コンピュータ室運営日誌


1997年

9月下旬のできごと



第4回コンピュータ研究委員会(9/22)
2学期のパソコンクラブ7(9/24)
グラフ作成(9/25)
愚痴&意地悪(9/26)
2学期のパソコンクラブ8(9/28)

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 第4回コンピュータ研究委員会(9月22日)

 コンピュータ研究委員会が開かれました。

 各学校のコンピュータ担当者が集まるこの会では,毎回各学校の状況や問題点を話し合っていますが,会を重ねる毎に学校間の格差,つまりコンピュータを積極的に利用している学校とそうでない学校との差がどんどん広がっているような気がします。また,ある程度利用している学校においても,積極的に取り組んでいるのはごく一部の限られた人になりつつあるようです。

 教員のレベルとしては,インターネットを行っている教員が10名以上もいる学校もあれば,Windowsパソコンを所有している教員がわずか2名(しかも初心者)しかいない学校もあるとのことで,この問題はそう簡単には解決しそうもありません。

 これは私たちの地区だけの話ではなく,今の日本の実状を表しているように思います。

 何千万円ものシステムを導入しても,それを扱える人がいなければ,コンピュータ室など,一年中鍵がかかったままの物置部屋にしかすぎません。


 7月に無料でセットアップしていただいたMS「NetMeeting」ですが,ついに地元の業者さんから「無料セットアップお断り」との連絡があったそうです。2人がかりで3時間近くかかる作業なので,地区のすべての学校に対して無料で行うことはできないとのことです。

 結果的には早い者勝ちだったようで,何万円もする作業をタダでやっていただいたのは私の学校を含めて4校だけでした。助かりました。


 夏休みにWebサーバーを構築したことについて,SEのかわしまさん,山口さんなどからアドバイスをいただいていたので,サーバーに手を加えることについて,業者さんとの契約条件はどうなっているかたずねてみました。

 しかし,この会のキャップの先生(地区の小学校のコンピュータ導入に直接関わっている方)も,どのような契約がなされているかよく分からないとのことでした。

 アプリケーションや機器等を追加増設してはいけないということはないだろうが,業者がサポートしてくれるのは導入時の環境のみのはずだから,その他のことは各学校が責任を負える範囲で行って欲しいとのことでした。

 まあ当然といえば当然の見解でしょうか。

 とにかく今のシステムが崩壊してしまったら,私には手に負えないことは明らかですし,業者さんに依頼すると何万円あるいは何十万円もするそうなので,今後はもう少し慎重にやることにします。





 子どもたちが作るホームページ2(9月24日)
      −2学期のパソコンクラブ7−

 2学期第2回目のパソコンクラブがありました。

 前回は,文字入力と文字に変化(サイズ,色等)を付ける練習をしたので,今回はイメージ編集の手順を説明し,練習させることにしました。

 作業の手順は,大きく分けて次の2段階になります。
  1. お絵かきソフト「キューブペイント」で画像を作成し,gif形式でネットワークドライブ(p:)に保存する。
  2. 「ネスケGold」のエディタを起動し,画像挿入アイコンをクリックし,挿入する画像を指定する。

 ファイル形式や保存ドライブ(フォルダ)の指定,半角英数でのファイル名入力など,気を付けることがいくつかあったので,子ども向け簡単マニュアルを作っておきました。


 さて,いつものように,まず私が実際にやってみせてから,子どもたちに練習させました。

 ところが,私が考えていた以上に子どもたちにとっては難しかったようで,4年生と5年生はほとんど全員が途中でわけが分からなくなってストップしてしまいました。教えた手順通りに画像を組み込むことができたのは6年生の一部の子どもたちだけでした。

 うまくいかなかったところですが,まず第一に,ファイル名を入力するときに「半角英数」に切り替えるところでかなり混乱していました。やはり小学生にとっては,「全角かな」と「半角英数」の使い分けは難しいようです。

