お断り |
このコーナーは「推薦する本」というタイトルであるが、推薦する本にこだわらず、推薦しない本についても駄文を書いている。そして書いているのは本のあらすじとか読書感想文ではなく、私がその本を読んだことによって、何を考えたかとか何をしたとかいうことである。読んだ本はそのきっかけにすぎない。だからとりあげた本の内容について知りたいという方には不向きだ。 よってここで取り上げた本そのものについてのコメントはご遠慮する。 ぜひ私が感じたこと、私が考えたことについてコメントいただきたい。 |
書名 | 著者 | 出版社 | ISBN | 初版 | 価格 |
ファクトフルネス | ハンス・ロスリング | 日経BP社 | 9784822289607 | 2019.001.11 |
この本は2019年総合の部で5位、そして2020年上期15位のベストセラーになった。私はベストセラーだからといって読むほうではないが、
広告でタイトルを覚えていてたまたま本屋で平積みになっていたので、パラパラめくって面白そうだったのでその場で図書館に予約した。今はその本図書館にありますで検索できるから大変便利 💙
1,980円も自腹を切って買うほどのことはなさそうだ。だって最低賃金の2時間分の価値があるかどうか考えれば、そこまでの価値はないように思える。まして私は定年退職の無職である。
予約時にこの本が何冊図書館にあるか見たら、私の住んでいる市ではこの本をなんと20冊購入していた。それでも予約者が多くて、私の番になるまで半年以上かかった。さすがベストセラーになるだけあって、読みたい人が多い。予約者が多いから貸し出しの延長はできない。
この本を図書館に予約してから、いったいどんな本なのだろうとネットでググった。
ネットの書評や口コミでは素晴らしいという評価が多く、平均点が4.3となっている。これは毀誉褒貶著しく、どんな本にもケチをつける人がいるアマゾンでは最高クラスだ。
ところがどの書評でも最低点を付けた人が5%前後いる。評価が低い人のコメントを読むと、温暖化などの気候変動に楽観的過ぎるとか軽視しているという意見が多い。日本でもアメリカでも批判のレビューは同様である。
まあビョルン・ロンボルグの「環境危機をあおってはいけない」的な本だから、意識高いというか地球温暖化教徒
ほかにもDDTについての認識が甘いという反論も多々あった。とはいえ反論する人は、レイチェル・カーソンを論拠にしている。だがカーソンは研究して事実を明らかにしたわけではなく、「DDTの影響で鳥の卵の殻が薄くなった」と書いただけだ。反論するなら論文を根拠とすべきだろう。10分もググれば、DDTと卵の殻についての論文が10や20は見つかるのだ。もっともDDTによる影響はないという論文もあった。
ちなみにロスリングによるとカーソンは大衆科学作家とある。
それから評点が高い人の中にも、この本が340ページもボリュームがありすぎという批判が多い。これは私も同意、確かに一言いいたくなるボリュームである。
基本、10数個の三択問題について本一冊使って、思い込みや勘違いを解説しているだけだ。しかもそんな幅広い分野でもなく専門的な話も出てこない。
シンプルにまとめれば200ページでおつりがくるはずだ。そうなれば読みやすく、問題点もわかりやすく、より広く読まれるだろう。とはいえ著者たちは、それだけでは本にして売るには商売にならないと考えたのかどうか、
ともかくこの本の論調はロンボルグに似ているというか、そのまんまである。つまり皆が深刻に考えている問題について、それが真理なのか根拠があるのかと出典を追っていき、よく調べれば事実じゃない、思い込みだよ、心配するな、問題じゃないよという情報発信である。
ただロンボルグは環境問題に特化しているが、こちらは経済発展というか生活水準という切り口で見ている。もちろん地球環境問題も入っている。
この本は所得レベルを4段階に分けて発展を論じている。
ロスリングは各レベルに特定の名前を付けていないが、簡単に言えばレベル1は未開、レベル2は発展初期、レベル3は発展過程、レベル4は文明国になるのだろうか?
