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第5回
   

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フジロック2001レポート

 ■7月27日(金)  1日目

朝4時起床。外はまだ暗い。5時出発。電車を乗り継いで東京駅へ。

渓流。気持ちいい。6時過ぎ、東京駅発車の上越新幹線に乗り込む。これはフジロック専用パックツアーなので、まわりの乗客もみなフジロック客風の人ばかり。少し気分が盛り上がってくる。列車の中では、コンビニで買っておいたパンを食ってからしばし睡眠。正味3時間しか寝てなかったのでとても眠い。眠っているうちに、約1時間半後の午前7時半、越後湯沢駅着。意外と近いものだ。着いて早速、駅構内にあった越後そばを食う。今日2度目の朝ごはん。けっこううまい。帰りにも食おうと心に決める。

駅前に出て、シャトルバスの乗り場に並ぶ。割とすぐ乗れた。そこから苗場まで約40分。湯沢駅ではそうでもなかったが、苗場はさすがに高原だ。空気が冷たく涼しい。かなり気持ちいい。天気もまぁまぁ良い。とりあえず、バスを降りて、横目に巨大な苗プリと緑の山々を眺めつつ歩くこと30分、入場ゲート到着。すでにゲート前では行列ができている。などと思ってたら、前方に、全裸で、靴だけ履いて一人で並んでいる男の人を発見。ホントにまさにフルチン。おしりしか見えなかったけど。近くにいたMTV取材班もびっくり。しっかり撮影していたようだ。でもこれは放映されることはないだろう。一体あの人はどこから全裸でやってきたのだろうか?謎である。いろんな人がいるものだ。

なごむイトオ氏そしてリストバンドを受け取り、会場の中へ。まだ朝9時前だったが、すでに前夜祭から来ている人たちやなんかでけっこう人は入っている。適当な場所を確保、レジャーシートを敷いて11時のスタートを待つ。テントなどは何も持ってこなかったので、風は冷たいが日差しがかなり強く肌がジリジリする。歳も歳なので、シミになるのを恐れ日焼け止めを早速塗ってみる。でも暑いのには変わりないが。周りのテントの人たちがうらやましい。地面はけっこう草が生えていて、大きなハチみたいなのとかバッタとかが沢山飛んでいる。昨日まで単なる静かな高原だったのに、いきなりのこの人の波には驚いているのかもしれない。その証拠に、2日目にはどこへ行ったのか、全然いなくなってしまった。ハチにはちょっとビビリだが、無視してたら攻撃はしてこない様子。

しばらく寝てたりするうちに、ステージにはスマッシュ社長が出てきてご挨拶。そしてジョーイ・ラモーン追悼の儀式が始まる。それを横目で眺めつつ、お昼も近くなって来たので、屋台コーナーへ移動。パエリアを食う。結構いろんな食べ物がある。焼きそば、たこ焼き、フランクフルトのようなジャパニーズ・メニューはほとんどなくて、タイラーメン、タイカレー、インドカレー、パキスタンカレーにヨーロッパはパエリア、フィッシュ&チップス他世界のメニューがいろいろ。雑貨屋さんなども含め、エスニック系が多い。ビールはハイネケンがメインだ。結局タイラーメンがいちばんおいしく、これは何度も食べた。ただ、夜になると、同じ500円でもみるみる具が減っていくのがわかって少し残念。食材が足りなくなってくるのはわかるけど…。

グリーンステージとホワイトステージ間の通路。お昼すぎまではそんなこんなでほとんどバンド見てなかった。でその後、グリーンステージとホワイトステージの間にある渓流で和む。魚は泳いでいないようだが、すごく気持ちがいい。水に手を入れてみると、耐えられないくらい冷たい。足なども入れてみたりして。そうこうするうち、そろそろまじめにライヴみなきゃと思い、くるりを見るため、一番奥のフィールドオブヘヴンまで移動。これが結構遠い。途中ホワイトステージでラッパ我リヤがやっていたが、あんまり興味はなくサッと通過。くるりは大人気で、わりと狭い場内は大混雑。入場制限もかけられた様子。くるりは相変わらず良いバンドだった。途中の長い長いインスト曲にはさすがに疲れて座り込んでしまったが。それにしても「ばらの花」の人気っぷりはすごかった。そんなに盛り上がるタイプの曲ではないと思うけど、もう彼らの代表曲のひとつであるようだ。しかし、ちょっと座り込んだ隙に一瞬だけウトウトしてしまい、その間に腕はすっかり日焼け。すごい強力な日差しに驚く。

