コンピュータ室運営日誌


1997年

冬休みのできごと


本物とニセ物(12月24日)
躊躇(12月26日)

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 本物とニセ物(12月24日)

 1月に行われる3年生の研究授業のお手伝いをしました。

 教科は理科で,「光」の反射の性質について学習します。使用するソフトは,多機能ソフト「ハイパーキューブ」の描画機能と学習指導ソフト「マルチブック」です。

 「ハイパーキューブ」の描画機能は,鏡に光が当たるとどのように反射するか,その予想を(あらかじめ用意したワークシートに)描き込ませるときに使います。

 「マルチブック」では,教材「光まとあてゲーム」を行わせ,光の反射の性質を体験的に学習させます。


 今日お手伝いしたのは,指導案(授業計画)の検討と機器・ソフトの操作方法の練習です。

 職員室で指導案について検討した後,コンピュータ室に行き,授業に必要な機器やソフトを確認し,操作の仕方を練習しました。

 今回の授業では,教育用ネットワークシステム「PC-SEMI」を使わなければならないので少々心配でしたが,3年生の先生方とは前にも一度自主研修会を行っているので,おおむね順調に進みました。

 ただし前回はごく基本的な操作方法のみでしたが,今回は,OHC(ビジュアルプレゼンター)の照明やピントを合わせたり,AVアンプのチャンネルを合わせたりするなど,少々細かい操作方法も行なったので多少戸惑っていたようでした。


 ところで,「PC-SEMI」は,画像が転送できるとても便利なネットワークシステムです。ビデオの画像やパソコンの画面画像などを,ビデオプロジェクタに出力したり,他のパソコンのディスプレイに転送したりする事ができるのですが,少々使い方が複雑なので,使いたがらない先生も多いです。

 今度の授業では絶対に必要なので”特訓”したわけですが,どうやら大きな勘違いをしているようで,笑うに笑えず困ってしまいました。

 教師用パソコンで「ハイパーキューブ」を起動し,その画面画像を児童用パソコンのディスプレイに転送する方法を紹介したところ,「子どもたち一人一人がハイパーキューブを起動するよりも,PC-SEMIを使ってこちらから転送した方が簡単ですね。」と言われてしまいました。

 うーん。このあたりが先生方にはよく分からないようで,児童用パソコンの画面のに映っているのは”教師用パソコンの画面画像”であるわけで,もちろん操作することなどできません。

 そういえば以前も,ある先生が「PC-SEMI」を使って,教師用パソコンから立ち上げた「キッドピクス」の画面画像を子どもたちのパソコンに送ったとき,「キッドピクスの画面はちゃんと映っているのに,マウスもキーボードも全く反応しなかったので困ってしまいました。」たと言われたことがありました。

 確かに見た目は全く同じなのですが,”送られてきた画面画像”と”自分で起動した画面”の違いが分からないというのは,もしかしたら深刻な状況ではないだろうかとふと考え込んでしまいました。




 躊躇(12月26日)

 午後過ぎから学校に出かけ,コンピュータ室で作業を行いました。

 今日行った作業は,パソコンクラブホームページの更新とクラスの子どもたちが作ったgifアニメの作品集づくり(htmlファイルで),それから,長期休業中の恒例行事である「ハードディスクの大掃除(=迷子ファイルの削除)」です。


 2学期最後のクラブの時間に子どもたちが作ったホームページを,そういえばまだ更新していなかったので更新し,表紙のページを一部手直ししました。ついでに表紙の一角にクラスのコーナーをつくり,gifアニメ作品集をリンクさせました。これでクラス全員の作品をいつでも気軽に見ることができるようになりました。


 保存作業のミスによる”迷子ファイル”はほとんど見かけなくなりました。

 昨年度はコンピュータの基本操作の練習の一環として,作った作品はフロッピーディスクへ保存させるようにしていたのですが,今年はデフォルトで設定されているサーバーの個別フォルダに保存するよう推奨しているので,あえて保存先を変更しない限りは”迷子”になる心配はありません。

 そういうわけで子どもたちが作った”迷子ファイル”はほとんど見あたりませんでした。

 ところが教師用パソコンのHDの中に”迷子ファイル”をたくさん見つけてしまいました。(苦笑)

 この状態はまだ当分続きそうです。


 現在の最大の懸案事項は,誤操作によるファイル消失などを未然に防ぐための「セキュリティ対策」なのですが,しくじると泥沼に陥りそうなので,結局本日も見送ってしまいました。

 私たちの学校のネットワークシステムは,画像転送用の「PC-SEMI」とファイル転送用の「マイクロソフトネットワーク」の2本立てです。この2つのネットワークは別配線なので,基本的には関連はありません。

 それで,対策を施さなければならないのは「マイクロソフトネットワーク」の方なのですが,,それが「業者特製教育システム」とどのように関連づけられているかがよくわからないので困っています。

 ちなみに「業者特製教育システム」はアプリケーションごとに画面の解像度を設定したり,子どもたちが作ったファイルをサーバー内で(自動的に)個別管理したりすることができる優れものです。

 誤操作によるファイル消失を防ぐためには,ユーザーが自由にファイルを操作できないようにすること,つまりユーザーレベルの権限を設定する必要があるのですが,その設定を変更することによって,「業者特製教育システム」の上記の機能にどのような影響を及ぼすか見当がつかないのです。

 躊躇しています。




 先月,新聞紙上でマイクロソフト「エンカルタ」が全国の学校に無償で寄贈されるとの記事が載っていたのですが,私たちの学校にもCD-ROMが届きました。6枚もいただけたので,グループ学習などで使えそうです。

 ところで,バージョンは”97”です。(笑)
 「エンカルタ97」の売れ行きがあまりよくないので,在庫処分として寄贈するのではないかと噂していたのですが,やはりそうかも知れません。

 まあいずれにしても,1枚1万円以上もするソフトですから,大変ありがたいお話です。




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