項目 | レベル1 | レベル2 | レベル3 | レベル4 |
移動手段 | 歩く | 自転車(1950) | バイク | 自動車(1965) |
水 | 手で運ぶ | 自転車で運ぶ | 水道(1958) | お湯が出る(2010) |
調理方法 | マキの竃 | プロパン(1960) | 都市ガス(1981) | IHコンロ(2010) |
電気 | ない | 照明(1945) | 電気こたつ(1970) | エアコン(1994) |
教育 | 毎日は行かない | 義務教育 | 高校(1961) | 大学(1995) |
便所 | 屋外 | 穴だけ | 便器あり(1945) | 水洗(1995) |
私が生まれたのは20世紀のちょうど真ん中1949年で、当時日本はレベル2か3だったのだろう。いや項目によればレベル1もあったようだ。私の少年時代にレベル3になり、レベル4に到達したのは20世紀末か21世紀初頭だろう。
私が生まれたとき水道は長屋に1か所だった。小学生のとき各戸に水道が来た。テレビを買ったのは高校1年の時。こたつを練炭から電気にしたのは二十歳のとき。
エアコンを買ったのは娘が中学3年の時だ。エアコンがないと遠くの図書館まで行かないと勉強できない。家にエアコンがあれば長時間勉強できて公立校に入れるから費用を抑えられると娘にねだられて買った。だが娘はエアコンの部屋で昼寝ばかりしていた。
その娘は1995年に大学に入ったが、娘は私の一族でも家内の一族でも、最初に大学に入った人間だった。
水洗便所になったのは1995年だったと思う。蛇口をひねるとお湯が出るようになったのは2010年だった。
日本人の暮らしは私1代でレベル2からレベル4まで向上したと思うと、私はよい時代に産まれた。
この本は今の世界にはレベル1からレベル4の暮らしがあると定義するが、レベルの違いで差別したり諦めたりしてはいけないと書いている。そして欧州でも日本でもほんのわずかな期間でレベル1からレベル4に遷移してきた。今レベル1やレベル2であっても、すぐにレベル4になることは間違いない、世界はどんどん良くなっている、悲観せずに頑張ろうと語る。
そしてそのためには、行動する前に情報を集めてよく考えろ、最新データを当たることを必須要件としてあげている。
論じているテーマは経済発展とか教育とか健康とかではあるが、特段環境問題を解決しようとか、具体的課題について論じようというものではない。
当然冒頭に提示された問題の解答を知ることでもなく、その問題さえ単なる一例に過ぎない。
この本が語っていることは、あなた(読者)が世界の基準でもないし、知識があるわけでもなく、学校で習ったことはすぐに陳腐化する。常に新しい情報を身に着ける、郷に入ったらその地の常識を学ぶこと、それが必要だと当たり前のことを書いてるだけだ。
とはいえ思い込みといってもパターンも内容も多々あるわけだし、学校で習ったことだって多種多様だ。
勉強とは繰り返しというのも真理だから、間違いを気付かせ身につけさせるには、パターンの違う事例を繰り返し取り上げて340ページになったのも是とすべきか?
確かに著者はこの本では温暖化の問題を悲観的に書いてないので、地球温暖化教徒が目の敵にしたようだ。
一つの事実についての認識が同じであっても、楽観的に考えるか悲観的に受け取るか人それぞれだから、全員一致なんてありえない。全員一致は北朝鮮と中国に任せておこう。
私はこの本を読んで、個々の質問というかアンケートの問いと回答にはあまり高い評価をしない。それは個人によって興味あることが異なるわけで良い悪いではない。
ただ著者が述べている、最新データを調べて考えようとか、論理的な考え方が参考になると思う。
私がこの本を読んで素晴らしいと思ったことは次の通り。
他人の発言を素直に信じてしまうとか、古い情報とか過去の経験からの思い込みで判断や行動してはいけない。だまされないように、間違えないように、過失から犯罪者にならないために、行動する前に十分情報を得て判断しなければならないことを感じた。
ということで、ここからはこの本から離れて、私が考えた練習問題を書く。
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あおり運転については増えているかどうかもわからない。一説には最近、ドライブレコーダーが普及して、証拠が残るようになったので警察に届ける人が増えたのだという人もいます
どこの駅前でも上記を叫んでカンパを求める人たちを見かけます。彼らは新型コロナウイルスにも負けずに今日も頑張ります。
東日本大震災は2011年ですから、日本大震災で飼い主をなくした犬猫は、何匹生き残っているのだろう?
猫の寿命はおおむね16年、犬は13年だそうです。単純計算で猫が45%、犬は30%しか生き残っていない。
だから震災を潜り抜けた猫犬の多くは寿命が来ているし、飼い主をなくした多くの犬猫は既に新しい飼い主に飼われているのではないか? 野良なってしまった犬猫は、東日本大震災で飼い主をなくしたペットであるとどうしてわかるのか?
