大いなる幻影 2004.12.19
    あなたはものごとや世の中で当たり前と思っていることってありませんか?
    <実はそうではない!>というのが本日の駄文のテーマであります。

  • 当たり前と思われることってなんだろう? なんて考えることもありません。
    たとえば、あなたはJR有楽町駅で降りて少し歩くと銀座に着くとお思いでしょうか?
    世の中悪い人が一杯
    それまちがいありませんか?
    いえ、今の時代何が起こるかわかりません。
    あなたが駅の改札を出た瞬間に、暴漢に襲われて永遠に銀座に着かないかもしれません。
    今年は殺人強盗が減少したという報道が最近ありました。
    でもね、1年間の殺人事件が1396件、強盗が6984件(平成15年)だそうです。
    毎日平均して殺人が4件、強盗が19件あるのでは「いやあ、犯罪が減って良かった」と喜べるものではなさそうです。
    やはり家には戸締りを、出かける際にはバッグはしっかりと持ち、あまり人通りの少ないところ暗い夜道は避けたほうが無難です。


  • 昔、終身雇用とか年功なんて言葉がありました。
    今ではもう死語でしょうね、
    私が社会にでた頃は、就職すると定年までその会社に勤めることがほぼ決まりという時代だったのでした。そして皆が皆そう考えていたので、先輩に逆らおうなんてする人はいません。早く入社した人はそのぶん月給も高く先輩風を吹かせたものです。定年まで先輩は先輩、後輩は後輩でして、先輩を追い越すことは不可能でありました。そういうのを年功序列といいました。
    といっても終身雇用というものが昔からあったわけでもありません。
    私のオヤジは終戦で戻ってくると、法務兵(海軍の憲兵)であったために公職追放ということになりました。それでそのへんの小企業になんとか職を見つけたものの、戦後はやりの組合運動なんてやりましてこんどは民間会社から追放となり、軍隊時代に自動車部隊にいて得た運転免許証のおかげでなんとか生き永らえたのであります。
    終戦当時はまだ終身雇用という言葉も仕組みもなかったようです。
    この日本で入社して退職するまで終身雇用という生き方があったは何年間くらいだったのでしょうか?
    それは昭和30年(1955)以降に始まり、平成になった1990年頃には終了したのではないでしょうか?そうしますとその間約35年、入社から退職まで終身雇用制度にいた人は大卒ならほんの数年間、高卒ではそのような人はいない計算になります。
    実は終身雇用なんてほんの一時のこと、日本が終身雇用とか年功制であったなんてのは幻影、幻想だったのですよ。


  • 毎朝、起きると蛇口をひねると水が出て(お湯さえ出るところもあるのだ)水洗トイレがあり、炊事は電子レンジのボタンを押すだけ、野菜屑はディスポーザーが・・・そんな暮らしをしているあなた
    今現在、水道が使える人は世界の全人口の何割いるか、
    水洗トイレの利用割合、炊事にガス、電気が使える割合・・・・
    私はめんどうで調べる気にはなりませんので、ぜひ調べてみてください。
    さて、今環境問題が人類にとっての最大課題です。昔は食糧問題であったのですが
    といってもいつの時代も個の生存、種の存続が最重要でその問題の表れ方が違うのでしょうけど
    地球温暖化が大問題なんだそうです。あなた<南洋のさんご礁の国が沈んだって困らない>なんて言っちゃいけません。浅間山噴火や大地震も温暖化による雨量の増加などによって引き起こされているという説もあります。また世界中で砂漠化が進んでいるそうです。遠くサハラのことでしたら難民が増えて大変だ!というテレビニュースに過ぎないのかもしれません。しかし北京はあと30年足らずで砂漠に飲み込まれるといわれてますので、そのとき中国は暴走するかもしれません。化石エネルギーなんてまもなくなくなるといわれてます。石炭やなにやら使ってもせいぜい300年くらいでしょう。
    日本人にとって私たちの今の生活というものは、1世紀前には想像もつかず、半世紀前の人が夢に見たものであり、1世紀後の人が昔の人(つまりあなたとか私を)をうらやむものかもしれません。
    この生活様式は実は砂上の楼閣 幻影そのものです。


