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さあ、新しい目標にむかって!!
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(2008.10.09) |
待望! 新しいスターの登場!
今シーズンの駅伝は北京オリンピックも終わり、さしあたっては来年2009年のベルリン世界陸上をみすえての大会になる。日本の長距離・マラソンは男女ともに北京オリンピックでみるも無惨な大敗を喫しただけに、突破口を模索するシーズンになりそうである。
されど、時評子としては、完膚までのあの惨敗のショックからたちなおることができないいる。早くも今シーズンの駅伝がスタートするというのに、時評子としては、いまひとつモーティベーションが高まってこない。困ったものである。
実業団は男女ともに新旧交代のタイミングにあり、いまひとつ戦力地図がよみにくいところがある。戦力分析については現段階ではひとまず措くことにする。
楽しみといえばベルリン世界陸上をみすえて、新しいスターをみつけだすことだ。なんとか男女ともに勢いのある選手に登場してもらいたいものだ。
今年も激戦必至で観る駅伝として、ひときわ興味をそそられそうなのはやはり学生駅伝であろう。箱根を頂点にして、出雲、全日本……と、プロセスを踏んでゆくところも興味津々である。
85回目をむかえる箱根は、記念大会として、出場枠が3校ふえて23校となる。すでにしてシード権をもっている9校にくわえて、予選会から13校を選出、関東学連チームを加えて総計23校である。
予選会ではまず上位10人の合計タイムによって10校を選出、残る3校は関東インカレポイントをくわえた上位校をえらぶかたちになる。出場校がふえたので今回にかんしていえば、関東インカレポイントというワケのわからないアドバンテージに泣くチームが比較的なくなりそうである。
激戦必至の学生駅伝! 主力を形成するのは8チームか!
今シーズンの箱根の覇者はいったいどこになるのか? 各大学の戦略がみえない現在、予想するのはきわめて困難だが、ただひとつだけいえることがある。それは何か? きっちりとプロセスをクリアしてきたチームのみが箱根を制する。そのように断言してもいいだろう。
つまり……。出雲、全日本ときっちりとステップをふんで調子をあげてきたチームのみが箱根を制して頂点に立つ。現実にこれまでの箱根の覇者は出雲、全日本の出場校のなかから出ている。どれかひとつを欠いていたり、あるいは予選会あがりからは、いきなり頂点にのぼりつめた例はほとんどないのである。(例外は72回大会で棄権した神奈川大学が73回大会を制したケースのみ)
ならば、今回も候補はそこそこしぼられてくる。そこで今年の3大学生駅伝の出場校をながめておこう。
☆箱根駅伝シード校(9校)
駒澤大学、早稲田大学、中央学院大学、亜細亜大学、山梨学院大学、中央大学、帝京大学、日本大学、東洋大学、
☆全日本大学駅伝(12校)
駒澤大学、日本体育大学、中央大学、東海大学、早稲田大学、山梨学院大学、中央学院大学、明治大学、東洋大学、帝京大学、東京農業大学、日本大学
☆出雲全日本選抜駅伝(10校)
東海大学、日本大学、駒澤大学、早稲田大学、中央学院大学、亜細亜大学、山梨学院大学、中央大学、帝京大学、東洋大学
ざっとみわたして3大会ともに出場権があるのは次の8校である。駒澤大学、早稲田大学、中央学院大学、山梨学院大学、中央大学、帝京大学、日本大学、東洋大学。
箱根の覇者はこの8校のなかから出るとみて、ほぼまちがいないだろう。
ほかには出雲、全日本の出場権のある東海大学も、箱根予選会をクリアしてくるだろうから、3大会出場という条件を果たすだろう。しかし、先にものべたように予選会あがりで本戦も制するのは調整がむずかしく、至難の技というべきである。東海大学の場合、今年はシーズンは明らかに戦力ダウンは否めない。候補からはすっぱり除外していいだろう。
駒澤大学と早稲田大学が一歩リード!
そんなこんなで箱根の候補筆頭には、やはり安定勢力というべき駒澤大学をあげなくてはなるまい。選手層の厚さ、安定感では今シーズンもまちがいなしにナンバーワンである。宇賀地強、高林祐介、深津卓也という3年生トリオを軸にして5000mを13分台のスピードランナーがごかにも目白押し、今シーズンは3冠ものぞめる戦力である。
続いては早稲田大学だが、今シーズンは明らかに地力強化されている。むしろ駒澤と互角の形勢になるともいえる。
北京オリンピック代表の竹澤健介が健在、さらには八木勇樹、中山卓也などスーパールーキーも加わって昨年より実力はあきらかに上積みされている。緒戦の出雲ではむしろ早稲田のほうに分があるかもしれない。
両校につづくのは、日本インカレで5000m、10000mを制したダニエルをもつ日本大学、木原真佐人のいる中央学院などになる。
ただしシーズンの幕あけとなる出雲に関していえば、駒澤、早稲田、日大にくわえて東海もあなどれない。東海は昨年まで3連覇しており、今年は出雲4連覇にいどむことになる。主力の一角だった伊達秀晃をはじめ4年生がごっそりとぬけたが、スーパーエースの佐藤悠基が健在であり、なによりも短くつなぐ駅伝での東海のスピード力はあなどりがたいものがある。
ともかくシーズン最初の出雲で今シーズンの各校の戦略と戦術がみえてくるだろう。一年を占うという意味でしっかりとチェックしたいものである。
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