オーガスチン
世界で最初にギター用ナイロン弦を作ったメーカー。
クラシカルギター弦としてはその音色 はまさにスタンダードで艶があっていいのだが、製品の質が不安定で1〜3弦 の高音弦 で音程 が悪い弦 (太さが均一でない弦 )に出会うことがある。また楽器 との相性もかなりある弦 だと思っている。
オーガスチン の基本セットは、テンション の違いでパッケージが色分けされており、テンション の弱い方から、黒<赤<青となっている。ただ、オーガスチン黒の1弦 はあまりに細いし、オーガスチン青の6弦 は太すぎるような気がする。
扇形力木
扇状力木 のこと。
扇状力木
クラシカルギター のブレイシング で、ブリッジ から下側にかけて扇形に力木 が張られているもの。
ファンブレイシング 。クラシカルギター では一般的に使用されているブレイシング である。トーレス や初期のラミレスは8本の扇形力木 が使用されていたようである。現在のものは奇数本(5本や7本)のような気がする。
オーグメントコード
AUGMENTED CHORD
根音 + 長3度 + 長3度の音程 で積み重ねられた三和音 のこと。同義語として増三和音 がある。
オーグメントトライアド
AUGMENTED TRIAD
根音 + 長3度 + 長3度の音程 で積み重ねられた三和音 のこと。同義語として増三和音 がある。トライアド の項を参照されたし
⇑⇑
押弦
(右利きの場合)左手で弦 を押さえること。タッチ 。この漢字はおうげんと読んでよいであろう。
⇑⇑
オートチューナー
自動的に音名 を判別して調律 が可能なチューニングメーター のこと
オートチューナー に慣れてしまって、久々にオートじゃないモノを使い「いつまでも音が合わないなぁ」と思ってあやうく1弦 を切りかけたことがある。
⇑⇑
オーバーザレインボー
Over The Rainbow
ジュディ・ガーランド主演で有名な舞台「オズの魔法使い」の主題歌。1939年なのでかなり古いですが、わたしには映画の方が懐かしい。クラシカルギター向けの編曲としては武満徹のモノが有名。あと、タック・アンドレス のソロアルバムにもオリジナルアレンジのオーバー・ザ〜がはいっている。
⇑⇑
オーバルホール
OVAL HOLE
楕円のサウンドホール のこと。デュポンやマカフェリのようにギター を立てたときに縦型の楕円になるものや、ヤマハやタカミネのように横型の楕円になるものもある。クラシカルギター でもワイスガーバーのように横型のオーバルホール のものがごくまれにある(ブフシュタウナーでもオーバルホール のクラシカルギター があるが、あれはワイスガーバーモデルと言われている)。
⇑⇑
オープンヴォイジング
OPEN VOICING
テンション を含んだ四和音 (あるいはそれ以上の和音 )の構成音が1オクターブを超えているもの。ギター ではクローズドヴォイジング のコード を弾く事は困難なのでオープンヴォイジング で使われることが多いうえに転回形 で弾くことが多い。ギター でいうオープンコード とは別物。
⇑⇑
オープンコード
これは開放弦 を含んだコードフォーム のことであり、オープンヴォイジング とは無関係。つまり、和声 というよりもコードフォーム の名称である。コンテンポラリーなジャズギター弾きの場合、オープンコード はまず弾かない。(わざわざ避けてとおることが多い)
⇑⇑
オープンチューニング
変則チューニング のうち、何も押さえないでジャラ〜ンと鳴らしてもコード として聴こえるチューニング のこと。オープンDとか、オープンGとか、DADGADとか...それこそたくさんある。
レギュラーチューニング だって言ってみれば、Em7add11あるいはG69のオープンチューニング と言えないこともない。
⇑⇑
オープンバック
OPEN BACK PEG
