとことだ。
我々は既に中国に宣戦布告され、戦いの真っ最中なのだ。辺野古、オスプレイ、中国の人権報道、すべては血を流している戦いである。
そういったことを理解するにも藤田厳喜を読むべし。


地球儀世界一わかりやすい地政学の本(倉山 満)

まずこれは地政学の本ではなく、地政学を名乗った倉山満の近代史観である。
倉山満 図解とかもあるが、国を単にブロックダイアグラムで示すだけで相互の位置関係とかアクセスの難易などを考慮していない。要するに地政学を解説し教えようとしている本ではない。
悪い本ではないが、地政学を知りたい人が読む本ではない。


地球儀教養として知っておきたい地政学(神野正史)

地政学と関係なくて、近代史を表面的に俗っぽく解説したような感じの本です。地政学との関りは、ところどころに「地政学では」で始まるフレーズがあるくらいでしょうか?
私は知りませんがこの著者の神野とはどんな人なのでしょうか? この程度の(レベルの低い)本を売ろうというのはいささか気に入らない。
各章のトップにマンガがありますが、いまどきハウツー本でも専門書でも、解説にコミックを使い、萌え満々なのが当たり前ですからそれはどうでも良い。しかし書いている内容が子供向け受験の参考ならともかく、社会人が読むレベルではありません。
この本に1300円の値付けをする度胸に驚く。度胸があることは認める。


地球儀今が地政学でわかる!リアルな新世界地図(三橋貴明)

書籍というよりもデータブックだ。文章での説明より、数字を見て考えろということか? 地図と数字を見ていれば分かるだろうといわれるとそうかもしれない。
それはそれで良いが地政学を学ぶという点ではテキストとは言えない。そんなことをいうなら、この本ではなく「Data Book of the WORLD」の方が地政学のテキストに良いということになる。そうじゃないだろう、
この人もあれこれ手を伸ばしすぎている感じがする。本来の経済評論に特化すれば評価が上がると思うけど、これもまあ人それぞれだから何とも言えない。


地球儀崩壊する世界 繁栄する日本(三橋貴明)

この本には「地政学」という冠称はないが、図書館の蔵書検索で引っ掛かった。まさしく地政学の本だと思うので挙げる。この本はいくつかの国が置かれた環境を基に、経済を語った地政学だ。
崩壊する世界 繁栄する日本 この本はもう10年も前のもので、出版されたときに買って何度も読んだ。しかし我が家は狭く一定数以上の本を置く場所がない。泣く泣く捨てた。
その後何年も経って、また読みたくなってアマゾンで中古本を買い、何度も読んだ。そしてまた捨てた。その後も読みたくなると図書館から借りてきて読んだ。今回も借りてきて読んだ。
10年経っても価値があるという現代では稀有な本です。
ともかくこの本は地政学と名乗っていませんが、読めば地政学的感覚が養えます。

話はそれますが、
三橋貴明も毀誉褒貶、ほめる人も貶す人もいるが、彼はスゴイ。アイスランドが借金に沈む、韓国が成長モデルなんて嘘、ギリシアの行く末といったことを以前から書いている。まさに現代の予言者である。
過去、多くの著名な経済学者、経済評論家、投資コンサルタントたちがギリシアを誉め、韓国を誉め、アイスランドを天国のように語っていたのは何だったんだろう。きっとポジショントークだったのだろう。まさか、バカだから分からなかったのだとは思いたくない。
大前研一なんか、日本は韓国に追いつけないと語り、ウォン預金をしろと勧めていた。彼の言う通りしていたら大損したのは間違いない。
ところがリーマン以降 大前は韓国のことなど口にしない。それどころか最近では「韓国はいつまでも先進国になれない」なんて語っている。予言者や経済評論家なら、現実になる前に語らないと存在価値がないでしょう。宝くじの当選番号が発表されてから買うわけにはいかないんだよね。
少なくても大前研一は三橋貴明より経済評論家として劣っている。いやアジテーターなら優秀だ。

