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Fukuiスーパーレディース、まず脳裏によみがえるのは福士加代子のチョンマゲ姿である。 4年前……。4区に登場した福士は鮮烈だった。 社会人2年目にして5000m,10000mで全日本を制した。弘山晴美らを寄せ付けないほどの強さをみせつけた。走ると結わえた前髪がゆさゆさと揺れる。終始あどけない笑顔をふりまく彼女は、いかにも楽しそうだった。 駅伝を走るとき、福士はいつも無類の強さを発揮した。 この年の大会では4区に登場、トップから1分あまりも遅れてタスキを受けた福士、さすがに苦しいか……と、思われたが、なんと2.7qで3位にあがっていた。大瀬橋の頂上に福士の姿が画面に映し出されたとき、思わず息をのんだ。前をゆくラララとスズキを視野におさめ、ひたひたと坂道を下ってくるカメラアングルは圧巻であった。 残り1qで福士はラララとスズキをあっさりとらえ、4qの区間で41秒も記録を更新してしまったのである。 あれから4年……。 福士の足どりはかならずしも順調なものではなかった。翌年の全日本で故障してから地獄を味わった。復調後はオリンピックにも世界選手権にも出場したが、やはりあの故障の後、いまひとつ勢いがなくなってきている。今シーズンも駅伝はまだいちども走ってはいない。 淡路駅伝は自重、本大会には久しぶりにあの快走ぶりがみられるか……と期待したが、サポートに回っていた。かくして残念ながら福士の走る姿は岐阜の全日本までお預けとなってしまった。
本大会は実業団、大学、各県選抜が一同に走る。希有な駅伝大会である。今年も40チームが出場した。 実業団では前回の覇者・スズキ、沖電気、ワコール、ユタカ技研、TOTOに加えて今年は第一生命が顔をみせた。大学では立命館大、京都産業大、名城大など、全日本でも上位を争うチームが出場、ある意味で今シーズンの実力を測る格好のレースになっている。 オーダーからみて、優勝を争うのは初出場ながら、今シーズン充実の第一生命、昨年の覇者・スズキで、福士を欠くワコールはやや苦しいか。大学生では立命館に名城がどこまで迫るか。見どころをあげればそのあたりだろう……と思っていた。 注目の第1区は前半勝負に出てきたワコールの野田頭美穂と第一生命の垣見優佳が引っ引っ張る展開ではじまった。野田頭は福士のつづくワコールの準エース的存在、垣見は先の東日本実業団駅伝でも1区に登場、ホクレンのフィレス、パナソニックの杉原加代につづき3位に食い込むなど、今シーズンの好調ぶりは目をみはるものがある。 1q=3:13秒というゆったりとしたペース、2qではTOTOのJ・ワイリム、沖電気の宮内洋子も加わって先頭集団を形成するが、レースは3qで動き出した。仕掛けたのは垣見優佳、ワイリムがつづき、第一生命とTOTOが抜けだした。 最後は垣見のスパートが勝った。ワイリムに3秒差をつけて堂々の区間1位をもごとった。 ワコールは38秒佐野5位、スズキは57秒差の9位と出遅れ、両チームは早くもここで圏外に去ってしまった。
第一生命のオーダーは切れ目がなかった。 垣見につづいて2区では森春菜が、3区では佐藤さくらが区間賞、3区を終わってところで2位にあがってきたワコールに42秒差をつけて独走状態、あっさりと勝負を決めてしまった。4区の駒形文は区間3位、5区の尾崎好美は区間賞で2位ワコールとの差を50秒にひろげ、最終6区の安藤美由紀は区間4位でしめくくった。 6区のうち4区間で1位、最後は2位にあがってきたスズキに、なんと2分近い差をつけていた。文字通り圧勝である。 2位のスズキは最終区の松岡範子(区間2位)の踏ん張りで、ようやく2位まであがってきたが、やはり1区の出遅れがひびいたようである。 3位にはユタカ技研がはいったが、これはひとえにエバリン・ワンボイの快走によるもの。最終区だけで8位から一気に3位まで順位を押しあげた。 福士を欠くワコールは、4区の山下恵の快走で、一時は第一生命に32秒差まで迫るなどしぶとさを発揮していたが、6区で頼みとする風間友希の状態が万全ではなかったようで、区間15位という信じられないブレーキ、順位を2つも落として4位に甘んじた。 5位TOTO、6位は沖電気、7位はサニックス……、終わってみればさすがにに実業団の有力チームは上位にきていた。
今年の第一生命は調子があがっている。岐阜の全日本でもかなり期待できそうである。 あとはワコールだが、淡路、北陸を自重しただけに福士加代子はきっと爆発するだろう。だが、野田頭美穂が伸び悩んでいるうえ、期待の風間友希が本大会のようなありさまでは、優勝を争うところまではムリかもしれない。 大学勢では最終的に8位に終わったものの、やはり立命館Aが健闘ぶりが目立っていた。 1区では7位につけ、2区ではスズキや沖電機を押さえて4位まであがってきた。3区から5区にかけても区間4位から5位で走り、チームとしても5位をキープしていた。最終区の8qでは、さすがに実業団に力負けしたが、5区までは沖電気やユタカ技研はもとより、前年覇者のスズキでさえも顔色なし……というほどの健闘していた。 立命館はAチームとBチームをエントリー、8位、9位を占めている。今年も全日本でも優勝を争う存在となろう。 立命館と常に覇を争ってきた名城大は1区で出遅れ、最終的に16位と振るわなかった。今シーズンは戦力がととのっていないようである。全日本までにどのように立て直してくるか。興味あるところである。 ★開催日:2005年11月13日(日) 日本陸連公認「北陸女子駅伝」6区間30kmコース 福井県営陸上競技場〜上伏町〜福井県営陸上競技場 ★天候:晴れ 気温16.2度 湿度57% 南の風2.5M ★第一生命(垣見優佳、森春菜、佐藤さくら、駒形文、尾崎好美、安藤美由紀)
区 間 最 高
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