ISO第3世代 22.認証機関への説明書案

22.10.06

*この物語はフィクションです。登場する人物や団体は実在するものと一切関係ありません。
但し引用文献や書籍名はすべて実在のものです。

ISO 3Gとは

冒頭から僭越だが、私は審査員の相当数は不勉強だと考えている。現役時代のことだが、審査員と議論になって、私が「ISO17021では……」というと、「17021とはなんだ」と語った審査員は特別としても、その中身を大体知っている人は少なかった。
それ以前の時代にはガイド62とかガイド66なんて聞いたこともない審査員は、ゴロゴロいた。いや知らないのではなく勉強したけど、忘れてしまったのだろう。だって知らなくては審査員になれるはずがない(たぶん)。厳しい試験もあるのだろうし(反語)。

著作権の尊重を語る審査員が、JIS規格票のコピーで審査しているのを見て、ナンダカナーとなったのは事実である。 それは不勉強とは違うって?
 知ってても実行できないのは不勉強とちゃうか?

あるとき某認証機関の社長に「審査員は不勉強だ」と言ったら、ものすごく怒られた。それ以降言わないことにした。怒られるからではなく言っても無駄と思ったからだ。実話である。


*****

今、磯原と佐久間はカルタ取りを終えて、認証機関へ説明に行くための資料を作っている。うまく説明して納得させないとならない。そりゃ「じゃ御社に依頼するのは止めて、鞍替えします」と言えれば苦労はない。社会人としてなんとか円満に説得したいものだ。
ともかく、認証機関の要求する泥沼に落ちるか、あるべきISO14001の解釈を理解させるか、選択肢はどちらかしかない。

磯原と佐久間は、こんなもの作ることさえ無駄と思いつつ、愚痴をこぼしながらとりまとめに数日かけている。まさに止めてくれるなおっかさん、止めてくれるな妙春殿、とめてくれるな神戸一郎……やらねばならぬ、サラリーマンは辛いのである。

上記三つを知っていれば70歳以上だ

とはいえ、項番ごとに議論になりそうなことをあげて、二人で想定問答を考えていると、自分たちの論理の検証になり、いかに説明すればよいかと考える勉強になると感じた。説得できるかどうかはともかく、議論に負ける気がしない。



5.2環境方針

佐久間 「環境方針といえば、規格の文言が入っているかを確認するのが品質環境センターの審査員のデフォのようだよ」

磯原 「それは規格要求ですから当然でしょう」

佐久間 「彼らは規格要求が入っているかではなく、規格の文言が入っているかをチェックするんだ」

磯原 「規格の文言が入っているかといいますと?」

佐久間 「ええと、枠組み、汚染の予防、文書化、伝達、入手可能とかかな」

磯原 「枠組みというと仕組みとかの意味でしょうから、当社はこういう手順で環境目標を立てますよということでしょう」

佐久間 「そうじゃないんだよ。方針の中に『枠組み』という単語がなくちゃだめなんだ」

注:規格にある言葉が方針になければならないと語る審査員が、21世紀にも多数いたのは事実である。そのうちひとりはなんと承認審査員をしていた。もう日本の審査員のレベルが(以下略)
承認審査員とは審査員研修機関を審査する審査員のこと。

磯原 「それって冗談でしょう えっ、本当なの
どうしてそのように規格を読んだのか私には分かりません」

佐久間 「俺も分からん。そんなことを語る審査員をどう説得するか、説得できなければ言われるまま方針に『枠組み』という言葉を盛り込むことになる」

磯原 「それは実質不可能ですね。工場長なら拝み倒してサインをもらうこともできるでしょうけど、常務となると秘書もいて、当社の文書規則とかを持ち出して承認されません。まして既に公表している方針を変えるなんてできません」