ところで大前に似たような人がいる。浜 矩子だ。

浜 矩子
浜 矩子は毎年同じような表紙で本を出すことで有名だが、彼女の予言が当たらないことでも有名だ。だから彼女の推す反対に賭ければ絶対に勝つ。その意味で三橋貴明は浜矩子を褒めたたえていた(遠い目
似たようなものに、朝日新聞がある。ネットでは朝日新聞の言う反対をすれば良いと言われている。常に間違えるというのもすごい才能だ。おっと、常に人々を真理と逆方向に導こうと意図しているのかもしれない。

だけどまったく当たらない予言でも本が売れるというのも素晴らしい才能だ。
エッ売れてないんですか


地球儀地政学は殺傷力のある武器である(兵頭 ニ十八)

イチオシである。ただタイトルが悪い。変に奇をてらって悪目立ちしている。単に「地政学」とか、せいぜい「地政学は武器になる」程度にすれば良かったのにと思う。
この本は私が地政学について持っていたすべての疑問に答えてくれた。
地政学とは、栄養学とか疫学というような、科学ではないようです。兵頭曰く、「地政学とは基本的に政府や軍を動かすためのレトリックなのであって、普遍的な原理原則ではない」という。
地政学の発祥はそもそも”イギリスが世界一の強国になった理由を説明すること”だった、つまり歴史を合理化することだったのです。(p.16)
現状が説明できれば、これからどうすべきかはその裏返しだ。
もちろん現状の説明が間違っていれば、これからの提言も間違いとなるが、己の考えを通そうとすることが目的であり、そこには論理などない。
そうか!地政学とは学問ではなく、そのときそのときの政策とか目指す方向を解説・説得するものにすぎないのだ。この一文は私の目を開かせてくれた。
倉山満は「地政学は学問ではなくアートである」と書いているが、兵頭の方が平明で正しい。
有機化学はどの国に行っても呼び名とか記号が代わっても、化学変化は同じだ。だけど地政学は国によって解釈が違い、結論が違っても当たり前。その国が置かれた状況をいかに読み取るか、どうなりたいかという欲望と意思が入るから、インプットが同じでもアウトプットが異なるのは当然だ。
他の本は、この地政学とは何かというところではっきりさせていないからダメだ。
多くの本は地政学とはその国の地理と政治的環境によって選択肢は決まるという発想だ。だから一意的な結論になると思われるが、ところがその時と場合によって解釈を変えるという実態から「これは変だ!」という思いがぬぐえなかった。兵頭二十八を読んで疑問は解消した。
ということは地政学とは科学ではないということになる。自分の欲望・願いがあったとき、それを置かれた環境において達成する方法を考える手法に過ぎない、つまり学ではなく方法論に過ぎない。政府や軍を動かすためのレトリック、ただそれだけ、
だから、日本人がドイツの地政学を、イギリスの地政学を、アメリカの・・・を学ぶことはあまり意味がない。なぜそのように考えたのか、そのように解釈したのかと読み取ることには意味があるということ。
この人にかかると、マハンも相対化されてしまう。まあ、実際はそうなのだろう。
でも300ページは冗長すぎる。200ページにまとめる努力をすべきだ。


地球儀現代日本の地政学(船橋 洋一)

