コンピュータ室運営日誌


1998年

10月後半のできごと


イメージスキャナ(10月21日)
過去の不始末(10月22日)
使わせ方&催促(10月23日)
プロの仕事(10月26日)
子どもだまし(10月28日)
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 イメージスキャナ(10月21日)

 先週末から3日連続でダウンしている間に溜ってしまった仕事の処理に追われています。

 さしあたって,緊急を要するのが来週月曜日に行われる授業参観&学級懇談会の準備です。


 学級懇談会の方は,昨日夜通しでアンケート結果をまとめ,資料を作成したので準備はOKです。それにしてもEXCELのグラフ機能って,何でもできるけど,何をやるにしても面倒だと思いませんか。私はただただシンプルな棒グラフを作りたいだけなのに...。


 一方,授業参観の方は難航しています。考えるのが面倒だったので一番お手軽にできそうな「コンピュータの授業」を行うことに決めていたものの,よくよく考えてみれば授業で使えそうなネタが無いのです。国語,算数,理科,社会...,どれも駄目。今の時期,コンピュータで授業ができそうな教科は一つも無いのです。困ってしまいました。


 それで散々考えた挙げ句,”お遊び”(そんな教科はありません)で「写真入りカレンダー」作りをすることに決めたのですが,これが大失敗でした。

 ”カレンダー”の部分は,「ほいプリント」というソフト(すでインストールしてある)を使えば簡単にできるのですが,問題はカレンダーに組み込む”写真”です。クラス全員分の写真をイメージスキャナで取り込まなければならなかったのでした。


 実は私,地区の研修会や校内研修会で,”イメージスキャナの使い方の講師”を勤めたにもかかわらず,スキャナ制御ソフト(EPSON ScanU)の各種機能の設定の仕方が全く分かっていないのです。”明度””コントラスト””輪郭強調””しきい値”...,それらをどう組み合わせれば良いのかさっぱり分かりません。

 研修会では,「そこは触らなくても大丈夫です。」などと言ってごまかしてきたのでした。


 ところが,子どもたちが持ってきた写真の中には,デフォルトの設定のままでは使い物にならない写真もたくさんありそうなのです。画面上の見栄えもさることながら,印刷したときの見栄えが,人物が特定できないほど格段に落ちてしまいそうなのです。

 それで,各種機能の設定値を色々変えながら試してみたのですが,デフォルトよりもかえってひどくなったりして,1枚の写真を取り込むのに10回近くもやり直さねばならず,ちっとも作業が進まないのです。

 結局今日は5枚ほどスキャンしたところで投げ出してしまいました。


 いかんなあ,こんな後ろ向きの姿勢では。

 とにかく早く風邪を治さなくては。



 あと28枚。






 過去の不始末(10月22日)

 イメージスキャナで取り込んだ画像がどうにも見栄えがしなくて,昨日は散々試行錯誤を繰り返していたのですが,今日になって,画期的な解決方法(?)を発見しました。

 えっ,「ついにフォトショップを買ったのか」(竹井さん)って?

 いえいえとんでもありません。そんなお金はありませんよう。


 今日も相変わらず駄目でした。明るさやコントラストの設定値を何度も変えながらスキャンしたのですが,どの写真もことごとく冴えない映りになってしまうのです。

 それで,もしかしたら色合いを調整したら少しはマシになるかと思い,「色調整」の設定を開いてみたら,何と!”緑”と”青”のフィルターがわずかにかかるように設定されていたのでした。

 だから子どもたちの顔がことごとく死人顔になってしまったのですね。

 なるほど。<納得している場合ではない。


 ”青”と”緑”のフィルタを外して,代わりに”赤”のフィルタを少しかけてみたら,どの子の顔もすっかり血色が良くなりました。


 うーん,明るさやコントラストの問題ではなく,色合いが原因だったとは...。

 しかしいったい誰なんだ,設定をいじってそのままにしておいたのは!

 H先生か?

 きちんと戻してくれなきゃ困ります!

 ...待てよ?

 あーっ!犯人は私だったのでした。

 そういえば今年の3月,「html資料作成部会」での作業の際,航空写真に映った山とか田畑とかの”緑”の色合いが変だったので,カラーフィルタをいろいろいじってみたのでした。

 どうやらそのときの設定がそのままになっていたようです。

 とほほほ。



 久しぶりに10時過ぎまでコンピュータ室で作業をしたfukufukuでした。



 念のため全員の写真があるかどうか調べてみたら,写真をまだ持ってきていない子どもが5人もいたのでした。

 うー。

 月曜日が授業参観だというのに,どうするつもりなのだろう。






 使わせ方&催促(10月23日)

 5年生のN先生の授業のお手伝いをしました。

 N先生のクラスでは,研究授業用に私が作成したシステム(というほど大げさなものではないが)を使って「ホームページ作り」を行っているのですが,操作の仕方がまだよく分からないので,一度見に来て欲しいとのことでした。