注:大会社では社外に出る役員の発言や文書は、外に出る前に相当なチェックが入る。会社の方針とそれてないか、誹謗中傷、差別語がないか、社外秘がないか……ある役員が「俺が思ったことを書けない」とこぼしたとか、
昔、ある企業が不具合を出したとき、競合他社の偉い人が「千載一遇の機会」と社内に檄を飛ばしたことがマスコミにリークされ、不具合を出した企業以上に叩かれた。今ではそうしたことが起きないよう万全なチェックをする。
政党も同様な仕組みを作れば代議士の言い違いとか滑った冗談などが減るだろう。

佐久間 「じゃあ磯原さんは認証機関を説得するしかない」

磯原 「説得も何も規格に『次の事項を満たす』とあるけど『次の語句を書け』とはありませんよ。それを説明するしかないですね。
それよりも、我が社では生産本部長の年度方針を環境方針に充ててますが、それには環境だけでなく品質や安全なども書いてあるわけで……それにもいちゃもんが付きそうですね」

佐久間 「オイオイ、つい今しがた磯原さんは規格に『次の事項を満たす』とあるけど『次の語句を書け』ではないと言ったじゃない。同じ論理で環境以外を一緒に書いてはいけないとは規格要求にはないよ」

磯原 「あっ、そうでした」



5.3組織の役割権限

磯原『環境パフォーマンスを含む環境マネジメントシステムのパフォーマンスをトップマネジメントに報告する』ことを確実にしなければならないとありますが、実態と違いますよね」

佐久間 「というと?」

磯原 「ISO認証上の本社・支社のトップマネジメントは環境担当役員である大川常務ですが、本社各部や支社の環境に関する情報が大川常務に集まるわけではない。
例えば、本社・支社のエネルギー、廃棄物などの情報は毎月本社の施設管理課に入ってきて、それをまとめて大川常務に報告しています。
けれど営業がどんな環境広報をしているかとか環境情報を収集しているかは、大川常務に報告されません」

佐久間 「う〜ん、そうなるとトップマネジメントとは社長あるいは執行役全員でないといけないのかな。大川常務は環境担当役員ではあるけど、営業における環境戦略なんて関わらないだろうし」

磯原 「著しい環境側面だけは報告されていると思いますが」

佐久間 「著しい環境側面と言っても製品の環境性能の他社比較なんて、各製品担当の事業本部しか分からないんじゃないかな?」

磯原 「確かにそうですねえ〜 規格を読み直してみましょう。
ええと規格では環境パフォーマンスの定義は『環境側面のマネジメントに関する』とある。ここは著しいが付かないと対象が無制限になりそうですね。規格のミスだろうか?
ええと環境側面のパフォーマンスではなく、『環境側面のマネジメントに関するパフォーマンス』なら大川常務は把握しているといえませんか?」

佐久間 「えっと? 何がどう違うのだい?」

磯原 「つまり営業なら環境情報の提供や収集という機能があり、それが営業部の著しい環境側面でもあると思います。
そこでやりとりしている個々の情報を大川常務が把握することではなく、そのマネジメント……情報の収集や広報の管理とか運用でしょう、そのパフォーマンス、つまり環境情報を適切に収集し関係部門に知らしめ、適正に処理されているか否かは把握しているかなら報告されているとみて良いかと思います」

佐久間 「すまん、分からない。具体的にどういうこと?」

磯原 「市場情報の収集遅れがあったとか、当社が発信している環境情報の他社に比較しての過不足とか、そういうことがないか、問題が起きたら是正されていることなどの情報を受けているということと理解します」

佐久間 「なるほど、そういう観点ではまさに生産技術部長の仕事そのものだね。問題あれば関係部門に改善を命じて支援もする」



6.2.2環境目標を達成するための取組みの計画策定

佐久間 「朱鷺さんて言ったよね、あの人は2004年版のときだったけど、目的と目標の実施計画は二つないと不適合といって大きな話題になったんだ」

磯原 「どういうことですか?」

佐久間 「2004年版までは規格の文言に目的と目標のふたつがあって、それを達成するための実施計画を作れという要求事項があったんだ。
文章の読み方だけど、それは目的と目標を達成する実施計画があれば良いのか、目的を達成するための実施計画と目標を達成するための実施計画の二つが必要かという二通りが考えられる」