いや〜、ものすごい本です。いやいや、ためになるとか価値があるのではなく、まえがき2ページ半読んだだけで、こりゃあおかっしいぞ! って分かります。
編者のご芳名を知らなかったので奥付を見たら、なんと元朝日新聞主筆だそうです。また福島原発事故独立検証委員会とあるので政府機関の委員なのかと思ったら、純粋なボランティア組織(勝手に作った団体)でしたよww
前書きを読んだだけで読む気が失せました。とは言いましても読みましたよ、306ページ頭から尻尾まで6時間もかけて、
では始まり始まり・・
まず驚いたのは本文中に地図がほとんどない! 数えてみたが1ページの4分の1くらいの大きさのメルカトール図法の世界地図と東アジアの地図など6個しかない。1冊にだよ! 地理で政治経済を考えるのが地政学なら、これはおかしいだろう? やる気がないのか、それとも地政学ではないのか?
つまるところ、読む価値のない本だ。地政学の勉強にならないし、論を進めるのに地政学的思考をしていない。 ヤレヤレ
じゃあなにかといえば、自分たちの主張をする場として出版しただけだろう。あげくに50年も前の文体、構成など、今の人の気持ちを捕らえることはできそうにない。中身も、年寄りの戯言である。
何度も言いますが、この本は世界の情勢について個人的見解を好き勝手に騙っているだけで、絶対に地政学(この本では地政学と地経学双方について述べると書いているが)の本ではありません。そして地政学を名乗りながら地図を使わない珍しい本です。


地球儀世界史で学べ!地政学(茂木 誠)

なんというか・・・・単に世界史の中の近代史を説明するだけ。地図を多用しているのが地政学ということなのか? 神野正史の「教養として知っておきたい地政学」と同じようなニュアンスの本で、世界史を子供のために易しく(絵を多用して)書いたという感じ。地政学はどこに関係するのかというと、最近地政学って流行じゃねえ、それじゃ表題に地政学を入れようかというノリだと思う。
しかしこの本でもそうなのだが、各国の置かれた状態と取った政策を解説すると、戦争はすべて相対化され、善悪など消えてしまう。結果として日本は悪くない、戦争に負けたことが悪いということだけになりそう。
地政学を学ぶと自虐史観になるのは難しい。平和主義者の方々には地政学なんて勧めてはいけない。


地球儀学校では教えてくれない地政学の授業(茂木 誠)

第1章を読んで「おお!茂木さんもすごい」と感動し、茂木先生の前著を読んだ評価を改めねばと反省した。
しかしというかやはりというか、第2章になると馬脚を現し、やはり茂木さんは茂木さんだった。読む価値はないというのが結論。
全部で15章あるが、11章まで頑張って読んだが、それ以上は読み続けることができなかった。最後まで楽しく読む人がいたら、書いてあることを考えながら読んでいるとは思えない。


地球儀地政学入門(曽村保信)

この本は地政学を解説する本というよりも、地政学の発祥と栄枯盛衰について書いた本だ。地政学史というか地政学人物論というか、地政学の歴史とそれに関わった人たちの生きざまと仕事を書いたものである。面白く読んだ。
初版から既に30年以上経過し、この本の主役の一人であるソ連も崩壊したが、この本に書いてあることは納得した。
おっと、前述したように地政学を論じているのではなく、地政学を唱えた人や地政学の歴史を論じているので、時代が代わっても通用するのかもしれない。
しかし地政学もそうだが、それ以外でもマハンが実は成り行きで権威者になったとかあり、そういった方々を担いでいる方々を見るといささか引く(笑
感じることは多々あったが、記憶することがメインの教育とか学問ではいけない。知識より知恵、考えることの重要性を唱えたい。テレビではクイズ番組が大流行だが、記憶力を競うクイズではなく、知恵を競うパズルにすべきだ。クイズばかりだと知識だけの考えないバカになる。
地政学というものが独立した学問とも思えないが、とにかく所与の条件から最適解を考えるという思考、じっくり考えるということを学ばなければならないと思う。
しかし地政学の始祖となった欧州の人たちの人種差別的認識は耐えられない。当時は日本も含めて文化が遅れていたから当然なのだろうか?
日本人は遠慮深いから、マニフェエスト・ディステニーなんて恥ずかしくて口にできません。

manifest destiny:the 19th-century doctrine or belief that the expansion of the US throughout the American continents was both justified and inevitable.


