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日時計 2001. 4月

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▲最新の日記▼読了本

2001.0430(月)
購入本
エリザベス・ヘイドン/『ラプソディ 血脈の子』上・下/ハヤカワ文庫FT

 雨の休日。小雨かと思えば、時に本降りになる。ちょうど外に出たときは本降りの方に当たってしまったらしく、髪が湿気をすってくちゃくちゃになってしまい気色悪い。通りがかった路地をふと振り返ると、垣根から2階にかけて電線づたいに見事に伸び広がる白いつるばら!うわァ!と足を止めてしばし賛嘆。

 今日は次男の初めてのピアノの発表会である。会場がうまくとれなかったため、明日が学校というのに夕方6時からの開演という、小さい子どもたちにとってはありがたくない日程だ。次男はひと月以上前に曲ができあがってしまって、最近は乱れる一方なので早く終わればいいと思っていた。すっかり忘れていたお辞儀の特訓などして、当人は先日から本番を楽しみにしていた。昨日も「いよいよあしただ!楽しみだなァ!」とにこにこしていたので、助かる。とは言え、出番直前には譜面を見て「ここんとこ、忘れちゃう気がするんだよな〜」などと、さすがに緊張していた様子だ。親の方が意外にその場になってどきどきしてしまい、半分くらい下を向いて聞いていたのだけれど、うん、とーってもじょうずに出来て、百てーん!!
 しかし、休憩の時に集合写真を撮るから小さい子は先に帰って良い、と聞いていたため、何も食べるものを用意していなかったのに、結局全部終了後に写真撮影になったので、子どもたちは飽きてしまうわおなかは減るわ、何だかなあという感じ。いくつかの教室が集まっての発表会で、主導権がよその年輩の先生にあったので、仕方ないと言えば仕方ないが、もうちょっと子どものことを考えてよね。急いで食事して帰ったら10時を回ってしまったのであった。

 ようやく『八月の博物館』を読み終える。あんまり露骨にメタなのはどうも好きではないらしい。瀬名秀明自身に限りなく近いらしい作家が出てくる部分はなくもがな、という感じを終始抱いた。それ以外はエジプトのパートも博物館のパートも、かなり好きなんだけれど。だから落ちの付け方もなんだか納得できず、不完全燃焼という後味である。つまらないと言うより、せっかくのワクワクが生かしきれずもったいないと感じた。
 それからカイロで亨がつぶやく、p.371「そうか、ここは南半球なんだ」は、うそでしょう。カイロは北緯30度。サッカラまで南下しても赤道はまだまだ南である。確かに、地中海をはさんでアフリカ側に渡ると、気分は南半球、というのは感覚的に よくわかる。

2001.0429(日)

 朝から曇りではあったが意外に持ちそうかな、と思っていると、昼頃からどんよりとした雲がたれ込めてくる。折り畳み傘を持って、赤坂のカナダ大使館へ向かう。「SFセミナー特別編・カナダSFの現在」である。入り口がわかりにくくきょろきょろしていると、折り紙の志村さん(後ほど見せていただいた折り紙製アフサンの素晴らしいこと!特にそのちっちゃいちっちゃい手指…!)が通りがかったのでご一緒する。久しぶりに顔見知りの皆々さんとお会いする。今回はあまりメモも取らずに楽しむことに専念したので、ごくかいつまんで二、三書くに止める。

 「カナダSFの現在」(山岸真、北原尚彦、加藤逸人の3氏)ではカナダにおける英語圏SFが手際よく概観された。私的印象としては、(当然ながら)アメリカ中華思想を彷彿させるものがなく、ファンタジー的あるいは狭義のSFの範疇に止まらないたぐいのものが多いようであった。漠然と北米の作品とイメージしていたものの中に、実はカナダ産が意外に多いことにも気づかされた。後のセッションでソウヤー氏も述べられたように、ことさらジャンル分けを必要としない比較的小さな市場であるということが、作品の全体的傾向に対して良い方向に働いているのだろうか。各作品の梗概を聞く限りでは、好みの作品が多そうに思えた。

 「ジュディス・メリルという人がいた」(朝倉久志、森優、山野浩一の3氏)ではアンソロジストとして有名なメリルの素顔が彼女を知るお三方により語られた。ベトナム戦争に反対してアメリカからカナダに移住したというメリル女史に、学生時代海外SFか学生運動かと悩んだときにSFを取ったと打ち明けて非常に軽蔑された、という森氏のお話は可笑しかった。

 のださんによる「ソウヤー氏インタビュー」は、ソウヤーさんの英語が発音がはっきりしていてハキハキしたものだったので非常に聞き取りやすく、わたしでも同時通訳にそれほど頼らなくとも済み、そのため素敵なお人柄をじかに感じ取れる楽しいものであった。作品を読んでいても感じられる、誠実で前向き、なによりも健康的でバランスのとれた率直なお人柄にはいっぺんにファンになってしまった。質疑の際に、未来は固定化されたものであるかどうかという質問がされたが、彼自身としては未来とは過去と同じように個人の自由意志に関係なく固定化(fix)されたものであるというのが一番ありそうな姿であるとの返答であった。しかし希望としては、未来は人間の自由意志によって変わってゆくものであって欲しいとも言われた。ちょうど私は「フラッシュフォワード」を読んだ直後であるが、まさに作品そのままの意見であると感じた。また、映画化されるとしたら邦訳されているもののうちではどれがよいかと言う質問に、『スタープレックス』と答えて居られたが、この作品も読者の評判が良いようだ。次に読むソウヤー作品はこれにしよう。

 セッション終了後ホールロビーにてソウヤーさんの41歳のお誕生日パーティが行われたが、思いがけないクラッカーの雨と、なんとアフサン型特製巨大ケーキでソウヤーさんを驚かせるという楽しい演出であった。持参した『さよならダイノサウルス』『フラッシュフォワード』にソウヤーさんのサインと、翻訳者の内田昌之さんのサインを頂いた。内田さんもおっしゃるように『占星師アフサンの遠見鏡』の5月の復刊の売れ行きがよければこの続編2冊の翻訳が実現する可能性も高まると言うことだ。会場では「これが一番好き」と言う声を多く聞いた(私も!)が、実際これはお薦めである!