 次に,エディタを起動し画像を指定するあたりで,操作方法が分からなくなってしまいました。ネスケのメニューは大人向けなので,迷ったときに見当をつけることができないようです。

 それから,画像を挿入する方法だけでなく,画像を背景に指定する方法もついでに説明したのですが,それが余計に混乱させる原因となってしまったようです。


 一つ一つの操作はそれほど難しいものではないと思うのですが,一連の手順の中で,複数のソフトを使い分け,日本語入力を切り替えたりするのは,小学生では難しいのかも知れません。


 もう少し細かいステップに分けて少しずつ覚えさせるべきでした。

 今の状態では,まだまだ本番のHP作成に取りかかれる状態ではないので,もう一度手順を確認し,練習させておきたいと思います。

 次回は,練習課題として文章と絵を組みあわせた自己紹介HPを作らせながら,一連の手順をもう一度練習させたいと思います。




 グラフ作成(9月25日)

 現在私は,パソコンクラブ担当としてクラブの子どもたちを相手に,学級担任としてクラスの子どもたちを相手に,コンピュータの授業を行っています。

 パソコンクラブの方は,これまで日誌に書いてきたようにホームページづくり(ただし校内LANでの公開ですが)という大きな課題に取り組ませているのですが,考えてみれば,クラスのコンピュータの授業は,2学期になってからは「SuperXXX」などの学習指導用ソフトウェアを使って授業の復習をさせていただけでした。

 学習指導ソフトはゲーム感覚で楽しくできるので,教室での授業よりも子どもたちは意欲的に取り組むのですが,用意されたプログラムに従って進めていくだけなので,私のクラスの子どもたちはそろそろ飽きてしまったようです。

 そこで,子どもたちが創造力を発揮できるような活動はないかと探していたら,11月の国語の学習でコンピュータを使った授業を行うのにちょうどぴったりの単元がありました。「興味がある事柄について調査し,その結果を図やグラフに表し,発表会を開く」という学習内容です。

 これからはそのための準備を進めていくことにし,今日はまずグラフの作り方を練習させました。

 無意味なデータを用いて,ただ練習させるだけではつまらないので,授業前に少し時間をとって,子どもたちにグラフにしたい内容を考えさせ,必要に応じてアンケートをとらせるなどして準備をさせました。

 さて,20分程度の短い準備時間でしたが,好きな果物や動物のアンケート結果,家族の人数調べの結果など,子どもたちはそれなりにデータを集めて,コンピュータ室にやってきました。

 今日使用したソフトは,スズキ教育ソフト「キューブカルク」という子ども向け表計算ソフトです。

 いつものように,まず私がやって見せてから,作業に取りかからせたのですが,1学期に理科の授業で気温の変化をグラフ化した経験があるので,それほど戸惑いはなかったようです。半角数字で数値データを入力しなければならないのを,間違えて全角で入力し,失敗してしまった子どもが1名(1組)いただけでした。

 「キューブカルク」は,折れ線グラフ,円グラフ,棒グラフ,帯グラフなど基本的なグラフは一通り作成できます。今回はどのグラフを使えばよいかを私が指示するのではなく,どのグラフを使うと最も的確に表現できるかを子どもたち自身に考えさせながら作らせました。

 所要時間は15分から25分程度でした。

 早く完成した子には,新しい試みとして,ネットワークコンピュータの使い方を教え,友達の作品を開かせてみました。わざわざ席を立ってのぞきにいかなくても,目の前のディスプレイから友達の作品を見ることができるので,子どもたちは大変興味を示していたようです。


 次回は,今日作成したグラフを紹介しあって,適切なグラフを選択できたかどうかを検討させたいと思います。




 愚痴&意地悪(9月26日)

 最近私はどうも気が短くなりつつあるようです。

 立場上,機器・ソフトの操作方法やトラブルの対処方法などについて,先生方から質問を受けることが多いのですが,時には答えるのが嫌になってしまいます。


 例えば今日はこんなことがありました。

 文章と絵を組み合わせた作品づくりをしている○年×組のA先生から,「お絵かきソフトで描いた絵をワープロの文書中に貼りつけさせようとしたら,やりかたが分からなかったので子どもたちに教えることができず,困ってしまった。教えてほしい」と言われました。