地球儀図解地政学入門(高橋洋一)

読み始めて20ページは「おお!本格的だな」と感動したが、それ以降は「なんじゃ!これ」と思うようになり、オシマイの251ページまでその印象は変わらなかった。
地政学というタイトルであるが、書いていることは近代史であって、地政学とは関係ない。近代史をもう一度おさらいしたいというなら易しく読め、大変参考になるだろうが、地政学とはなんぞやと知りたい方には全く不向きである。
ただ、戦争がいかにして起きるのか、戦争はなくならないこと、戦争をしないためには武装しなければならないことなど、当たり前ちゃ当たり前のことを書いているから平和ボケの目を覚ますには適切な読み物かもしれない。
ただ初版が2015年だから今から3年前だが、著者が予想したこととは違った進展がいくつか見られる。予言は難しいのか、こんなものなのか?
まあ、そんなところだ。

一応気になったことを上げておく。

地球儀戦略の地政学(秋元千秋)

一言で言って、読みごたえがあった。ただ地政学の本かどうかとなると、わからない。現代の戦乱及びその前駆症状地帯の解説というべきか。
もちろん地政学の生い立ち、育ちについても記述している。マッキンダー、スパイクマン、マハン、ハウスホーファーなど毎度の顔ぶれである。しかしこういったメンバーが地政学を極め深めていったのかと言えば、全然そうじゃなくて、自分たちの主張や欲求を合理化するためその道具として使い、解釈や理屈は時と場合によっていろいろとつじつまを合わせて使われたという感じだ。まさに地政学は学問ではなく、プレゼンテーションのテクニックだという。兵頭二十八と同じ見解である。

レイ・クラインの国力方程式というのを初めて知った。
国力=((人口+領土)+経済力+軍事力)*(国家戦略+国家の意志)

なるほど、そういう気がする。
これを借用して個人の実力を表わせば
個人の力量=((体力+健康)+経済力+仕事での能力)*(視野+意志)
とでもなるのだろうか。

なお、レイ・クラインであって、レイク・ラインじゃない。我が故郷には磐梯吾妻レイクラインというのがあってだな(以下略)
おっと、レイ・クラインはRay Clineであり、lake lineとはスペルが違うよ

p.202からp.222までの沖縄についての記述だけでこの本代の価値はある。マスゴミの問題も、基地問題も根本的なことを書いている。まあ、日本にはこんなことも知らない平和ボケがあふれているから困るよね。
「「台風を放棄する」と憲法に書けば台風が来なくなるのか?」と語ったのは田中美知太郎という説もあるし、三宅久之だという声もあるが、それはともかく、「憲法に「戦争を放棄する」とあるから戦争にならない」と語るのは、間違いなく平和ボケ(あるいはサヨク)だ。そういった連中はこの本を読んでも全く理解できないだろう。


地球儀日本史の謎は地政学で解ける(兵頭二十八)

地政学と看板を掲げると、ロシアガー、イギリスガーと始まるのが一般的だ。しかしこの本は過去の日本の歴史を例にとって語るのが目新しい。戦国だけでなく壬申の乱、大化の改新、平家・源氏、北条、足利などなど、楽しく読めること受け合います。
戦国時代 でも地政学なのかとなると、どうなんでしょう?
日本の勢力、つまり貴族とか守護とか戦国大名、そして戊辰戦争などを地球の気候変動を基に語るあたり、今様だなあ〜と思う。まあ、今となると特段目新しいテクではないけど、これもまた日本について論じると新鮮さがある。
著者は地政や気候だけでなく宗教も大きいと語る。日本は大陸ではないので儒教の考えが広まらなかった。故に朝鮮、中国とは分かり合えないというが、納得してしまう。そして沖縄も儒教でないから中国文化に帰属しているわけではないと語る。そうなのかどうか私には分からない。
陸軍、海軍の仲が悪いのは、創設時にボタンの掛け違いがあったからだという。私にはわからないが、初めてその考えを知った。
この本の末尾は「在日米軍がなくなれば中国、ロシア、北朝鮮だけでなく、韓国も日本を攻撃してくるかもしれない」と結ぶ。
いやあ、平和ボケの皆さんにお聞かせしたい。理解できないだろうけど、
読んで楽しく、ためにはなるけど、現実は厳しいなあ〜


