とぜんそう2001年4月分

前月分背番号次月分
01/04/05

4月1日付朝刊から朝日新聞の活字が大きくなるのに伴い、asahi.com でも記事の表示に使っている文字のフォントをひとサイズ大きくするそうです。

というエイプリルフールネタを思いついていたのですが、ほかのことにかまけていて更新し損なってしまいました。(でももったいないので書く)


少し前に『水滸伝の世界』(高島俊男、大修館書店)を読了。

この一冊で水滸伝のあらすじ、主要登場人物、成立過程、バリエーション、中国や日本での取り扱いの変遷などなど、水滸伝やその周辺があらかたわかってしまうというすぐれもの。とくに百回本、百二十回本、七十回本の違いやその成り立ち、日本と中国での時代時代による扱い方の違いが興味深い。

また、日本と中国、どっちにより古くより良質の水滸伝の本が残っているかについて、いわば本家の見栄によるでっち上げ事件(?)なんてものまであるそうで、このあたりの人間ドラマも小説・水滸伝並みにおもしろい。

当然ながらこういうものを楽しんだあとには水滸伝そのものも読みたくなるわけですが、たとえば岩波文庫版でもそこそこの厚さのもので全13巻と知って挫折。落ち着く先は横山光輝の漫画版『水滸伝』(潮出版、全8巻)というあたりがなんとも俗物な私。俗物といえば筒井康隆の『俗物図鑑』は現代版梁山泊でしたっけ。なにやら因縁があるようなないような。

小学生の頃にいとこの家で読んで以来の横山版『水滸伝』ですのでもはや初めてみたいなものですが、『水滸伝の世界』のあとだとまた格別のあじわいといいますか、いやはやおもしろい。駆け足ではあるものの田虎・王慶討伐まで入ってるので百二十回本を元に描いてあるようですね(と、仕入れたばかりの知識をひけらかしてみせる俗物根性)。

で、横山版『水滸伝』を読んでみると、なるほど、『水滸伝の世界』に書いてある「(日本の豪傑ものがたり出てくる)これら豪傑たちの原型の多くは、水滸伝にあったのであった」というくだりがすんなり受け入れられます。曲亭馬琴の南総里見八犬伝が水滸伝を下敷きにしたというのもよく理解できる。

それなのに、これほど日本と日本人になじんだ水滸伝について書いた本がほとんどなかったというのはなにやら不思議な気もしますが、ひょっとしてあたりまえすぎて誰も書かなかったのかも。


【零戦日記】
更新を怠けているうちに戦局は風雲急を告げ、いよいよ我が艦隊もキャンペーンに突入せり。

じつは、実在の「撃墜王エース」と呼ばれる先達たちのこなした作戦行動をなぞってみる「ミッション」に手を出してはみたものの、4機の敵を相手に零戦21型1機で爆撃機を護衛するなど、ミッションというよりはミッション・インポッシブルと呼んだ方が相応しいものばかりなので這々の体で後ろに前進したというのは軍事機密である。

メイン画面から「キャンペーン」を選ぶと、最初にパイロットの登録を行わなければならない。以後は登録したパイロットを背後霊のごとく操って戦局を進めていくわけであるが、我が背後霊が登録した名前が「冷泉はやと」。悪ふざけもここまでやられるといっそすがすがしいくらいである。

赴任先の基地でしばし雑談した後、いよいよ出撃。目指すはウェーク島のアメリカ軍基地である。初日は敵を1機撃墜、敵軍事施設への爆撃の掩護としては上出来であろう。

と思っていたら、我が背後霊の同僚が登録した名前がいかに同じ名字とはいえ畏れ多くも畏くも我らが聯合艦隊司令長官殿の御芳名(我が背後霊が唆したというのは極秘である)。これには敵も萎縮したのか、山本長官の戦果は撃墜3機。

どうやら飛行機の種類は表示されないものの、大戦初期ということで敵軍の戦闘機も旧型らしく、我が零戦には及びもつかない性能ということらしい。

とにもかくにも緒戦は突破。あすは何処いづくの空の上。

01/04/07

『クマと闘ったヒト』(中島らも、ミスター・ヒト著、メディアファクトリー刊)読了。某氏の勧めで読んでみたのですが、これがまたすこぶるつきのおもしろさ。感謝感激アメアラレ>某a氏

