異世界審査員15.講義その3

17.08.24

*この物語はフィクションです。登場する人物や団体は実在するものと一切関係ありません。
但し引用文献や書籍名はすべて実在のものです。民明書房からの引用はありません。

異世界審査員物語とは

ハイスなんて言葉を知っているでしょうか。ハイスピードスチールの略、日本語で言えばそのまんま高速度鋼のこと、
今では金属加工だけでなく木工用の刃物でさえ超硬合金どころかダイヤモンドまで使うようになり、しかもスローアウェーが当たり前の時代、ハイスなど縁のない方も多いでしょう。
私の工業高校時代は旋盤もフライス盤も平削り盤も形削り盤も、使う刃物は炭素工具鋼がデフォルトの時代、ハイスなんて高級品でした。昔のことじゃありません、たった50年前のことです。社会人になってからも仕事でハイスは身近なものでした。ハイスのバイト、ハイスのフライス、ハイスのドリル、そんなものに囲まれて仕事をしておりました。

先輩からの注意: 「平削り盤? 形削り盤? なんじゃ、それ?」などと言ってはいけない。
大昔使われた工作機械ですよ、ここは空気を読んで、黙ってうなずいていればよい。
なお、フライスとはフライス盤のことではなく、多数の刃を持つ切削工具の意

社会人になっても勉強しなくてはいけないと考えて、産業能率短期大学の通信教育をとりました。そこで科学的管理法と出会い、それを考えたテーラーを知りました。更にテーラーがハイスを発明したということを知りました。でもどう考えても作業研究者と刃物の材料が結びつきません。
その後本を読んで、そのいきさつを知りました。何事でも改善しようとすると、周辺技術を向上させなければならないのですね。テーラーは作業能率をアップしようとした、そのためには切削スピードを上げなければならず、それには新しい刃物材料を発明しなければならなかった。
それは切削だけではないし、すべてにわたり同じでしょう。塗装乾燥の時間短縮しようとUV塗料を考えたり、荷揚げを効率的にしようとコンテナというシステムを考えたり、黒四ダムを作るには資材を送るトンネルを掘らねばならず、そのためには破砕帯をいかにして掘りぬくかが課題となる・・目的達成のためにしなければならないことは、どんどん周囲に波及していきます。

品質管理をするためには寸法測定ができなければならない。合否だけでなく標準偏差など統計的処理を考えると、要求される精度より一桁小さいところまで測りたい。とりあえずノギスの精度が欲しい。
さて日本でのノギスの歴史をみると、アメリカ製ノギスが使われだしたのが1930年頃、国産品完成が1938年、量産開始が1943年である。(注1)
ノギス
1943年だって、冗談じゃないよね
真珠湾攻撃が1941年、ミッドウェー海戦が1942年、それより遅くノギスの量産だってよ!
はっきり言って、これじゃ戦争負けるわ
この時代、つまり1910年頃にあるのはノギスのように挟んで測定するのだがバーニヤのない滑り挟み尺と呼ばれるものであった。確かに単なる物差しでなく挟むから少しは正確だろうが、目盛りは1ミリ単位、それ以下は目測である。構造的に摺動部のガタが大きく精度は期待できそうない。これでは1ミリ以下ははっきりしないだろう。

伊丹は品質管理を指導しようとしていますが、そのためには測定器がなければならず、得られた数字を計算をするために計算器も考えなければならない事態になりました。いや測定器を作れば、次にトレーサビリティまで心配しなければならなくなりそうで、しなければならないことは広がるばかり。伊丹はそんなに手を広げて処理していけるのでしょうか?