どう考えてみても、この運動はもう終了しなければおかしい。
「管理が厳しくてトイレにも行けない」と語りました
即座に古手の職工が突っ込みました。
「トイレに行けずに垂れ流した奴がいるのか?」
組合幹部は「そうだ、そうだ、仕事が厳しい!」と賛同するのを期待したのでしょう。でも嘘をついちゃいけません。
この本の中に、著者ロスリングがゴア副大統領から、温暖化をびっくりさせるグラフを作ってくれと頼まれたとあります。ロスリングは、嘘はつけないと断ったそうです。
まあ、ゴアならありそうです。彼の著書「不都合な真実」は「都合の良い嘘」とも呼ばれています。でも最大の嘘は諸外国にCO2を減らせと叫んで、自国が批准しなかったことだよね。
「そりゃ、ひどい!」と誰もが思うでしょう。
でもちょっと待ってください。普天間基地が作られたのは1945年、2004年にヘリコプターが墜落した沖縄国際大学は1973年創立、騒音や機体部品落下で問題になっている宜野湾市立普天間第二小学校は1969年創立、なんか変でしょう
実を言って沖縄国際大学は、その前身時からこの場所にあったのかどうか調べてもわからなかった。とはいえ、前身の琉球国際短期大学設立が1959年、もうひとつの国際大学設立が1962年だから、普天間基地よりも遅いのは間違いない。
「宜野湾市ってひどいわね〜、小学校を滑走路から500mのところに建てたのよ」と言うのが正しいのかも?
県条例や市条例で、基地周辺の建築制限を定めのが当然ではないのか?
なお百田尚樹が「普天間飛行場は田んぼの真ん中にあり、そこに商売目的で人が住みだした」と言ったことは事実ではないと語っている人もいる。その真偽はわからない。しかし基地ができる前からある学校が滑走路から1キロ以上離れているのに、基地ができてから作られた学校が滑走路から500mしか離れていないことは事実だ。
ツバルは海抜の低い島なので、ほんの少しの海面上昇でも国土がなくなってしまうそうです。2000年代はツバルを救え!という声が世界中にとどろき、それに疑義を呈すると、強盗殺人犯を見るような目で睨まれたものです。
世界中の海はつながっているので、私はツバルで海面上昇すれば、ディズニーランド(海抜2m)でもララポート(海抜1.7m)でも海面が上昇すると思ます。ツバルが沈むには少なくても50センチかそれ以上海面上昇が必要ですから、ディズニーランドやララポートでも海面が同じくらい上がるでしょう。
私は2002年から11年間、毎日通勤時に京葉線からディズニーランドが沈んだかどうか見守っていました。でも2020年の今もまだ大丈夫です。ディズニーファンのみなさんよかったですね。
2020年の今、ツバルが沈むと語る人を見かけません。ツバルの陸地は増加しているという論文もあります
ツバルが沈むと語った人は嘘つきだったのですか?
洪水といってもいろいろありますから、床上浸水とか床下浸水とかに絞って推移とググると関係データがすぐに見つかります。でもほとんどは1970年代以降なんですよね。
私が子供の頃、すなわち1950年代〜1960年代に私の住んでいた町のことを思うと、当時毎年洪水になっていたところは、ここ40年は洪水が起きていません。
当時は河岸の堤防とか下水排水路の未整備などによって起きたと思います。川の流れを見直したり、しゅんせつしたり、護岸工事をしたりで、毎年洪水が起きていたようなところでは洪水がなくなりました。
じゃあ最近洪水が増えているのはどうしてなの? 私は、今まで人が住まなかった危ないところに、住むようになったためではないかと思います。
洪水ばかりではありません。地震で液状化したと聞くと、そもそもそんなところに住むのがおかしいと思います。そう思う私をおかしいと思いますか?
私は気が小さいので、海抜の低いところ、埋め立て地、液状化の起きやすいところ、そんなところには住みません。
災害を防ぐ基本は、リスクの高いところに住まないことです。そこしか住むところがないんだといわれるかもしれません。私は通勤に時間がかかっても、交通不便でも、水害、がけ崩れが起きない地盤強固なところ、津波などがきても安心な海抜の所に住みます。今の住まいもそういう条件で決めました。
頭が疲れたでしょうから、少し軽いものを……
ちょっとちょっと! いくら彼を信頼し愛していても人は間違える生き物、自分で真偽を確認しましょうや。もしかしてネズミ講とかマルチ商法かもしれません。
おっと、あなたは絶対、義父の連帯保証人になってはいけませんよ!
