「憲法を変えて戦争に行こう」  井筒 和幸ほか badworseworstmuch worse
出版社ISBN初版定価(入手時)巻数
岩波書店 4-00-009357-62005/8/2500全1巻
タイトルがいいですね!
「憲法を変えて戦争へ行こう」 ジーンときますね、タイトルだけで感動します。
まず通常の神経の持ち主なら、これほどのすばらしい本の表題を思いつきません。
やはり日本ペンクラブ会長になるほどのおかたの発想でありましょう。
このかた思想はともかく、ダジャレ、言葉遊びは超一流であることは私も認めるところです。

著者というか投稿者というのか、お書きになっているお歴々の名前がすばらしい、
香山リカ、吉永小百合、カンサンジュン、ピーコ、井上ひさし、森永卓郎・・・

いや大変芳しい本であります。
もう鼻をつまみたくなりそうです。 

このしかし、「憲法を変えて戦争へ行こう」を書いた人々はこの憲法が制定されたとき状況を知っているのだろうか?
昭和21年3月5日幣原首相はいった。
「我々がこの憲法を受諾したことについては、子々孫々に至るまで非常に大きい責任がある。今国民は黙っているけれども、心の中では憤慨しているに違いない。しかし、我々はこれを受諾する以外方法はなかったのである。」
これを聞いて閣僚がみな泣いたという。(「日本の問題点」三宅久之より)

平和憲法などとマッカーサー憲法を評してはならないのだ。


文章がいい、表現がいい、言い回しがいい!
私たちは平和ボケではない 「私たちは平和ボケではない。」
もし外国の工作員でないのなら、間違いなく平和ボケです。
 なにしろ基地外は「私は基地外ではない」といいますから。
本当に平和ボケでないのなら、日本に侵略しようとしている国の工作員です。
 そして平和ボケの一般市民をたぶらかそうとしているのです。

「過去、日本は憲法9条に守られてきた。」
ほんとうですか?
「民間防衛」という本がある。ぜひ一度読んでもらいたい。
 彼らだって知ってるだろうって?
もし彼らが「民間防衛」を知っているならば、安全保障あるいは祖国防衛とはどのようなものかは十分に知っているはずだ。それでもこのような本を書いているなら、日本を侵略しようとしている国のために扇動活動をしているということは間違いない。


この本の書いていることにとりとめがない・・・
以前、自衛隊の海外派遣に大反対していた方が、ここでは自衛隊の海外貢献はいいことだ、しかし戦争は反対だと書いている。
有事法制に反対した方が、既に必要な法整備はすんだのだから憲法改正はいらないと書いている。
こういった手法をデスカレーションというのだろうか?
次の作戦に備えた一時的撤退という戦術なのかもしれない。
ある方は徴兵制は世界的に衰退傾向であって、志願制が主流になっていると書き、別の方はアジアでは兵役につく国民が増えていると書いている。
はたしてどちらなのだろうか?
義務ではないが志願する人が増えているのだろうか?
いずれにしても、アジア諸国の兵士が増えていることになるのだろうか・・?



著者に外国人が何人もいる。
外国人、国籍が日本でなくとも利害関係のない第三国の人なら、日本の進路について意見をしたり、本を書くことは許されるだろう。
なにせ、中国や韓国と違い、日本には言論の自由がある。
しかし、日本を攻撃しようと政府高官が発言し、また国民もそう望んでいる国の国籍を持つ人が日本に武装をするな、平和は非武装からもたらされると発言することは、道義的、倫理的に許されるのか?
その国家の宣伝機関であることは火を見るよりも明らかである。
そうではないかえ?


日本は経済貢献をしようと語る。
ちょっと待ってくれ
日本が韓国と国交回復時にいくら払ったか、今まで韓国人は知らなかった。
知ってからどうしたか?
何十年も前の条約を反故(ほご)にしてもっとよこせと語っている。

中国人民は今まで日本がいくらODAをつぎ込んできたのか知らない。
中国政府は人民に知らせない。
しょっちゅう中国人は日本に賠償を!謝罪を!と暴動を起こしている。

考えてみたまえ!
今まで以上に中国や韓国に日本の税金を貢いで、日本の平和が得られるだろうか
日本の国民は増税しても、反日国家に援助することを望むだろうか
消費税値上げ反対を叫んでいる人たちが、外国への援助を語る不思議
日本の年金が大問題なのに、中国のくらしを心配する不可思議
中国へのお金は日本に向けた核ミサイルとなり、韓国への援助は奇跡の復興の原動力となり、そして決して感謝されない。
日本人は中国人や朝鮮人の奴隷なのだろうか?