 ガクッと力が抜け,思わずため息が出てしまいました。

 力が抜けたのは,コピー&ペーストのやり方を忘れてしまったことに対してではなく,わずか数分程度の事前確認も行わずに授業に臨んだA先生の姿勢に対してです。

 事前に操作方法を確認し,その際に,コピー&ペーストのやり方を忘れてしまったことに気付いたのなら,私も気持ちよくアドバイスできると思います。

 ですが,文章中に絵を組み込む作業を行うというのに,コピー&ペーストのやりかたさえも確かめずに授業に臨み,子どもたちに教えるときになってから,できない自分に気付くなんて,同情する気にもなれません。はっきり言って怠慢だと思います。


 だいたいコピー&ペーストは,WINDOWSの操作の中でも最も基本的な操作なので,昨年度導入業者さんが実施した研修会で教えていただきましたし,今年に入ってからも私が実施した研修会で練習しています。その時はコピー&ペーストのやり方を記述したマニュアルを用意し,そのマニュアルの沿って練習していただいたのです。

 きっとA先生は,私が作ったマニュアルのことなどすっかり忘れてしまったのでしょう。残念です。


 それで結局A先生には,こう答えてしまいました。

 「戸棚の中に(メーカー発行の分厚い)マニュアルがあります。そこに詳しく書いてありますので読んで下さい。」

 意地悪な私でした。





 ホームページ作成マニュアル(9月28日)
    −2学期のパソコンクラブ8−

 運動会が終わり,家でゆっくりしていてふと思い出したのは,「運動会前で何かと忙しいから」との言い訳で後回しにしてきた仕事の数々でした。

 実に恐ろしい作業ですが,漠然と不安を抱いているよりは幾分マシだろうとの理由で,現在抱えている仕事を書き出してみました。


 ・・・・・全部で12個でした。はぁ。

 しかもこの2・3日中に必ずやっておかなければならない仕事が4つありました。


 夕方から学校に出かけました。(号泣)

 まずは比較的簡単にできる仕事を2つ済ませました。(所要時間約2時間20分)

 あと2つです。 html資料作成部会の原稿を書き,パソコンクラブのホームページ(HP)作成マニュアルを作らなくてはなりません。

 html資料作成部会の原稿書きはとても面倒な気がしたので,今日はパソコンクラブのHP作成マニュアルを作ることにしました。



 前回のクラブの時間で,お絵かきソフトで作成した絵をHPに組み込む練習をさせたところ,私が実際にやって見せたにもかかわらず,ほとんどの子どもたちが途中で手順が分からなくなり,混乱してしまいました。

 前回用意したマニュアルは,保存先のフォルダの指定や半角英数でファイル名を入力することなど,主に注意事項を記しただけで,一連の手順を記していなかったことがまずかったようです。

 手順については私がやって見せる操作を覚えてもらうつもりでしたが,子どもたちには複雑すぎて無理でした。

 そこで前回よりもう少し詳しいマニュアルを用意しておこうと思ったのですが,大変困った事態が発生していることに気付いてしまいました。

 そういえば次回クラブが開かれる10月1日は,html資料作成部会の開催日と同じ日です。時間も同じです。(汗)

 ということは,私はクラブの子どもたちの面倒を見れないではありませんか。あーあ,こんな大事なことに今頃気づくなんて。

 もう少し詳しいマニュアルどころか,私がいなくても大丈夫なように,とっても詳しいマニュアルを作らなければなりません。

 とにかくやるしかないので,3時間40分ほどかけて,「自習用ホームページ作成マニュアル」を作りました。失敗したとはいえ前回一度やっているので,これを見ればなんとかなると思うのですが。


 家にたどり着いたのは23時50分でした。




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