地球儀戦争の社会学(橋爪大三郎)

タイトルに「地政学」がないが、図書館の蔵書検索で引っかかったので読んだ。特に地政学を論じていないが、それは図書館でキーワードを決めたときの事情で著者のせいではない。
副題が「はじめての軍事・戦争入門」とあり、「戦争について、まったく初歩から知りたいという読者のために、わかりやすいつくりになっている(p.4)」と自画自賛している。
しかし読んだ感想をひとことで言えば、「もっと勉強してから書けよ」である。
「人類の歴史は(中略)石器時代→青銅器時代→鉄器時代に区分される(p.35)」(キリッ)と語るあたりは有田ヨシフの「年齢と生まれた年(西暦)を足すと今年の西暦になる」が頭に浮かんだが、そんなことには突っ込まないヨ。

オーノー

たいそうクラウゼヴィッツを褒めたたえ、他方ジョミニを引用してないが、それくらいはどうでもいい。しかしランチェスターの法則を知らずに、批判でなく嘘っぱちと書いているのを見ると、もうダメ。旧日本軍の精神主義についても勝手なことを語っているが、日露戦争後の「戦法訓練の基本」など知らないようだ。
大層偉い社会学者らしいが、何故 不勉強な専門外について書こうとしたのか?
少なくてもこの本は「反戦軍事学」の林 信吾並みと言っても失礼に当たらないと思う。社会学者が戦争を論じてもおかしくないけど、間違ったことを書いてはダメだ。こんな本を読んでもためにならない。
図書館から借りたから本代はかかっていないが、費やした時間を返せと言いたい。


地球儀図解でよくわかる地政学のきほん(荒巻豊志)

読み始めたら非常に分かりやすいというか低年齢層向けである。途中で気がついて読み飛ばした「はじめに」というページに戻って読んだら「地政学に踏み込む前に、地政学って何?ということをつかむための第一歩の本です。歴史に興味のある中学生や高校生にも読んでもらえる超初歩的な内容になっています」とある。そうであったか・・
グッジョブ いや、内容が悪いわけではない。私が単に「はじめに」を読まずに読み始めたというだけである。
正直言って、近現代史の本としては丁寧だし偏向していない客観性のある良い本である。中学校の歴史教科書にしても良いと思う。

ただ19世紀末のイギリスの3C政策の説明(p.86)は、兵頭二十八に比べると当を得ていない。ということは地政学的解説ではないということになるのかな?
考えると、荒巻先生はメルカトール図法しか使っていないのだ。だから3Bと3Cの違いを理解していないし、解説できないのではないだろうか?
地政学と称するなら地球儀と多様な地図の図法を使って考えなければ理解することも伝えることもできないというのがよく分かる。
おっと、考えそのものは荒巻先生が悪いわけではない。
冷戦の解釈も説明もその時代を生きてきた人間として全く同感である。池上彰よりはるかに鋭いと思う。というか池上彰のレベルが低いんだけど・・

最後に「地図の選び方」(p.150)という項があるのだが、こんな項を設けるより、本文に適切な図法の地図を使った方が読者の理解を深めるだろう。
総括すれば、近現代史としては良いテキストである。


地球儀図解地政学の本(沢辺有司)

