BOWMORE

DATA OF DISTILLER


・所在地 Bowmore,Islay,Argyll
・電話番号 01496-810441
・所有者 サントリー
・創業者 デイビット・シンプソン
・設立年 1779年
・ブレンド銘柄 ロブ・ロイ、アイラ・レジェンド


BOWMORE蒸留所


ボウモアとはゲール語で「大きな岩礁」という意味を持つ。その名の通り、ボウモア蒸留所はボウモア町の小さな港の近くの海に面して建っている。その外観は、まるで海に浮かぶ要塞のように見える。西風が吹き、波が激しく打ちつけるその姿は圧巻である。


ボウモア蒸留所はアイラ島でもっとも古い蒸留所で、ボウモア町ができた1778年の翌1779年にデイビット・シンプソンによって設立された。もともとボウモア蒸留所はモリソン・ボウモア社の所有であったが、1994年7月にサントリーに買収され、現在でも同社の所有となっている。


ボウモア蒸留所のポットスチルはストレート・ヘッド型で、初留・再留合わせて4基の釜を持っている。仕込み水はアイラ島最高峰のベン・ベイギール山から流れ出るアイラ島最大の川であるラーガン川から引かれている。


熟成にはシェリーの樽と、バーボンの樽を巧みに使い分けている。更に、ボウモアで使用している麦芽は、大半の蒸留所のように機械を使ったドラム式モルティングで製造されたものをモルトスターから購入して使用せず、昔からの伝統を守りフロアモルティングで現在でも製造し使用している。これらの製法によってボウモア独特の味を作り出しているのである。


そのモルトの味だが、アイラ島の特徴を総合する味を持っているといわれている。それは南部のハードでスモーキーな個性と、北部の軽くまろやかな個性を併せ持っているからである。そのため、アイラ・モルトの味を知るには最適なモルトとも言われている。


私はボウモアを飲んだとき、甘く非常に飲みやすく感じた。それまで少し抵抗のあったアイラ・モルトだが、ボウモアのおかげで飲めるようになり、逆にアイラ・モルトが大好きになった。意外と思われるかもしれないが、ボウモアを飲むときはロックで飲むことをお薦めする。ストレートで飲むより、もっと奥深い味を楽しむことができるからである。私はモルトを飲むときは基本的にストレートで飲むが、ボウモアを飲むときだけはロックで飲んでいる。ストレートでいつも飲んでいる人は騙されたと思って是非試していただきたい。

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