磯原 「目的と目標とは何ですか?」

佐久間 「磯原さんは第三世代だね。旧版では何事かを実現しようとしたときは、目的と目標を立てよとあったのさ。日本語ではわからない、原文では目的はobjectiveで目標はtargetだったと思う」

磯原 「objectiveなら到達すべき目標でtargetなら狙いどころですかね?」

佐久間 「そうじゃないんだ。目的は3年後の目標で目標は1年後の目標と理解しなければならなかった」

磯原 「はあ?」

佐久間 「それが朱鷺さん率いる品質環境センターの統一見解だったわけだ」

磯原 「まあobjectiveが最終の目標でtargetが当面の目標と解するなら、それもありかもしれませんね」

佐久間 「それもありじゃなかったんだ。目的objectiveとやらは3年以上長期でなければ不適合で、targetは1年でなければ不適合だったのだ」

磯原 「はっ? いくらなんでも、それは英文の読み間違いでしょう」

佐久間 「確かに読み間違えたんだろうね。だけどともかく品質環境センターの審査においては、企業の策定する目的は3年後かそれ以上、目標は1年後、そして実施計画は環境目的と環境目標のふたつないと不適合というのがデファクトスタンダードになったんだなあ〜」

磯原 「今まで私はISOは審査を受けるだけでしたが、そんな問題があったのですか?
でもちょっと待ってください……数年前、欧州の化学物質規制がありましたね。あのとき大至急達成しなければならないと大騒ぎでした。私が入社した頃はフロン規制対策もありました。
そういう経営上重大な課題も、解決まで3年を要するように計画するのでしょうか? あるいは3年以内に達成しなければならないものはISOでは目標にならないって、悪い冗談ですよ」

佐久間 「ISO審査ではそんなのばっかりだよ」

磯原 「でも……2004年版をみると計画はprogramme(s)と書かれていてます。機械の取説などで(s)と書くのは、複数の場合も単数の場合もあるという意味ですから、この文章でもプログラムが単数でも複数でもよいと読めますね」

注:(s)で終わる用語は、複数形と単数形の両方を示す。
Grammarphobia Parenthetical plural(s)
A term ending in ‘(s)’ is both plural and singular.

佐久間 「まあいろいろと論戦があったが、朱鷺さん率いる軍団は『ダメなものはダメ』と2015年改定まで言い続けた。朱鷺の群れは強かったんだなあ〜
だけどおかしいよね。2015年版で目的と目標がひとつになってしまったということは、元々目的と目標を分けることがなく、当然実施計画も一つでよかったということになる。
ISOTC委員の書いた解説本でも、2015年改定は目標の定量化というか達成具合が分かることが重要とあるが、目標ひとつになったこととか期間などには一言も書いてない」

磯原 「目標3年の朱鷺説は今も生きているのですか?」

佐久間 「どうだろう、まだ我が社の工場では2015年版にしたところはないと思う。猶予期間があるからね」



7.4.1コミュニケーション

佐久間 「コミュニケーションか〜、懐かしいね」

磯原 「懐かしいとは?」

佐久間 「いやこの項番も論戦が絶えなかったなあと思いだしてね。どこかのアホコンサルはさ、外部コミュニケーションとは環境報告書を出すことだなんて語っていた」

磯原 「環境報告書を出すことも外部コミュニケーションかと思いますが」

佐久間 「確かにそうだ。だけど工場の環境部門にいたら、外部コミュニケーションが環境報告書を出すことだと思う人はまずいないね。
煙突から出る煙 俺が外部コミュケーションと聞けば、真っ先に頭に浮かぶのは市役所や県の環境課との折衝とか近隣住民の苦情と対応、その次はずっと少ないが事故とか起きたら警察とか監督署も来るし、まあそういうものが思い浮ぶ。
環境報告書を出すことも外部コミュニケーションなのだろうけど、必要どころか重要だなんて思わないね。
煙突から黒い煙が出ていると近隣の人から言われるのが今でも夢に出るよ。俺はボイラーマンだったからね」