くるりのメンメンくるりが終わって、グリーンステージの自分の陣地に戻る。エイジアン・ダブ・ファウンデーションらしき演奏が始まっていたが、自分のシートでうつらうつらしながら聴く。その後、トラヴィス。これはわりと興味はあったが、体力のないぼくはすっかり気だるい感じになっていたので、まぁいい感じだったのだけどそこそこに聴いていた。

夜7時、いよいよマニック・ストリート・プリーチャーズが始まる。この日、はじめて前のほうで観た。見た目は小太りのオヤジさんという雰囲気だが、ヴォーカルはすごく上手い。そしてパワーがある。曲もかっこ良い。ベースの人は女装趣味があるようで、ワンピースにハイソックスのような格好。ドラムはふつうの人だったが、見た目的には不思議な感じの3人だった。黙々と演奏しつつも、終わったらいきなり楽器を壊しはじめたのが、なんだか取って付けたようなパフォーマンスで、オイオイという感じではあった。ライヴそのものはかなり良かったと思う。

マニックスの3人。この写真じゃよく見えないけど、見た目はばらばら。そして1時間空いて、トリはオアシス。始まる前から異様な熱気。前のほうには人、人、人の山。すごく期待されているという感じが伝わってくる。実際演奏が始まるとかなりの盛り上がり。僕ははじめてオアシス見たが、なかなかよかったと思う。「リヴ・フォーエヴァー」や「アイ・アム・ザ・ウォルラス」はやってくれて満足だけど、「ホワットエヴァー」や「サム・マイト・セイ」のような僕の好きな曲はやらなかったし、選曲的にはちょっと物足りない。でも見れただけでも満足という感じはする。あと、元ライドの主要人物だったアンディ・ベルがかなり地味な扱いで、ライド好きだったぼくにはちょっと悲しい。脇役に徹している。全体的なことを言うと、立派にトリをつとめたなといったところ。今後に不安もあるけど、やはりイギリスのロックを代表するバンドのひとつには変わりなく、がんばってほしいところ。

オアシスのみなさん。大盛り上がり。そんなわけで、オアシスが終わり一日目のライヴはすべて終了。みんな一斉に入場ゲートへ向かう。すごい人の波だ。僕は苗場ではなく、湯沢駅前の宿を取っていたので、シャトルバスで、戻らなければいけない。ライヴ終わったのは夜11時。それからシャトルバスに乗れたのが深夜1時少し前。そこから40分かかって結局、宿に着いたのは1時半を過ぎていた。宿はすっかり寝静まっている。フロントにも人影はなく、部屋のかぎと自分宛のメモだけが置かれていて、それを勝手にもらって部屋に入る。部屋もなかなかきれいで快適だ。とにかく疲れていたのでホッとする。早速浴衣に着替え、1階にある温泉に入る。そこも誰もいなくて、湯船で思わず泳いでみたりする。きもちいい。でももう2時半を過ぎていたので、そこそこに切り上げ部屋に戻る。テレビ少しつけてみたりもしたけど、また明日早いし、最初のナンバーガールを見たかったので、3時頃には就寝。

 ■7月28日(土)  2日目

授乳所。見かけなかったけど、赤ちゃん連れ向け。8時過ぎ起床。今日は昨日よりも天気は良さそ気な気配。宿の食堂で朝食を食べる。ご飯、味噌汁、鮭、のり…。こんな普通の日本の朝食を食べたのも久しぶり。なかなかおいしい。隣の席にもフジロック客らしき人。ただ、やはりここは会場から離れた湯沢駅前のホテルなので、お客さんはほんの数人しかいない。ほとんどは苗場の会場内でキャンプまたは苗場の会場そばのペンション等に泊まっている様子。

部屋に戻り、しばしテレビニュース等見たりして和んでからすぐ出発の準備。昨日は大きめのリュックを持って歩いたが、今日は荷物はほとんど宿へ置いておく。持っていったのは、多少の薬とカッパの入ったポーチのみとわりと身軽。