子供向けではないが分かりやすく、理屈をこねたり自分のイデオロギーを正当化しようという本が多い中で、読了感さわやかである。
ただ解説の地図はほとんどがメルカトール図法であり、説明を読んでも相互の位置関係が明瞭でないのが多く、大幅に減点だ。なぜ用途に応じた図法を使ったり、説明に見合って地図を分かりやすい方角にしないのか?
それと中国をランドパワーにしたいがために「倭寇は日本人である」と言い切るあたり、どうなのよ?
倭寇の構成員は種々学説があるが、倭人ばかりでなかったのは定説。なによりも海賊がいたらシーパワー、いなければランドパワーということはなかろう。
いりません 考えが稚拙か、考えが深いなら表現が稚拙なのだ
末尾に参考文献リストがあるが、学術的な論文や書籍はなく、佐藤優、池上彰、茂木誠が並んでいるのをみて、オェーとなった。そんなもんじゃなく、査読付き論文を1ダースくらい並べておけヨ、
この本は初心者の最初の一冊という位置づけだろう。とはいえ、初心者向けなら間違いがあって良いわけではない。この本の間違いに気が付く人でなければ読んではならないわけで・・・


地球儀日本のグランドデザイン(三橋貴明)

この本は2010年発行、もう10年前である。世の中10年ひと昔、激動の現代において流行どころか、価値観もひっくり返る時間である。10年前、嫌煙権も「変なの!」で片づけられ、同性婚など○○ガイと思われ、革新政党が政権を取って素晴らしいと勘違いしていた時代だ。
ではこの本はどうかといえば、価値はますます増しているようだ。ただこの本の発行直後に東日本大震災があり、原発についての社会的評価、国民感情というものは大きく変わった。とはいえ経済的あるいは技術的にはこの本が間違っているわけではない。
三橋貴明は天才であることは間違いない。
実を言ってこの本を読んだのは三度目だと思う。出版されたとき買い求め何度か読み、その後いらないと捨て、数年後読みたくなって図書館から借りて読み、そして今回が三度目だ。読んだ回数は20回は超えたろう。
グランドデザインと題するだけあって、日本の100年のビジョンを示している。それを地政学なんて言葉を口にすることもなく説明している。しかしこれを読んだ司書が地政学の本だと理解して”地政学”を検索キーワードに盛り込んだのだろう。
「地政学ではー」という本が多い中、清涼飲料となる本。


地球儀読んだ本のリスト

注1)並んだ順序は発行年である
しかし発行年を見ると、地政学とは2016年頃からの流行であることがよく分かる。
注2)以前読んだ本は含まず
注3)評価★のクラス分け
★★★★★: ためになった。多くの人に勧めたい
★★★★☆: ためになった。もう一度読み直したい
★★★☆☆: 読んだ甲斐はあった
★★☆☆☆: 分かり切ったことで読むまではなかった
★☆☆☆☆: 読むだけ無駄だ。時間を返せ、金返せ

評 価 書 名 著 者 出版社 ISBN 初 版 価 格
★★★★★ 崩壊する世界 繁栄する日本 三橋貴明 扶桑社 9784594059019 2009/03/14 1512
★★★★☆ 日本のグランドデザイン 三橋貴明 講談社 9784062163163 2010.06.08 1500
★★★☆☆ 図解地政学入門 高橋洋一 東京あさ出版 9784860638207 2015.12.07 1512
★☆☆☆☆ 21世紀地政学入門 船橋洋一 文芸春秋 9784166610648 2016.02.19 864
★★★★★ 地政学は殺傷力のある武器である 兵頭二十八 徳間書店 9784198641238 2016.02.29 1700
★☆☆☆☆ 戦争の社会学 橋爪大三郎 光文社 9784334039301 2016.07.14 886
★★★★☆ 図解でよくわかる地政学のきほん 荒巻豊志 誠文堂新光社 9784416616291 2016.08.01 1728
★☆☆☆☆ 学校では教えてくれない地政学の本 茂木誠 PHP 9784569831602 2016.09.21 1404
★★★★★ 最強兵器としての地政学 藤田厳喜 ハート出版 9784802400237 2016.09.22 1500
★★☆☆☆ 世界一わかりやすい地政学の本 倉山 満 ヒカルランド 9784864714341 2016.10.31 1620
★☆☆☆☆ 世界史で学べ!地政学 茂木 誠 祥伝社 9784396615833 2017.01.10 1111
★★★☆☆ 図解いちばんやさしい地政学の本 沢辺有司 彩図社 9784801302303 2017.05.30 950
★★★☆☆ 今が地政学でわかる
リアルな新世界地図
三橋貴明 メディアソフト 9784866322384 2017.07.01 1100
★★★★☆ 地政学入門 曽村保信 中公新書 9784121807272 2017.07.25
初84.03.25
740
★☆☆☆☆ 現代日本の地政学 船橋洋一 中公新書 9784121024503 2017.08.25 900
★★★★☆ 戦略の地政学 秋元千秋 ウェッジ 9784863101869 2017.08.31 1600
★★★★☆ 日本史の謎は地政学で解ける 兵頭二十八 祥伝社 9784396616311 2017.11.10 1300
★☆☆☆☆ 教養として知っておきたい地政学 神野正史 ナツメ社 9784816364211 2018.04.05 1300