オープンバックペグのこと=ペグ のギア部分がむき出しになっている(カバーされていない)ペグ のこと。
⇑⇑
オール単板
表板 、側板 、裏板 のすべてに単板 を使用したギター のこと。近頃ではごく一部の楽器屋の広告でしかこの用語 は見かけなくなった。
⇑⇑
オールドギター
OLD GUITAR
単に古いギター のこと。ただ、販売コメントとしては、単に古いものではなく、特に特に品質や音質が良いものを指す名称らしいのですが、あくまで状態や品質を判断しているのは販売側の主観であると認識した方が良さそうです。
⇑⇑
オールドグロウ
オールドグロウス の項を参照されたし
⇑⇑
オールドグロウス
Old Growth
簡単にいうと相当樹齢の長い木のこととして使われていることも多いようですが、どうやら植林ではなく自生した古木のことのようです。特徴としては木目 が密で堅いらしい。
⇑⇑
オクターブハーモニクス
開放弦 のハーモニクス ではなく、左手で弦 を押さえた位置に対して行うハーモニクス奏法 のこと。押さえた位置+5フレット、+7フレット、+12フレットあたりが音が出やすいし、音程 も確かである。
近年はあまりこの用語 は使用されず、タッチハーモニクス または人工ハーモニクス と呼ぶようである。
⇑⇑
オクテット
OCTET
8重奏 のこと
⇑⇑
教え魔
他人の運営する掲示板や質問サイトなどに出没する人たちのこと。例として
「親戚の家で古いギター を見つけました。これって今の価値でいうとどれくらいですか?」
「ヤフオク でXXXXをゲットしました。これに合う弦 を教えてください。」
「この予算でおすすめってどれですか?」
こんな質問にごていねいにコメントをつけてくれる人たちのこと。
あるいは親切で教えているわけじゃなく、物知り顔を自慢したい、もしくは自己満足だけで、そもそもとても薄っぺらい知識しかないので自分の範疇だけで答えておきながら、それが世論であるかのようにのたまう連中のこと。
あるいは「教えて君」製造機のこと。
⇑⇑
オバンコール
主にアフリカで産するマメ科の広葉樹。チョコレート色に近い心材 で黒色の縞が出る。ギター では側板 や裏板 に使用されることがある。ブビンガ も同種の樹である。
⇑⇑
オブリガート
obbligato(伊)
メロディなどの主たる声部に対する助奏的あるいは協奏的な声部のこと。ポルトガル語でありがとうの意味である。
⇑⇑
オムニバス
OMNIBUS
複数のプレイヤーの演奏 を集めたアルバムで基本的に未発の音源のものを集めたアルバム。オムニバス というのは一度にいろいろなヒトが聴けていいと思うこともあるのだが、何故かほとんどが既発音源ばかりでそれもここ数ヶ月に出たばかりなんてことになるとこれって販促品じゃないの?と思わせるようなものも少なくない。
⇑⇑
表板
胴部表面の板。
ギター を普通に構えたとき、正面を向く側の板のこと。主にサウンドホール が開いている板のことでもある。読みは「おもていた」。「ひょうばん」では駄洒落になってしまう。トップ
⇑⇑
表甲
表板 のこと。近頃はあまり見かけない呼び名の一つ。読みは「おもてこう」または「ひょうこう」
⇑⇑
表甲板
これも表板 のこと。近頃はあまり見かけない呼び名の一つ。読みは「おもてこういた」。甲板(こういた)そのものに天板あるいは上板という意味を含んでいる。
⇑⇑
表力木
表板 に接着されている力木 のこと。目的としては、やはり補強と思われます。あと、効率的な振動の拡散や伝播のためにつけられているものもあると思います。
⇑⇑
オリーブオイル
オリーブが原料の油のこと
爪 の割れや欠け、はがれといった状況は爪 の乾燥に起因することが多いらしく、それにはオリーブオイル が効果的とのこと。とくに温めたオリーブオイル にしばらく爪 を浸して、それから爪 や甘皮 のあたりをマッサージするとしっとり、つややかな爪 になるとのこと。そういえばオリーブオイル が配合されたハンドローションとか売ってるもんなぁ〜。
