コンピュータ室運営日誌


1998年

1月下旬のできごと


ネット廃人養成?(1月21日)
研究授業の協議(1月22日)
子どもたちの会話(1月26日)
マナー(1月27日)
チャット初体験(1月28日)
感想(1月29日)

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 ネット廃人養成?(1月21日)

 昨日に続いて今日もコンピュータ室でWebめぐりをしてしまいました。

 今日は,表向きは一応理科の学習ということで,まず初めは,ちょうど今学習している「冬の天気」に関連して,「ひまわり」の画像を見てみました。「ひまわり」の雲写真はインターネット利用教育の”定番”とも言えるもので多くの方がやっています。それから,日本各地の天気を見て,ついでの世界の天気も見てみました。

 子どもたちの反応は予想以上で,「現在の雲の様子をリアルタイムに見ることができる」「日本中のどこの天気でも見ることができる」など,インターネットならではの優れた点を直感的に感じとってくれたようです。


 天気関連のページを一通り見た後は,フリータイムということで,子どもたちのリクエストによるWebめぐりをしました。「リカちゃん人形」のページとか,「SPEED」「華原朋美」「篠原ともえ」「ビートたけし」「うっちゃんなんちゃん」などなどでした。

 子どもたちにとっては,「雲写真」よりこちらの方がはるかに興味があるようです。まあ当然かもしれません。


 いよいよ来週はチャットに挑戦です。お相手していただくことになったのは某大手電機メーカーにお勤めのお姉さまです。(お名前明かしていいですか?)正確には,子どもたちにとってはお姉さまで,私にとっては妹ということになります。


 私のクラスは言うまでもなく学校中で最もコンピュータ室を利用しています。「ワープロ」「お絵描き」に始まって,「グラフ」「gifアニメ」LANでの「チャット」「メール」,それからゲームも少々。学習指導用ソフトももちろん使っていますが,大部分は通常の教科の授業にはあまり関係無いものばかりです。(内緒!)

 そしてインターネットです。しかも今度はチャットにまで挑戦しようとしています。


 小学校の担任が子どもたちに及ぼす影響がどれほどのものかは分かりませんが,もしかしたら私は,将来の「パソコン中毒」「ネット廃人」を養成しているのかも。

 そんな思いがチラッと頭の片隅をよぎりました。



 今日は通信状況が絶好調で,回線が切断されることもなく,表示速度も昨日より格段に速く,一時間中快適でした。「ニューモシモシくん」のおかげでしょうか。





 研究授業の協議(1月22日)

 3年生のR先生によるコンピュータの研究授業が行われました。(以前の日誌に21日と書いたような気がしますが,22日の間違いでした。)

 私達の学校では,月に1回,低学年(1〜3年)と高学年(4〜6年)からそれぞれ順番に1クラスずつが研究授業を行っています。

 コンピュータの授業は,高学年のクラスではすでに何度か行われていますが,低学年のクラスが行うのは,私達の学校にコンピュータが導入されて以来,今回が初めてです。ですから低学年の先生方の中にはコンピュータの授業を見るのは生まれて初めてという方もいます。

 そこで,コンピュータ教育担当としての立場上,今回は私も授業参観および授業後の研究協議会に参加することになりました。


 教科は理科「光」で,光の反射のしかたを,学習指導用ソフト「マルチブック」を使って学習しました。内容的には3年生の内容としては少々高度なものでした。


 さて,授業が無事終了し,その後に行われた研究協議会ですが,出された意見の主なものは,

 「子どもたちの様子を見ているとコンピュータの操作にずいぶん慣れているなあと思った。」
 「R先生がとても慣れていて,色々な機器を自在に使いこなしていたので驚いた。」

 でした。

 うーん。数か月前からお手伝いしてきた私としては,そのような感想をいただけるのは自分のことのように嬉しいのですが,”研究協議”の内容としてはちょっとレベルが低過ぎるのでは。

 「どの場面で,どのソフト(機器)を使ってどのように操作したら,どんな効果があったか(あるいは効果がなかったか)」ということに焦点を当てて協議していただきたかったです。

 初めてということでこれも止むを得ぬことなのでしょうか。



 今回の授業では,ノートの代わりにお絵描きソフトを使って,鏡に当たって反射した光の進行方向を書き込ませていたのですが,その様子を見ていた某管理職の先生の授業後の言葉。

某管理職「子どもが線を引いて光が進む方向を書いていましたが,正解したら画面が光ったりチャイムがなったりするなどの応答があるのですか?」

fukufuku「あれはただのお絵描きソフトですから何も出ません。」

 初心者の先生が多いといっても,いくらなんでもその程度のことはみなさん分かっていますよ。






 子どもたちの会話(1月26日)

