とぜんそう98年12月分

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98/12/01

げげ、「パワー書院」体験版(書院IME付)は14MBあるのに、1.6MBと書いちまった。申し訳ありません>シャープ様

それでも1時間以上かかって半分いったかいかないかなので(転送終了を待ちきれずに寝てしまいました)、やはり倍かそれ以上の時間がかかっているのは事実。できれば改善をお願いします。


キューピーちゃんのバットマンコスプレ後輩がこんなキーホルダーを持っていた。キューピー人形がバットマンの扮装をしているものだが、何だか初めて見る気がしない。

たきたかんせい君さんざ頭をひねってようやく思い出した。この目つき、このほっぺの膨らみ具合、そう、我らがたきたかんせい君ではないか(『だまって俺について来い』(とり・みき、青林堂)より)。


雑誌の付録にNetscape Communicator 4.5[ja](以下NC4.5)がついていたので試しにインストールしてみた。

途中初期設定項目の選択があったがとりあえず様子見なので、NC4.5を標準ブラウザにしない、netcenterをホームページに設定する(あと一件失念)にしておいた。まあNC4.5とIE4を同じホームにしておくこともあるまいと思ったからだ。

結局ブラウザの例の不具合は改善されておらず、このバージョンも見送りと決定。

一渡り眺めたあとNC4.5を閉じてIE4を起動してみると……プロバイダ接続後いきなりnetcenterが現れた。どうやら勝手にIE4のホーム指定を書き換えたらしい

ファイルの関連づけをNC4.5に変更するならまだしも、何だってよそのソフトの設定を勝手に変更してしまうのだ。

なるほど、こういうことがあるとソフトのインストール時に設定を勝手にいじり回すのが乱暴な行為に思えてしまう。しかし元からある他社ソフトの分までいじるのは勘弁してほしい。あ、IE4はエクスプローラと同様にOSと一心同体だからいじってもかまわないのかな?それとも、これはIE4の不具合?

98/12/02

今夜のNHK総合テレビ「ためしてガッテン」でウスターソースやとんかつソースを取り上げていた。

それによると、ソースの中の酢が油の粒子を小さくするので、油の強いものや揚げ物にはウスターソースが合うのだそうだ。薩摩芋の天ぷらにはウスターソースでなければならないという人もいたり、四国の方では薩摩揚げにもソースをかけるぐらいなのだそうである。

番組の中では和食料理人の中村孝明とかいう人(ひょっとして「料理の鉄人」に出てた人?)が脂のきつい魚にウスターソースをつけて焼いたものにウスターソースともろみそをあわせたものを乗せていたが、けっこううまいらしい

以前の天ぷらの話もあながちおかしな趣味というわけでもないでしょ。もちろん天ぷら屋なんかではやらないけど。

で、そのウスターソースの作り方だけど、野菜と果物を細かく砕いて煮込み、そこに十数種類のスパイスを入れる。それを一晩おいたものに砂糖を加え、塩を入れ、酢を混ぜ、最後にカラメルを溶かし込むのだそうだ。

砂糖、塩、酢と来たときには、次は醤油で最後が味噌だな、と思ってしまった。


以前紹介した『ショック・サイエンス』(あすかあきお、アスペクト)が好評らしく、休刊した『ワンダーライフ』(小学館)掲載の「ショック・サイエンスシリーズ」が新装版で出版された。その名も『ショック・サイエンスR』

これはきっと次は『ショック・サイエンスS』でそのあとは『ショック・サイエンスSS』かと思ったら、「R」は「リターン」「リアル」のほか、世界史教科書から消えるという噂の「ルネッサンス」の意味だそうである。残念(何がだ)。

英国政府がネッシーの正体をつかんでいるという怪情報でイギリスへ飛ぶ「ネッシーは捕獲されていた!!」や恐竜の骨に哺乳類のようなハーバス管があることから恐竜は哺乳類にきわめて近い生き物だとする「恐竜・その正体を追ってみよう」から始まって、恐竜毛生え説、現代に生き残った恐竜、そしてあっと驚く恐竜絶滅の真相、と息もつがせぬ迫力の恐竜シリーズ。

頭の中で何かがぐにゃりとゆがむ感覚を味わってみたい方はぜひ読みましょう。

98/12/06

某大企業の社内規格を関連会社がインターネットから閲覧・印刷できるようにするということで、概要説明が回ってきた。

中に推奨ブラウザとしてNetoscape Communicator4.04[ja]を挙げ、InternetExplorerはデータの取得に課題が残っているので現段階では推奨できない旨が書いてあったのだが、あとの方の画面説明に出てくる画面ハードコピーはしっかりとInternetExplorerだった。