プロレスファンはこれを読まずに死んだら後悔すると思う(死後に後悔できるものなら、ですが)。

大相撲から日本プロレス入門、北米カルガリーを主戦場に活躍し、現地で多くの日本人プロレスラーの世話もしてきたミスター・ヒトと小説家・中島らもの対談集なんですが、おいおい、ここまでしゃべっちゃっていいの? とうれしさを通り越して呆然としてしまうほどプロレスの裏も表も語っている本。脚注がまた小さい字で書いてあるのが惜しいぐらい楽しい。

結局のところプロレスはこの本に書いてある

「受けてなんぼだ」
と、ミスター・ヒトは言う。よく言う。


に集約できるようで、猪木のプロレス、馬場のプロレスもこの一言できっちり読み解いてみせています。

ただまあ馬場・猪木に関してはおぼろげながらそんなものだろうと思っていたのであれですが、いささかショックだったのはカール・ゴッチへの評価。

らも 昔、ある人が、プロレスは「スポーツ芸能」だって言ったことがありますね。
ヒト 上手いですねえ、その言い方。ショーマンシップがなかったらプロレスラーは失格なんです。カール・ゴッチなんか、アメリカじゃゴミ箱行きですよ。おれ、1年半習ったけどなにも身に付きませんでした。
らも そうなの?
ヒト ゴッチが帰った後、これじゃだめだと受け身の練習をしたからよかったんだけど、あのまま教わっていたら、きっとどこ行っても通用しなかったでしょうね。
らも なにを教えてくれるんですか。
ヒト ガチンコの練習ととんでもない運動。10キロのダンベルふたつ持って1000回スクワット。そんなもん、体にいいわけがない。数をごまかしてやってました。(笑)
(このあとゴッチに豚の半煮えを食わせて意趣返しする話が続く)


『プロレススーパースター列伝』(梶原一騎原作、原田久仁信作画、小学館文庫)では、プロモーターから「強すぎておもしろくない」と仕事を干されて市の清掃局員をやっていたゴッチですが、弟子からも似たような評価を受けてたんですねえ。ひょっとして、猪木あたりは新日本プロレス旗揚げ当時に協力してくれたということでゴッチを持ち上げてるだけなんでしょうか。それともガチンコ好きの梶原一騎の趣味なのか。

ともあれ、プロレスは自分の健康法、と語っていた馬場の真実やら(ほんとにプロレスやってなかったらもっと早く亡くなっていたかもしれないらしい)、猪木のプロレスがなぜ強そうに見えるのかやら、熊殺し・ウィリー・ウィリアムスが戦った熊の正体やら、おもしろすぎる話満載。

たぶん、プロレスについて一番真実を語っている本だと感じました。でもそれでプロレスに愛想を尽かす気は起きないんだから不思議。


【零戦日記】
ウェーク島の残存兵力の弱体化を図るべく一式陸攻の護衛につく。

が、空母発進時からなにやらエンジンの調子がおかしく、危うく海上に墜落しそうになりながらもどうにかこうにか目的地へ。ところがウェーク島には敵はおらず、島を通り過ぎてから突如後ろに敵機襲来。ようやく一機を射程内に捉えたとたんに背後から銃撃を受けて愛機が炎上、操縦不能に。脱出を試みるも、キャノピーが開いたとたんに地上に激突、冷泉はやと一巻の終わりとあいなった。もっとも、「結果を承諾」せずに「保存せず終了」すれば今時作戦をやり直せるのだから仮想作戦はありがたし。

一方の山本長官は冷泉はやとのこのざまをあざ笑いつつ発進したが、ウェーク島上空で敵一機を撃墜したとたんにこれも後方から撃たれて墜落、脱出。こちらは無事パラシュートが開いたものの、そのまま敵の捕虜になって終戦を迎えることに。

お互い先は長そうである。

01/04/08

灌仏会。


今日の中日新聞投書欄を読んでいたら、先日掲載されたらしい「ワープロ印刷の手紙は心がこもらないから手書きがいい」という意見への反論で、ワープロで書いた手紙でも温かさも優しさも通じるもので、要は内容である、みたいな意見が紹介されていました。