 本日未明に,水曜日に予定しているチャット体験授業(というか,ただのお遊びです)のためのチャットファイルの設定をしました。

 設定したとは言ってもDTIが用意しているプログラムを少し変更しただけです。チャットのプログラムは用意されてなかったので,伝言板をチャット風につくりかえました。

 ちょっと困ったのが,URLの入力ボックスを削除できなかったことです。チャットだからURLは入力する必要はないのですが,マニュアルにはその方法が記述されていませんでした。勘を頼りに設定ファイルとhtmlファイルを変更してみたのですが,そうすると他の項目が正常に表示されなくなってしまいました。

 上下二分割のフレームを使っているので,余分な行は少しでも減らしたかったのですが,残念です。

 気力があったら今晩にでももう一度トライしてみるつもりです。


 さてさて,午前中に少しファイルを変更したので空き時間に学校からアクセスしてみたら,すでに相手方のkaiさんも会社からアクセスしてテストしていただいていました。

 OKですね。素早く対応していただき感謝感激です。



 クラスでは,本番(?)に備えて,「NetMeeting」でチャットの練習をしました。コンピュータは2人に1台です。3台1組で話をしました。

 お題は「好きなテレビ番組」です。子どもたちに頼んでログをとらせてもらいました。

(その1)
USER 06 ハローーーーーーーーーーー
USER 12 ハワァユーーーーーーーー
USER 18 キミダレ?ワたしたちはつるとまりりんよ
USER 06 ますだっちゃーーーーーだよ。まーちゃんもいるよ。
USER 12 オレラハすっちゃんとりきちゃんっす。
USER 06 すきなてれびを、いってくれ
USER 18 めちゃいけ!!!!!!!!!!!!!!!!!
USER 18 ーいR85え3う89え4
USER 06 ますだっちゃは、こちかめだよ。まーちゃんは
USER 18 まーちゃんはなに?
USER 06 18番ノヒトに言う わからない
USER 12 ぼくたちは、99のめちゃ2いけだぜーーーー
USER 06 まーちゃんは
USER 12 う、ううううううへーーーーーーー
USER 06 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
USER 18 江頭2:50
USER 18 はなしかみあってねーよ!

(その2)
USER 11 ハローみーちゃんとひとちゃんでーす。
USER 05 もりくんとピーコまるでーす。
USER 17 アケボンボンとハシモリデする。
USER 11 やっぱしー、歌番組だよねーってかんじーー。
USER 17 世界まるみえーー
USER 05 好きなテレビばんぐみはおとなしかれんさん えへ
USER 17 目血ゃ居毛ーーーーーー
USER 11 やっぱりーーーー
USER 05 きみたちわけわかめーーーーーーーーーーー


(その3)
USER 09 わたしはだれでしょう
USER 09 にんげんです
USER 03 なをなのれ
USER 09 いやだ
USER 15 ぼくたちは、悪魔です。
USER 03 こわいー,
USER 09 ぼくたちはにんげんだおらぁ
USER 15 うんちなんせんち
USER 09 いちめいとる
USER 03 15の人へ
USER 03 わからんはーーーーー
USER 09 あそこなんせんち?
USER 15 きみたちほんとうににんげん
USER 09 ちんちんきっちゃうぞ


 うーん.....。

 キミタチはいつもこんなことを話していたのかい?

 センセイは頭が痛いです。




 マナー(1月27日)

 明日はいよいよ子どもたちが”遠く離れた見知らぬ人”とチャットでお話しします。

fuku「ところでね。昨日君たちが話したこと,少しだけ知らせちゃったよ。」

A子「えっ,私たちが話したことって?」
B子「だれに?」

fuku「昨日君たちが「NetMeeting」で話したこと,明日チャットでお話する相手の方に少しだけ教えちゃった。」

みんな「ぎゃー!えーっ!きゃー!げげー!ふぎゃー!そんなぁ!

(あ,一応恥ずかしいんだ。)

fuku「もちろん相手の方は君たちの名前を知らないから,誰がしゃべったかまでは分からないけどね。」


C子「ねえ先生,相手の人って誰?隠してないで教えてよ!」

fuku「教えないよー。」

D男「ケチ!」

fuku「この前言った通り,明日は何を話してもいいのだから,聞きたいことは自分で聞いてください。それまでのお楽しみということでいいでしょ。」

fuku「あ,それからね。何を話してもいいんだけれど,”うんち”と”おちんちん”の話だけはやめようね。いきなりそんなこと言ったら相手の方から嫌われるよ。」


 いったいどうなることやら。

 こちらからの入力は一台のパソコン(私のノートパソコン)からなので,36人のメッセージをどのように伝えるか,頭を悩ましています。




 チャット初体験(1月28日)