 5/3の本会を控えているので今日はまっすぐ帰る、と言っても最寄り駅でもう8時。おなかをすかした子雀たちが、一足先に近所の中華屋さんでお食事中。帰宅後長男・次男とドンジャラをする(かていさーびす)。紹興酒を一杯飲んでひっくり返っている連れ合いがNHKスペシャル「宇宙 未知への大紀行(1)ふりそそぐ彗星が生命を育む」を見ていたので意識はそっちに向く。思わず、「恐竜の絶滅にはもう一説あってね…」と『さよならダイノサウルス』の話をするが、眠たいお目目の連れ合いの頭にはちっとも入らない様子である。私の話も聞いてよね。

 加藤逸人さん@モンモランシーに一年ぶりにお会いできた上ご本まで頂きうれしうございました。心地よいプレッシャーを感じております(; ;)

2001.0428(土)
購入本
田口ランディ/『モザイク』/幻冬社
頼藤和寛/『正しく悩む』/新潮社
 〃 /『わたし、ガンです ある精神科医の耐病記』/文春新書
早川書房編集部編/『新・SFハンドブック』/ハヤカワ文庫SF
ますむらひろし/『アタゴオルは猫の森 1』/メディアファクトリー

 ここのところのあまりの気温の変動の激しさに、娘がしっかり風邪をひく。次男も3月末からどうしても咳が抜けない。私自身は、連日の睡眠不足やらなにやらの割には体調不良は普段以上にはナシ。と言うか不良な部分は首から上に集中しているらしい。

 明日から天気があまり良くないと聞き、午後、次男と根津神社のつつじ祭りに行く。娘が先日、根津神社そばの和菓子一炉庵の名をグルメ情報として聞きこんできて「知ってる、知ってる?」と騒ぐ。「友達の友達の家だよ」と返事すると、「何だぁ、知ってるなら教えてくれればいいのに、どこどこ?」と言う。根津には娘達が小さいときから事あるごとに行っていて、その度に店の前を通っているのに、グルメ情報で耳にするまで気にもとめず、いったん聞き込んでくると何がどうおいしいかもわからず「ねえ、買ってきて!」と来る。せめてどういうところが話題になっているのかくらい、頭に入れておきなさいよ>娘。ともかく季節の練りきり(かぶと、鯉のぼり、藤、あやめ、まさかり)を買ってきたが、見た目も楽しく、昔と違ってあっさりした甘みでおいしい。お抹茶には幾分軽いかもしれない。

 今年はつつじも咲き出すのが早かったので、今日あたりもう既に遅いのではないかと危惧しつつ行ったが、その割に、まだまだ盛りを保っていて結構な見頃だった。路上には観光バス(うー、ここ何年かつつじ祭りツアーバスが出来ているのだ)が何台か駐車していたので、うへーと思ったが、ツアー客はどちらかと言えばそろそろ引き上げ時だったらしく、境内はまあそこそこの人出。知る人ぞ知る馬木の耳かきを久しぶりに発見。20年来愛用しているがちょうど先日危うく折れかけてしまったところだったので購入。値段は高いが使い心地は保証つきである。と、お隣の屋台から良い匂いが…。のしいかである。久しぶりに遭遇するのしいか器に感激、列に並んで2枚買う。射的とかスマートボールとか数あわせとか水餃子とかサツマイモの素揚げとか。たらたらして5時半頃帰宅。

 『アタゴオルは猫の森 1』が近所の書店で品切れの返事をもらったのでbk1に注文(2は既に購入)。私としては簡単に手に入って嬉しいけれど、頑張って欲しいリアル書店に対してはなんだか気の毒なようでもあり複雑な気持ち。

 頼藤和寛は新刊の発売を待たずに亡くなったんですね。『わたし、ガンです』ちらっとさわりだけ見るつもりが、初っぱなからシリアスな記述が次々とあり、つい読み進んでしまう。

 山之口洋さんの公式サイト「山之口洋《復路のランナー》」をリンクさせていただきました。

2001.0427(金)

 いちにちいすがし。すぎかえる。6時から学童保育の保護者会。8時近くになったので、お好み焼きを食べに行く。納豆お好み焼きが、とても美味。

 昼休み『八月の博物館』を読んでいてはっと気づくと1時をすぎている。それにしても美宇とか鷲巣のような女の子って、非常に類型的だと思うのだが、男性にはこういうキャラクターがやはり人気あるのかしらね。女性にも?

2001.0426(木)
購入本
鐸木能光/『ワードを捨ててエディタを使おう』/SCC Books
石井直明/『分子レベルで見る老化』/講談社ブルーバックス
秋山完/『天象儀の星』/ソノラマ文庫

 明日から3日間、長男はシーズン最後のスキーの大会へ。3年生達は引退、何とか入部してくれた新1年生達はまだ出場しないので、たった一人の2年生部員である彼は、顧問の先生の自家用車に同乗してゆくのだそうだ。しかもすぐ近所までお出迎えである。なーんて贅沢なっ。たった一人のために作成された申込用紙なるものを見て吹き出した、「利用交通機関:自家用車」。気をつけて行って来たまえ。長男がぽつりと「ところで雪あるのかな?」

