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日時計 1998年9月

<1998年> 9月 10月 11月 12月 <1999年> 1月


980930(水)
 
購入本:ポーラ・アンダーウッド 『一万年の旅路』 翔泳社

 水、木は基本的には非常勤やアルバイトの人がこない日なので、元々部屋の人口密度が低いのだが、きょうは同僚が一日休、上司が午後休と、たいそうスカスカだった。職場でしゃべった単語が数えられそうな一日だった。
 上記の本は新聞の書評で見て、注文しておいたもの。アメリカインディアン(ネイティヴ・アメリカンて言うのとどっちが適当なのかな?)が、一万年以上むかし、ユーラシア大陸を東に旅し始め、大陸を横切り、ベーリンジアをわたってアメリカ大陸に至った旅路を口承で伝えてきた、その記録なのだそうだ。最近では南北アメリカ大陸の先住民たちが、アジア大陸からベーリンジアをとおってわたってきたという説が強力になっているようだが、これを裏付けるものといえるのではないか?
 私は本を手にすると、(あれば)前書きそして解説をとりあえず読むという、あまりよくない癖を持っている。本を落ち着いて読む余裕(必ずしも”時間”ではない)があまりないのでこんな癖がついたのだと思うが。で、この本もさっそくこの二つにざっと目を通したわけだ。まず前書きを読んで、ル・グウィン『オールウェイズ・カミング・ホーム』をふと思い出した。彼女も確かインディアンの血をひいていたのでは、などと(これは買ったきり読んでいないんだけど、彼女のテーマを端的に表した題名だと思っている)。解説を読む前に本屋のカバーをはずして表紙を見ると、あっ、
星野道夫さんの写真が使われている。おお、訳者は生前の星野さんにこの本を訳していることを伝え、原書を送っているのだそうだ。!!
 こうして今興味を持っているものが思いがけずするするとつながってゆく、アンテナを張っているとピピピと情報がやってくる、そんな偶然てじつに不思議。偶然でなくやはり一種の必然か。同時性なんて言葉も思い浮かべる。
 早く取りかかりたいのだけれど、この本は
厚い

980928(月)
 
購入本:J.P.ホーガン 『量子宇宙干渉機』 創元SF文庫

 一年ぶりにヴィオラの今井信子さんを聴きに行った(紀尾井ホール)。前半がバッハ、後半は武満、レーガーである。武満作品の演奏会ではしばしば武満夫人(というか未亡人だけど)を見かけるのだが、今日もそうだった。しかも今日はいやに接近遭遇する日で、2,3回すれ違ったほかにトイレで手を洗っているとすぐとなりに来たり、会場から出るときにずっとそばにいたりだった。やはり以前のようなお取り巻きは減ったようだし、ご本人も幾分お老けになったせいか、あまり目立たなかったな。老けたといえば今井さんも去年に比べてちょっとあぶらっ気が抜けた感じ(外見の話)。
 四谷の紀尾井ホールにゆく前に、池袋西武リブロにちょっとよって文庫新刊をのぞいた。ハルキ文庫のブラッドベリの新作『バビロン行きの夜行列車』が欲しかったのだけれど見あたらず、その代わり思いがけずJ・P・ホーガン
 『量子宇宙干渉機』があったのでしっかりゲット。でもとっても厚いの、574ページで920円+税。読みかけを職場においてきてしまったのでさっそく電車内で立って読んでいたが、手が疲れた。ほんとに上下巻に分冊にするのとどっちがいいかしらね。

980928(月)
 