まったくこの議論は十年一日のごとく現れては消えていますが、じっさいのところ結論はとっくに出ているんじゃないのかなあ。

たとえば、コンピュータの入力装置の発達で筆記用具を持つことができない肢体障碍者でも文章の入力ができるようになってますが、それらの文章が紹介されるときにはおおむね「自分の思いを表現できる喜びがあふれている」と評されているようです。まちがっても「これはワープロ書きだから気持ちがこもってない」という批判は出てこない。つまりディスプレイに表示されたりプリントアウトされたりしたそれらの文章にはりっぱに「気持ち」がこもってるわけですね。

以上証明終わり。

まあ、ワープロ書きは楽をしようとしているからけしからん、ぐらいの精神論のたぐいではなかろうか、と。でなければ原則活字で提供される文学やドキュメンタリーの文章が人に感銘を与えるわけないもんね。


とはいうものの、手書き文字に品性みたいなものが表れるのは事実らしい。

「お言葉ですが…」(高島俊男、週刊文春連載)に出てきた話でも、昔の教え子が書いた作文とそのときのクラス写真を持ってきた元教員のかたと高島先生が話したとき、これも元教師の高島先生がその作文を読んでクラス写真の中から作文を書いた子を言い当てたそうです。字と文章を見ればどんな顔つきの子供かわかるんだとか。

また、とある経営者は、社員を採用するに当たって履歴書の表ではなくて裏を見て採用するかどうか決めてるそうな。チェックするのは文字が書かれた反対側で、そこが裏側にもりあがっていれば雇うということです。いまのところそれでうまくいってるらしい。

私はといえば、悪筆には絶対の自信がありまして、たとえば大学時代に同期生からノートを貸してくれと頼まれたので応じたところ、翌日「暗号文はいらん」と突き返されたことがあります。

自分で貸せといっておきながら失礼な、と思いながらノートに目を落とし、隣にいた友人におもむろに「これ、なんて書いてあるの?」と訪ねたものです。

たぶんこの文章にも私の品性が表れていることでありましょう。

01/04/09

ええと、私が中日新聞や中日スポーツを読むのは、たとえていうなら東京で大阪風のうどんを口にするのが難しいのと似たような事情によるものでありまして>朋輩

ま、逆境は人を強くする、ともいいますし(おい)。


うーん、藤田が勝つのは順当として、健介が負けるのはなんか得心がいかん。


【零戦日記】
再度ウェーク島残存米軍戦力弱体化作戦。

こんどはなんとか無事作戦終了とはいうものの、出てきたワイルドキャット2機いずれにも被弾させたものの僚機にとどめをさされてしまう。今後の作戦のためもあり、撃墜した僚機パイロットを第2班の班長に任命する。

山本長官は今次作戦で2機を撃墜。欧米では5機撃墜で“ACE”だそうだから、りっぱに“撃墜王”である。褒章と軍刀を頂戴していた。次こそは自分も。

01/04/11

すこし前に読んだ『葭の随から』(阿川弘之、文藝春秋)で紹介されていた第二次大戦時の名パイロット進藤三郎さんの件ですが、じつは別の本に書かれていたことを引いたものでして、その元のほう『零戦最後の証言 II』(神立尚紀、光人社)を発見したので捕獲。

ほかにもいろいろたまっているもののなかなか手を出せない。

とりあえず『お言葉ですが…(5)キライなことば勢揃い』(高島俊男、文藝春秋)読了。あいかわらずおもしろい。

例の戦時中の「アウト」「セーフ」禁止伝説の解決編集録。禁止しろという人はいたものの、禁止されていたわけではないことがよくわかります。


【零戦日記】
次こそは、と出撃したウェーク島残存地上部隊掃討作戦だったが、機銃掃射が高射砲を捉え損ねて作戦失敗。今回は敵機も登場せず、手柄もあげあられずじまい。

それなのに、山本長官は訓練なしのいきなりの機銃掃射がたまたま地上の米兵に当たったのか、勇猛な働きをしたとしてまたしても褒章。

もしや、聯合艦隊司令長官のお名前は隠しコマンドなのではあるまいか。

01/04/12

中日新聞記者が大麻栽培で御用。

PUG さんのほうこそほかに乗り換えたほうがよかございませんか?