 みやさんのおすすめを見て『ワードを捨ててエディタを使おう 第2版』を買う。今でもワードは殆ど使っていないので使い方を忘れたほど。月曜日に、先日職場に持っていった私物のWinで、久しぶりにワードを使い文書のヘッダを編集していたら本格的に動作が変になり、それがきっかけでついにいかれてしまった、というタイムリーな恨みもあるのだ。うーんまったく困る。どうもだめそうなのでかねてより検討中の新ぱそ子を急ぎ発注したが、考えてみればまもなく連休である。入荷は遅れるに違いない。仕事にならない〜(*^_^*)

2001.0425(水)

 職場のWinがご昇天、私も脂肪中、ちがいます、死亡中。

 『八月の博物館』は面白いじょ。

2001.0424(火)

 まあおめでとうございます>大森さん

 昼休みに『フラッシュフォワード』読了。『タイムシップ』か『タイムマシン』か、と言う展開に。その壮大なイメージからヒュヒュヒュゥっと「現在」に巻き戻ってくるところが、ソウヤーさんらしさだ。思うに、この方、とっても性格のいい人なのだろう。前に見た不死人のイメージもかいま見えるなど、すっかりソウヤー・ワールドもなじみ深いものになった。こうしてみると、キンタグリオ・シリーズの未訳の2作がぜひ読みたいと思えてならない。そう、あれがいちばん私の好みなのである。「神の顔」の壮大なイメージ!余裕があれば原作で読みたいところ。翻訳希望!

 次はしっかりセミナー対策、『八月の博物館』を読み始めたところ。それにしてもきれいなカバーの絵だ。新刊で買ったときから『妖魔をよぶ街』にそっくり、と思っていたが、今日確かめるとそれもそのはず、同じ影山徹の装画であった。好み。
 ところで上記bk1へのリンクの書影のすぐ下にあっていやでも目に飛び込んでくる『八月の博物館』の書評であるが、いきなり太字で「このような愚作でも、そこそこ売れているというのだから日本はみなどうかしているのではないか 編集・著述業 安原顕」とあるのは、オンライン書店という本を売る立場の、たしか関係者としてはどういうつもりなのであろうか?別に褒める書評ばかりである必要はないだろうが、たとえばリアル書店で、客同士がある本を指して「これ読んだ?」「ああ、それね、全然面白くないからやめた方がいいよ」と言っているのを聞いて、あ、そうなのか、と思うのが「読者の書評」に相当するなら、書店が立てるポップに「瀬名秀明の新作!やっと出たが駄作です!買わないでよし!」とあるのを見るような「何これ」という驚きが、この「識者書評」がこの場所にある違和感と言ったらいいだろう(ヤスケンは関係者じゃないのかな?)。またこれとは別に、amazonなど他のオンライン書店、ことに日本以外で、マイナス評価の書評はどう扱われているのだろうか、興味あるところだ。

 みかげ賛江、イバラードファンの皆賛江>イバラード新作(が中心)

2001.0423(月)
購入本
宮部みゆき/『心とろかすような』/創元推理文庫

 ご飯がおいしくないっ!娘がカレシの家からタケノコを頂いてきたので、有り難くタケノコご飯にしたのだが、ご飯自体がポロポロでどうにも…。あーご飯がおいしくないせいでこんなに食事が哀しいとは。水曜には生協でまともなお米が届く。うちにあるこの古米はもう残りわずかだが、母の所にはまだまだ残っている。やはりお米を捨てると言うことには抵抗があるのことよ。じゃあどうするの、ママ食べる?という娘の声が聞こえそうだ。ええとスープのとろみ付けに使うとか(大量に消費できない)。のりとしてつかうとか(誰も使いません)。ご飯を粉と混ぜておせんべいにするとかおはぎにするとか(ママ作る気ある?)。求む名案。

 『フラッシュフォワード』読みながら次男を寝かせていてまたも沈没。先日『ゴールデン・フリース』を読みながら寝た翌朝は、なにやら宇宙船に乗っている夢を見ていたようだった。子どもたちにそう話したら「手がつけられないね」という顔をされた。若いのに夢がないのね。

2001.0422(日)

 朝は幾分曇っていたが次第に良い天気になってくる。乾燥した晴天の日差しは強く、いかにも紫外線たっぷりだが、空気はむしろひんやりとして高原のような気持ちよさ。次男と自転車で15分ほどの、生協のセンターでの展示会に行く。人通りの少ない休日の住宅街の裏道は、陰影がくっきりとして妙に静かだ。どこか現実感の乏しいこんな裏通りを、ずっと自転車であてどなくさまようのもいいなあと思う。残念ながら約束があって汗をかきかき急いで帰る、と言いたい所だが、その汗さえも比喩的表現になってしまうくらいの乾燥した空気なのである。夕方から夜にはどんどん気温が下がり、長男のリクエストで焼き肉を食べに出たときには、Tシャツにフリース、ウィンドブレーカーを着込んでもまだ寒いという有様。考えてみればまだ4月なのだもの。

 今日は主として部屋の掃除。このところ本の購入を控えているつもりではあるが、それでもいつの間にやら箱一杯増えている。様々な種類の紙類も驚くほど沢山ある。封筒、カタログ、雑誌、学校のプリント、この印刷物の山はいったいなんだろう。思い切ってゴミ袋二つ捨てた。本は思い切れない。
 じつは先日来、あるものが見あたらない。とあるコンサートのチケットである。3月始めに電話で申し込み、確か既に配達されたような気がするのだが、ほとんど記憶にないのだ。3月末にパソコン周りを片づけて、この時もたくさん封筒や紙類を捨てたのだが、どうもそのときに要らないDMと一緒に捨ててしまったのではないかと思えてならない。だってどこにもないんだもの〜。申し込みナンバーを控えた紙も、これは確かに捨ててしまった。呼び屋の会員申し込みで買っているから問い合わせたら何とかならないかしらん!うー、大損害だあ。でも、同じ日に相前後して申し込んだ、バロックオペラのチケットをなくしたんじゃなくて良かった。そちらだったら給料の一割に相当する損害だった(^_^;

