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9月23日(その2) ローズガーデン

水上マーケットの観光を終え、車はローズガーデンに向かう。一時的に雨はやみ、日が差している。
ローズガーデンに入ると、まずは昼食。体育館より大きいレストランの入り口には、これまた大きな銀の器に入れた冷たいおしぼりをサービスしている。ほのかな花の香りが心地よい。

サラダ、肉、魚、パスタ、カレーなどを楽しんだあとは、ケーキとフルーツ。このたびの旅行の中でここのコーヒーが一番おいしかった。


食事の後は園内の散策。広い庭園には名も知らない華やかな花が咲き、香っている。

案内してくれたガイドの話では、以前はバラの花が咲き誇る庭園だったが、最近は少なくなってきているらしい。どちらかというとタイ・ビレッジ・カルチャー・ショーで客を呼ぶことに力を入れているという。

歓迎のシャワー

半時ほどの散策のあとは、南国風の小屋の中で行われるショーを見学する。
長い付けつめが珍しい、ネイルアンドフィンガーダンス、結婚式、僧侶になる人を送る行列、バンブーダンス、タイ式ボクシングなど、など・・・・・。

約1時間のショーの最後は、屋外の広場で象のショー。長い鼻で観客に水をかけて、拍手をもらっている。私だったらあんな水をかけられたら怒る。汚い池の水を鼻の中に入れてから噴出すのだ。どう考えてもかけられて笑っている場合ではないと思うのだが・・・。


タイのテイラー

今回の旅の大きな目的の一つにオーダーメイドのスーツとシャツを作ることがあった。タイでは日本の3分の1以下の金額で作れるのだ!!
ただ、ことばや商習慣の違いからオーダーする側とされる側には、思惑の違いが生じることとなる。こちらの希望は十分に伝えたつもりでも、出来上がりを見るまでは多少の不安がある。

21日にオーダーした服の試着は6時の約束だった。余裕を持ってホテルを出たので、6時少し前にテーラーに着いた。例によってまずお茶をいただき、はやる気持ちを抑えて、さりげなく試着に臨んだ。(そのときにはジャケットが2枚できているだけで、スカートやシャツはまだだった)とりあえずジャケットを試着すると、店の2代目オーナー(?)はしきりに「エクセレント!!」を繰り返す。どうやら、このスーツを着た私はエクセレントになるようだ。不思議ですね・・・・。それとも彼のスタッフの腕前がエクセレントだと自画自賛したのかな・・・・???

ま、それはともかく、彼は「このスーツはとてもエクセレントだったから、ぜひ、もう1着」と言葉巧みに勧め、新たに生地を見せようとする。ちょっと気持ちが動かないでもなかったが、あまりにも見え透いたことばに乗るのも癪に障るので、へそ曲がりな私は「スーツを着る機会は多くないから、これ以上は必要ない」と断った。それでもあきらめずに勧めるが、私は断りつづけた。

「マダムもっと紅茶はいかがですが」「今はおなかいっぱいだから結構です」「じゃ、水でも」「いりません」などと繰り返しいるうちに、漸くブルーのシャツが1枚届いた。要するに彼は必死に時間稼ぎをしていたわけだ。

ジャケットは申し分なかったが、シャツは袖繰りからバストトップに向かってできるしわが気になるので、直してほしいと告げた。他の3枚もおそらくおなじだろうから、それも直すと彼はいう。

シャツの試着も終わって再び待つことしばし・・・、こんどは彼が椅子を持ってきて私の前に座り、「仕事は何をしているのですか」ときく。「もう一人のケイコさんと同じです」、「それは、なんですか」ときくのであいまいに答えておいた。彼は人の英語力のなさも考えないで、さらにしつこくきいてくる。明確な答えを求めているようだ。実際私は日本語でさえ今の自分の仕事を説明できないのだから、英語でできるはずがない。面倒なので、時々パソコンを教えているといっておいた。

時間稼ぎの会話も面倒になったので、スカートを作りたいと彼に告げる。「ちょうど今キャンペーンをやっていて、どの生地でも好きなものを選んで3枚で6000バーツだ」といいます。ちょっとしたチャンスを最大限生かす、大した商魂である。計算すると一枚6500円位でオーダースカートができることになるので、話に乗ることにした。

かれがカウンターの中からもってきたのは、スーツの残りの端布だった。どれでも好きなものを選ぶように言う。「うーーん、そういうことだったのか。結構せこい商売をするな」と思ったが、日本で買うことを考えると決して高い買い物ではないので3点選んだ。ところが、そのうち2つは端布も端布で、とてもスカートを作るほどの長さはなく、残りの中から選びなおすこととなった。

そうこうしているうちに残りの2着のスカートが届いた。早速試着をしてみると、私の恐れていた通りウエストが信じられないくらい太い。はいたまま不要な部分をつまむと、およそ10センチは太くできているようだ。ヒップの部分はとてもいい感じなのに、どうしてこうなるのかわからない。メジャーを借りて測ってみると、私が日本で作る時のサイズより10センチ大きかった。彼は「ノープロブレム」を連発し、直すという。

それから、スカートのホックの打ち合わせが日本のものと逆だったので、私はこうしてほしいと自分のはいていたスカートを見せた。彼はそれを仕立てた職人と話をしていたが、私の方を向きこれがスタンダードだという。これはあなたのスタンダードかもしれないが、日本のスタンダードはこうだと食い下がった。実際私は、左側が上になるのは気持ち悪くて好きではない。結局今できている2枚はこのままで我慢することにし、新しい3枚は私の言うように作ってもらうことにした。

・・・・、とこう書くと、何だか文句を並べているようだが、そうではなくて、どれもぴったりで、どこも修正の必要がなかったりしたら結構つまらない買い物になっていたと思す。こういうことすべてをひっくるめて、今回の旅ではとても楽しい経験をすることができた。スーツもシャツもかなり気に入っている。


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