米 YAHOO! が赤字に転落だそうで。つい2年ほど前のあの勢いがうそみたい。

ひょっとするとこれってその対策なのかしら。


【零戦日記】
今次作戦は名高い珊瑚海海戦。

この海戦は一部パソコンマニアにとっても忘れられないものなのではなかろうか。というのも、自分の知る限り国産パソコン用初の本格シミュレーションゲームの題材だからである。たしかかのカセットテープ版「信長の野望」に遡ること1年以上前。

とはいえターゲットマシンが無印PC8801だったはずで、処理速度(たしか Z80 10MHz)、メモリ容量(64KB+JIS 第1水準漢字 ROM)、表示能力(640×400、16色)のいづれをとっても満足なゲームなど望むべき道理もなく、なんと附属のマップ(約1平方メートル)と厚紙でできたユニット(将棋の駒のようなもの)で逐次戦況をパソコンの外に再現しつつ作戦を進行させるというものだった。

結局、友人たちが数度策敵に失敗する様子を端から眺めていただけだったが、どう考えてもパソコンがやや大がかりなさいころになっていただけという気がしてならない。

閑話休題。勇んで出撃した我が編隊は縦横無尽に空を駆けめぐって1機また1機と敵を撃ち落としていった。こんな順調でよいのだろうかととまどいつつ自分もすでに1機を屠り、2機目に被弾させて追いつめ、ついに海面にその姿が消えるのを確認した。これで海軍刀をもらえるはずである。

さらに、味方から「この空域に敵機はいない」との報。作戦終了だ。やったぞ。

ほっとした次の瞬間、自分の機が海面に激突していた……。

山本長官の方は味方機全てが撃墜されたあげく自機も海面激突なのでまだ幾分ましなのかもしれない。「五十歩百歩」「目くそ鼻くそを笑う」などの言葉がどこかから聞こえているような気もするが、何かの錯覚であろう。

01/04/13

>そのぐらいで転向はせんです(笑)。

ちっ>PUG さん

たしかに中日新聞には朝日的なとこがありますね。朝日文字も使ってるし(「シ売」とか)。

Combat Flight Simulator 2に関しては冷泉はやと氏に語っていただきましょう。ちなみに「レイゼイ」と呼んでやってくださいまし。だれですか、「レイセンはやと」なんて辻なをきの漫画がなつかしくなるような読み方をしてる人は。

ついでに書いておくと、冷泉はやとが任務の失敗を3回重ねたりして左遷されたばあい、つぎのキャラクターとしては「冷泉烈堂」を考えております。貝塚先生ごめんなさい。


PUG 殿、お初にお目にかかります。大日本帝國海軍少尉冷泉はやとであります。

今次作戦をいきなり「珊瑚海海戦」と呼ぶなどいささか時制に歪みが生じているようでありますが、適当に読み流して戴きたくあります。

さて御質問の我が機動部隊空母でありますが、附属の『パイロット マニュアル』の「兵器名鑑:艦船」の記載を見る限り、我が方の空母のシルエットは「蒼龍級」一種類のみのようであります。作戦に応じてこれに「Akagi」「Souryuu」等の名前が表示されるのでありましょう。

Combat Flight Simulator 2の主役はあくまで戦闘機であり、艦船は概ねの形さえ整っておればよしとする方針ではなかろうかと推測するものであります。

さはさりながら、米軍空母には「ヨークタウン級」と「エセックス級」の二種類があるようで、このあたりは国力の違いか政治的配慮かあるいはソフト開発国の特権なのか、眞相は藪の中であります。

ちなみにこの兵器名鑑に我が軍の重巡洋艦として「最上級」が紹介されておりますが、自分がこれを「サイジョウキュウ」と読んだことは最上級機密事項であります。

以上、報告終わり(敬礼)。


【零戦日記】
再度珊瑚海に出撃、早早に一機撃墜するも味方戦闘機が次次と撃ち落とされ、遂には自機1機対敵機4機の構図となってしまい、何度か敵機への着弾を確認するも撃墜には及ばず、最終的には衆寡敵せずというやつで袋叩きにあって墜落。