 夜になりせっせと『フラッシュフォワード』読む。やっぱり多世界宇宙なのかい何なのかい。これとは別に、日中時々そこらにおいてある『臨機応答・変問自在 森助教授VS理系大学生』を手に取り、適当に開いて読むが、これが面白い。相当笑えるのだが、娘に「これ聞いて、可笑しいよ!」と一問一答を読んでやってもどうもピンと来ないらしい。これが笑えたらオトナ、あるいはオジサンオバサンという踏み絵かも(*^_^*)

2001.0421(土)
購入本
ジェリー・スピネッリ/『スターガール』/理論社
森博嗣/『臨機応答・変問自在 森助教授VS理系大学生』/集英社新書
小野不由美/『魔性の子』/新潮文庫
ラシュディ/『東と西』/平凡社

 『フラッシュフォワード』は読書時間の少なさの割にすでに半分。この人の場合は本の厚さに臆する必要はないようだ。でもすみませんがミンコフスキーのブロック宇宙とはなんでしょか。

 先日掲示板で『スターガール』の邦訳が出ると伺ったので、早速bk1に行ってみた。その時点では先行予約本。他の数冊と一緒に購入ボタンを押すと、ナニッ、品切れになりました。どうやら予約期間が切れて、販売状態に移行する狭間だったらしい。ところが、その後たしか丸一日以上、この本はなぜか「絶版」との宣告を受けていたのだった。その間に書影は最初の帯付きから帯なしに変わっているし、いったいどうなっていたんでしょう。その後無事に24時間以内配送のステータスに変わったので注文完了、今日夕方には配達完了。なかなか素敵な本ですが、どうせ月夜の大文字焼きですよフン。

 昨日の暑さとうって変わって、寒い寒い。吐く息が白い。午後から長男の高校の保護者会で外出、帰りに近所の商店街でン十年来の名物おばさんのたこやき屋台を見かけてひとパック買う(安くておいしい)。同行した次男にホッカイロ代わりに持たせたら「あったか〜い…!」と感激していたくらい。いつの間にかつぼみが大きくふくらんでいたベランダのセージも可哀想なくらいの寒さだ。

 そうそう一部で話題のコンビニ化粧品「化粧惑星」って、製造は資生堂なのね。このサイトにも、リンクの際は連絡するようにと書いてあるが、「化粧惑星(このサイトのURLはhttp://www.kesho-wakusei.com/index.html)」とか書くにとどめよとおっしゃりたいんでしょうか、もったいない。メイルアドレスはともかく住所、電話をも当社に連絡せよとあるが、そもそも「当社」の連絡先が書いてありませんね。

2001.0420(金)
購入本
橋本治/『「わからない」という方法』/集英社新書
リンゼイ・デイヴィス/『密偵ファルコ 海神の黄金』/光文社文庫
吉野朔実/『月下の一群』1,2/集英社文庫
ネムキ5月号/白泉社

 『ターミナル・エクスペリメント』読了(速いっ)。どんどん読めちゃうのである。読了後プロローグにもう一度戻ってみると、すっきりと構成が見渡せる。最初から犯人はわかっているような(と言うと言い過ぎだが)ものではあるが、一区切り終わると次のステージへ、と移行してゆく感じで、盛り沢山な印象のため全く飽きない。魂、道徳観、死後の生などなどの観念が日本人である私(たち)とはやはり違っているので、犯人の特定あたりから後は特にピンと来ない感じが残るが、まあ仕方のないことだろう。都合のよいガジェットやテクノロジーが次々出てきて何とも調子良すぎだが、これは褒め言葉だ。イスラム教徒が一日に何遍も礼拝するというネタがまた出てきて可笑しい。

 八重桜は盛りを過ぎると次第に花びらが白っぽくなってくる。今がまさにその時期で、満開に向かうときのほぼ一様な濃い桜色から、次第に淡い色調の混じった濃淡の花の雲に変わって来ている。職場の建物の玄関から出たところにこの八重桜の列があるが、外に出たとたんにふわあっと花の香りに包まれる。暑いくらいの日差しと花の香りに、なんだか蜜蜂になったような気がした。昼過ぎ山形から帰ってきた連れ合いから、山形は気温が5度ほどで東京との温度差20度だ、というメイルが職場に入り、驚くというよりピンと来ないほど。

2001.0419(木)

 いつもはジーンズにTシャツという作業着での通勤(あー楽チン)だが、明日は職場での講演会のお手伝いのため、何かほかの格好をして行かなくてはならない。今頃着るもの、うーん、どれもクロゼット(と言う名の納戸ね(^^;;)の中で押されて皺しわになっている。いかに最近ユニクロ化しているかを物語っている状況だ。どうしよ。

 『ターミナル・エクスペリメント』は、『ゴールデン・フリース』にも登場した、人間のニューラル・ネットワークのコピーがメインのネタだ。およそ2/5(4/9か?)くらいのところまで。けっしてSFくささを前面に押し出しているわけではないのに、しっかりSFであるのが多分彼の作品に共通する特徴だろう。夫婦間の軋轢、幼児期のトラウマ、などが単なる話の彩りや肉付けでなく、テーマそのものに関わる不可欠な構成要素になっている。もともとソウヤー(アフサン)を読み始めたのは単なる成り行きだったのだけれど、ちょうどそのころSFセミナーにソウヤーが登場するというアナウンスがあったのでグッドタイミングだったというわけだ。本当はこのまま年代順に読み進みたいところだが、セミナーに間に合いそうもないので、これが終わった後はすっ飛ばして『フラッシュフォワード』へ行こう。