日本の税金を自衛隊に使うのでなく、アジアやアフリカに援助しろという。
日本が常任理事国になることに反対する国家に、なぜムダに税金を使うのか?
それよりも、
中国に核開発を止めて、原子力潜水艦を廃止して、自国民の生活のために使えと語れ
宇宙開発を止めて、環境保護に使えと語れ
金正日に核開発を止めて、日本やアメリカの援助を受けろと言え

中国の原子力潜水艦
核を持っているのは中国であって、日本ではない

中国のイージス艦

ああ!堂々の人民解放軍
核兵器

中国の戦闘機

中国の最新鋭戦車

この本はデンパ飛ばしまくりです。
あなたのテレビやラジオに雑音が入ってきませんか?
この本の中でも、コスタリカは非武装中立と語っています。
でも、コスタリカを持ち出すのはもうダメですよ、
既にめっきがはがれて、今ではもう誰もだまされないと思います。
まあ、最後のよりどころなのでしょうけれど・・・

コスタリカとは
中南米に所在する面積51,100km2、人口346万人(97年)の小さな国である。
そして兵力は国家警備隊及び地方警備隊が約8,000人である。軍事予算は(約78百万ドル)つまり、約100億円
規模は小さいが、人口に占める兵員数も国家予算に占める軍事費の割合も日本と同じである。
コスタリカの国旗



憲法9条は世界で最も美しい条文のひとつ」だそうです。
私はそんな言葉は汚らしい詐欺師のデマゴギーであると思います。
私は次のような文章が世界で最も美しいと考えています。

「武器をとり得るすべての国民によって組織され、近代戦用に装備された強力な軍のみが、侵略者の意図をくじき得るのであり、これによって我々にとって最も大きな財産である自由と独立が保障される」
スイス政府作成「民間防衛」の冒頭の文章


北朝鮮は決して日本を侵略しないという。
へえ!? なぜ、そんなに自信をもって言えるのでしょうか?
侵略って、大艦隊を仕立てて来るとか、軍服を着て銃剣を持った兵士が攻めてくるということではないんですよね、
国籍を明示しない艦船で日本の領海を侵すこと、日本に覚せい剤を輸出すること、贋金を日本に持ち込むこと、兵器を作るための機器、資材を密輸すること、日本人を誘拐すること・・・そんなことを侵略というのです。
そして日本上空を北朝鮮のミサイルが飛んでいるのです。

以前、北朝鮮は日本人を装って飛行機テロをしました。事件が解明されなかったら日本は国際社会から・・・特に韓国から・・・非難されたでしょう。賠償を求められたかもしれません。

みなさんお気づきのように、このように既に日本は北朝鮮から侵略されています。
baikin1.gif しかし、北朝鮮は日本人を懐柔しようとして、北朝鮮は平和を望んでいる、金正日は天才的指導者であると宣伝しています。
著者の一人、ピーコはテレビで盛んに「北朝鮮を追いつめるな」と語っています。
日本の政府がいつ、日本人の誰がどこで、北朝鮮を追いつめているのでしょうか?
ぜひ教えて欲しいください。
誘拐した横田さんたちをいまでも拘束しているのは北朝鮮ではありませんか!


「憲法を変えて戦争に行こう」のどこに真実があるのか?