⇑⇑
オリジナル楽器
その曲が作られたときに使われていた楽器 のこと。ピリオド楽器 も同義語だが、オリジナル楽器 というと復元楽器を含まないことが多い。
⇑⇑
オリジナルスコア
作曲者の書いたスコア のこと。現代音楽やポピュラーではオリジナルスコア がそのまま出版されることが多いが、古典ではいくつかの声部が除かれて見やすくされたスコア を出版することが多かった。
⇑⇑
オリジナルチューニング
自分で考えた変則チューニング をこのように呼ぶ(らしい)。発想やイメージが広がるらしいが、必然性が見当たらないものも中には見られる。無論個人の問題なのであまりどうこう言わないようにする。
⇑⇑
オルタードコード
ALTERED CHORD
オルタードテンション を含んだコード のこと。オルタードテンション は、度数の前に+(半音 あげられた)や−(半音下げられた)をつけて表される。変化和音
⇑⇑
オルタードスケール
ALTERED SCALE
すべてのテンションノート を含むスケール のこと
(key=C)
C D♭ E♭ F♭ G♭ A♭ B♭ C
スーパーロクリアンスケール やリディアンセブンススケール 、メロディックマイナースケール (上行)の別モードということができる。
⇑⇑
オルタードテンション
ALTERED TENSION
変化(半音上下)させられたコードトーン やテンションノート のこと。オルタードテンション は、度数の前に+(半音 あげられた)や−(半音下げられた)をつけて表される。人によっては、−系のみ(フラット された音のみ)をオルタードテンション という場合もある。
⇑⇑
オルタードドミナントセブンススケール
オルタードスケール が長3度(正確には減4度だが)と短7度の音程 を持つため、ドミナントセブンス に対して使用できる。そのためこのように呼ぶことがある。
(key=C)
C D♭ E♭ F♭ G♭ A♭ B♭ C
⇑⇑
オルタードドリアンスケール
第2音がナチュラル (シャープ した)ロクリアンスケール 。
(key=C)
C D E♭ F G♭ A♭ B♭ C
セカンドロクリアンスケール ということもある
⇑⇑
オルタードノート
ALTERED NOTE
オルタードコード のコードトーン のうち、変化(半音上下)させられたコードトーン やテンションノート のこと。
⇑⇑
オルタネイト命
【造語 】
ハンマリングオン やプリングオフ 、スラー もほとんど使わないで常にフルピッキング & そしてピッキング はどんなに弦 をジャンプしようともオルタネイトピッキング を崩さない & それでゴリゴリの速弾きをめざすことを「オルタネイト命 」と言っていた頃があった。
⇑⇑
オルタネイトピッキング
ALTERNATE PICKING
フラットピッキング の弾き方のひとつ。つねにアップ&ダウンで弾く。弦 の移動があってもつねにアップ&ダウンを崩さない。そのため、手首の返しが重要になってくる。かつてエレガントジプシーやカジノの頃のアル・ディメオラ が大好きだったため、来る日も来る日もオルタネイトピッキング を練習 したものです。
⇑⇑
オルタネイトベース
フィンガーピッキングスタイルで、親指でベース音を弾くときに「ルート と4弦 」を交互に弾く奏法 のこと。
チェット・アトキンスが低音弦 をミュート しながらオルタネイトベース で弾くスタイルを確立したように思う。
⇑⇑
音階
単純にいうと音楽 に使用される音を順番に並べたもの。スケール 。現代の音楽 においては、音階 は主に主音 から1オクターブ上の主音 までの音の並びとして表現される。
⇑⇑
音塊