彼にあなたのお父さんの連帯保証人になってもらうのは止めませんけど。
「彼が言ったなら大丈夫」様からお便りを頂きました(2020.07.31)
そりゃ三段論法は論理の基本ですが、AならばBは正しいの? BならばCは正しいの?
三段論法は「真」の積み重ねのときしか「真」じゃないのよ!
最近のことですが、夜7時頃、「読売新聞を取りませんか?」と訪問してきました。「うちでは読売取っているけど」というと、「それを朝日新聞 にしてくれませんか」というのです。
最初は競争相手を名乗りドアを開けさせて、別の新聞を勧誘するのはれっきとした詐欺でしょうね。
ところで私はオートロックのマンションです。エントランスで入場の許可をしなければ玄関口まで来ちゃいけないんですが、そこはどうなんだ!
NHKも断りなしに入ってきますけど、違法だよね! |
最後にすごく重いお話を……
その後、財布が男性のものだったことや、監視カメラの映像から、女性が財布を強奪して男性が取り返そうとしていたことが判明しました。
2004年に実際にあった「四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件」です。犯人の女は捕まらず、時効になってしまいました。 ご本人そしてご家族のことを思うと胸が痛みます。犯人はもちろん許せませんが、正義漢ぶった人たちもガードマンも警官もおかしいでしょう! もし監視カメラがなかったら、殺された(!)男性は加害者の濡れ衣を着せられたらままだったでしょう。 恐ろしいことです。 | ||
監視カメラがあって も犯罪は防げません |
男と女が争っていても、男が加害者、女が被害者と決まっているわけではありません。DV加害者の20%、強盗犯の40%は女性です
このほか電車内の痴漢冤罪などは相当数あるようです。
私は痴漢をしたことも冤罪をかけられたこともありません。しかし数年前、駅のホームで女性と男性が取っ組み合いをしていて、「痴漢よ〜!」と叫んでいたので、駅員を呼んできたことがあります。その後どうなったか分かりません。一緒にいた家内に余計なことをしたと言われました。どうすれば良かったのか、
本日、再確認したいこと
三現主義というのがあります。現場で現物をみて、現実を把握して判断しなければならないという工場管理の鉄則です。
でもそれは会社や工場だけでなく、私たちの日常生活でも常に考慮しなければならないことです。消防署のほうから来ましたとか、お父さん事故起こしちゃったよなんて電話来たことありませんか?
そんな時に備えて、論理的に考える手がかりとしてこの本は適していると思います。
注1 |
地球温暖化教という新興宗教があり、教祖は山本良一先生である。温暖化教の聖書は「温暖化地獄」という山本先生の怖い経典である。「地獄は怖いぞ!」とたぶらかし入信させるのはオウム真理教並みの手口。 | ||||||||||||||||||||||||||||
注4 |
普天間基地周辺にある学校一覧
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注5 | |||||||||||||||||||||||||||||
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>あなたは絶対、義父の連帯保証人になってはいけませんよ! >彼にあなたのお父さんの連帯保証人になってもらうのは止めませんけど。 ちょっと言ってることが分かりません。悪い冗談としか思えません。 |
「彼が言ったなら大丈夫」様 お便りありがとうございます。 おっしゃる通りです。悪い冗談でした。 袖触れ合うも他生の縁といいます。でも他生の縁であり、決して多少の縁ではありません。ほんの少々しか縁のない他人のために、自己犠牲なんて現代でははやりません。 異性と仲良くなり結婚するのは性別がある生物のあたりまえのことですが、人間の場合は生物的なことだけでなく社会的なことも関係します。それで損得計算をするのもやむをえません。 さて彼とあなた、そして借財の関係を考えますと……
そして義父/義母の連帯保証人になれば、離婚しても相続権がなくても抜けられません。貸主が同意すれば連帯保証人を抜けられるでしょうけど、金融機関が金づるを逃がすはずがありません。 ダメ、絶対!連帯保証人、 えっ!あなたは男性でしたか、それなら あなたは絶対、義父の連帯保証人になってはいけません! 彼女にあなたのお父さんの連帯保証人になってもらうのは止めませんけど。 と言い換えましょう。 |