 斜め読みした『ターミナル・エクスペリメント』の解説が、どうもいい感じ、と思ったら瀬名秀明の筆になるものであった。彼の解説はイーガン『祈りの海』でもやたらに評判よかった記憶があるから、これは一種の才能なのだろう。その瀬名秀明もSFセミナーに登場するのだが、結局『パラサイト・イヴ』しか読んでいなくて、多分この分ではセミナーまでに『八月の博物館』には到達できまい。なんて言っていないで頑張ってみるか。あと2週間…連日の睡魔が大敵。「春眠暁を覚えず」とは真実なり、と確信する。

2001.0418(水)

 ええと職場でのぱそ子選び、これも遅々として進まず。Mac強力お薦め派(約一名)とWin強力お薦め派(約2名)に挟まれ、うーん何とも、と言ったところ。たぶん両方買っていいのだと理解しているのだが、予算を際限なく使っていいわけではないので、困るところぢゃ。といって半端にスペックを落とすと、使い勝手に影響するしのぅ。困った困ったといいつつ、オンラインショップであれでもないこれでもないと見積もりして、実は楽しんでいる(殴)。

 『ゴールデン・フリース』(=アルゴー号に乗って金の羊の毛皮を取りに行くイアソンであるよ)読了。次男を寝かしつけながら、難しい体勢を取って読むのである。はっと気づくと敵は早くもすうすう寝息を立てているので、痛む肩をなだめて(そう、腹這いになって無理に明るい方を向いて読んでいたのだ)起きあがり、居場所を移すまもなくその場に座り込んで本格的に読む。なんと!と立て続けに謎が暴かれてゆく。こういう緩急の具合がソウヤーの真骨頂か。いや待てよ、わざわざあれだけの伏線を張ったのにそれだけで終わるわけか?と思ったらしっかり最後でニヤリと笑うソウヤーの顔。昨日はこの作品のことをちょっと古いかも、なんて言ってごめんなさい>ソウヤーさん。やっぱり次は『ターミナル・エクスペリメント』にしよう。

2001.0417(火)

 次男の本当の誕生日。先日お祝いをしてしまったので、連れ合いも帰宅が遅い今日は特に何も予定なし。7歳の彼は、未だにサ行の発音が「しゅじゅめのしゅ」「しゃむいのしゃ」「おしょばのしょ」と言う具合なので、母としては大丈夫かなあと心配である。長男もこの点に関しては小学校入学時点では同じようだったけれど、何と言っても長男は1月の早生まれだったから、4月生まれの次男がそれと同じではと、ちと気になる。その次男を寝かし付けるのに、率先して先に寝てしまった私。睡眠時間はほとんど10時間近い。寝ても寝ても眠いのはなぜー。

 『ゴールデン・フリース』ちびちび読む。うーんどうもこの頃、眠気が先だって読書スピードがガタ落ちだ。なかなか進まないのは、本の方のせいではない。しかしさすがに今読むと、ある種の古さは否めない。例えばイーガンに比べてしまうと。どなたかがおっしゃるように、最近の作品を先に読む方がお利口かも知れない。

2001.0416(月)
土曜日の購入本
アストリッド・リンドグレーン/『ミオよ、わたしのミオ』/岩波少年文庫
ウォルター・デ・ラ・メア/『ムルガーのはるかな旅』/ 〃
高野史緒/『ウイーン薔薇の騎士物語4』/中央公論新社
小野不由美/『黄昏の岸、暁の天』/講談社文庫
ドナ・アンドリュース/『庭に孔雀、裏には死体』/ハヤカワ文庫HM
日下三蔵編/『怪奇探偵小説傑作選3 久生十蘭集』/ちくま文庫

 そろそろ十二国記を読まねばなるまい。じつは勧められていながらまだじぇんじぇん読んでいないのであった。土曜に池袋のリブロのレジで捜し物を訊いているお兄さんがあり、店員の説明(「それは文庫の形なんですが、100円くらいの安いの…」)を小耳に挟んで、あ、それは講談社の『IN★POCKET』のことだな、と思ったのだが、お兄さんもきっと小野不由美ファンだったのね。>みかげさん4/12参照のこと

 せっかく『ゴールデン・フリース』を読もうと張り切って昼休みにバッグを探ったら、おにぎりしかない。あー、面白いところなのに家に置いてきちゃったのだった。食い気が先立ってます。

 食い気と言えば、次男は無事給食に移行したと思ったら、次は授業が本格化した上の二人の高校生のお弁当だ〜。

2001.0415(日)

 近所で毎日ウグイスの鳴き声が聞こえる。もしや飼い鳥だろうか。初夏のようなからりとした好天の昼下がり、木立の方で喜ばしげに囀るのは、もしやヒバリの地鳴き?こんなところでどうして?

 連れ合いに車を出してもらって、今まで使っていたぱそ子と、連れ合いが放出したモニターを職場に移動し、いちおうネット環境を整えるところまで。広かった机の上が急に手狭になったのには閉口である。ちょっと足を延ばして、といざ’ら’すとスーパーの複合施設へいってみる。どちらでも買わないでもいいものをつい買ってしまう、反省。どらえもんのドンジャラとか。フラン森いちごとか。

 明日からようやく次男の学校給食が始まるので、延ばしのばしにしていた、給食用テーブルクロスを作成。ふた月も前からわかっていたのに。面倒だが5枚=1週間分用意して毎日のアイロンかけを免れようという魂胆である。5枚同じ作業では飽きるので、縁の折り返し方を一枚ごとに変えてみたり。名前をミシン刺繍しようとして、一枚はできあがり、二枚目にさしかかったところで糸が激しくもつれて布を噛んでしまう。気をつけてもつれた糸を切ったつもりが、しっかり布に穴をあけてしまい、くさる。上の子たちの時には嬉々として縫い物をしたものだが、もうひととおりやったからいいや、って感じ。じつは目も悪くなっているのだ>明らかにパソコンのせい。いえ、年のせいっていうのも否定するつもりはありませんです(*^_^*)

