ISO第3世代 53.環境監査その5

23.02.27

*この物語はフィクションです。登場する人物や団体は実在するものと一切関係ありません。
但しISO規格の解釈と引用文献や法令名とその内容はすべて事実です。

ISO 3Gとは

新しい方針で環境監査を始めて半年が過ぎ10月となった。今までに監査を実施したのは、工場が7か所、関連会社が8社である。その結果は、方法を変えた甲斐はあったといえるだろう。要するに見つけなかったら大変だったというものが、たくさんというと大げさだがいくつもあった。

監査のつど監査部が報告書にまとめ関係部門に報告してきたが、半期行ったことをまとめて今月末の執行役会議で監査部長が報告することになっている。
本日は監査部と生産技術本部の第1回打ち合わせである。


島田 早川 山内参与 磯原 佐久間
監査部 生産技術本部
島田参与 早川参与 山内参与 磯原 佐久間

島田 「半年やってみて、変えた甲斐があったというか、問題がありすぎるというか…」

早川 「実態を知ることは重要ですが、とんでもない状況だと驚きました」

佐久間 「いつも私は否定的な意見を申し上げるようで恐縮ですが、これくらいのこと驚くことはありません。ウチがこんなものなら、他社も同じようなものでしょう。それに個々の問題をよく見れば重大だと驚くほどのこともありません。
しらみつぶし監査の次は、原因をしらみつぶしにすれば良いのです」

山内参与 「オイオイ、気休めを言うなよ。役員の交代を届けていないとか、重大問題ではないのか? 法律で罰則はあるんだろう?」

佐久間 「ええと廃棄物処理法の25条でしたか……懲役5年以下若しくは1000万以下の罰金でしたか」

山内参与 「えぇ! それは笑い話ではないぞ
誰が被告人なの? 工場長とか担当者じゃなくて役員本人なのか?(注1)

佐久間 「条文を見ると役員本人のようですね」

磯原 「今回は監査で届けてないのを見つけて、こちらから申し出たわけで、特にお咎めなく書類がそろうのに時間がかかることに了解いただきました」

山内参与 「それは知っているが」

早川 「不思議に思うのですが、当社の役員が変わることが廃棄物処理法とどう関わるのですか?」

佐久間 「産業廃棄物処理業者だけでなく産業廃棄物処理施設を設置している者は、社名や役員が変ったときは、登記事項証明書などを添えて変更の日から30日以内に都道府県知事又は政令市長に届け出なければならないのです。元々は廃棄物処理業者に変な人がいないことの状況把握なんでしょうか?
当社は廃棄物処理業ではありませんが、廃棄物処理施設を設置している工場は届出してまして、役員が交代するたびに届けなければならないのです」

注:産業廃棄物処理施設とは、産業廃棄物を、焼却、破砕、乾燥などをするものをいう。
20世紀末のダイオキシン騒ぎから焼却炉を有するところは少なくなったが、排水処理とか排ガス処理をすると汚泥の乾燥設備、メッキでは中和やシアンを分解する設備がある。

早川 「毎年株主総会で役員の何人かは変わるでしょう。そのたびにしているの?」

佐久間 「そうです。それも変更後30日以内です。昨年(2016)までは10日以内でした。10日以内は厳しいですよ。届出に添付する書類が新役員の……ええと、住民票とか成年被後見人でないことの証明とか、集めるだけで何日もかかります」

早川 「社外取締役の方は外国にお住まいの方もいるでしょう?」

佐久間 「そうなんです。住民票代わりに向こうに住んでいる証明とか……」

島田 「しかし会社の役員が被後見人なんてことあるはずがないだろう?(注2)

佐久間 「東証一部の役員が認知症ってことはないでしょうけど、ともかく法律でそう決まっています」

注:この物語は今2017年である。東証の区分が一部/二部から、プライム/スタンダードなどに変わったのは2022年から。

島田 「役員交代ごとに、新たに役員になった方に、それをお願いするわけか?」

佐久間 「そうです。届出は設備の許可を受けている工場が行いますので、工場から本社の秘書課に書類をそろえてほしいと要請します。秘書課は新役員に書類の入手を依頼します。
書類の入手は顧問弁護士に頼んでもよいのですが、住民票など直接役員のご家族に動いてもらったほうが早いのです。なにしろ昨年までは10日以内でしたから」

