私は予言者である 2007.11.18

ISOの雑誌にアイソスというのがある。毎月、ISO規格の動向とか、認証した企業の喜びの声とか、審査機関やコンサルタントの宣伝であふれている。よくもこんな雑誌が存在し、売れるものだと感心する。もっともかくいう私も毎月見て、世の中・・といってもISOの世界であるが・・の動きをウオッチしている。
出張のとき電車や飛行機の中で読む本となると、あまり硬い本は不向きだし、仕事の書類を見るのはご法度である。それでこのようなたわいのない本を読んでいることが多い。わざわざ会社とか自宅で読むのは時間がもったいない。
月刊の機内誌は一度読んでしまえば二度目のフライト以降は読むところがない。
まあ、理由というか言い訳は多々あるが、出張の車中で呼んだ感想である。

以前も書いたが、最近はISO世界の価値観が変わってきたことを感じる。
ほんの少し前は統合マネジメントシステムなんてことをまじめな顔をして論じていた人・記事があったものだ。統合マネジメントシステムという考えを否定するつもりはないが、その論の前提については大いに異論がある。 
まあ、最近はISO業界の人々も少しは世の中の実態を知ってきたというか、常識を持つようになってきたのだろうと喜ぶ。
そして12月号を読んで一段とそんな風潮になってきたことを感じたのである。

具体的にどんなことが書いてあったのか。例を挙げて説明する。
なにしろ、監査の世界では、事象、証拠、根拠がなくては論じてはならないのだ 

今月号にはなかったが、「PDCAとは目的目標を立て実施計画に展開し推進すること」なんて、神話の中の最大級の神話ですね。
エッツ あなたはそうお考えだったですって?
だって規格の序文に「PDCAとはマネジメントシステムのパフォーマンスを継続的に改善することをいう」と書いてある。どう考えても、「環境パフォーマンスを改善すること」に限定していない。
私の書いたものは数ヶ月遅れでアイソスに載るというのが法則のようであるので、そのうち「PDCAの誤解を解く」なんて特集があることは間違いない。なんなら1000円賭けてもよい。

私は予言者であったのだろうか?(預言者ではないよ)
そうではないだろう。こんなことは常識を持つ現場で働いたことのある人なら誰だって思いつくというか考えていることではないだろうか?
今まで、多くに人々はそうは思っていても、ばかだと思われるかもしれないとか、回りの圧力でいえなかったのだろうか?
ISOに関わっている人たちは、裸の王様を見ていた群衆だったのだろうか?

もし、アイソスの編集長がこのけちなウェブサイトをご覧になって、私に投稿をご依頼されたら・・まあ、ありもしないことを考えるのは止めておきましょう。



うそ800の目次にもどる