 『ゴールデン・フリース』やっと読み始める。初っぱなの国連によるバサード・ラムジェット宇宙船の乗組員募集は30歳未満という年齢制限が。哀しい〜。やっぱりHALを思い出す出だし。

2001.0414(土)

 油揚げが5枚あったので、発作的にお稲荷さんを作る。なんだか久しぶりだ。関西風にシラスを入れて…(ごまは省略)。
 母は一人暮らしだというのに、昨年末その実家から山のようにお米が送られてきた。一割ほどは銘柄米で確かにおいしかったのだが、それ以外はどうも古米(ひょっとして古々米)のようだ。とても近所に差し上げられるほどのお米ではなく、さりとて母一人ではとても消費しきれるわけもないので、今年初めから少しずつもらって来ているのだが、このところとみにまずさが表面化してきた。炊いた翌日なんて、チャーハンか何かに加工しないととても食べる気がしない。で、きょうはすし飯にしよう!と思っていたところにふわふわの揚げ、時は今しもお寿司がぴったりの春。なんだかこじつけのような気もするが(^^;;

 「ファレルとリラ」読了。都会の人狼。それも若い娘の。漢字だと、狼と娘は似ている。

2001.0413(金) しかも仏滅

 『さよならダイノサウルス』読了。
昨日読んだ時点までは、ほのぼの系SFと言う感じだったのが、突如、ええ〜っ?という展開に。しかもそれまでの状況設定がしっかりその展開に生かされている。にもかかわらず、決してそれまでの雰囲気を失うことがないのも見事だ。【以下ネタばれ反転重力の謎、小惑星帯の謎、恐竜絶滅の謎、そしてウィルスの謎。待てよ、ウィルスはタイムマシンができたときには存在していたからこそ、ウィルスの特効薬があった、けれどタイムマシンが恐竜時代に遡ったがためにウィルスが地球上に発生したというわけではないのか?それともウィルスは、宇宙に普遍的な、生命に敵対する邪悪な形態というわけなのか。】うう、時間線を遡る話はほんとに頭が混乱するのぅ。
 つぎソウヤーは、『ゴールデン・フリース』に行きます(とりあえず日本での発行順)。

  と、その前にSFマガジン1976年12月号(from H2さん<感謝!)収載「ファレルとリラ」(ピーター・S・ビーグル)を読む。

 なぜかとっている赤旗日曜版にもおばぁの記事が。

2001.0412(木)

 突然連れ合いが「NHKの朝のドラマに出てくるおばぁって、ナビィのおばぁ?」と訊く。「ええっ?知らないよ!?」今度の朝ドラが沖縄ものだと言うことだけはどこかで目にした記憶があるが、朝TVを見る習慣も時間もないので全く気にもとめていなかった。早速NHKの番組表で調べたら、おや本当だ、『ナビィの恋』でおばぁ(=ナビィ)を演じた平良とみだ。なーんだ、『ナビィの恋』のDVDをせっかく買ってもちゃんと見てないのかと思ったら、その実しっかり見ていたのか>連れ合い。

 昨日から読み始めた『さよならダイノサウルス』は、とーっても読みやすいので、読む時間が少ない割にどんどんはかどります。半分を超えたところ。昔読んだSF、っていう感触だなぁ、これ。『夏への扉』を彷彿とさせる。親友との確執とか、タイムトラベルとか、でろでろのヤツらとか。アフサンもそうだったが、ほのぼのいい感じ。

2001.0411(水)
購入本
稲垣足穂/『稲垣足穂全集 7 弥勒』/筑摩書房

 窓を開けていても少し動くと汗ばむほどの暖かさ。窓のない部屋を仕事場としている同僚が、「いやー窓のない部屋は息が詰まってたまらん」と言ってやたらにこちらの部屋に顔を見せる。まだ4月もようやく中旬にすぎないのに季節は急ぎすぎ。花水木の白い花びら、じつは萼(がく)なのだが、駒落としの撮影を見ているような勢いで大きくなってゆく。

 『ショコラ』読了。それほど書き込まれているわけではないが、フランスの片田舎の村ランスクネの早春の風情が、作品の背景としてぴったり。私はどちらかと言えばやや閉じこもりがちな毎日を過ごしているので、ある意味人との「共感」そのものを描いたようなこの作品は、堅くなった冬の土が春の雨と暖かさに和らいでとんがった緑の芽をいくつも見せはじめる時のような、いわば秘密の花園効果をもたらしてくれた。最後まで謎(疑問)は謎のままで残されている点は、むしろ登場人物それぞれの個人的視野というもの(が限定されていること)を感じさせた。これはこれで一つの方法なのだろう。個々人の背景を説明しきらないことにより、読者がヴィアンヌやアルマンドらの能力をそれぞれ好きなように解釈できるのでうまいやり方だと感じた。続編ともいえるらしい"Blackberry Wine"も読みたいと思う。邦訳してくれい。

 どれにしようかな、と思いつつ、読みやすそうな『さよならダイノサウルス』を手に取る。表紙に大きく書いてある原題は"End of an Era"である。なーるほどー、上手な邦題だ、と思う(内田昌之訳)。

2001.0410(火)
購入本
金子隆一/『新世紀未来科学』/八幡書店

 窓から入る風の心地よさはほとんど初夏のもの。見る間に花水木がほころんでゆく。

 新しい部署での仕事の中には、似たような委員会がいくつも絡んでいてそれぞれが互いに縛りを掛け合っているようなものがある。どこが許可をする、どこの承認を得る、どこに確認をとる、どこに事前に知らせておく、…,etc.効率悪いったらありゃしない。船頭多くしてなんとやら、たいしたことのないミーティングに2時間とは驚いた。こういうのはどんどん統合・廃止しましょう。とりあえず大手を振って仕事に使うHTMLのお勉強(*^_^*)