この本を通勤電車で読んでいたら、私を見る視線が厳しいんですよね、
ふつうの人はタイトルを見ただけでこの本のうさん臭さを見抜いてしまうようです。
こんな屑本に500円という大金を投じ、人々から非難の視線を浴びても心を奮い起こして読み通したジジイを称えたまえ。
まあ、元は取ろうとしてここに拙文を書いてるんですけどね 

確認しよう!
暴君フセインをクウェートから追い出したのは、平和憲法ではなく、多国籍軍であった。
ヒトラーの侵入を防いだのは、平和憲法ではなく、精強なスイス軍であった。
中国の武力侵攻を防いでいるのは、平和憲法ではなく、台湾の陸海空軍である。
中国の横暴を抑えているのは、平和憲法ではなく、アメリカ第7艦隊と自衛隊である。

武力のないチベットは中国の侵略を受けてジェノサイド状態である。
北朝鮮では独裁者が諸外国の援助を断り、罪のない国民を餓死させている。
 そして何に使うのか、ミサイルと核爆弾の開発を進めている。
韓国では日本を攻撃するために軍備増強をしているようだ。



本書の表題を変えることを提案する。

憲法を変えずに日本を滅ぼそう



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気をつけよう
甘い言葉と護憲運動




第四の核様からお便りを頂きました(05.09.02)
第四の核
「憲法を変えて戦争へ行こう」について
第四の核と申す者です。面白く、このページを拝見させてもらっております。
佐為さんはご自身をよく「ジジイ」などと表現なさいますがとんでもない、かなり真摯な紳士(駄洒落です、失礼…)ではあるまいかと、確信をしております。(^0^)
さて、この本ですが…筆者の面々を見て「あーいつもの…」という印象でしたが、やはりそのまんまでしたか。
「爆撃機の飛んでこない 青い空」という謳い文句でしたよね。いつの時代の攻撃法だ、とかなり憤激しました。
(生姜教授については「第三文明」に連載始めちゃったので、サヨ内部でも評判落としたと見てよいかと)
非常に残念なのは筆者の一人として、半藤一利氏が名を連ねていたことです。もともと文藝春秋の幹部として、岩波の理想主義に対抗する側の人であったはず、またその現実路線に具体的に携わってきた方なのに。彼の戦記も、指導者側に対する批判はあれど個々の軍人たちへの共感と哀別があるものなのですが…。10月号の「正論」で八木秀次氏が指摘していましたが、保守系の論者に結果として東京裁判の結果を支持するような「ネオ東京裁判史観」というべき論法が、ここにも現れてきたと見るべきでしょうか。
初めての投稿、長々と失礼しました。選挙の話だけではアレかなと思いまして…。

P.S 文春新書 百地章著「憲法の常識 常識の憲法」を推薦いたします。争点、主張がまとまった好著です。
第四の核様、お便りありがとうございます。
このような本を買うべきか、買わざるべきか悩みました。
買うことは彼らを消極的に支援することになり、金額は500円程度ですがその意味は大きいと思います。彼らにしても無料のパンフ程度しか思っていないでしょうし・・・
他方立ち読み程度では批判するのに不十分かと思い、買ってしまいました。
おっしゃるように、買うまでもないそのまんまなのでした。
「憲法の常識 常識の憲法」は呼んだ記憶が・・・ボケておりまして

musanjin様からお便りを頂きました(05.09.03)
憲法を変えて若者は戦争へ行こう。について
私は!戦争にはいきませんけど。

musanjin様、お便りありがとうございます。
おっしゃるとおり、戦争に行きたくないとは誰でも思うことです。
そのような状態をいかにして構築し、永劫ずっと保ち続けるかということが国民の願いでありまして、政治とはまさにそのために存在するのでしょう。
では、現在の憲法をこのままにしておいて、その国民の願いが今後も維持されるかということが論点でございます。
「今まで60年間、平和憲法によって日本は戦争に巻き込まれなかった」というのはウソです。
これはちょっと歴史をひもとけば誰でもわかります。私は60年間生きてきて、もの忘れしにくいほうなので実感として理解しています。
次に、「憲法を変えなければ戦争に巻き込まれない」というのはウソでしょうか?真でしょうか?
と考えると、これもウソのようです。
「ようです」というのは証明できないからです。
でも「過去60年間の状態が平和憲法ではなく、自衛隊と安保条約によって保たれていた」のは事実ですから、「平和憲法によって平和が保たれていたからこれからも平和憲法を変えるべきではない」という文全体はウソになります。
少なくとも「過去60年間は自衛隊と安保条約によって保たれていたが、これからの平和は平和憲法に期待する」といえば、論理的には偽ではないと思います。
ここまでの論理はよろしいでしょうか?
musanjin様が戦争に行きたくないとおっしゃると同じく、私も戦争に行きたくありません。
しかし、平和を維持するために軍隊が必要であることもあると考えております。
そのとき、一兵士となることを決して拒否しないつもりです。