購入本:エドモンド・ハミルトン 『虚空の遺産』 ハヤカワ文庫SF

 クライズラー&カンパニーのメンバーだった葉加瀬太郎のコンサートが近くであるというので、チケットを買った。前から知っていたのだがずるずる買うのを伸ばしていたら、やっぱりまともな席がなかった。まーしょうがないか、と手を打つ。ついでに近くの古本屋に久しぶりによったが、やっぱりめぼしいのはないんだもんね。けれども実家の書棚のどこかに消えた『虚空の遺産』が(そりゃあ虚空に消えるんだろうなあ)、連れて帰ってくれというので、これもしょうがないなーと購入。200円だった。小学生の頃、ジュブナイルというか、おとなむけのSFを、子どもの登場人物を書き加えたりしてリライトした子供向けSFシリーズを愛読していた。その解説で、この作品にふれているものがあり、挿し絵がかっこよかったので読んでみたい!と切に思ったものだった。それでこの文庫が出たときはたいそう嬉しかったものだ。
 『ヘミングウェイごっこ』読み終えた。

980926(土)
 
購入本:なし

 向かいの公園の中にあるグラウンドで、近所の幼稚園の運動会だ。隣の小学校でも運動会である。これは建物に遮られて音はほとんど聞こえない。問題は、幼稚園のほう。小さなグラウンドに流すためになぜにあんなに大きな音量!?エアコンをつけるほど暑ければ窓を閉めてしまって音も気にならないのだろうが、暑くないのだ。わざわざ電気代をかけるのもしゃくだし。1年にいっぺんといっても、住宅地の中なんだからさー、甘えるのはやめてもうちょっと音量下げてよね。だって幼稚園向きの曲だから声も音もべったりべたべたでしょう、つらいんだよね。小学校のほうは相当音量を絞ってやっているけどなあ。ぷんぷん。でも昼過ぎから今にも泣きそうだった空が、やはりもちこたえられずにざあざあ降りになってしまい、早々に終了したようだ。これは気の毒だわねやっぱり。と、勝手な近隣住民の声でした。

980925(金)
 
購入本:エリクソン 『黒い時計の旅』 福武文庫
     ヘディン 『さまよえる湖』 角川文庫
     小谷真理 『ファンタジーの冒険』 ちくま新書

 行きつけの本屋で奥の方の平台にめずらしく福武文庫が並べてあり、上記の本を購入。ハードカバーで持っているのだが、実家のどこにあるのか皆目見当がつかないので。『エンジン・サマー』などのほかのハードカバーも、文庫にならないかなあ!書物の帝国さんでも福武のハードカバーに言及があったが、確かに面白いよね、このシリーズは。で、『さまよえる湖』は子どもの頃読んで、未だ秘境という感の強かったロプノル湖に想いを馳せたものだが、いまやあのあたりは核実験場となって見る影もないとか。
 仕事で繁殖させているマウスの管理簿を、某大学から来ているドクターが手直ししてくれている。Excelのフィルターというコマンドや、セル数をカウントする関数とか日にちをカウントする関数とかを初めて知った。でも日にちをカウントするのにどうして1年を360日と設定してあるんじゃ。Mac版だからか?と邪推。あとでキュッパチで確かめてみようっと。
 出版ダイジェストに
PCRの本が紹介されていた*ので、「ママこのPCRってやってるよ」と子どもたちに話してやった。面白いかと訊かれ、うーん、別に面白くないナ、と返事。本の方はちょっと面白そうでもある。バイテク産業の社会人類学という見出しで、PCRの発明・開発の裏面史、開発の環境、その主役たちを描くなどという内容だそうだ。みすずだから高そう。おっ、やはり3000円。
 先日借りた『ヘミングウェイごっこ』を、昼休みから読み始めた。
  
* ラビノウ 『PCRの誕生』 みすず書房 ちなみにPCRとは、温度などの条件をコンピュータ制御することにより、DNAのごく小さな断片を数時間のうちに指数関数的に増やす技術で、その結果もとのDNAがごく微量であっても、その検出や、性質に関する研究が可能となる。

980924(木)
 