 それで授業の途中からお手伝いをしたのですが,子どもたちの様子を見て,びっくりしてしまいました。

 テキストを入力している子,画像編集をしている子,グラフを作っている子,サウンド入力をしている子など,それぞれの子どもたちが異なる作業をしているのです。

 私の場合は,「みんなができるように」と,クラス全員に同じ技量を身に付けさせる方針で進めているので,ほとんどの場合,子どもたちは皆同じ作業を行います。ところがN先生の場合は,「自分にとって必要なら」という指導方針なのですね。

 こういうのもいいなあと思いました。

 ただし個別に教えなくてはならないので指導は大変ですけどね。



 ところで,サーバーの空き容量がいよいよピンチです。空き容量が400MBを切ってしまいました。

 小学生の子どもたちが扱うファイルは,テキストよりも画像やサウンドが中心なので,一つのファイルが数百KBになるのが普通です。ですから計算によると,あと20回ほど授業を行えば,空き容量が無くなってしまうのです。

 こんな事態に陥ってしまったのは,地元の業者さんが壊れたHDをちっとも直して(交換して)くれないからなのです。

 つい先日もお願いしたにもかかわらず,来校する気配がさっぱりないので,今日も催促の電話を入れてみたのですが,相変わらずの返答で呆れてしまいます。

 2ヶ月以上も前から何度もお願いしているのに,

 「それでどのような故障ですか?」

 などと,初めて話を聞くような対応をするのですから。



 それでも契約上の理由で,別の業者に頼むことはできないのです。

 それでいいのか。






 プロの仕事(10月26日)

 2ヶ月前に依頼した,壊れたHDを修理(交換)する件ですが,本日夕方,ようやく業者さんが来てくれました。

 あれれ?でも,やって来たのは地元の業者さんではなく,本社の業者さんです。

 たかがHDを交換するのに,どうしてわざわざ本社の業者さんがやってくるのでしょうか。もしかして地元の業者さんって,パソコンの蓋を開けたことがないのかなあ。<日頃の様子を見ていれば十分あり得る話。


 ところで先日かなり強い口調で催促したことが相当堪えているようで,今日やってきた業者さんは,もうめちゃめちゃ恐縮していました。

 直接交渉にあたっている会計担当の先生など,「今回は特別な事情がありましたので,どうかお手柔らかにお願いしますよう。」と泣き付かれてしまったそうです。

 で,その特別な事情とは,

 「この秋に人事異動があり,担当が変わってしまったため,地元の業者と本社との間での連絡事項がうまく引き継がれなかった」

 ことだそうです。


 ふーん,それって特別な事情と言えるのですか?会社の都合でしょ。それにこちらは覚えているだけでも4回は催促しているのです。そんな言い訳しないでほしいなあ。



 さらに呆れてしまうのが修理代金です。1.5GBのHDを修理(交換)するのに,作業料込みで7万円もするのです。(爆)

 さすがにプロ(本社の業者さん)が手がける仕事は高いですなあ。




 うーん,それにしても2ヶ月待たせて7万円で商売できるなんて,指定業者っていいですね。(問題発言かも)


 ところでしっかりしてくださいよ地元の業者さん。あなたたちだって一応プロでしょ。(苦笑)






 子どもだまし(10月28日)

 月曜日の授業参観,そして今日のパソコンクラブで,「写真入りカレンダー」作りを行いました。

 イメージスキャナで取り込んだ画像(写真)に,お絵描きソフト上でコメントや飾りなどを加え,カレンダー作成ソフト「ほいプリント」でレイアウトを整え印刷するというものです。

 子どもたちはすでに手順を理解しているので,私はただ見ているだけで済み,とってもラクな授業でした。授業参観でこれほどリラックスした気持ちになれたのは初めてかも。


 さて,「写真入りカレンダー」のできばえですが,子どもたちは物珍しさも手伝ってとても喜んでいたものの,実際のところは写真の部分は粒子がかなり粗くなってしまい,私としてはあまり満足のいくものではありませんでした。

 ソフトやプリンタの性能から考えると仕方がないのですが,これじゃあ「子どもだまし」という気がしないでもありません。

 既存の機器・ソフトを駆使してこの程度のものしかできないとなると,今はまだ良いとしても,やがて子どもたちの目が肥えてくれば,「コンピュータを使えばこんなことができる」という喜びから,「この程度のことしかできない」という失望へと気持ちが変わってしまいそうな気がします。


 そういえばずっと以前,日誌を始めてまだ間もない頃に,海外在住のある読者の方から,「(日本の学校では)子どもだましのおもちゃを使っている」と言われ,かなり反発したことがあったのでした。(私たちの学校のパソコン環境は当時としてはかなり先進的なものでした。)

 そのことをふと思い出し,当時やりとりしたメールを読み返してみたのですが,

 あのとき言われたこと,今ごろになって納得です。





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