ななし様からお便りを頂きました(2019.01.18)
「地政学を読む」で橋爪大三郎氏のところで「もっと勉強して書けよ」とあって「人類の歴史は(中略)石器時代→青銅器時代→鉄器時代に区分される(p.35)」を上げています。
なにもおかしくないと思います。
あなたが間違っているように思います。

ななし様 お便りありがとうございます。
 *:ななし様とはコメントの際にお名前を記入されなかったことです。
石器時代・青銅器時代・鉄器時代という区分は1830年代にデンマークのクリスチャン・トムセンという人が先史時代を区分する方法として提案したものです。そのときもそれ以降も、現実にそのような時代区分をたどってきた社会は少ないことから使用すべきでないという考え方が大勢です。
日本の場合も石器時代は明確に存在しますが、青銅器と鉄器が同時に入ってきたと言われており、歴史教科書では石器時代はありますが、青銅器時代とか鉄器時代という呼称を使っていないようです。
南米では石器時代しかないというか、スペインやポルトガルの侵略で元の社会は崩壊しています。橋爪大三郎は社会学者なそうですから、たぶんそういう初歩のことを知っているでしょう。それならまったく「初歩の人に語る」には誤解を招く間違いではないかと考えます。


ポポ様からお便りを頂きました(2020.02.19)
21世紀の戦争
今日初めてブログを拝見いたしまして、大変に感銘を受けた次第であります
特に、推薦本の「地政学を読む」のページにありました、既にチャイナから宣戦布告を受け戦いの真っ最中で有る。との内容は一体どれほどの日本人がそれを認識しているでしょうか。
佐為先生のようなお考えを持つ日本人が増えることを願ってやみません。

ポポ様 お便りありがとうございます。
このウェブサイトは過疎地で訪問者も少なくたまにポポ様のような方からお便りをいただきますと、うれしさのあまり飛び上がりそうになります。
ボボ様は「日本人がそれを認識しているでしょうか」とお書きになりましたが、日本人が認識しないように、日教組や立憲民主党あるいは辻元のような連中が画策していますから、大変困ります。
それでも30年前と違い、今はインターネットがありますから、サヨクどもがうそ800を騙ってもすぐに反論できるようになりました。お互いにできること、負担にならないようになにか行動しましょう。
私はこのウェブサイトに言いたい放題書いているだけでなく、憲法9条にノーベル賞をなんて運動があったときは、ヘボな英語でスウェーデンとかノルウェーの官公庁に抗議メールを出したり、今は毎週朝日新聞前に抗議活動に出かけております。金はありませんので沖縄のキャンプシュワブのアンチサヨクデモとかにはなかなか行けません。そのためにジャンボを当てようと頑張っているのですが、生きているうちは無理そうです。
おっと、それから私は先生ではありません。サラリーマンを40年勤めて今は年金暮らしの爺であります。
気が向いたらときどき書き込んでください。

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