購入本:なし

 午前中半日休をとって、職場の美術展友達と、東京都美術館の「カルメンコレクション展」に行った。会期終了まで二週間という半端な時期のせいか、結構すいていた。かなりこのコレクターが意図を持って蒐集したらしく、ついてゆくのに疲れるものだった。それなりに面白かったけど。そのあと、やはりもう一度どうしても見たくて、「星野道夫の世界」展へはしごする。ひええっ、またまた混んでいる!きょうは有閑マダム、またの名をカルチャースクールおばさんがおしかけていて辟易!やっぱり星野さんの写真展なんかにはそういうノリで来てほしくないもんだ、と内心イカる。
 たまに独りでのった電車の車中で、フォスター『頭の痛い魔法使い』を読み始めた。
 終業後、御殿場方面へ遊びに行ってきた同僚が、おみやげの
「御殿場高原ビール」をおふるまいしてくれた。最近はあちこちで地ビールがあって、面白いな。なぜかこの席で、「宇宙家族ロビンソン」「ミステリーゾーン」「アウターリミッツ」「プリズナー」などが話題に上り、もりあがったが、いつのまにか「ひょっこりひょうたん島」方面へ話が移行してしまった。「宇宙人ピピ」もあったぞ。

980923(水)
 
購入本:なし

 無事台風も通過し、信州へ。週の真ん中の休日のせいか、それとも台風のせいか、車も少なくスムースに到着。途中何カ所か、台風の被害とおぼしき、高速道路側壁の土止めの崩壊箇所があり、上り車線を対面通行にさせている所もあった。ちょっとこわかった。昨晩(というより今朝だわね)二時頃寝たので、超眠い一日。帰りも9:30にでて11:30についたが、眠い眠い。

980922(火)
 
購入本:井村君江 『妖精学入門』 講談社現代新書

 一日台風7号の影響で、雲の動きが早く、今晴れたかと思うといきなりざざあっと雨が降ってきたりのめまぐるしい天気だった。帰宅時刻直前になって本格的な雨になってしまい、風も強く傘をさすのをためらうような状態になった。保育園に次男を迎えに行くと、園の前の大きなくすのきが盛大にざわめくので、びびっていた。そういえばくすのきはトトロの木ですよ。あした6:30ごろに信州の義母のところに出かける予定なのだが、それまでに台風は通り過ぎるだろうか、心配。

980921(月)
 
購入本:なし

 きのう見た星野道夫の写真のインパクトがまだ体に残っている。彼がもうこの地上には実体として存在しないということが、なくなって2年たつ今も感情として受け入れられないでいる。『旅をする木』を読み出したが、ほかの本とかなり文章のだぶりがある。片方では他方にあるパラグラフがそっくり抜けているかと思えば、ほかの場所ではさっきと反対の方がいくつかの文をとばしてつなぎ合わせてあったり。展覧会では星野さんの自筆原稿も展示され、原稿用紙に横書きの几帳面なものであった。原稿から受ける印象を裏切るような、このような文章の切り張りは、編集者によって行われたものなのだろうが、なんか興ざめなものだ。星野さんの書いている内容自体の素晴らしさはいささかも減じるものではないのだが…。

980920(日)
 
購入本:星野道夫 『旅をする木』 文芸春秋
     星野道夫 『森へ』 福音館書店

 今見返してみると14日以外は本屋に行っていないではないか。年末年始とか夏休み以外の時期としては前代未聞だー。それで今日もこんなに暑かったのねと納得した。でも図書館に行って前に読んだクロウリー『エンジン・サマー』とホールドマン『ヘミングウェイごっこ』借りてきてしまったから、同じか。

 ネイチャー・フォトグラファーの星野道夫さんの回顧展を銀座の松屋でやっているということを知り、来週行こうかと思ったが、矢も盾もたまらず、けさ朝一番で見に行った。会場の8階に着くと、ぎょぎょっ、ほかの階はがらんがらんなのに、朝からかなりの人出ではないか。入り口近くなんてちょっとしたラッシュである。少し中の方へ進んでいくとそれほどでもなくなったが、主催が朝日新聞社だったのでかなり大きい広告でもうったせいで人が集まったのだろう。どれもみなひしひしと胸に迫る写真だったが、なかに黒々とした山の後ろに広がる見事な夕方の雲の写真があったが、これをみて、うわー、どうしよう・・・!とつぶやいたきりそのまま見入ってしまい、言葉が出なかった。おまけになにやら涙が出てきてしまって。
 カタログ『星野道夫の世界』、はがきたくさん、それから本のコーナーで上記の本を買う。実はこの展覧会は朝日新聞社が『星野道夫の仕事』全4巻を出版するのにあわせて行われたものだったんですね。ちなみに、この写真集はすでに注文してある。
 夜中、うって変わって『疾風魔法大戦』読了。

