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■ Essay 06-03
 
 






 海上自衛隊鹿屋航空基地史料館
 展示されているゼロ戦
 
■ 10,000年の安全

桜の季節が巡ってきた。今年2月、鹿屋航空基地史料館(鹿児島県)を訪れたことを思い出した。

  資料館内部     資料館前の二式大艇

史料館には、太平洋戦争末期に、神風特別攻撃隊(特攻隊)で散った若者の遺影や遺品が多数展示されていた。大半は20代の若者。壁一面に張られた遺影を前に言葉を失った。

若者の遺影の隣に、純白の花嫁人形が置かれていた。
特攻隊を志願した若者には恋人がいたが、その女性は外地で爆撃を受け既に死亡していた。若者 はそのことを知らされないまま、恋人への思いを胸に抱いて出撃し、帰らぬ人となってしまった。悩みに悩んだ両親は、二人が天国で結ばれることを願って史料館に花嫁人形を寄贈したとのこと.。
人形の美しい顔には、特攻で散った若者、その恋人、両親、 それぞれの思いが深く刻み込まれていた。

文藝春秋(2005年11月号)に、特攻の父といわれた人が、「これで日本民族は、10、000年大丈夫だ。」 と、語ったことが記載されていた。
国、家族、そして恋人を守るために、多数の若者が志願し、厳しい訓練に耐え、爆弾を抱えて敵艦に体当たり攻撃を敢行した。神風特別攻撃隊の記憶が歴史から消えない限り、このような若者がいる日本に、誰も戦争を仕掛けようとは思わない。だから日本は1万年安泰である。
その人はこう言いたかったのではないだろうか。

神風特別攻撃隊についてはいろいろな意見がある。鹿屋の史料館を訪れ、あらためて平和な日本について考えさせられた。