index|蔦温泉|田老グリーンピア繋温泉乳頭温泉新潟グランドホテル帰路

8月11日深夜12時に自宅を出発。

北に行くにつれ雨になり、気温が下がって来た。藤沢あたりでは25℃以上あった気温が、十和田湖インターを降りたあたりでは18℃だった。

友人の車には、最新式のカーナビが搭載されている。「到着予定時刻は○時○分です」「500メートル先を左折します」というナビゲーターのお姉さんの音声案内に従って、一路常磐自動車道を北上する。こうなると、交差点で標識を見て迷うことはない。地図を見て自分の行き先の地形や周辺の状況を推測することもない。

私はこういう情報機器は大好きだが、こういう便利な機器によって、人間はますます自分の頭を使わなくなっていく。パソコンも、携帯電話も、PDAも、何もかも人間をだめにしていくような気がする。

時間に余裕があるので、マインランド尾去沢(銅鉱山跡)を見学しようということになり、ナビゲーターの案内に逆らって車を進めた。お姉さんはすぐに軌道修正して、案内してくれる。私たちは無視して車を進めるが、交差点を曲がるたびにルートを設定しなおして、いやな顔もせずに案内してくれる。さぞ混乱していることだろうと思うが、なんだか意地悪をしたくなって、ますますお姉さんに逆らって行動する。


最新式カーナビ

鉱山跡
十和田湖インターで料金を支払う際に係員にたずねると、「先月末の梅雨明け宣言の後からずっと雨でしてね・・・。この様子では明日もあさっても、15日頃まで雨だと思いますよ」と私たちの旅行中の天気を占ってくれた。
昼食は鹿角の道の駅。私は道の駅が好きだ。地元の生産品などを販売したり、特産品を素材にした地元の料理などが食べられるので、道の駅の案内板を目にすると必ず立ち寄るようにしている。
秋田であることから、きりたんぽなべ膳(1500円別)か鹿角牛のころころステーキ(1350円別)かと悩んだが、なべは夜宿で出るかもしれないのでここはステーキをいただくことにする。夫はわっぱめし膳(1300円別)

わっぱ飯膳

ころころステーキ膳

十和田湖も奥入瀬渓谷も激しい雨で、あいにくの雨となるが、その分木々の緑が活き活きとして目にうれしい。

十和田湖

奥入瀬渓谷
今夜の宿は蔦温泉。ぶな林の中に建っている。近くを流れるのは蔦川、蔦沼も近くにある。途中木々の高いところからぶら下がった蔦が目に付いたが、これがこの地名の由来になっているようだ。

創業は明治42年という。私たちの部屋は大正7年に建設された建物で、90年ほど経っている、長い歴史を感じさせる本館の2階だ。廊下とはふすま一枚で隔てられている。部屋の調度は小さな鏡台と小さなテレビ。テレビはおそらく20年以上は経っていると思われるカチャカチャとダイヤルを廻すもので、スイッチも押しボタンではなく、ボリューム調整ボタンを兼ねている。

テレビと鏡台

歴史を感じさせる廊下
建物のいたるところに歴史を感じさせる調度があるが、廊下の階段や窓もそうだ。トイレはほんの数年前まで、各個室の下を一本の溝が通って、絶えず水が流れていたという。これは中国に行ったときに経験した方式のトイレで、説明を聞いただけでイメージが湧く。中国のは水は後で自分で流すという違いはあるが・・・。男性トイレの下は、右隣の手洗いの水が常時流れている。

手洗いは冷たい樋を伝わって流れている冷たい清水。
この水が男性トイレの下に流れ、トイレは常に水洗状態になっている。
この宿の特筆すべき事項は、非常に手入れが行き届いているという点だろう。トイレの床やドアも清潔に磨きあげられ、白木の美しさが際立っている。古さイコール汚さではない。
風呂場は全てヒバとブナの木製で、木の香りが籠もっている。源泉の上に建てられている風呂桶は、底に敷き詰められた木の隙間から温泉が湧いている。温泉は無味無臭の透明泉で温度はやや高めだが、その割には長く入っていられる。それというのも風呂場の天井が高く作られていて、熱気がこもらないせいだろう。

左にある水槽の湯を汲んで体を洗う

ヒバとブナの木で作られている浴槽
夕食は鮎の塩焼き、てんぷら、きのこなどの二の膳と、鴨なべ。足つきの膳で部屋に運んでくれる。

朝食は新館の大広間。こちらはかなり新しい建物で、エレベーターもついている。

朝食は大広間で

蔦温泉本館
昨日からの雨は止みそうもない。天気予報によると、青森県は大雨、洪水、雷警報が出ているようだ。今日の宿は太平洋岸の田老にある、グリーンピア田老。この地方は13メートルの強風になるそうだ。今回の旅は本当に天候に恵まれている。

だれだ、雨女、雨男は・・・・・。

index|蔦温泉|田老グリーンピア繋温泉乳頭温泉新潟グランドホテル帰路