これでうまく説明できたのかどうか、とても心配。


鎌倉時代から799年続いているという「お笑い講」をラジオで紹介していた。審判長とかいう83歳の人がまた実に楽しそうに笑ってみせる。笑うことによって腹筋が鍛えられて健康にいいのかも知れないという下げだった。

となると、痩せたい人にトンデモ本を読ませて腹筋を震わせるというトンデモ本ダイエットも成立するかも知れない。


そうそう、ためしてガッテンのソースの話の時、ソースと味噌の消費量全国分布が紹介されていた。それによるとソースの消費量日本一は確か四国の香川県で、関西・四国・山陽あたりでソースの消費量が多く、中部から関東甲信越あたりで味噌の消費が多い。

で、全国一の味噌消費県が長野であるという話になったとき、とんかつソースの流れから「豚カツにも味噌をつけるんでしょうか」と笑っていたが、愛知県が全国に誇るメニュー味噌カツの存在を知らんのかー。

あ、ちなみにうちでも豚カツやフライにはウスターソース+ケチャップでした>朋輩


某所某所でキセルの由来が話題になってるなあ。しっかりと見落としてました。

定期券といえば、定期券のキセルで捕まった人がいたっけ。通勤区間の両端の駅から最短区間の定期券を1枚ずつ用意して使っていたのが発覚したというもの。

計算してみたらその最短区間2枚よりも正規の区間の定期券の方が安かったそうで、さらに計算もできないその犯人が実は数学の教師だったというオチまでついていた。

ちなみに無賃乗車のことは「薩摩守(さつまのかみ)」とも呼びます。

98/12/10

12月8日のasahi.comに、こんな記事があった。

マイクロソフト訴訟、原告から南カロライナ州が脱退
 「マイクロソフトは違法なやり方でインターネット閲覧ソフトの販売を増やしている」と、米司法省と20の州政府がパソコンソフト最大手のマイクロソフトを反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いで米連邦地裁に訴えている裁判で、原告団に参加していた南カロナイナ州が7日、提訴を取り下げることを発表した。
(略)


北方領土の1000島でも地名の漢字の一部をアラビア数字にする新機軸の表記で意表をついてくれたが、今度はアメリカの州の名前の一部を漢字にするという斬新な手法。

国の名前(旧西ドイツ、南アフリカ共和国等)や広い範囲の地域(北アメリカ大陸、西インド諸島等)に漢字が使われる例は見たことがあるけど、州の名前でこういった表記ってのは初めてだと思う。本紙の方はどうかと思って調べたものの、記事自体が掲載されていない様子。

そのうちに新ヨーク市場とか鉛筆ヴァニア州とかアーカンソー州の小岩とかが記事の中に登場したりして(一部綴りが違う? ただのしゃれですってば)。


学習研究社の「ネオ・パラダイムASKA」シリーズ(飛鳥昭雄・三神たける共著)の最新刊として『失われたカッバーラ 「陰陽道」の謎』がでていた。『月刊ムー』の別冊付録として描かれた漫画に解説の文章を追加したもの。

のっけから古事記 = 旧約聖書である。そして次の名せりふ。

太陽が核融合で燃えているとだれかが行って確かめたのかい


しかし、岩戸隠れとキリスト復活シーンが同じというなら、ギリシャ神話にも岩戸隠れそっくりの話があるんだそうだけど(講談社現代新書のどれか(無責任)で触れていた)、もしかして新約聖書(の一部) = ギリシャ神話?

まあなんにせよ飛鳥昭雄(漫画を描くときは、あすかあきお)が新しい境地を開きつつあるみたいで、これからも活躍を期待したい。

98/12/13

今日の中日新聞朝刊にこんな記事が載っていた。

アルゼンチンで恐竜の卵の化石を発見
(略)
 というのも、卵の化石の中からは、育ちつつある個体の一部が見つかっているからだ。恐竜の皮膚部分の化石が発見されたのは初めてのこと。(略)


うーん、恐竜の皮膚の化石については、『恐竜の謎・完全解明』(あすかあきお、小学館)の口絵に写真が掲載されていたし、あすかあきおの著書を批判した『飛鳥昭雄の大真実!?』(古関智也著、文化創作出版刊)には、「皮膚化石によってほとんどの恐竜に毛が生えていなかったとわかっているのだから」と書いてあったし、そのあとに見た科学雑誌には「唯一の恐竜皮膚化石」が紹介されていたし、かてて加えて今回のこの新聞記事。