福岡県。大学生様からお便りを頂きました(05.09.09)
書評「憲法を変えて戦争に行こう」に関して感じたこと
いつも楽しく読ませていただいています。
非常にウィットの聞いたジョークセンスの中にマトを得た理論を展開なされる文章には非常に感銘を受けている次第です。
ただ今日のおたよりは管理人様にとっては若干苦言になるかもしれないことをお許しください。

書評「憲法を変えて戦争に行こう」の中にある以下の一文
いや大変芳しい本であります。
もう鼻をつまみたくなりそうです。
それは老いを隠そうとする女優の化粧の臭いか?
もともとの体臭か?
嘘つきの口臭か?
肥溜めの臭いでしょうか?
これはいくらなんでも言い過ぎであり、「暴言」の範疇に入ってしまうと私は愚考いたします。この本の主張に私も同意しかねるのは同じです。
ただ、こういう言い方は社会人として、また一己の理性ある日本人として若干下品なのではないでしょうか?

いつもはジョークに感じる管理人様の文章も今回は若干読んでいて不快に感じた次第です。昨今の左派勢力及びそれに類するシンパの行動が卑劣かつ下品であることは私自身感じますが、ソレを批判する方が同じ品位に降下していく必要性はないと考えます。

別に訂正せよといいたいのではありませんが、今回の上述文章を管理人様の文章を読んで初めて「不快」であり「下品」であると感じた若造がいたということを報告したかっただけなのです。

追伸 いつもは楽しく読ませていただいています。これに関してはウソ偽りは一切ございません。今後も同じ読ませていただいていこうと思っています。

大学生様、お便りありがとうございます。
ご忠告ありがとうございます。
正直言いまして、ご不快に感じられたら大変申し訳ありません。

ご指導によりましてすこし格調高く変更してみました。
いかがなもんでしょうか?



タイガージョー様からお便りを頂きました(05.09.13)
混同
拝啓 佐為様
「憲法を変えて戦争に行こう」
いつも楽しいお話をありがとうございます。タイガージョーです。今回の選挙は実に圧巻でした。まさしく郵政民営化に対する国民の反応を見せられた思いでした。小泉さんに「がんばれよー」と言いたい気持ちです。数年後に私が失望して民主党に投票したくなることがないようにして頂ければさらに幸いですが(ここ重要)。
さて本日某新聞では「国民は首相に白紙委任状を渡してしまった」と嘆いておられます。なぜ権力者→独裁→庶民の弾圧→戦争と一直線に結びつくのでしょうね?権力者でないと改革はできません。それが全く分かっていないのでしょう。苦しい庶民があるから庶民は改革が可能な権力者を選ぶのです。
この本でも憲法変更→戦争です。周辺の状況や国家相互の利害があって憲法があり、憲法があって現実があるのではありません。この方達も事の順序、日米の利害対立→日本国民困窮→欧米のプレッシャー→日本指導者の戦略的誤り→太平洋戦争→米国製憲法の順序を混同しなければこのような恥ずかしい本を出さなくてすんだのですが・・・・・。
タイガージョー拝

タイガージョー様、毎度ありがとうございます。
選挙で大勝利すると独裁者なのでしょうか? あたらしいトリビアというところでしょうか?
万一、岡田民主が大勝利したら独裁者岡田と呼んだのでしょうか?
まさかね!
まあ、まともな考えのできない人たちなのですから、温かい目で見守ってあげましょう。
それと、恥ずかしいというのは個人の感覚です。
路上に座り込んで飯を食ったりタバコを吸ったりするのが恥ずかしいと思う人もいれば思わない人もいます。電車の中で化粧をするのが恥ずかしいと感じる人もいれば、感じない人もいます。
そしてこの本を書くことを恥ずかしいと感じる人もいれば、誇らしく思う人もいるのでしょう。

なにしろ日本国憲法では主義思想の自由を保証していますからね、
彼らにとって日本国憲法は恥辱の書ではなく、誇りの書のようです。
私には理解できませんが?

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