 子どもたちの「チャット初体験」は大成功でした。

 本当にとりとめもなく気紛れなおしゃべりに最後までつきあっていただいて嬉しいです。

 かいねねさんありがとう。

(準備編)
 2日前に設定したチャットをテストしていただいた際に,顔写真がはってあるのを見て思わず納得しました。私はただおしゃべりすることだけしか考えていなかったのですが,相手のお顔が分かれば,ずいぶん身近に感じられるものですね。顔だけじゃなくて必要に応じて画像を載せることによって,会話の楽しさもずいぶん増します。

 さすがチャットの廃人ベテランkaiさんです。

 それで,今朝ふと思い立って教室とコンピュータ室で子どもたちの写真を撮り,かいねねさんに送っておきました。


(本番編)
 さて,昼休みが終わって,いよいよチャットの時間です。子どもたちはいつもより早めにコンピュータ室に集まりました。

 DTIの伝言板プログラムをチャット風につくりなおしたものを使ったのですが,自動リロード機能がなかったのが大きな欠点でした。レスがあったかどうかが分からず最初のうちはちょっともたついてしまいました。

 そこで,レスがあろうがなかろうが,とにかくメッセージを送り続けることにしました。それで話の内容は多少前後してしまうこともありましたが,会話は順調(?)に進行し始めました。

 途中,話題に応じて,お顔の写真が出てきたり,ペットの写真が出てきたり,会社のホームページが出てきたりして,子どもたちには大受けでした。もちろん私も。こういうやり方もあるんだなって改めて感心してしまいました。

 こちらからの入力は1台のパソコンからなので,子どもたちには,子どもたちの言葉を私が入力しても,自分自身で入力しても,どちらでも良いことにしておいたのですが,結局ほとんどを私が入力することになってしまいました。


 どんな質問にも丁寧に対応していただいて恐縮しています。

まーちゃん > 何歳ですか。
みんな > お名前を教えて下さい。
ゆうた > fuku先生の写真を見てどう思いましたか?
みーちゃん > fuku先生とはどういう関係ですか?
こすちゃん > ディズニーランドは近くですか?
まりりん > 趣味は何ですか?
まーちゃん > こいびとはいますか?
こういち > 好きな食べ物はなんですか
りきちゃん > スポーツはすきですか
はっしー > おねえさんは,芸能人にたとえるとだれににてますか
ともちゃん > カレとスキーにいきたい?
ピーコ丸 > カレの名前はなんていうの?
あけぼんぼん > 家でペットか何かかってますか
数名 > そういえばお仕事聞いてないじゃん おしごとなにをしてますか
みんな > ホームページつっくてるの おしえて
まりりん > かれのかおを芸能人にたとえるとだれににてる?
ますだっちゃ > いまどこにいるのですか
こすも > かれのいえからでしょう
ともちゃん > かいしゃからかな
はっしー > クラスの写真をみてどう思いましたか。
ますだっちゃ > カレの写真もおくって!!


 あっという間に時間が過ぎてしまい,予定した時間をずいぶんオーバーしてしまいました。

 本当に楽しいひとときでした。



(少しカタい話)
 私達が住む県には,「個人情報保護条例」というものがあり,公務員が職務上知り得た個人情報を他に公開することは禁じられています。ここでいう個人情報には,氏名・住所・顔写真等,個人を識別できるすべての情報が含まれます。

 現在のところ,これらをWeb上で公開することは,たとえ本人の同意があっても条例に抵触するとの解釈がなされています。

 今回私もこの点だけには特に気を遣っています。そういうわけで子どもたちの個人情報に関する内容は非公開です。ご了承下さい。





 感想(1月29日)

 今朝一番の話題は,やはり昨日のチャットのことでした。

 「どんなお話したっけ?」と切り出したら,すべて覚えていたのにはびっくりでした。

 実際にお会いしたこともないのに,お名前も趣味もペットの名前も好きな食べ物も,私のクラスの子どもたちが知っているというのは,何とも不思議な気分です。

 カレの話をもっと詳しく聞きたかったと悔やんでいたのはともちゃんでした。


 「またチャットしたーい!」という声があちこちから聞こえてきました。

 まーちゃん「今度は独身でかっこよくて彼女募集中の男の人がいいな」


 さてさて,「Webめぐり」「チャット」と続いたインターネット遊びは,これでいったん区切りをつけようと思います。子どもたちは,日頃の教室の授業では決して味わえない貴重な経験ができたのではないかと思います。


 一旦区切りをつけますが,子どもたちからのリクエストも多いので,近いうちにまたネット上に飛び出すつもりです。(笑)


 その時もまたどなたかのご好意に甘えてしまうかも知れません。よろしくお願いいたします。





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