10時前に宿を出、湯沢駅前のシャトルバス乗り場へ。土曜なので今日から参加するお客さんもいっぱいいて、バス乗り場は昨日よりも混雑している。会場に着いたのは、11時ちょい過ぎ、すでにナンバーガールの演奏が始まっていて、横目で見つつ、今日の陣地取り。遅くなったせいか、あまり空きがなかったが、昨日と似た場所にわずかな隙間を見つけ、レジャーシートを広げる。シートに石を置き、そのままナンバーガール見るため、前へ移動。

ナンバーガールさん。朝から全開。ナンバーガールは良かった。乾杯三唱など、新橋のサラリーマンチックなパフォーマンス(Vo氏)もあったりする。演奏はかっこよかったと思うが、野外で、しかも朝11時からってのもなんともなぁ。あと、さすがに昨日からいろんなバンドいっぱい聞いて耳が肥えて(慣れて)しまっているので、あまり凄みを感じなくなっているというのもある。やはりこういうダーク&ノイズ系のバンドはライヴハウスでみるべきかなという感じもする。

終わってしばし自分のシートに戻り休憩。少しのつもりが、グリーンステージのJuno Reactorの音を聴きながら眠ってしまう。Juno Reactorは眠りながら聴いたので「なんだかテクノだなぁ」という素朴でちょっと間抜けな感想しか出てこない。ホットハウスフラワーズのときはピザとか食いに行ってたが、結局起きたのは3時をかなり過ぎた頃。すっかり寝込んでしまった。何しに来たんだろうかとも一瞬思ったが、今日はニールとモグワイだけ観みたび渓流。気持ちよかったもので…。れれば満足なので特に問題はない。自分のスタイルで楽しめるのがフジロックの良さだ。途中、ひこうきぐものドラム担当フルカワくんから携帯に留守電が入っていたが、こちらからは全くつながらず。電波は強いのに回線が細いらしく、何度かけても「大変混雑しています」のメッセージ。だめじゃんジェイフォン。やはりドコモなどが強いらしい…。無念。

それにしても、昨日にも増して会場内の砂ぼこりがひどい。通路はもうもうに舞い上がってるので、口にタオルをあてて歩いている人も多い。水撒きとかやってくれればいいのにな。でも、トイレの水もだんだん出なくなってきてるし、水の貴重さがわかるってもの。水が出ないのってつらいものだ。

途中、ひこうきぐもの掲示板に去年くらいまでよく書いてくれていた、ゴッドねえさんに偶然会う。この春から仕事の都合などで、中国は上海にお住まいのゴッドねえさんだが、このフジロックを観る為にわざわざ来日。ほとんど出演者並だ。ぼくより年上であるにもかかわらず、行動力は何倍も上。ぼくがシートで寝ているような間に、精力的に動き回っていた様子。一体どこにあんなパワーが潜んでいるのだろうか。ぼくが体力がないだけかもしれないが。ちなみにゴッドねえさんには、過去に99年のフジロック日記を、無理言って書いて頂いたことがある。感謝。(今も上のメニューから見れます)

となりのテントにとまっていたトンボくん。風情。パティ・スミスが始まって少し聴いていたが、しばらくして渓流へ涼みに行く。隣のホワイトステージからは電撃ネットワークらしき音(声)が聞こえていたが、そのままグリーンへ戻ってステレオフォニックス。特に好きなバンドってわけではなかったし、曲もあんまり知らなかったけど、なかなか良かったかな。でも、あの石原軍団風のサングラスはなぁ…。

で、ステレオフォニックスも途中だったけど、モグワイを見るためにホワイトステージへ移動。すでに始まっていた。なんというか、ノイズの壁。ウォール・オブ・ノイズ。ヴォーカルがほとんどないのはわかっていたけど、とにかくノイズ。高音引っかき系ノイズもありで恍惚ドンヨリ状態。なんだか凄い。曲はいいけど、あれをずっと聴いてるのも限界あるなぁと思う。お客さんはかなりいたけど、さすがに途中で出て行く人も多く、前が次々空いていくので、ぼくはその隙間をじりじりと前に詰めていった。今度、一度単独でライヴハウスで観てみたいと思う。