今度こそ。

01/04/16

河島英五死去。48歳。早すぎる。

初めて「何かいいことないかな」を聞いたときの衝撃は未だに忘れません。いろいろ書きたいことはあるのになかなか言葉がでてこない。考えてみれば歌手の訃報に接して泣けたなんてのははじめてだな。

ご冥福をお祈りします。

    そして僕はもいちどサヨナラを言おう
    もいちどおまえに確かにサヨナラを言おう
    待ち受ける闇のように僕の心を閉ざす
    僕の心をとらえたどうしようもない悲しさに
    (アルバム「人類」より)


【零戦日記】
ようやく珊瑚海での作戦終了。

爆撃機を護衛して敵戦闘機4機と交戦、自機の銃撃が3機ほどに着弾したのを確認するも撃墜に及ばず。ただし他の編隊ではなく我が編隊の僚機がとどめを刺したようで、帰還後部隊編成を確認すると今次作戦でひとりが3機、もうひとりが1機を撃墜していた。

鳶に油揚げ隊員が手柄をあげやすいようにしてやるのも隊長機の務めであるからしてこれも致し方なし。

01/04/17

【雅子妃殿下に懐妊の兆候】
今日の新聞の社会面を見たら、「静かに見守って」という大きな見出し。それってなにか違うような気がする。


【零戦日記】
米爆撃機がラエに連日爆弾を見舞うので、これを撃退すべく出撃。

護衛もつかぬ爆撃機なぞ赤子の手を捻るも同然と思いのほか、その意外の速度に引き離されぬようにするのがやっと。おまけに着弾しても煙が出てはすぐ消えの繰り返しで一向墜ちる気配もない。

結局低高度をとる敵機に執拗に喰らいついた挙げ句、地上に激突、大破。
「オレたち、また死んだの?」((C)フロル・ベリチェリ・フロル)

それはそれとして、今回の作戦名はあろうことか「零戦で驚かせ」である。なんとも間の抜けた響きであることよ。

各作戦の達成状況に応じ、成果を上げればどんどん難しい作戦に投入されると『パイロット マニュアル』に書かれているが、大した手柄も立てないでいると辺境警備に回されるということなのであろうか。

そういえば最初のウェーク島での作戦(昭和16年12月9日)の後、『パイロット マニュアル』の順番だと「ニューギニアキャンペーン」(昭和17年〜昭和20年)を別とすれば、「マーシャル諸島およびギルバート諸島での反抗」(昭和17年2月1日)、「ラバウルに迫る」(昭和17年2月20日)、に続いて「珊瑚海海戦」(昭和17年5月8日)なのだが、自分たちはウェーク島で数日間攻防戦を続けた後いきなり半年近く先の「珊瑚海」である。

もっとも、すでに5機を撃墜している山本長官も同じ作戦をたどっているし、もう少し場数を踏まないとはっきりしないのかもしれない。

01/04/18

いしかわじゅんさんのところで知ったのだが、漫画家のあすなひろしが亡くなったらしい。

初めて読んだのは「無法松の一生」だったか『COM』の増刊号に載っていた「秒速30万キロ」だったか。特に「秒速30万キロ」の美しくも衝撃的なラストシーンはいまだに覚えています。いちばん気合いを入れて読んだのはたぶん「青い空を白い雲がかけてった」(週刊少年チャンピオン掲載)。

独特の繊細で透明な画風は見た瞬間にあすな作品だとわかったものです。個性的な人がまたひとりいなくなってしまいました。

ご冥福をお祈りします。


NHK ニュースが自民党総裁選に関連して「カメ・ドット・コム」とかいって亀井候補のサイトを紹介していたので"www.kame.com"に行ってみたら、なんか亀井氏とはまったく関係のないところでした。これはちょっとまずいのでは。

ちなみにニュース映像で流れていたのはここ。カメ・ドット・コムどころか biglobe.ne.jp でした。

"www.gorin.com"も「五輪・ドット・コム」ではないみたいだし、残念。


【零戦日記】
爆撃機撃退作戦は一応終了。今回も撃墜はなし。ようやく1機撃ち墜としたと思ったら編隊僚機の撃墜だった。致命傷を与えた攻撃のみが撃墜と判定され、協同撃墜というのはないらしい。

基地に帰投して戦果を確認すると、2班の班長が2機、1班の二番機が2機、他にも2名が1機ずつ落としている。ひょっとして我が飛行隊で自分が一番ヘボなのではないかという疑いが頭をもたげてきてしまう。