伊丹は元の世界の知り合いの鉄工所に行って簡単なノギスを作ってもらうことにした。鉄工所といっても量産工場ではなく知り合いが息子と二人で、試作品や特殊用途の1個作りを仕事にしている。今ある設備はレーザー加工機と小型の旋盤などである。時代の流れで3Dプリンタも欲しいなんて言っている。
伊丹が簡単なノギスを作りたいと見取り図を示すと、ワイヤーカットでもいいがレーザーなら切り出しと印字まで一発だよという。そしてすぐにプログラムを始める。
ノギス分解図
伊丹が描いたノギスの分解図です。
この絵を描くのにVISIOで20分かかりました。ヤレヤレ
スケッチアップで描くべきだった。

なお、ねじがマイナスなのは当然です。このお話の時代にはマイナスねじしか存在していません。
プラスねじが発明されたのは1935年。日本へは本田宗一郎が1952年欧州視察に行って工場に落ちていたプラスねじを日本に持ち帰ってからと言われている。
鉄工所のオヤジは、サンプルならどうせ精度を期待しないだろうから、1枚板からスライダとフレームを切り出してもいいだろうという。
完成したプログラムをモニターで見せてもらうと、ご親切なことに、手間は同じだからと5個取りになっていた。
伊丹は加工を待っていてもしょうがないので表の自販機から缶コーヒーを買ってきて二人で雑談する。板厚も厚くないので雑談をしている間に加工が終わった。本尺とバーニヤの目盛りまでちゃんとできている。部品を重ねてねじ止めすればおわりだ。
伊丹がマイナスねじを使ってほしいというと、オヤジは何を言っているんだという変な顔をした。

鉄工所のオヤジ
「これは基準面を計算して目盛りまで刻んでいるけど、実際にはこんな作り方をしたら精度はでないだろう。本来なら加工後に基準面から目盛りをつけないとね。それとガタをなくすためにスライダを押し付けるスプリングをつけた方がいい。実用品を作るとなるといろいろ工夫が必要だな。まあノギスとはどんなものかというサンプルならこんなもんだろう。
ところで普通のノギスは片方がオープンだから大きなものも測れるが、これは枠にしているから大きなものは測れない。どうしてなの?」
伊丹
「アッベの原理ってあるでしょう。これは構造が簡単でガタがそうとうある。それで少しでも精度がでるようにと考えたつもりです」
鉄工所のオヤジ
「アッベの原理?、すまん、知らない。勉強するよ」

伊丹はそのうち大きな仕事を頼むからといって金も払わずに礼だけ言って去った。
とりあえず簡易ノギスが5個手に入った。実用品はこれを見て藤田中尉がなんとかするだろう。


上野は辺見治郎(注2)という人が計算尺を研究していると聞いて探した。
幸い住まいは都内にあり、すぐに会うことができた。彼は原理も構造も完成しているのだが、良い材料がなく検討中だという。欧州から入ってきた計算尺は木製で、湿度の多いところでは伸びるし反りも起きて使い物にならないという。それで伸びちじみが少ない竹を考えているが、これを反らないようにするのを検討中だという。(注3)
とりあえず試作品を借りられないかというと、作業場にあったものを二三個渡してくれた。確か反りがあり、上野が動かしてみるとかなり渋く微調がきかず、これでは数字を合わせるのがやりにくい。辺見は実用化はまだまだという。


第三回目の講義である。受講者は前回と同様でかなり多い。いや増えているように見える。期待に応えなければと伊丹は思う。

伊丹
「前回は品質管理をするには、寸法測定が最低限必要であるということをお話ししました。そして現実は寸法測定する器具がないということがあります。もうひとつは作られた製品の平均やばらつきを求めるには掛け算や割り算だけでなく、開平もしなければならないのです。ところが、それを計算する方法もちょっとないということでした。
それで今回は寸法を測る道具と計算する道具をもってきました。両方とも試作品です。まずはノギスです」

そういって伊丹はノギスを取り出した。机の列ごとに1個ずつ置いて順繰りに見てほしいと話す。伊丹が教壇に戻る前に、皆が立ち上がって列の先頭に集まり、現物を囲む人だかりが五つできた。
伊丹はそれを気にせずに黒板に大きなノギスの絵を描いた模造紙を貼り付けた。