 『ショコラ』は、神父の一人芝居のようなあがき。主人公は彼女なりの傷を抱えているのだが、神父から見ると人生を楽々生きているように見える。

 注文してあっという間に届いた『新世紀未来科学』はなかなか面白そうだ。最初の項は宇宙エレベータ、少しずつ読めるのが嬉しい(でもどんどん読みたくもなる)。

2001.0409(月)
購入本
幸村誠/『プラネテス 1』/講談社モーニングKC

 今週一週間は、次男がお弁当持ちである。一年生は16日にならないと給食が始まらないので、学童保育でお弁当を食べてくるのだ。私も同時刻に職場でお弁当。今の子は保育園や幼稚園で集団生活にはなじんでいるのだろうが、やはりそれなりに環境の変化にくたびれるらしく、次男は布団を掛けてやるともう眠っていた。ハハも体操着に名前を書きながらほとんど寝ている。

 某所で話題になった『プラネテス』を読む。以前ちらりと見たとき、この絵と似ているかなと思ったが、実際に読んでみるとそうでもなかった。「4 ロケットのある風景」が一番好きかな。続きが読みたいぢゃないか。それにしても「ユーリ」と言う名はよく見かけるが、なぜか心惹かれる名前だ。ここでのユーリは、ガガーリンのユーリからか。

 ようやく何となく読書モードが戻ってきて『ショコラ』は次第に面白くなる。かたくなで狂信的にすら見える神父。神父自身の語りと主人公の目から見た姿との狭間に、狭量で滑稽な人物像が浮かび上がる。映画ではこれをデップさまが演じるのだろうか?

2001.0408(日)
購入本
天澤退二郎/『宮沢賢治万華鏡』/新潮文庫
オリヴァー・サックス/『火星の人類学者』/ハヤカワ文庫NV

 朝からほかほか、シャツ一枚でも汗ばむくらいの陽気。次男には一人っ子のお友達のお宅からお誘いがかかり、バスで15分ほどの公園に連れて行ってもらう。一日遊んでくたびれたか、寝付くのが早くて助かった。

 こちらは職場へ連れあいの車を出してもらい、ン十年間にたまった私物(ほとんど本だけど)の段ボール箱を引き取ってくる。台車2台ぶん。早く選別して捨てたり売ったりしなくてはなるまい。職場のキャンパス内にも結構な数の桜があるが、入学式以来この二日間ですっかり盛りを過ぎ、地面は一面桜色の絨毯のよう。本体の方はちらほら葉が出ており、花の主役は八重桜、枝垂桜、そして姫りんごや海棠へと移っている。欅の樹幹も若葉色に染まっている。雪柳の陰に、ちんまりお座りするキジ猫あり。

 二日ぶりに『ショコラ』を読むが、今までのぱそ子から残りのデータをせっせと新ぱそ子に移すのを急がねばならず、やっぱり読書ははかどらない。むすー。

2001.0407(土)

 初めてランドセルをしょって登校した次男、ほっとしているうちにいきなりドアチャイムが鳴る。「はい?」と出ると「アレっ?」と言う声。なーんだ、もう帰って来ちゃうのか、一年生。まだ10時半だよ。「○○ちゃんと××ちゃんと遊ぶ約束したんだ、行ってもいいっ?」いつものお友達だけど、自分たちだけで遊んでいい、と言う意識は早くも小学生のもの。はいはいどんどん行ってらっしゃい〜、母は心おきなく掃除です。

 夕方「イバラード展」でミニコンサート。ミニ、と言っても一時間たっぷり、ねっしんなイバラーダーたちが集まって盛況である。CD-ROM『イバラードの世界』の音楽を担当された都留教博さん・中村由利子さんらの友情コンサートで、数々のイバラードの絵の並ぶ中でのコンサートは格別。最前列のはじっこで床に座り込んで聴く。めげぞうをテーマに、とリクエストされた即興演奏もノリノリで、素晴らしいイバラードの世界にたっぷりひたってきた。次男も振り返って「これ知ってる!」とにっこり。

2001.0406(金)

 次男の入学式。幸い暖かなよい天気に恵まれ、桜も散り始めてはいるもののまだまだ見事である。時折の風に舞い上がる桜吹雪が、教室であくびをこらえながら担任の話を聞いている私の目を奪うので、明日は学校に何を持たせるのだか、うっかり聞きそびれた。3人目ともなると「いいや、あとで誰かに訊けば」と至って鷹揚である。あとですっかり訊くのを忘れるのも3人目のせい。

 桜をバックに記念写真ののち、保育園の同級生で、3月まで通っていた保育園に挨拶に行く。小学校に隣接しているので毎年の卒園生の恒例なのである。今までの担任二人のうち一人は、今日は休みだったところを、卒園生の顔が見たくてわざわざローテーションを変更して出勤してこられたとのこと。「卒園からたった一週間なのに、みんな大人っぽくなっちゃって…!」と涙ぐまんばかりである。当人たちはおめかしのままいつの間にか園庭で転げ回り、あっという間にいつもと同じばばっちいお姿になりさがる。

 午後、次男と、新入学用品の追加を仕入れがてら、池袋に「イバラード展」を見に行く。新作、新しいイバラードの事物の数々。事前に聞いていた長尺の「絵巻物」が素晴らしい。夜明け前の野末から始まって、次第に朝から午前中の光へ、野から町へ。真昼から午後へ、都会から町はずれへ、そして再び黄昏へ、と移ろってゆく。これの精巧な縮小コピー版であるピエゾグラフというデジタルプリントが壁に沿って貼ってあり、ちょうどイバラードのある景色のパノラマのようだ。その手前の机の上にはイバラードの市電があちらからこちらへと行ったり来たりしており、さながらジオラマだ。この絵巻物、欲しい!昨年までの2倍のスペースでの展覧会は小さめの新作が中心でいつまでも見飽きない。2時間近く見て、名残惜しくて振り返りながら去る。帰宅後食事の支度をしているとき、なんだかどこかとても遠くに行って帰ってきたようなそんな思いがしたので、どうしてかと首を傾げた…そうだ、遠いも遠い、イバラードに行って来たんだった、と気づく。明日もまた夕方のミニコンサートを見にはるばるイバラードに出かけてゆくのだ(*^_^*)
 近いうちに渋谷・文化村ギャラリー(大きい展覧会場の方ではない)でもイバラード展が開催される模様。今年は残念ながら関西以西、大阪、名古屋の展覧会の計画はないが、松本展があるそうです>姫川みかげさん