山内参与 「過去からずっとしているの?」

佐久間 「そうです」

山内参与 「じゃあ今回の届忘れとは、どうして起きたの?」

磯原 「工場からの是正報告書によりますと、環境課で何人も人事異動があり、代わったばかりの課長も担当も知らなかったとのことです。私たちの監査で見つけたのは僥倖でした」

早川 「今回は行政から注意を受けただけで済みました。いや、違反をお目こぼしということではなく、まだ期限前のとき監査で見つけましたので、書類をそろえるのに猶予を頂きたい旨申し出て了解を得たということです」

山内参与 「その工場だけでなく、会社全体の再発防止を取らなければならないな」

島田 「もちろんです。しかし、しらみつぶし監査を行ってよかったよ。ISO審査では見つけなかったのだね?」

磯原 「まだ株主総会前で役員変更してませんでした。もっとも役員変更後でも、発見しなかったでしょうね」

佐久間 「我が社の工場30の内、廃棄物処理施設があるのは8か所だけです。現状は届け出が必要になった工場が、本社の秘書課に連絡して対応してもらっています。
対策として、これを役員変更があれば自動的に、秘書課が書類を用意することにすれば良いかと思います」

山内参与 「現状の手順で漏れる恐れがあるなら、役員変更時の実施事項に盛り込むことか」

佐久間 「今までは必要な工場からバラバラに依頼が来ていましたから、自動的に進める仕組みにすれば秘書課も手間がかからないでしょう」

島田 「役員が代わると変更するのは、会社の登記、税金関係、社会保険、許認可関係、金融機関等々たくさんあるが、そこに加えればよいのか」



磯原 「えー、今までに監査で見つけた不具合をまとめたものです。簡単に説明します。
カテゴリーとしてはいくつかに分けられます。書面については、典型七公害に入る問題、光害とか借景や交通など近隣の人からの苦情、廃棄物に関わる問題、省エネや製品関連など新しい規制に関わる問題、実際の異常としては発生した事故とリスクですか。

不具合の分け方はいろいろあるかと思いますが、私なりに区分を定めて集計しました。表をご覧ください」


上期 環境監査 不適合内訳
項目件数備考
整理整頓
11
排水・漏洩
9
顕在・潜在を含む
緊急事態対応不備
9
連絡網、体制、土嚢
表示不備・破損
7
法で定めるもの・それ以外も含む
廃棄物契約・手続き不備
6
印紙金額も含む
設備保全不備、故障
6
設備施設の点検不備・不徹底も含む
手順書未整備
4
資格者不足
4
現在充足しているもの/見込みを含む
法に基づく届け出関係
3
忘れ・遅れ
法規制把握漏れ
3
違反に至らず含む
廃棄物現地調査不備
3
内部監査機能せず
2
その他
4

注:新聞報道などから発生比率を推定してそれに発生数を合わせた。

磯原 「一番多かったのは整理整頓不徹底でした。
整理整頓といいましても、駐車禁止のところに車を停めているとか、危険物保管庫に枯れ葉が風で吹き込まれているとか、通路にものがあるなども含めています」

島田 「すまん、整理整頓が悪いと監査で不適合なのか? 細かすぎるように思うが、どんな問題があるのか?」

磯原 「不要なものは片づける、必要なものは定められたところに置くのは鉄則です。なにごとかあったとき通路が使えないとか、出入口に駐車しているなどによって災害を拡大するとか二次災害が起きることは多いです。 落ち葉
また危険物保管庫は可燃物を置いてはいけないことになっており、枯れ葉が庫内に吹き込んでいれば消防法違反です。
それに整理整頓も徹底できないようでは他のことも真面目にできるはずがありません」

島田 「単に机上整理が悪いとかではないのだね、それなら納得だ」

磯原 「次に多かったのは排水関係で、顕在化したのはもちろん潜在しているものもとりあげました。油水分離槽に枯れ葉が詰まっていて機能しないとか、業務繁忙で期間工が増えて食数が増えたために厨房の排水処理の能力が不足して異臭発生した、防油堤にひび割れができていたなど、異常発生とか万が一の時は敷地外へ影響するものが複数ありました」