ノギスの使い方

ノギス閉じた状態

この時点で本尺の目盛りと副尺のゼロがあっていること


ノギス測定状態

滑り尺を動かして測定するものをはさむ
本尺の目盛りと一番近い副尺の数値を読む


伊丹
「周囲に枠がありそこに固定の物差し、本尺がついています。真ん中に摺動する部品があり、そこに短い副尺がついています。
本尺はミリ以上の寸法を読み、副尺は1ミリ以下の細かな寸法を読むものです。これは39ミリを20等分しているので0.05ミリまで読み取れます」
誰か
「おい、紙の厚さを測ってみろ。0.1ミリか。紙の厚さを測るには、もっと細かい寸法を測れるものでないとダメか」
誰か
「伊丹さん、これで0.01ミリ読めるようになりますかね?」
伊丹
「細かく読みたければ副尺の目数を多くすればよいです。これは1ミリ差を20等分しているから副尺ひと目盛りが0.05ミリ、50目盛りにすればひと目盛り0.02ミリ、100目盛りにすればひと目盛り0.01ミリになります。
しかしそれで精度が上がるわけではありません。精度はガタや接触面や測定面の仕上げによります。また押し付ける力のバラツキでコンマ何ミリはすぐに変わります。
それらが解決したとしても100個も目盛りがあればどこが一番合っているかを探すのが一苦労ですよ」
誰か
「ということは副尺を使う方法ではこれくらいがちょうどなのかもしれん」
誰か
「測るものをこの枠の中に入れるのは訳があるのですか?」
伊丹
「片持ちですと測るときたわむ心配があります。また測定個所と物差しが一直線からずれると誤差が大きくなりますから、測定するものと物差しを一直線にしたいのです」
誰か
「なるほど」
黒田軍曹
「伊丹さん、これがあれば先日の照門の問題はすぐに解決しましたね」
伊丹
「そうですね。とはいえ照門の良品の寸法範囲を図面で決めていなければ、測定はできても判定ができません」
黒田軍曹
「確かに。ところでこれはどこで売っているのですか?」

一瞬、皆静まりかえった。
伊丹
「私の知る限り売っていません。これは私が作った見本です。先ほど言いましたように、みなさんの作っている品物に合わせて作ることが必要です。例えばこれは75ミリまでしか測れません。長いものを測ろうとしたら穴の部分を長くしなければなりません。横に大きいものを測ろうとするなら枠ではなく片持ちにして、その代わり測定するとき歪まないように頑丈に作ることが必要です」

黒田軍曹はポケットからねじ回しを取り出して、ねじをはずしノギスをばらしてしまった。
みんなは周りに寄ってきてそれを眺める。

黒田軍曹
「なるほど、構造は簡単ですね。この物差しと副尺の関係を保てば、どんな風にも使えるわけだ。挟むだけでなく、外側に突き出る部分を使えば穴の深さや段差も測れる。外側にクチバシを付ければ内側の寸法も測れる」
伊丹
「いやあ、黒田軍曹にかかってはかないませんね。もちろんいろいろな使い方に合わせて形態を変えることができるでしょう。しかし、いずれの場合もねじれや反りなどが起こりますから、そういったことによる精度低下を考えないといけません」
黒田軍曹
「なるほど、しかしこのような方法で寸法が測れるとは、なかなか思いつかないものだ。
ところでこの目盛りは本体に刻んでありますが、使用中にずれとかは起きないのですか?」
伊丹
「これは物をはさまないときに本尺と副尺のゼロが合うように刻んでいます。ですから外枠が変形したり、滑り尺の先端が摩耗しない限り大丈夫だと思います。
もしものをはさまないときにゼロがピタリと合うように作れないなら、副尺か物差しのどちらかをねじで調整できるようにした方がいいですね」
お断り: ここでは測定器具がない状況であったので、伊丹がサンプルとしてシンプルなノギスを示したのであって、ノギスが精度の良い測定器であるといいたいわけではない。
当時はマイクロメータも発展途上であり、それなりに発明工夫されていたのであるが、伊丹が自分の仕事を進めたいために若干先取りして示したということと理解してほしい。

