憲法はうそのはじまり 2008.05.03

5月3日
憲法記念日


本日は憲法記念日の特集第三弾である。
私は法律の条文を読むのも好きだが、本も読む。本といっても弁護士の卵が読むような本は私には難しくて、眠くなってしまうので、初歩の初歩がよい。
最近読んだ本の一節
「日本国憲法は、過去の日本のあり方への反省の結果、『再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し』、『恒久の平和を念願し』国際的協調のもとに安全を確保し、平和な国際社会のうちに名誉ある地位を占めることを目的にかかげた(前文)。そして、9条において徹底的な平和主義を基本原則のひとつとしてかかげたのである。不戦条約(1928)や、いくつかの憲法で侵略戦争を放棄した例はあるが、わが国の憲法のように完全な形で永久平和を基本原理としたものはなく、この点は世界に類例のない宣言である。この規定の趣旨は、『正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求』するところにおかれており、より具体的にはつぎの内容を含んでいる。(以下略)」
(「現代法学入門」有斐閣社ISBN4-641-11256-8)
このウェブサイトでの引用にあたっての基準

前文が何を語ろうとそれは前文のかって、いや前文を書いた人の考えに過ぎない。
しかし、この本が述べているのはこの本の著者(複数)の考えである。

「永久平和を基本原理」とはいったいいかなる意味なのだろうか?
そもそも「永久平和」とはありえるものなのだろうか?
おっと、これは既に現実が答えを出している。中国の領海侵犯、旧ソ連・現在のロシアの軍用機の領空侵犯、韓国の領土侵略、北朝鮮の誘拐など、永久とか未来を考えるまでもなく今時点の日本は平和ではないのだ。
この本を書いた人はこの現実を知っているのか?(ちなみに私が入手したのは第4版第2冊2006年発行である)
この本のこの版が出版されたとき、北朝鮮の拉致は明らかになっていた。例の不審船もあった。北朝鮮の核開発も世界中に知れ渡っていた。
韓国の竹島占拠も、中国の海底ガスの盗掘も尖閣列島へのちょっかいも明明白白であった。
幸い、尖閣列島はいまだ盗まれてはいない。
このように盗人、強盗、殺人犯がうじゃうじゃいる現代の東アジアにおいて、永久平和を語る前に、現時点の安全保障を語るべきではないだろうか?
そして人々の平和を希求する願いに応えることのできない憲法は無力だと判断するべきである。それが判断できない、あるいはそう言えないなら憲法や正義を語ってはいけない。

「国際協調」というのはどのようなものなのか?
左派政党は国連主義というのを唱えているが、国連は明白な軍事同盟であり、集団安全保障である。
軍事同盟と集団安全保障の違いはこの本を読んで知った。本は読むべきである。
そしてうれしいことに日本は国連から敵国という名誉ある地位をいただいている。
最近私のウィットというか皮肉というかダジャレが理解できない方がいらっしゃるので、子供にもわかるように言いかえれば「不名誉な地位」である。国語力の低下には困ったものだ。
アッツ、ダジャレ力の低下でしょうか? 

国連主義を唱える人たちはいったいこの国連に何を期待しようとしているのか?
ちなみに国連を運営するお金は国連加盟国が分担して払うのであるが、なんと日本はアメリカを除く4つの常任理事国を合わせた以上のお金を払っているのだ。
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それで常任理事国でもなく、それどころか敵国とは・・権利も人格もを認められないでただ働かせられるとは、まさに奴隷ではないか 
日本がいくら国際協調を唱えても、相手は振り向いてもくれないようだ。
男女の仲で、いくら片方が好きになっても相手が好きになるいわれはない。こんな簡単な理屈も分からず、国際関係とか国際法を論じないでほしい。

民主党の方々!民主党支持者の皆様、

この事実を良く勉強しましょうね


「過去の日本のあり方への反省」
そもそも日本が戦争への道を歩んだのは、明治憲法のせいなのか?
そこんとこから、もうおかしいのではないか?
憲法を直せば日本の過去の戦争は起きなかったのか? まずそれを論じなければ憲法を変えれば平和になる、憲法を変えたから戦争にならないという証明ができない。

これは重大な論点である。
護憲主義者は憲法を変えると戦争になるという。
現憲法で戦争にならないことを立証しなければ、憲法を変えると戦争になるという理屈は成立しない。
いや、現憲法であっても戦争になり、憲法を変えても戦争になるかも知れず、現憲法であっても戦争は起こらず、憲法を変えても戦争にならないかもしれない。

だが、以上は机上の考えである。
現時点、現憲法において日本の主権が脅かされ安全保障は空前のともしびであるのが事実だ。
前提条件侵略を受けないのか戦争に巻き込まれるのか
現憲法維持
あるいは現状
既に侵略を受けている中国からの侵略戦争に巻き込まれる恐れあり
北朝鮮の核攻撃を受ける可能性大
韓国の侵略を受ける可能性あり
憲法改正
自衛権確保
侵略を止められるか未知数戦争に巻き込まれなくなるか未知数
これを心配のしすぎとか思う方がいれば、無知と断定する。
特定アジアの軍備を知らないならこちらを参照のこと。

よって、論じる価値のあるのは
(1)憲法を変えれば日本の主権が確保できるのか?
 あるいは、憲法を変えても日本の主権は確保できないのか?
(2)憲法を変えれば日本は戦争に巻き込まれないのか?
 憲法を変えても日本は戦争に巻き込まれるのか?
しかない。
どちらにしても、現憲法でよいとか問題ないという考えは起きようがない。
現実を知っているなら、憲法を変えるな(護憲)とか、日本国憲法は平和憲法だという言葉はでてこない。
そう語るのは現実を知らないのか、現実を認めようとしないのか、中国のまわし者であるということだ。