早川 「それは是正するため、期中でもこれから予算を確保して工事しなければならないということですか?」

磯原 「問題となったところでは、既に事業本部が予算を確保して工事するという是正計画が来ております。報告書には事業本部が対応したとしてよろしいかと思います」

早川 「その話のニュアンスでは、来期に監査する工場は予め予算を確保しておかねばならないということになる。いや監査予定のない工場でも同じか」

磯原 「まあ同じ割合で問題があるかどうかですが、今回打ち合わせていることを報告されましたら、各事業本部長から一斉点検の指示が出るでしょう。そうなれば下期中に点検して対策案を立て、来期予算に計上するでしょう。監査部がそこまで心配しなくてもよろしいかと思います」

早川 「一旦取り掛かれば、波及的というか連鎖反応的に改善は進むものですね」

山内参与 「情報をいかに活用するかだね。ひとつの失敗を他山の石として、全社で改善につなげて欲しい」

磯原 「それから緊急事態対応が非常に問題というか役に立たないもののようです」

山内参与 「オイオイ、緊急事態対応なんてISO14001の規格にもあるわけで、ISO審査でもそれくらいは見ているだろう」

磯原 「ところがそうでもないのです。審査員も企業のISO担当も、頭で考えた緊急事態で終わっているのですよ。まあ緊急事態なんてめったに起きませんが、だからこそ真に役立つ対応策を考えて、それを徹底しておかなければなりません」

島田 「具体的にはどういう問題なんだろう?」

磯原 「ある工場ではたまたま工事をしていたのですが、工事に使う足場のパイプや布枠などを重油タンクの防油堤内に置いていました。
屋外タンク貯蔵所 防油堤の容積はタンクの容量から決まり、余計なものを置けばその分足りなくなります。タンクから重油が漏れれば、防液提からあふれることになります」

早川 「笑い話のようだが、そういうことをした者は何とも思っていないのか?」

佐久間 「まあ、過去何年も漏れたことがなく、工事中何日か置くくらいなら、その期間には問題は起きないと思ったんでしょうね」

早川 「社会人として常識に欠けるのではないか」

佐久間 「そうなんですが、人間は正常化バイアスというか、そう思いがちなのです。ルールを守ろうとすれば、あちこちの部門と話し合い置き場を見つけなければなりませんし」

911テロ
注:正常化バイアスとは、自分にとって都合の悪い情報を無視したり過小評価したりすること。特に大勢の人がしているなら大丈夫と思い込みやすい。
2001年911のニューヨークのWTCビルでは、ビルが炎上しているのに逃げずにオフィスで仕事をしていた人が大勢いたという(注3)


山内参与 「佐久間さんはそれを正常というのか?」

佐久間 「正常とは正しいとか良好ということではなく、多数とか日常のことなのです。その意味では防液提内に置くのは正常なんです。防液提内に物を置いちゃいけないと認識する人が多数になり、それが正常であるようにするにはどうするかを考える必要があります」

注:正常とは辞書を引くと「普通のこと、いつもと変わらないこと」である。
いつも不良が多いなら不良が多いのが正常、いつも血圧が高いならそれも正常だ。誰もルールを守らないならそれが正常である。あるべき姿を正常だと教え込まないとルールは守られない。

山内参与 「なんだか形而上の話になってしまったな」

佐久間 「短絡的に安易な道を選ばないように、正しい方法を教え込む、手間がかかっても正しくない方法を取らない、そういう意識づけしかありませんね」

磯原 「整理整頓と関連しますが、非常ドアの近傍に物を置いていたり、消火器の位置が悪いとか、第5類危険物の消火作業要領を定めていても、その場に掲示していないとかありました」

注:第5類危険物とは「自己反応性物質」であり、燃えやすく、加熱や衝撃で爆発的に燃焼するものである。
ニトロ化合物、硝酸エステルなどが該当し、塗料や接着剤の原料になる。

早川 「それは消防法違反ではないの?」

佐久間 「消防法ではそこまでは細かくは定めていませんね。消防法では取り扱う際は、第5類の危険物取扱者が行うか指揮監督するという前提でしょう。
でも実際に火災になれば、自衛消防隊とか近傍の人たちが消火作業などを行うことになりますから、注意事項はしっかりと掲示しておかねばならないですね。
とはいえ戦争と同じく、緊急時は錯誤の連続ですよ(注4)