黒田軍曹
「ねじ止めにすると、ねじがゆるんで目盛りがずれる恐れがありますねえ〜」
伊丹
「そこまでは面倒みられません。軍曹殿が考えてください」
中瀬海軍大尉
「海軍工廠から来た中瀬大尉である。これ1個頂けないかな?」
伊丹
「この講座は木越少佐殿の主催で行っております。それについては木越少佐殿に相談願います」
木越少佐
「おお、わかった。伊丹さんが持ってきたものを検討用にいただけるなら、その分配は私が決めよう。海軍工廠さん、あとで相談しようや」
藤田中尉
「質問、この寸法が正しいかどうかというのはどうしてわかりますか?」
伊丹
「おっしゃる通り0.05ミリまで読み取れたとしても、それが正しいかどうかは別問題です。
我が国はメートル条約というものに20年以上前に加盟しまして、この国の長さの基準は中央度量衡器検定所にあるメートル原器です。
ですからこのノギスに限らずすべての長さを測る測定器や物差しは一定期間ごとにメートル原器と照合して、誤差が一定以下かどうか確認しなければなりません」
藤田中尉
「えっ、そうなんですか、知りませんでした。具体的にはどうするのでしょう?」
伊丹
「実際にはメートル原器は神様みたいなもので一般の人は触れることはできません。
それでメートル原器を基に作られたゲージブロック(注4)、単なる四角い鉄ですが大小ありまして、その両端の寸法が正確に1ミリとか10ミリとか100ミリとかになっています。それをノギスで測定するわけです。実際にはゲージブロックの方が精度が上のわけで、ノギスの検査になるわけです」
木越少佐
「ゲージブロックというのは砲兵工廠にあるのか? 」
藤田中尉
「すみません、不明にしてこの場では回答いたしかねます」
伊丹
「私は存じませんが、たぶんないでしょう(注5)。まだ国産されておらずスウェーデンのヨハンソンという人が10年以上前から作っていて、世界中に供給しています。わが国にはそんなに輸入されていないと思います。
ともかく今までもこの工廠の計量器は定期校正されていたはずですから、このノギスも今までのものに準じて行うことになるでしょう」

今日の講座というか説明会は、質問も盛況だっただけでなく、人が立ち上がって歩き回ったり、なかなか落ち着かない。
ノギスが一段落して伊丹は上野と交代した。

上野
「では私から計算尺の説明をします。計算尺とは文字通り計算する物差しです。これもノギスのように二つの物差しがあり、それぞれの定規の数字を掛け算や割り算の数値に合わせると計算ができます。
ここに計算尺を研究している方から借りてきたものがあります。これも順次ご覧になってください。
お断りしておきますが足し算と引き算はできません。それから計算した結果は正確ではなく概ね3ケタしか得られません。それと計算尺では数値は得られますが、位取りはわかりません」
誰か
「なんか悪いことばかりじゃないか。それで使い物になるの?」
上野
「いやいや、技術計算というのは大体上位3ケタあれば十分なのです。それと位の方は例えば1万割る300かける50であれば、暗算で150くらいだろうと見当がつくものです」
誰か
「そんなんで仕事に使えるのだろうか?」
上野
「もちろん使えます。あと数年すれば設計も品質管理も製造工程でも計算尺がなければ仕事にならないでしょう」
木越少佐
「計算尺は市販されているのか?」
上野
「まだ市販されていません。まもなく完成して市販されるでしょう。この国の技術発展のために砲兵工廠ではまっさきに採用していただくようお願いします」
中瀬海軍大尉
「私も技術にいたことがあるが、3ケタあれば十分だ。海軍工廠でも採用したい。上野君の方からその計算尺開発の研究者にぜひ海軍工廠に説明に来るように話してほしい」
上野
「お話承りました。早急にその研究者に伝えます」