隣り合うコード の構成音の間隔が3度に満たないようなコード 。五線譜 にするときれいに重ならずに固まりのようになる。ピアノだと拳で叩くと弾けることもあるが、4音以上の音塊 をギター で弾くことは構造上かなり困難である(ピアノとは逆にかなりのワイドストレッチ が要求されることになる)。
クラスター
⇑⇑
音階音
スケール (音階 )を構成する各音のこと。スケールノート 。全音階 は音階音 が7つの音階 であり、半音階 は音階音 が12つの音階 である。
⇑⇑
音楽
音を素材として、一定の決まりに基づく組み合わせによって成立する芸術のこと。日本では古くは「楽」という字で記されていたようである。
はしがきにも書きましたが、音楽 は「音を楽しむもの」ではありませんが、音楽 は楽しいものです。だから、音楽 をやることが目的だったら、練習 だって努力だってやっぱり楽しいはずなんです。別な目的があって音楽 をやるのだとしたら、そりゃ練習 は楽しくないから、手抜きしたいでしょう。
⇑⇑
音高
音の高さ(周波数 )のこと。ピッチ 。
基音の周波数 のような絶対的な基準に基づいた音高 を、絶対音高と呼ぶことがある。元々、1つの音の高さは音高 で表現され、2つの音の間隔を音程 というのだが、近頃は音の高さのことも音程 という人がいて…、ま、別にいいんですけどね。
⇑⇑
オンコード
ON CHORD
G7onBのようにXXonYと記述されるコード のことをオンコード という。
XX onY の意味は、
となっています。
G7/Bと記述されても同じ意味になることから分数コード ということもある。
⇑⇑
音叉
ギター のチューニング に使用する基準音A=440Hz を出すもの。音叉 の発する音は純音 /ピュアトーン である。440Hz以外のものももちろんある。(傷がついて音高 が変わったわけではなく)。チューニングフォーク
⇑⇑
音程
2つの音の隔たり(音高差)のこと。インターバル 。音程 をあらわす単位には、度 /ディグリー を使用する。
1度 : 完全1度、または同度
2度 : 2つの音の間に半音 が1つの時、短2度。半音 が2つの時、長2度。
3度 : 2つの音の間に半音 が3つの時、短3度。半音 が4つの時、長3度。
4度 : 2つの音の間に半音 が5つの時、完全4度。
5度 : 2つの音の間に半音 が7つの時、完全5度。
6度 : 2つの音の間に半音 が8つの時、短6度。半音 が9つの時、長6度。
7度 : 2つの音の間に半音 が10個の時、短7度。半音 が11個の時、長7度。
8度 : 2つの音の間に半音 が12個の時、完全8度。完全8度は1オクターブである。
9度以上 : 9度の場合、1オクターブと2度というように、nオクターブ+2〜7度として表現することが多い。
なお、オクターブ以下の音程 を単音程 、オクターブを超える音程 を複音程 と呼ぶこともある。
音程 は、2つの音の響く性質により以下のように分けられる。
(補足) 完全1度、完全8度だけを絶対協和音程 とすることもあります
音程 には
があるが、それ以外に
というものもある。
⇑⇑
音名
英語で書く音名C、D、E、Fをそのままド、レ、ミ、ファ、と考えるのが固定ド 。だからCのメジャートライアド はド、ミ、ソだが、Dのメジャートライアド はレ、ファ#、ラと呼ぶことになる。これが移動ド だとキーDのド、ミ、ソというわけだ。このような楽譜上の音の高さに対して、絶対的な音の高さを示すものとして与えられた名前を音名 という。音名 はクラシックではドイツ式(C D E F G A H)、ポピュラーではアメリカ式(C D E F G A B)、日本の主に学校教育では日本式(ハ ニ ホ ヘ ト イ ロ)が使用される。
関連語 : 階名
⇑⇑
音律
音階 を構成する各音の音高 の絶対的なピッチ や音程 を決定する仕組みのこと、あるいはそれを数理的に規定したもののこと。
⇑⇑