磯原 「あと法で定める表示板の多くが古くて、文字が退色して読めないとか、責任者名は変更になるたびにシンナーで消しては書き、





































消しては書きしますから、周りの文字が薄れてるのもあります。
表示板は市販していますから、何年か経ったら新しくした方がいいですね」

島田 「監査に行くと、どこでも表示板は新品のようだったが、消えかかっているものもあるのか」

早川 「それは監査があるぞと表示板を交換したのでしょう。真新しいものはちょっと露骨で気になりますね。もちろん字が読めなくちゃダメですけど」



磯原 「それから法に基づく届出漏れが多いですね。届出者が定年退職していたなんて……ええと危険物保安監督者とか、それから安全衛生管理者である総務部長が4月に異動になっていて届けていないとか」

佐久間 「おいおい、あれは……2週間以内じゃなかったか? どこの工場か知らないが、役員のように書類をそろえるのに時間がかかると言い訳できないよ」

山内参与 「罰則もあるのだろう?」

佐久間 「安衛法で50万以下の罰金でしたね。でも即罰則ではなく是正勧告後ですから、こちらから届けが遅れていると申し出た場合はどうなんでしょう?
それとも人事異動の日付を変えたのかな?」

島田 「早川さん、その後のことを聞いておいてください」



島田 「生産技術本部の皆さんの報告と説明、ありがとうございました。
えっと、本日のご意見を反映して執行役会議での報告案を作ります。下案ができたら書面審議を依頼しますのでコメントをお願いします。
皆さんのほうから何かございますか?」

早川 「半期の総括としては、法律が難しくて規制が理解できなかったというものはなかったようですね」

磯原 「タンクの防油堤内に物を置いていたということは、法律を読んでも理解してなかったことでしょう。
分からないと自覚しなければ法律を理解していないこと自体認識しません。
法律を読んで分からなければ、県の担当課に行くとか、市役所や消防署に行って教えてもらうでしょう。
もちろん監査とは別に法の読解を教える講習会は下期から開催する予定です。法務部には正式に依頼するつもりです」

佐久間 「講習会では、監査結果も周知するというのはいかがでしょう?」

山内参与 「悪いことではないが、半期だけではデータ不足だろうから今年度の監査を終えてから、その結果を来年でも環境担当課長会議でもしようかと考えている。
少しでも早いほうが良いだろうか?」

佐久間 「データが少なくても上期の結果を、各工場や関連会社に通知するのはいかがですか。工場の人が皆疑心暗鬼になってもいけませんから、可能な限り状況を知らせることは良いかと思いました」

島田 「とりあえず執行役会議の結果を待ちましょう。あまり広く伝えるなということを言われるか、あるいは各工場の担当者に徹底せよとなるか、上の人のお考えもあるでしょう」

山内参与 「そうですね。佐久間さんそういうことにしよう。少し時間をください」

佐久間 「承知しました」



打ち合わせを終えて、島田と早川が監査部に戻ってきた。

島田 「早川さん、打ち合わせの後半はなにか考えている風情でしたが、打ち合わせの流れか結果にご不満でも……」

早川 「いや、そういうわけではありません。ただいろいろと考えたことはありました」

島田 「どんなことでしょう?」

早川 「環境監査は監査部で行うべきでしょうね。生産技術本部の委託するのは、やはり筋違いのように思います」

島田 「どうしてですか?」

早川 「前回の打ち合わせのとき、磯原君が監査に行って是正まで指導するのはコンフリクトがあるからまずいと語りました。あれは理屈的には真理だと思います。
そして各部門の機能を考えると、監査部が監査して法務部とか生産技術本部が指導をするのがあるべき姿かなと思いました」

島田 「なるほど、しかしこうなった経緯はもちろんご存じでしょうが、監査部に環境監査する力量がないためです。監査方法が徹底した遵法と汚染の予防というスタンスになると、書面主体とか仕組み重視、ISO的に言えばマネジメントシステムですか、そういう切り口では意味がない。専門知識と経験に裏付けられた感受性が必要です。
現実に工場から派遣されて来た者でさえ、佐久間や磯原と同等と言える人は、一人か二人だったと思います」

早川 「そうなのですが……あの佐久間氏はもうすぐ嘱託になるそうです。
彼をこちらで雇用して監査をさせることはできませんか? 監査部だけですべての項目の監査ができるなら、他の業務監査と同時に行うことができます」