もっとも、最終的に撃墜されたり海面や地上に激突してしまったために記録に残っていない出撃では4機ほど墜としてはいるのだが(と、死んだ子の年を数えるようなことをいってみる)。

山本長官も「珊瑚海海戦」を終了。今回も2機撃墜して合計7機、堂堂たる「撃墜王」である。次は「零戦で驚かせ」作戦。

01/04/20

『回天 幕末剣銃士』(石川賢、三和出版)捕獲。以前べつの体裁で出ていたものの新装版らしい。特別編として例の『コミックヤングマン』に掲載されたゲッター忍者の話も収録されています。


【零戦日記】
冷泉はやと一代の不覚。

本日の作戦はラエからポートモレスビーまで長駆飛行しての爆撃機護衛。途中エアラコブラの編隊と交戦中に時間切れとなったために(意味不明)強制終了したところ、作戦の途中放棄と見なされてしまったのである。一日30分ずつの意味はまさにここにあるわけで、大きな作戦となればいかんともしがたいのであるが、悔やまれるのはその内容。

まず最初の接触で2機を撃墜、しかし交戦中に第2班の班長が敵機と衝突、戦死。彼は既に戦闘機爆撃機併せて5機も撃墜している我が飛行隊のエースだったのだが、実に惜しい男をなくしてしまった。

その後もう一度接触があってそこでも1機を撃墜したのだが、味方も1機墜とされる。そのあたりで惜しくも時間切れのチャイムが鳴ったため、後日改めて出撃しようと終了ボタンを押したところ、いきなり「任務を達成することはできなかった」の画面。

どうやらCombat Flight Simulator 2は省略にしろ強制終了にしろコマンドによって作戦を終えると作戦を終了したものと見なして判定を行うみたいで、その結果は自動的に保存されてしまうようである。

なんとも不本意な形で作戦を終えた上に大切な仲間をふたりも失ってしまい、さらに任務の途中放棄になるためか複数機撃墜の表彰もなし。なんともやりきれない。

収穫があったとすれば、撃墜3機と、作戦が不本意な形で終了しそうになったらわざと撃ち落とされるか海面なり地面なり敵艦なりに突っ込んだのち「結果を保存せず終了」にすればよいとわかったことであろうか(もっときちんとした方法があるかもしれないが未確認)。ウィザードリィのリセット作戦みたいであるな。

山本長官は「零戦で驚かせる」作戦を終了。またしても撃墜記録を伸ばして現在8機。また、今回は初めて彼の部下が敵機を墜とした。めでたし。

01/04/22

【今日の投書 その一】
中日新聞に、育児書には一般的なことしか書いてないけど子供はひとりひとり違うのだから頼ってはだめだという意見に対する反論。育児書には一般的なことが書いてあるのだから標準的な育児がわかる、そういった本を読むことのどこが悪いのか、といった趣旨。

なんか本質的に外してるようですね。あるいはこの人はいわゆる「活字の魔力」のことを知らないのかも。

いま問題になっているのは、育児書を鵜呑みにして育児書通りに自分の子供が育っていないのを悩む親が増えつつあること。で、いちばん恐ろしいのは、本に書いてあることはすべて正しいと思ってしまいがちなこと。

ちょっと前にも「新聞が嘘を書くなんて思ってもみませんでした」というとんでもない投書を見たことがありますが、こういう思い込みで育児書を読むことがいかに危険かこの投書の主はわかっているのでしょうか。


【今日の投書 その二】
朝日新聞に、パソコンや携帯電話の説明書にはカタカナ言葉が氾濫していてぜんぜん理解できない、せめてこういったカタカナ言葉に括弧付きで日本語の説明を書いてもらえれば自分のような老人にも親しみやすくなるし若い人にも便利なのに、という趣旨のご意見。

括弧付きで日本語の説明を書くことが簡単にできるぐらいなら最初からカタカナ言葉にしないと思う。


【米英日記】
やあ、おれはケディク・ベイウェイ少尉、アメリカ軍のパイロットさ。このごろイエローモンキーが太平洋でぶいぶいいわしてるみたいだからちょいとお灸を据えてやろうと思ってるんだ。連中、おれたちのことを「鬼畜米英」なんて呼んで士気を鼓舞してるみたいだけど、なーに、おれさまにかかればいちころだよ。

