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ジャミラ祈念日
ウルトラ怪獣のためのレクイエム
松本賀久子＝著 原田実＝解説 井上雅彦＝推薦
風塵社より １６００円＋税
推薦文 ジャミラ祈念日 井上雅彦（作家）
大嫌いなプールの消毒薬の匂いを嗅いだ時のように、科学特捜隊のマーチを聞くと躯が 硬くなる。昭和四十年代の「ウルトラマン」怪獣についての画報やソノシート、図鑑を 読むのは大好きだったが、肝心なあのドラマそのものには、なぜか、快く浸りきること ができなかった。子供心に、毎回、何かが、痛かったのだ。しかし、時とともに、その 痛覚も、いつしか忘れていった。ホリゾントの青色とともに、郷愁の霞に融け込ませて いたのだった−この詩集を読むまでは。怪獣たちに精霊流しを捧げ続ける詩人の試み。 今、はじめて、あのドラマを、ゆっくりと鑑直したくなった。
少しだけ特別にお見せします。
バルタンの星（バルタン星人）