講演終了後、木越少佐の部屋である。少佐、藤田中尉、黒田軍曹、そして伊丹と上野が机に座っている。

伊丹
「本日は講座というよりもノギスと計算尺の説明会になってしまいましたね」
木越少佐
「いやいや、大変結構なお話であった。次回もこんな調子でよい」
伊丹
「とはいえ私どもは品質改善と能率改善ということでお仕事を受けておりますので、新しい器具の紹介が仕事ではありません」
藤田中尉
「しかし寸法測定は品質管理の基本でしょう、伊丹さんの言葉を借りれば」
黒田軍曹
「伊丹さんの持ってきてくれたノギスそのままでは検査に使えません。それで測定範囲とか構造などを変えてこちらで作成することはよろしいでしょうか?」
伊丹
「もちろん異存ありません。特許などを取られるのであれば、私は一切の権利を放棄しますので砲兵工廠のほうで処理してください」
木越少佐
「伊丹君、それでは損をしてしまうのではないか?」
伊丹
「そんなことありません。私はこの国の産業が発展し国力が増していただけるならそれで本望です」
木越少佐
「やれやれ、お釈迦様みたいなお人だ」

うそ800 本日の不思議
ノギスもない、ゲージブロックもない、トレーサビリティもしっかりしていない、そんな状況で40ノットも出る駆逐艦とか戦闘機とかよくぞ作ったものだと驚きます。当時の人はどんな方法で所定の性能を出したり互換性を確保したのでしょうか? それが不思議です。
もっとも、多くの場合、動作不安定、性能のばらつき、油漏れなど信頼性は高くなかったようですが。

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注1
「ノギスの起こりと変遷」、ミツトヨ、2017
ちなみにミツトヨの創業者沼田恵範氏は1897年の生まれ。この物語の時点ではまだ10歳の少年です。
注2
お間違えないように、日本で計算尺を研究し「ヘンミ計算尺」を作った人は、逸見治郎である。物語では辺見治郎とした。
ところで逸見は「いつみ」と読むのかと思っていたが、昔から苗字を持っていた人は今でも「へんみ」と名乗り、明治になって苗字をつけた人が「いつみ」と名乗っているとネットにあった。
注3
不肖おばQは計算尺1級である。県の計算尺競技会でベストテンに入ったこともある。10位だったけど。50年も前のことだ。

計算尺

とはいえ使い方は知っていても歴史とか機能の変遷などは知らない。それで図書館から計算尺というキーワードで探して4冊借りた。いずれも使い方ではなく原理とか歴史を書いた本だ。
ところで昔はバーコードでなく図書カードで管理していて、そこには貸出日と返却日が記入されていた。1冊は私の前に借りられたのが昭和57年、他は昭和47年であった。昭和47年は1972年、実に45年前になる。この本は私が借りるまで45年間書架でひっそりと待っていたのかと思うとなんだか感動した。
実際には「計算尺推進委員会」のウェブサイトの方が参考になった。

日本における計算尺の主なできごと
1894 欧米視察団が日本に持ち帰る。木製のために湿度で狂いが出た
1909 竹を使った計算尺が作られる
1912 市販始まる
注4
私は昔ブロックゲージと習いましたが、最近はゲージブロックという人が多い。
ゲージブロックかブロックゲージかとハムレットになってしまいます。
JISでは「JISB7506ブロックゲージ」となっています。
ただ日本でも学術用語ではゲージブロック、また国際規格であるISOもゲージブロックとなっていて、大手メーカーのミツトヨもゲージブロックという名称で販売しています。
まあ長い物には巻かれろというか、デファクトスタンダードなんでしょうなあ〜
注5
堀元美が呉海軍工廠では0.001ミリの精度のなにものか(たぶんブロックゲージ)を鹿皮の手袋をして扱ったと書いている。
でもそれは1941年頃のこと。それより30年前に現在の意味のゲージブロックがあったとは思えない。
cf.「鳶色の襟章」、堀 元美、原書房、1976
cf.「ゲージブロック物語」、ミツトヨ、2012

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