よく見ると足元にバッタも。踏まないように…。モグワイが終わって、食事。そしてとなりのレッドマーキーでエコー&ザ・バニーメンを観る。80年代だなぁと思う。こんなナヨナヨしたニューウェイヴ系のバンド、いまどき滅多にいない。野外とはいえ屋根ありのレッドマーキー、しかも夜で正解。青空は似合わない。でも、いいライヴだった。ぼくはあまり詳しくないが、知ってる曲もちらほらやっている。いいバンドだ。長く続けてほしいと思う。

もう夜も9時を過ぎ、そろそろニール・ヤングが始まるころなので、グリーンステージへ移動。昨日のトリ、オアシスのほうがお客さん多かった気もするが、まぁいいか。しばらくするとテンガロンハットのヤング氏登場。おぉ、本物じゃないか。しかも始まった曲はなんといきなり「Don't Cry No Tears」。感動の嵐。そう、ティーンエイジ・ファンクラブもカヴァーしたあの大名曲。その後も、「ヘイヘイマイマイ」「ロッキン・イン・ザ・フリー・ワールド」など有名曲の連発で大サービス。さすがに10分以上のギターソロのところなんかは長すぎるなぁ…とも思うが。やりほうだいといった感じだが、すべて終わったのは深夜12時。約2時間半の大熱演。すごい。

生い茂った緑。シートの頭上。まぶしい。途中、すぐ横にナンバーガールの向井氏を発見。朝のステージのときそのままのへんちくりんな模様の服とテンガロンハット(むぎわら帽??)で、ひとり見ていた。隣の女の人に握手されたりもしていたが。去年リキッドルームでも見かけた(フレイミング・リップスのとき)が、とても普通の人だ。ひこうきぐものオビキくんにも少し雰囲気が似ていると思う。

ホワイトステージのトリ、ニューオーダーも少し観たいと思ってたのに、ニール・ヤングが長かったもんだから、結局観れなかった。まぁいいけれど。と、もう宿に帰らなければいけない。昨日はバス乗り場ですごく並んだが、今日はそうでもないらしい。ニール氏が何度もアンコールするものだから、途中で帰ってしまった人もいるようで、わりとお客さんが分散されたようだ。まぁ1日目よりは、お客さんはもともと各ステージに分散していたかもしれない。それほど昨日のトリ、オアシスのお客さんの数は凄かったのかも。帰りはバス乗り場までまた歩いて約30分。苗場を去る。山の斜面にたくさんのテント。テントの人は帰りが近くていいなと思う。まだフジロックは3日目が残っているが、ぼくのフジロックは今日で終わり。ほんとあっと言う間だった。

ヤングさん。生きる伝説、壮絶。そして絶好調。深夜1時半頃宿に到着。ここの宿、今日は昨日よりフジロック客も増えた様子。電気も消された薄暗いフロントに、4〜5人分の部屋のカギが、手書きのメモを添えられて無防備に置かれている。防犯上いいのかなと思いながらも、こういうことができるのんびりした感覚は地方ならではということか。なんだか素敵。誰もいない温泉に入り、それからすぐ眠る。さすがにもうグッタリ。熟睡。フジロックありがとう。すごく疲れたけど…、やっぱり楽しかった。お金もかかったけど、ホント行ってよかったと思う。



 ■7月29日(日)  帰宅

8時半頃起床。宿の食堂で朝ご飯。今日はご飯2杯食う。10時前にチェックアウト。歩いて3分の越後湯沢駅へ。帰りの新幹線は、ちょっと遅めのを取ってあったのでまだ時間がけっこうある。しばらく駅構内のベンチに座ってたら、オビキくんに声をかけられる。会場では会えなかったけど。元・小金井のニール・ヤングは、わりと邦楽中心で観ていたようだ。でももちろんメインはニール・ヤング。結構焼けていたようで、いろいろ楽しんでいたようだ。結局、フルカワくんには会えずじまい。ゴッドねえさんには会ったが、他に知り合いで来ている人は誰も知らなかった。まぁあんまり友達いないのもあるけど、誰か来てたのかな…。

オビキくんと分かれて、駅構内の立ち食いそばを食う。昨日来たときにも食べたヤツ。それから、お土産売り場をしばらく覗いた。午後1時半、ぼくは新幹線に乗り込んだ…。

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