980919(土)
 
購入本:なし

 うってかわって、夏!すごい晴れだったので、たくさんたくさん洗濯をして、干すところがなくなってしまった。暑さを避けるように一日おとなしくしていた後、夕方から家族で根津神社のお祭りにゆく。就職当時から5年ほど根津の近くに住んでいたので、以来このお祭りは欠かせない秋のアイテムなのだ。昼間のにぎわいもいいけれど、夜も格別だ。神輿のちょうちんに灯がはいり、うねるようにして近づいてくるさまなんてどきどきものだ。でも、土地のものではない人間からすると、夜のお祭りは昼間よりいっそうの疎外感がある。何かすごく親密で、入り込む隙のない雰囲気。境内で、路地で耳に入る、地元の人同士のちょっとした挨拶、世間話に、我々は部外者なんだと思わされる。よそもんの来るところじゃないよ!日中だとそれほどでもないのだけれど。

980918(金)
 
購入本:なし

 また雨だ。傘さして自転車に乗れないので早めに出なくてはならない。But出られたためしがない。で、たくしいのお世話になる。なんかとっても安全運転の運転手さんだった上、信号という信号にひっかかったので、いつもよりワンメーター、気の利く運転手さんの時と比べるとツーメーターもよけいにかかってしもうた。おまけにお弁当がなかったから、つい近所のインドごはんやさんにいってバイキング形式のカレーを食べたので、今日一日でむなしく漱石さんと2枚もお別れしてしまった。
 「おかねさんおかねさん、どうしてあなたはすぐに出ていってしまうの?」とお財布をのぞいて尋ねましたが、
 「おいらは出ていったおかねじゃねえから、そんなこと知らねえよ」
という返事が返ってくるばかりでしたとさ。
 ところで、食べ放題、勝手にとってくる形式の食事を、どうして
バイキングというのだろう?『疾風魔法大戦』にヒントが出ているかしらん?

980917(木)
 
購入本:なし

 トム・ホルト『疾風魔法大戦』が面白そうなのでゆうべから読み始めた。おや、面白い!原題が「Who's afraid of Beowulf?」なのに笑ってしまった。ベオウルフなんかこわくない、トゥララララ!って!
 今日は職場で仕事の進捗状況報告と文献紹介の番だった。室員の回り持ちで1週おきに行われる。本来の担当日である2週間前、まだ気分は夏休み明け、というわけで、しっかり延期を申し出たので、「それはかまわないけどペナルティ付き!」とのお達しをいただいてしまった。うちの部屋でペナルティといえば、それは
ケーキを指す。えーん、5時からなのに4時半までぜえぜえ文献を読んでそのあとレジュメを作る私にペナルティを調達する時間なんて、あるか。昼休みだって、30分も食い込んで読んでいたんだぞ。ファックスで送ってもらったものだったので、一日読んだあとは目が痛うていとうて・・・。2週間前から準備していればいいものを、とほほほ。ペナルティは奇特な同僚がいそいそ(実は)買いに行ってくれたので、事なきを得る。ちなみにコージーコーナーのシュークリームだった。

980916(水)
 
