えのきづ れいじろう
榎木津 礼二郎

(エノさん)


『姑獲鳥の夏』より

探偵。関口京極堂の旧制高校の一期上の先輩。木場の幼馴染。

「整った顔立ち。驚くほどに大きい目。鳶色がかった瞳」を持ち髪も茶色に近い色。関口によるとビスクドールに似ている。

学生時代は何をとっても優秀であり、「帝王の如く学内に君臨していた」。京極堂により関口に引き合わせられる。そのときの彼の第一声は「君は猿に似ているね」

旧華族の家柄に生まれる。あり。

戦中は切れ者として出世したが、復員してからはからきし。雑誌や広告の挿絵を書いたり、兄のジャズクラブでギターを弾いたりして暮らしていたが、「これではアプレゲールと一緒だ、ヒロポンでもやっているんじゃないか」という噂に閉口し、財産を使いきって貸しビルを建て、探偵を始める。

他人の記憶が見える能力を子供の頃からもつ。視力が子供の頃から弱く、そのことが能力に関係していると京極堂は見ている。戦時中に照明弾をまともにくらい左眼をほとんど失明。そのためか,能力はますます強くなった。


『魍魎の匣』より

クラシック音楽が嫌い。新しい物好き。


『狂骨の夢』より

いさま屋が噂に聞いた話によると帝大では法学部だったらしいが、本人はそんなことは忘れているだろう。

いさま屋の記憶によると、戦時中は「柔軟な判断力と的確な指導力を誇り、奇抜な着想と電光石火の行動力を以って果敢に任務を遂行したから、上層部も一目置いていた」。剃刀とあだ名されるほどだったらしい。

降旗の記憶によると子供の頃の夢は「王様になる」だった。

中禅寺敦子が評して「超探偵というか、脱探偵というか」。それに対して関口は「探偵の屑だ!」と吐き捨てた。