 『ショコラ』早く読んで次のソウヤーに行かなくちゃ。あ『ワイズ・チルドレン』忘るべからず。

2001.0405(木)
購入本
ダン・シモンズ/『ハイペリオンの没落』上・下/ハヤカワ文庫SF

 職場ではとりあえずの片づけを終わり……することがない。と思っている間に午後から所内セミナー、続いて新部署のミーティング。終わりの方で、これから私が使うぱそ子についての話になる。多数派(二人だけど)が「この部署で使っているのはほとんどWinなので、Winにしてくれるよう希望」と言う中、画像処理・写真専門のメンバーが、「いやどうしてもMacにしてナントカカントカ(アプリの名)を使ってもらわないと困る」と主張したので、上司が「よーし、G4買おう!」と宣言する。多数派の方が「Winはどうします…?」と訊くと、当座は余ってるのがあるし、そのうち専用のを買えばいいよ、と言うことに落ち着く。わーい両方だー。

 『ショコラ』の続きをお弁当を食べながら読む。次男が初学童保育なので久しぶりのお弁当なのだ。おにぎりを食べながら甘いチョコレート菓子の話なので、味覚が悩んでいるらしい。

2001.0404(水)
購入本
一色まこと/『ピアノの森 6』/講談社

 東京に戻って来たら一緒に寒気もつれてきたらしい。天気予報で昨日より9度も低い気温、と言うので驚いたが、昨日が暖かすぎたらしい。心配していた桜もまだまだ爛漫と咲いており、強風の中、昼休みにはキャンパス内を散策。あさっての入学式まで、桜よ何とか持ちこたえておくれ〜。

 異動先の部署へ初出勤、と言っても3階から4階に移っただけ。少なくとも朝はエレベータを使わないと言う習慣があるので、今日もいつものように階段で上がったら、4階は遠かった。一日片づけ、パソ子のセットアップ(をしてもらう)。

 昨日から少し読み始めた『ショコラ』の続き。このシリーズ(角川のBook Plus)は紙質が悪くてうすぎたない灰色をしているのが気に入らない。中味自体はそんなことはない。

 そう言えば以前も書いたかもしれないが、googleのミニ検索窓とbk1の検索窓(いずれもトップページの下の方)だけを作ってデスクトップにショートカット(Macならエイリアス)をおいておくと便利ナリ。

2001.0401(日)〜0403(火)

 奥志賀の山は、まだまだ冬だった。高速で浅間山の裾野を走っていたあたりまでは覚えているのだが、次に気づくといきなりの雪景色である。すでに湯田中をすぎて志賀の山の中、まもなく一ノ瀬になろうというあたりだ。毎年この時期に来ていて、ここ2,3年は道路にほとんど雪がないどころか路肩の雪もすっかり薄汚れて1メートルもない有様だったのに、今年は立派な雪道で、チェーン走行である。この冬は正しい冬だったのだなあ、と今更ながらに思う。

 1日は小雪、2日は晴れて、この日は春スキーの風情。奥志賀第三リフトから見る景色は抜群だ。これで奥志賀も次第に春になるのだろうか、と思っていたら翌3日は再び雪で視界も悪い。しかし強い風は南よりで、最初の日のように突き刺す寒さではなく、ふと気がつくと心地よい冷たさなのであった。

 今回は初めてカービングスキーなるものを借りてみた。先の方がご飯のおしゃもじのように幾分幅広くなっている板である。これがまた、滑りやすい素敵な板なのである。普通の板のように伸び上がりやテールを流すことが要らない。膝を左右に回して体重移動することによるエッジの切り替え、そして体の向きは谷側ではなくて常に進行方向である。嘘のように簡単にスイスイ回れるし、安定も抜群だ。スピードが出るので、怖いけれど面白い、面白いけれど怖くもある。ストックはほとんどつかない。ショートスキーを履いたことがある人ならおわかりだろう、この感覚が。足はちっとも疲れないし、苦労なく思い通りに楽々回れる!と言っても急斜面は除く(*^_^*) というわけでいっぺんにカービングスキーの大ファンに!息子によれば、谷側の小指を持ち上げるとエッジが立つのだそうだ。で、おまじない「小指をたてる、小指をたてる、谷側の小指、谷側の小指」と唱えながら練習したのであった。

 次男は先日のスキー合宿で急に上達したらしく、昨年は緩斜面のペンギン滑りがせいぜいだったものが、今回はなんと、猛スピードで急斜面もものともせずに父親の後ろにぴったりくっついて、みんなのお荷物になるどころか、みんなを先導するような有様。焼額(オリンピックコースがあった)のダウンヒルを何回もすいすいと滑りまくるのである。ああ一番下手なのが私になっちゃった。

 フルに滑ったのでさすがにくたびれて、『占星師アフサンの遠見鏡』のみ読了。中世的と解説などには書いてあるが、ちょっと違うように思った。宗教が社会を支配していることを指すのだろうが。主人公のアフサンが可愛い。謎解きは単純でわかりやすく、SF入門にちょうどよいかも。それにしてもなぜに恐竜?終わり近くでアフサンが目をつぶされるところはちょっとショックであった。確かに続編が読みたくなる、気持ちのよい本であった。

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最終更新
2001.12.31 01:11:45