購入本:なし

 先日届いたピルチャー『双子座の星のもとに』、きのうから読み出して夜中、今日の昼休みと一気に読んでしまった。ピルチャーのはどれも登場人物、風物など似たり寄ったりといえばそうなのだが、鋭い人間観察、美しい情景描写に加えて、それらに注がれる著者の愛情が深く感じられて大好きだ。ピルチャー友達にさっそく読了のメイルを送った。
 台風15号が深夜から朝9時半頃にかけて通過し、たいそうな雨風だった。ちょうど次男を保育園へ送って出勤と言うときになって、とても出られそうもない勢いにぶり返してしまった。職場の同僚に電話したら、彼女も2時間休をとるという。幸い今日は時間に追われる仕事はないので、私も右へならえ。9時半を回って出たら、途中から雨もやみ、どんどんと晴れてきてしまった。真夏のような暑さに辟易する。

980915(火)
 
購入本:なし

 近所に住む母に、敬老の日グッズを届ける。連れ合いが出張で午後遅くの帰宅になることと、娘は昼からダブルデート(にくいね)、長男は同じく部活というので、連れ合い抜きで朝のうちにお茶をかねて参上。プレゼントは月並みだがエプロンでした。
 実家で書庫、というと大層だが、書棚が5本入れてある部屋を漁ってオブライエン『フリスビーおばさんとニムの家ネズミ』、コンリー『ラクソーとニムの家ネズミ』、フォスター『頭の痛い魔法使い』、ピアス『サティン入り江のなぞ』 梅田卓夫ほか編
高校生のための文章読本』 『批評入門』 『小説案内』 をもって帰る。最初の2冊は私が名前を借りている本、次はスペルシンガー・サガ3巻。3巻まで買ったが2巻までしか読んでいなかった。先日5巻が出たので未読の4巻も入手、まずこの3巻から始めなくっちゃね。
 ピアスのは、久しぶりに再読したいと思って。
 残り3冊は、先月から読んでいる高橋典洋『言語表現法講義』
岩波書店で参考書として取り上げられているもの。『批評入門』は1987年初版だが私は89年に購入している。その頃から結構有名だったようだ。

980914(月)
 
購入本:ロザムンド・ピルチャー 『双子座の星のもとに』 日向房

 しばらく来てくれなかった、職場に出入りの本屋さんが、かねてより注文の上記の本を持ってきてくれた。書店に平積みになっているのを見かけるので、まだかなあ!断って買っちゃおうか!という気にもなりかけたが、なじみの本屋さんとは信頼関係が大切。待っていてよかった。
 浅暮三文『ダブ(エ)ストン街道』やっと読了した。
 自転車をとばして帰宅途中、いつも通る高速道路下のおおきな変則五差路で事故。私の後ろから救急車が走っていったがその現場に止まった。救急車は3台、パトカーが4台、警官もかなりいて、普段車ばかりいる交差点の周りには見物人がたくさんいる。ど真ん中に、どうやら人が倒れているが、なぜあんな真ん中に。バイクかなあ?緊急車両の陰になって、どれが事故車かわからない。ちょっとスピードを緩めたが、娘が塾に行く前にご飯を作らなくっちゃ、と急ぐが、ちょっとびびる気持ちがある。
 実はきのう、自転車の後ろに下の子、前に買い物を載せて初めて通る路地を曲がったら、なんと思ったよりきつい鋭角だった上、いきなり急坂だったので自転車のコントロールを失ってスローモーションのように転倒してしまったのだ。ひじの下のあたりが擦り傷になり、腿には直径8p位の見事なあざが出現!こわかったよう。

980913(日)
 
購入本:なし

 昨日きょうと、このあたりの氷川神社のお祭りである。上の二人の子はそれぞれ友人たちと神社や盆踊り会場などへ行ってしまった。我々と下の子は、池袋のビックカメラにゆく。パソコン館で書籍やソフトを見ながら夫を待つ。収穫は『星の王子さま』の CD-ROM、スクリーンセーバー用に『尾瀬追憶』、それからたむらしげる原画集『ファンタスマゴリア』のCD-ROMである。最後のが嬉しい。惑星を旅行する同名のCD-ROMをもっていてるが、これがよくって、また次のが出ないかなあと思っている。
 本屋は横目でにらんで素通りし、食料を多少仕入れて帰宅。行きもそうだったが、かえりも近隣の神社が軒並みお祭りのため、あちこちで迂回させられた。しょうがないね。夕食は、頂きものの
松茸をどっさりいれたすきやき。「一回帰ったけどまた友達から誘われたからご飯いらない」と長女から電話、いい気味じゃと無視して食べる。ひひひ。