今後も何度か「初めての(または唯一の)恐竜の皮膚化石発見」が報じられるのだろうか。


K-1グランプリ決勝を見る。

アーツとフグの試合と決まったところでアーツ優勝を確信したものの、まさかあんな決着とは。久々に小気味のいいKOシーンを堪能。

ところで放送席の方では二言目には「精神力の勝負」とか「自分に勝った」。選手を傷つける発言をしたくないためかもしれないけど、もっと技術面の解説をしておくれ。

98/12/17

以前にもちょっと触れた『般若心経の謎を解く』(三田誠広、ネスコ)を読了。

釈迦の出自から仏教の成立、もっとも大事な「空」の概念の懇切丁寧な解説、釈迦の入滅後の仏教の展開と小乗仏教と大乗仏教の反目などなどが般若心経を読み解くための知識として語られている仏教入門書。前刊『聖書の謎を解く』もそうだったけど、変に宗教宗教していない中立的解説がわかりやすく書かれていて、とてもおもしろい。

さて、この勢いで手塚治虫の『ブッダ』(潮出版社)でも読み返してみるか。


別冊漫画アクションとして双葉社から『真ゲッターロボ総集編』(永井豪原作、石川賢作画)が出ていた。中身は同社のゲームコミックに収録された作品を集めたものに「ゲッターロボG」の新作一編。初登場から二十有余年を経て、ついにブライ大帝の正体が明らかに。

あ、またしても板垣恵介の自衛隊時代の実体験漫画がチャンピオン増刊号に。たった数十秒の経験をこれだけの枚数にするにはそれなりのテクニックが必要なのだなあ。

って、それはいいから「餓狼伝」を毎月ちゃんと描いてよう。


笹の花と聞くと二つの物語が思い浮かぶ。

ひとつは「ウルトラQ」の「虹の卵」。咲くと大異変が起こると言われるさざめ竹の花が見つかるや、濃縮ウランを積んだトラックが行方不明になる。ウランを狙った地底怪獣パゴスの仕業だ。一方、足の不自由な老女を慕う少女たちは、老女から教わった「虹の橋のたもとにある虹の卵は願い事を叶えてくれる」という言葉を信じ、老女の足が治ってくれることを願って金色の虹の発生源に向かう。しかし、金色の虹はパゴスの放射する破壊光線だった。少女たちの拾った「虹の卵」は濃縮ウランのカプセルで、パゴスがそれを追う。九死に一生を得た少女たちを見た老女は思わず車椅子から立ち上がって少女たちを迎えた。やはり「虹の卵」は願い事を叶えてくれたのだ。

凶作の予兆ともいわれる笹の花と願い事を叶える虹の卵の取り合わせがおもしろい作品だった。そしてもう一つ思い出すのが『滅びの笛』(西村寿光原作、田辺節雄作画)。

笹の花が30の倍数年の周期で咲くとき、栄養豊富な笹の実を餌に鼠が大量発生することがあるという。少し前までは鼠の天敵も多く、人間自身も非常食として笹の実を採集していたので大きな被害にはならなかったらしい。

しかし、今や自然開発で鼠の天敵となる野生動物は激減、人間はほかにいくらでも食べ物があるので笹の実なんかには見向きもしなくなっている。そんなとき、鼠の天敵となるノスリや蛇、鼬、梟などが大量発生して東に向かったという報告が相次いだ。それに前後して死後10日の白骨死体の発見。動物異変の原因や白骨死体の「犯人」を鼠の大量発生と見た環境庁鳥獣保護員の沖田は新聞記者の曲垣、恩師であり鼠の権威でもある右川博士と共に中部山岳地帯に向かい、そこで熊笹の花の早咲きを発見、同時にドブ鼠の大群に襲われる。

お役所の尻の重さや責任回避体質などが相まって対策が後手後手に回り、甲府市が十数億の鼠群に襲われる。悪いことに、外国人が鼠を滅ぼすためにとばらまいた蚤がペストを保菌しており、人間にも罹患者が発生、ついに政府は山梨県を見捨てることに。鼠群はさらに大菩薩峠を越えて東京都に迫る。果たして鼠対人間の戦いの行方は……。

官公庁の異変への対応や自衛隊と鼠群の決戦、鼠の恐怖と群集心理、ペストによるパニックなどが望月三起也のゴーストライターといわれる田辺節雄の作画でリアルに描かれていく。