島田 「確かに磯原より佐久間氏のほうが力量は確実に上だろうね。というかここ半年で訪問した工場や関連会社で彼以上に詳しい人はいなかったなあ〜。彼は傲慢でもないし出しゃばりでもなく、コミュニケーションにも如才ないようだし、正しいと思ったことは上司にも堂々と意見する。立派なことだ。監査員に向いている。
しかし2年や3年ここで嘱託をしてもらっても、彼の次をどうするかということになる。彼が嘱託している間に後任を育てるのは不可能だろう。
彼が引退したら、また生産技術本部に頼むというわけにはいかないだろう」

早川 「環境監査に2年も我々が同行していれば、環境監査の知識や感受性をレベルアップできませんか?」

島田 「彼の経験に裏打ちされた公害や廃棄物に関する知識の伝承は簡単ではないだろう」

早川 「であればあと2年も経てば磯原も課長級になるでしょうから、そうなれば彼を監査部に引き抜いてもおかしくないです」

島田 「他力本願だなあ〜、いずれにしても一人二人で対応できることではないよ。工場の連中の大幅なレベルアップができたなら、今回始めた環境監査を簡略化とか止めることができるかだが……」


うそ800 本日は疑いをかけられるかも?

「監査するとそれほど問題があるのか」とお疑いを持たれるかもしれません。
問題のある会社もあるでしょうけど()、私が勤めていたところはそんなことはありませんでした。
それに監査したとき虚偽の説明をされた覚えもありません。ISO関係者が騙る虚偽の説明など実在したのでしょうか?

ところでISO審査で企業は虚偽の説明をするというのが、認定機関や認証機関の口癖です。ですが、受査側が虚偽の説明をしたとき、審査員はそれを見破れないのでしょうか?
そもそも審査が裁判と同等の仕組みであるなら、被告人が虚偽を語ることは前提です。裁判で証人は嘘をつかないことを宣誓します。でも被告人は宣誓しませんし、嘘をついても罪になりません。もちろん被告人が嘘をつけば、裁判官や裁判員の心証を悪くするでしょうけど、
だから裁判官は被告人が嘘をつくことを前提で裁判を進めます。証言よりも証拠が第一、証拠裁判主義です。そして嘘をつかれて見破れなかったら裁判官の力量不足。

審査員は虚偽の説明をされたらお手上げというなら、ISO審査は証拠重視ではないということでしょうか、そしてもちろん力量不足でしょうね。
間違っても虚偽の説明を受けたなんて騙ってはいけませんよ。それは私はアホだというのと同義です。

誰だ! お前の締めはいつも同じ、ローマの大カトーのようだって言ったのは?(注5)


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注1
「被告」と「被告人」は違います。「被告人」とは犯罪の容疑で起訴された人です。被告人が裁判で有罪になれば、受刑者にランクアップします。
「被告」とは民事裁判で訴えられた人のことです。民事裁判とは争議を裁判で解決することですから、悪いことをしたから訴えられたという意味合いは全くありません。どちらが訴えるかは双方の話し合いで決めたりします。

注2
被後見人とは昔でいうと禁治産者である。障害とか認知症により判断能力に欠けるとされる人で、家庭裁判所の審判を受けて登記される。
成年被後見人である、あるいは成年被後見人でないことの証明書発行は、法務局だったか自治体だったか忘れた。
なお会社法では、後見人の承諾があれば被後見人が取締役に就任することを認めている(会社法331条の2)。
法律によって被後見人ができることが違うのはどうしてだろうか?

注3
「生き残る判断生き残れない行動」、アマンダ・リプリー、光文社、2009)

注4
小野田寛郎「戦闘は錯誤の連続なり、錯誤を速やかに発見し、修正したものが勝利を得る」

注5
古代ローマの執政官マールクス・ポルキウス・カトー・ケーンソーリウス(大カトー)は、アフリカ北端にある都市国家カルタゴを攻め滅ぼさねばならないと、演説の最後には必ず「カルタゴ滅ぶべし」、訳によっては「カルタゴは滅ぼさねばならない」と締めたという。
私は別に「ISO認証滅ぶべし」なんて語ってませんよ。「企業はISO審査で虚偽の説明をした」と騙る人たちに証拠を出せと語っているのです。本音は「企業はISO審査で虚偽の説明をしたと騙る人たちは滅ぶべし(滅ぼさねばならない)」であります。





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