980912(土)
 
購入本:なし

 毎年恒例の梨もぎ兼ぶどう狩りへ。いつもは日曜の朝出て昼過ぎに帰ってくるのだが、ことしは運転手の都合で今日の午後しかあいていない。高速にのって30分、降りて10分ほどのところ。2,3年前に新しい降り口ができたので、驚異的に早くなった。いいのやら悪いのやら。今年は時間帯が最悪だったらしく、高速を降りてからがずーーーっとべた混みで、1時間以上かかってしまった。いつもぶどうを買ううちにやっとさしかかったら、案の定閉まっている。なんだか今年は店を開けていない雰囲気。あと少しで梨やさんだ、とがっかりする気持ちを抑える。
 毎年、「今年はもうやめちゃってたりして・・・」と思いながらゆくその家は、梨が本業と言うより、乳牛が本業のようだ。もう10年近く前、初めてそのあたりに行ったとき、案内所で尋ねたところ、「子ども連れなら、ちょっと奥だけどあそこには牛がいて遊べるから」と紹介された所。こんなところに?と思うような、ちょっとした小高い丘の上に、乳牛を300頭ほど飼っているうちだ。
 毎年そのあたりは道路ができたり家が増えたりして、どんどん様変わりしてゆく。今年もまたずいぶんあちこちの様子が変わった。目指す梨やさんは・・・あった!よかったー。去年来たとき、あと1年持たないかもしれないと言われていた飼い犬も、まだいた。
 ・・・と思うまもなく、おりて、牛小屋で作業していたおばさんをつかまえて尋ねていた運転手、浮かない顔で戻ってくる。「おじさんたちみんな出かけていて、おばさんじゃわかんないから勘弁してって。」
 あーあ、2時間以上もかけてやっと着いたのになあ。今年はついていない!
 仕方なく、帰りがてら、梨とぶどうの両方をうっているうちを見つけて、「高尾」ぶどう、「新高」梨、「二十世紀」梨を買って帰路へ。

980911(金)
 購入本:なし

 引き続き秋らしい晴天の今日は、なんだか一日忙しかった。
 やっと夕方になって、文献探しに所内の図書館へ。2,3あったうち一番の目当てのものは、うちの図書館には所蔵していないことがわかったので、系列の研究所にファックス依頼を出す。
 昼休み、読みかけの『ダブ(エ)ストン街道』を読みながら先程来の睡魔に負けて、本を抱いたまましばし昼寝・・・。おおっ、貴重な読書時間が!
 最近娘の塾の時間が変わり、月水金の7:30〜9:20となった。週3日、出かける前に食事をさせるため、息せき切って帰らねばならない。娘は6:50に家を出るから、6時までには次男を保育園に迎えに行かないと。のろくさしているのをせかしてすっ飛んで帰り、「早くごはんして」の声を払いのけて台所に向かう。今日は煮豚ができているから、はやいんだよん。

980910(木)
 
購入本:キャサリン・ネヴィル 『8(エイト)』 (上下)  文春文庫

 きのうから久しぶりによい天気だったので、昼休み急遽散歩がてら本屋に走る。最高気温は28度といっていたが、30度は有るんじゃないかという暑さ。でももう空も日差しも、残暑ではなくすっかり秋だと思った。
 『8』は以前ハードカバーが出たとき、図書館で借りて一度読んだ。世界を動かす力を持つチェスのセットを求めて、時代を超えて様々な勢力がぶつかり合うというミステリというかファンタジー。チェスがよくわからないのでいまいち楽しめなかったが、まあそこは割り引いても面白かったなあ。でも長かったぞ!

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ニムの木かげの家
ニム(Nimh) soraminist@nifty.com
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最終更新2001.02.04 16:50:03