過去の軍部の独裁を悪しざまに語るなら、なぜ軍部が力を持ったのか? なぜ大正デモクラシーが力を失い、国民が軍部に期待を寄せたのかを論じなければ、明治憲法の罪を問うべきではない。
というよりも紙に書いた文章に罪もなければ実施する力もあるはずがない。
同様に紙に書かれた現憲法が何の力も持っているはずがない。
そしてマッカーサーが作った日本国憲法が現在の日本の繁栄をもたらしたのでは決してない。平和主義者の大嫌いなアメリカとの軍事同盟が日本の今を作ったのである。それを知らずに(あるいは無視して)平和憲法を称えたり、在日米軍を批判してはならない。
もちろん、在日米軍があるべきか否か、在日米軍の軍人による犯罪を論じるのを禁止するつもりはなく、そんなことできるわけもない。しかし、ものごとは常に相対的である。
在日米軍がない場合のリスクを比較して論じなければ、私は認めない。


アメリカ軍人の犯罪、強姦事件がときたまニュースになるが、少なくとも法律がありそれに基づいて処罰される。アメリカ軍は正式に謝罪している。
チベット人が自分の土地の所有権いや主権を取り戻そうとして今血を流していること、それに対する中国軍のチベットの虐殺をみれば、中国人民解放軍が日本にやってきたとき、殺人も強姦も強盗も強奪もやり放題で、いっさいの日本人の権利は無視されるだろう。
なにか、反論ありましょうか?

「平和な国際社会」
私の見てみたいものがいくつもある。
空飛ぶ円盤、幽霊、当選した宝くじ、そして平和な国際社会である。
ひとだまは見たことがある。
浜の真砂は 尽きるとも 世に盗人の 種は尽きまじと石川五右衛門は語ったが、現代では浜の真砂は尽きるとも、世界に紛争の種は尽きまじであろう。
国語力(知識)のない方に注釈を入れておく。
これは石川五右衛門の辞世の句(釜茹でされて殺されるとき詠んだ歌)とされているもので、全文は「石川や、浜の真砂は 尽きるとも 世に盗人の 種は尽きまじ」である。
最近は、人を殺して強姦して、神のお告げだとか、生き返るためとか、自分の命惜しさにわけのわからないことを語り精神異常を演じる者がいるが、そのような意気地なしやひきょう者に比べて石川五右衛門は大物である。いや、比べることさえ間違っているのだろう。
私は石川五右衛門や東条英機のように死を迎えることができないことを白状する。

仮にであるが、
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中国は日米空軍や空自と同等の戦闘機をたくさん保有してます。なにせ日本からの経済援助が全部軍事費になっているようですから
アメリカ軍が日本から去ったとすれば、その翌日には中国軍機が沖縄領空を侵犯し、1年後には軍事顧問団が日本に進駐し、5年後にはチベットの虐殺が東アジアで再現されるだろう。
そのときには私は生きていたくない。

もし22世紀に日本が存続しているなら、平和憲法という麻薬によっていかに日本が堕落し破滅していったかを論じているだろう。
しかしながら、22世紀においては東アジアに中国という国と中国人しかおらず、日本人も朝鮮人も民族浄化によって地上から払拭されている可能性が高い。
あるいは、地球環境の悪化によって、中国は砂漠に埋まり、脱出した中国人がユーラシア大陸の東端にある湾曲した列島を占拠しているかもしれない。
現時点、砂漠は北京まで70キロまで迫り、毎年3キロの速さで近づきつつあるという。次回の北京オリンピックはあり得ないだろう。だって砂漠の中ではマラソンも短距離競技もできるはずがない。
だから中国は今回のオリンピックに全力を傾けているのだろう。

当たり前のことだが、そのときは日本列島という言葉も、日本海という言葉も残っているはずがない。いや、日本語さえ消滅しているだろう。明治の人たちが命をかけて守ろうとした日本はその2世紀後に日本人そのものの責任で崩壊するだろう。
いずれにしても、21世紀中に日本は滅び、そのとき最後の日本人は、平和憲法を背徳憲法とののしり息を引き取るのだろうか?
お断りしておく、この本がおかしいということでもない。日本国憲法について書かれている本の99%は9条を評価し、9条によって平和がもたらされると語っている。
それこそが憲法はうそのはじまりなのである。


本日のまとめ
この世で一番不思議で恐ろしいのは9条の怪
似たような言葉で九条の会というのがありますが、このウェブはそれとは無関係です。

本日のことわざ
嘘つきは泥棒のはじまり、
憲法は嘘つきのはじまり



naokoyan様からお便りを頂きました(2012.2.25)
憲法としては無効
日本国憲法は憲法としては無効です。現在の日本の法体系は簡略化すると 帝国憲法(根本規範)>講和条約としての日本国憲法>帝国憲法(技術的規範)>一般法です。

GHQとの合意(いやむしろ押し付けられた)の産物が一国の憲法であるはずはありません。それは憲法(国家単独行為)でなく、条約(双方行為)です。

頭の中の認識を変えましょう。
http://kokutaigoji.com/reports/ref/ref_mukofaq.html
naokoyan様からお便りありがとうございます。
おっしゃるとおり日本国憲法は占領軍に押し付けられたものであることには同意です。
しかし、現実の日本の立法も、行政も、司法もこのマッカーサー憲法で動いていることも事実です。
だから憲法改正しようという発想には私も大賛成ですが、単純に無効といっても誰も相手にしませんわ
そして人を動かそうとするならば、相手が納得するように話を持っていかなければなりません。だめだダメダとか、無効だといっても、そりゃ無茶というものです。

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