すごい作品だったよとたまたま友人に話をしたら、ちょうどその日に新装版(世界文化社刊、上下巻)が書店に並んでいた。目にするのは雑誌掲載時以来だが、20年も前の作品なのに古びるどころか昨今の情勢を先読みしたかのごとくいっそうの迫力で物語世界に引き込んでいく。パニック劇画の最高峰の一つであろうとぞ思ふ。

98/12/21

唐突にWACOM intuos i-600 for Windowsというタブレットを買う。絵を描く技術も絵心もないのに何に使おうというのかは謎。買うときにインターフェースがシリアルポートと知って一瞬何かが頭をよぎったものの、あえて無視。

PC9821ノートにタブレットを接続し、ドライバをインストール。おお、ペンの動きに追従してマウスカーソルが動く(あたりまいだ)。

添付のペイントソフトもインストールして、pdfファイルになっているマニュアルを見ながら動作を確認。不安を解消するためにいったん終了してISDNのデジタルポートに接続し直してみたが、ちゃんとインターネットにアクセスできる。なんだ、杞憂だったかと一安心。

WACOMタブレット練習もう一度タブレットをつなぎ直して、タブレットの機能を確認しつつ30分から1時間ぐらいで習作を一つやっつけてみた。本人から「ふわー、そっくり(笑)」の声があったり、顔と着ているものに記憶の混乱はあるものの、この作品の人物や上着に特定のモデルは存在しないことになっております。

さてこのぐらいにしておくか、と電源を切ってタブレットを外し、ISDNのデジタルポートの方を接続、インターネットにつなごうとするとモデムは使用中または検出されないとかエラーが出た。今頃になってとほほ予想的中である。いったいさっきの確認はなんだったんだー。

で、あれこれためしてみた結果、どうやらWin95の起動中にタブレットドライバがエラーで止まってしまうか、手動で無理矢理終了させるかしないとISDNのドライバと喧嘩してしまうらしい。むー、シリアルポートがもう一つほしいぞ。

しかし、いしかわじゅんさんたちプロが話題にしているだけあってすんごく使いやすい。書き心地も悪くないし、それ以外でもたとえば、ペン先と逆の方のシャープペンシルのノックみたいな部分をタブレットに近づけるだけで消しゴムモードになるのには感動してしまった。あとは、これもいしかわさんたちがいうようにペンがもう少し太ければ、というところか。

しばらく遊べそう。

98/12/24

どうやらタブレットのとほほ現象の対策としては、タブレットを使ったあとで電源を切り、シリアルポートからケーブルコネクタを外した状態で電源を再投入、タブレットのドライバが接続機器を認識できずに止まってしまったところで強制終了するのが一番確かなようだ。やれやれ。

にしても、これはおもしろい。いやー、いいものを買ってしまったぞ。買う気になるきっかけを作ってくれた某Y氏に感謝(していいのやら、恨んだ方が正しいのやら)。


手塚治虫の『ブッダ』(潮出版社)再読完了。なんだか『般若心経の謎を解く』(三田誠広、ネスコ)とかなり解釈が違っているようだ。

一番大きな違いは、『般若心経〜』では仏陀の「悟り」を、ある身分に生まれたものは次に生まれ変わっても同じ身分であるという輪廻転生の輪から解脱することであるとし、『ブッダ』では、死んだ後には暗黒の世界しかないという恐怖から解脱するために生命は輪廻転生すると悟ることだとしているあたり。

ほぼ正反対とも思える解釈の違いはなんなんだろう? まあどっちも読む分にはおもしろいけど。


宴のもともとの姿をたどっていくと、酒は神に供えるものであり、その残り物の御神酒をいただいて気分が良くなるのは神が喜んでいるということだとして、浮かれ騒いだり淫らな行為に走ったりしたことに行き着くらしい。もちろん神様が喜んで人間に取り憑いて行う行為なのだから、少々羽目を外そうがどうしようがめでたいことだったので咎め立てしないことになっていたのだそうだ。いわゆる酒の上でのことだから、というやつ。

お花見も、桜が咲くころになると田植えの準備が始まるということで、豊作祈願として山の神様に降りてきていただくために桜の木の下に酒をお供えし、余り物をいただいて以下略の名残なのだという。

となると、農業に携わることも珍しくなった現代の若い日本人が別の「祭り」を求めてクリスマスというキリスト教最大の行事の尻馬に乗って酒を飲み、気分を盛り上げて淫らな行為に走るというのは、しかつめらしい顔をして「私はキリスト教徒じゃないから」なんていってるよりよほど日本人らしい姿なのかも知れない。


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庵主:matsumu@mars.dti.ne.jp
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