磯原 「私も近隣から工場の木々の葉っぱが飛んできて雨どいが詰まったとよく言われました。
でも、ばい煙とか落ち葉だけがコミュニケーションでもないでしょう?」

佐久間 「もちろんコミュケーションとは、煙突の煙も落ち葉も環境報告書も、そういうこと全部だろうね。
でも規格は全部やれとは言っていない。何を対象にするのか、どういうときするのか、誰がするのか、どんなふうにするのか、そういうことを決めておけということが規格要求(ISO14001:2015 7.4.1)だ。
とはいえ煙突の煙も落ち葉も苦情があれば動かざるを得ない。でも環境報告書を出せと言われて聞き流しても罪にならないよ」

磯原 「佐久間さんのお話を聞くと勉強になります」

佐久間 「全然参考にならないよ。俺は、おかしな審査員と長年チャンチャンバラバラしてきたけど、審査員がもう少し勉強していればそんなことをしなくても済んだはずだ。今回の本社のISO改定対応だって、しっかりと規格を読んで対応すればよいだけのこと。
まっ、そんなことを語っても詮無きことだ。
ともかく今は、年末の更新審査を問題なく行うのが仕事だ」



8.2緊急事態

佐久間 「本社の緊急事態ってなんだっけ?」

磯原 「診療所のレントゲンの薬品漏洩と非常用発電の重油漏洩になってます。
とはいえ、今どきレントゲン写真は薬品で現像しているわけありませんよ。みなデジタルレントゲンです」

佐久間 「まあ、そうだろうな。非常用発電はうちのものなの? 店子が非常用発電機なんて持ってないと思うけど。あっ、サーバー保護用の非常用発電機があるか?」

磯原 「保有しているのはビル管理会社です。それから当社のサーバーはこのビルにはなく、データセンターを借りています。停電時のUPSはバッテリーで安全にPCを落とすためです」

佐久間 「それじゃ正しく言えば緊急事態は該当なしになるの?」

磯原 「なにもなしじゃ審査員も困るでしょう(笑)。
前回までの緊急事態をリセットして、これからは工場と関連会社の緊急事態とか、製品が環境規制に抵触したとか、製品で環境にかかわる事故などにしようと考えてます」

佐久間 「なるほど、それが現実的だな。会社の業務と無関係であるなら緊急事態であるはずがない。意味のあるものでなければオママゴトだ。
欧州の化学物質規制に抵触する物質を含有していたとかだね。今風のことだから褒められるだろう」

磯原 「褒められてもうれしくないですよ。我々はお金を払って認証業者に規格適合を確認してもらうわけですよ。佐久間さんは業者に褒められてうれしいですか?」



9.3マネジメントレビュー

佐久間 「マネジメントレビューの会議はしないことにするのね?」

磯原 「そう考えています。ISO規格を読めば、マネジメントレビューとは経営者が種々の情報を得て、活動にフィードバックしなさいということです。会議をしなければならないとは読めません。ましてや幹部を集めてしなければならないなんて」

注:これは1993年頃にイギリス系の認証機関数社の説明会(講習会)に参加して、講師が語っていた。要するに経営者は実情を把握して、それを生かさねばならないということでしかなく、イベントをやれという意味ではない。
執行役会議 マネジメントレビューという会議をしなければならないとは、日本■質保証機構が会議することが必須だと言い出したことから始まった。その意図はわからない。
田舎の工場なら工場長も階層が低く、工場幹部を集めても数人だから会議を開くのも簡単だ。
だが一部上場企業で社長以下取締役 or 執行役を集めて開催なんてことは現実的に不可能だ。仮に社長と役員10人を1時間拘束するなら、数億の売上増がなければ役員の予定を決める秘書室を納得させられないだろう。
もっとも田舎の工場で、経営者インタビューを受けた工場長が終了時に「ここで話をした時間で数百万の仕事を取ることができた。審査結果もそれくらいの価値があると期待している」と語った。そのときの審査員の顔は見ものだった。