初戦の爆撃機護衛こそ初陣の緊張で失敗したけど、2回目の護衛任務はちゃんと成功、日本軍艦船に一撃食らわすための掩護を果たしたさ。もっとも、2回とも反撃は高射砲だけで敵機は現れなかったけどね。きっとおれさまに恐れをなしたのさ。

今日は3回目の出撃、身の程知らずにも日本軍の爆撃隊がおれたちの艦隊に爆弾攻撃を食らわそうとしてるみたいだから、お出迎えにね。

そしたらあいつら、こっちには見向きもしないで艦隊に向かうから、後ろから狙い撃ちさ。戦闘機1機、爆撃機3機、ごっつあんてなもんだよ。おれの班の二番機も戦闘機を1機片づけたし、おれひとりで爆撃機全部墜としたもんだから貴奴らしっぽを巻いてとんずらさ。へん、おととい来やがれってなもんだぜ。

にしてもこのワイルドキャットってやつの動きの重さはどうにかならないもんかね。破壊力もあるしスピードも出るようだけど、曲がらないは昇っていかないは、全然操縦桿通りに動いてくれやしない。噂に聞く“ジーク”相手にどれぐらいやれるのか、ちょいと不安だよ。

01/04/27

そう遠くないところに新しいパソコンショップができたので試しにのぞきにいったが運の尽き。

あの先尾翼式機「震電」や一式戦「隼」、一式陸攻など第二次大戦中の航空機18機のデータを収録し、Combat Flight Simulator 2でそれらを操縦できるというので「太平洋戦線ベストコレクション」(株式会社トワイライトエクスプレス)を、また、日米の空母機動艦隊が初めて激突した珊瑚海海戦を中心に空母「瑞鶴」「翔鶴」「翔鳳」、着艦フックもおりる「零戦二一型」や「九七艦攻」(CFS2の初期データでは画面上では着艦フックはおりない)のデータを収録し、九七艦攻で雷撃線もできるということで「珊瑚海・雷撃隊」(エアロシム)を衝動的に購入してしまいました。

エアロシムのサイトをチェックしてみると、零戦二一型のデータではフラップの上の部分に例の赤枠と「ノルナ」「オスナ」の赤い文字。勘弁してくれー。

しかもあしたには「珊瑚海・雷撃隊」に続くコンバットフライトシミュレータ2アドオンシリーズ第2弾「海軍迎撃隊」が発売されるという。収録機体データは「雷電」「月光」など6機種18機体、徳島・松山・大村・鹿屋の各基地滑走路や周辺地形のシーナリー、敵機として襲来する超要塞・B29を迎撃するなどのミッション。許してくれー。


【零戦日記】
山本長官が4度目か5度目の挑戦でようやくポート・モレスビー爆撃作戦を完了。

ブナからポート・モレスビーに向かう途中の山中で、2機のエアラコブラの1機を部下に追わせて自分がもう1機を狙うという作戦が図に当たり、見事にこれを殲滅。しかも僚機が撃ち落としかけていた機体に自分がとどめを刺してちゃっかり自分の手柄に。血も涙もない男である。

その罰が当たったのか、ポート・モレスビー上空での戦闘では1機目を僚機が撃墜した後、次の目標を追跡するように指示したものの、同時に2機がその敵機に向かおうとして味方同士で空中衝突、第2班の班長が死亡してしまった。

とはいえ中途放棄の形になった自分と違って完全な形でのこの作戦の完了は見事。

悔しいのでキャンペーンを最初からやりなおそうと新たに「摩陣河 絶人」なる後輩を仕立ててみたら、自分たちとは違う任務から始まっていた。どうやら似たような時点での異なる作戦がいくつかあって、それらの中から適当に割り振られているみたいである。ちなみにキャンペーンでの日本側の作戦は全部で94種類あるらしい。

さて、何にしてもこれで先に進めるぞ。次は「ミッドウェー島の爆撃」だ。


前月分背番号次月分
「やまいもの雑記」へ戻る最初の画面に戻る
庵主:matsumu@mars.dti.ne.jp