  • 日本が戦争をしなければ戦争に巻き込まれることはない。と叫ぶ人がいます。
    それはほんとうですか?
    <戦後>という言葉がありますが、これは日本でだけ通用する言葉です。
    第二次大戦、あるいは太平洋戦争終了後に世界でどのくらい戦争があったのかご存じですか?
    この世界は好む好まざるに関わらず戦争がない時期より戦争している時期のほうが多いのです。<戦後>はそのまま<戦前>になり<戦中>となり再び<戦後>になるという輪廻が成立しております。 
    イラク派兵反対(ほんとうはイラク派遣なのだが)と叫ぶのは自由だが、戦争反対と叫ぶのは一体誰に向かって叫んでいるのか私には分からない。
    自衛隊をなくそうと日本が戦争を避けることは不可能だし、戦渦から逃れることも無理のようです。
    平和憲法が日本を守るというのは幻影に過ぎません。

    bom2.jpg
  • 今あなたはご自分の上に核ミサイルが飛んでくるという恐怖はありませんか?
    恐怖を感じていない?
     それはよかった、恐怖を感じていたらあまり楽しくありませんからね、
    でも中国は日本に120発から200発の核ミサイルを向けているそうですよ。ちょっとしたもんでしょう!
    中国の原子力潜水艦は音が大きくすぐに自衛隊に見つかるなんて安心してはいけません。ミサイル潜水艦は別に相手国の近くまで行く必要はないのです。
    元々ミサイル潜水艦というのは地上のミサイル基地がやられても、水中の潜水艦を全滅させることは不可能だから残った勢力で報復攻撃ができるという発想なのです。だからアメリカのミサイル潜水艦は自国の近海からはでません。
chainasubmarine.jpg
中国は原子力潜水艦を6隻から7隻保有していると言われている。
先だっては日本の領海に侵入してきましたね
ミサイル潜水艦の目的というものはそういうわけなのだから、米ソの冷戦時代に核戦争抑止力としての存在意義は高かったのだが、中国のミサイル潜水艦の存在意義とはなんなのだろうか?
アメリカから核攻撃を受けた後の報復攻撃のためではあまりにも数が少なく抑止力にならないし・・・日本は核兵器がないので日本からの核攻撃を想定する必要はない。
多分、核大国としての資格証明なのだろう。 
    中国が好きより嫌いという日本人が増えているそうですが、中国の実態を知れば、好きだ嫌いだという範疇ではなく、いかに中国に対して防衛策をすべきか、中国の監視を強めなくてはならないというのが本当でしょう。
    日中友好なんて幻想そのものです。


  • 昔、技能オリンピックというのがありました。今でもあるのですが・・・・
    若い人は自分の技能を高めて技能競技大会に出てよい成績を収めたい、ゆくゆくは技能オリンピックに挑戦・・・と一度は夢見たはずです。そうですね、昭和40年前でしょうか?
    当時は技能者というのはまわりから尊敬されるものだったのです。技術者とは方向が違うだけで値打ちは変わらなかったのです。
    今の日本人は技能に価値を認めません。その代わり手を汚さない仕事や金儲けに価値を認めています。その結果、日本は物づくりの力をズルズルと落とし続けています。
    ものづくりの国 日本! それはもはや事実とは異なる幻想です。


  • 日本の学力は世界一だ!
    なんていわれた時代もありましたね、でも最近発表された調査結果では日本の子供の学力はズルズルと落ちているそうです。以前、アルファベットを知らない高校生がいるとか分数の計算ができない高校生がいるなんて半分冗談に言われてましたが、そのうちに掛け算九九を高校で学ぶような時代が来るのでしょうか?
    日本は文盲が世界一少ないなんてのはもはや幻想であるようです。
     8×7=?

    12÷4=?


  • 平和を守るには国連のもとに行動すればよい!
    そんなおとぎ話を語っている某党首もいます。
    困ったものです。 
    いったい、国連てなんですか?
    日本は国連の敵なのですよ、あなたそれをご存じ?
    国連の費用はアメリカ以外の常任理事国の合計以上払っているのにね!
    日本が常任理事国になろうとすると、日本から多額のお恵みを頂いていた中国は猛反対だそうです。 日本は中国が国連にお支払いしているお金の何倍払っているのでしょうね?
    buntankin.gif
    でもね、国連て、もともとが第二次大戦の戦勝国のクラブなのですよ、
    国連が何かをしてくれるだろう・・・・・残念ながら・・・・それ幻想です。



    さて、まとめでございます。
    あなたがこれが当たり前、これが真理だ、こうあるはずだと思っていることは幻影かもしれませんよ。
    絶対に間違いないことは、すべてのものごとはうつろいやすく、確実なものなどはないということでしょう。 幻影を捨てて、よく見て良く考えないとなりません。


    どこが大いなる幻影なんだ!?
    と私を問い詰めちゃいけません。
    世の中、すべてが幻影ですって・・・



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