佐久間 「俺もさ、毎年えらいさんたちを集めるのが、いかなる意味があるのかと疑問だったよ。1996年から近隣企業数社とISO14001勉強会と称して他社の情報収集とか、お互い審査を受けたときは速記録の配布とかしていた。
品質環境センターの審査を受けた会社の議事録には、審査員からマネジメントレビューの出席者が少ないという苦情を言われたという。うちはジキルだったからそんなことはなかったけど」

磯原 「そもそもマネジメントレビューで必要とする情報を集めて報告すると書いてないですからね。報告によって方針や手順を変える必要があると判断したらそれをしなさいというだけです。五月雨にそれぞれの報告を受けて処理したって良いわけです。
会議、会議という審査員は多いですが、半年とか年に一度集まって会議をするという方法は今時時代遅れというか、手遅れになってしまうでしょう。
内部監査、事故、法違反、日常点検結果、すべて異常を検出した時点で問題の重要性と緊急性を判断し処理しないでどうするのと言いたいですね」

佐久間 「俺は言われたことはないが、大日本認証の審査を受けたところでは、そういう日々の処置とマネジメントレビューは目的が違うそうだ。年に一度じっくりとそういう情報を考えて先々を考えることが重要だといったらしい」

磯原 「情報化の進んだスピーディな現在では、そういうのも含めて日々決裁と水平展開そして計画に反映しているでしょう。トップの使命はISO認証にパスすることでなく、企業を継続していくことですから」

佐久間 「審査員の9割以上は企業経営どころか、現場の管理者をしたことはないだろうさ」



10改善

佐久間 「改善ってあるけどさ、規格の10項の何が改善に当たるのだろう?
書いてあるのは、不適合には是正処置と水平展開をしろということ、そして環境マネジメントシステムの適切性、妥当性及び有効性を継続的に改善しなければならないってあるだけだ」

磯原 「2004年版のタイトルを変えただけのように思えますね。規格策定者もアイデアが尽きたのでしょう(笑)。
従来から当社が各会社規則で定めていたことを抜き書きするだけで十分ですね」


*****

佐久間と磯原が認証機関への説明書ドラフトを完成させて、山内参与への報告と説明を行った。

山内参与 「ものすごいボリュームになったものだ。これほど説明をしないと審査員が理解できないというわけか?」

佐久間 「なんと申しましょうか、審査員教育資料というべきものかもしれません。書籍にして出版すれば売れるかもしれませんね」

磯原 「我々の理解しているISO14001とはこういうものだというある意味命令書かと」

山内参与 「細かく見る時間もないし、私は分からないが内容に自信はあるのだな?」

磯原 「ULとか品質保証協定に明るい小山内さん(参照:第6話)に見ていただきました。
ジキルに見てもらおうとすれば、見るより先にうちに鞍替えしろと言われますから」

山内参与 「小山内さんに見てもらったか、それなら安心だ。
説明の際には事前に向こうの規格解釈の責任者を出せと言っておけよ。もし向こうが納得しない場合は、一旦保留として帰ってきてくれ。
くれぐれも熱くなるなよ。決裂しても良いがけんかは困る」

佐久間 「大丈夫です。柔道三段の私が磯原さんを押さえますから」


うそ800 本日の元ネタ

私が現役時代、ISO審査するという関連会社を毎年何社も指導しました。
そのときある関連会社が某認証機関に行って、見積依頼とともに当時私が語っていたここに書いたようなことをまとめて、「当社のISO14001の考えはこうです。これで審査をやってもらえますか」とやった(笑)。
相手は即答できないので内部で検討して回答しますという。

その認証機関が返事を返す前に、その関連会社はジキルのモデルになった会社に行って同じことをしたら、「おっしゃることは当たり前のことです。当社は以前よりそのような考えで審査しています」と即答した。
それでその場で審査を依頼したという。

私はそれを聞いて、しがらみなく認証機関を選べるのはうらやましかった。親会社より子会社のほうがまっとうだぜ、


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