2003年の棚
 新しい生活にも慣れてきたので、そろそろ本格始動(って何だ)しようかと。思っています。一応。
 といいながら、めったやたらとUOったりもしてますが。


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*タイトル横の“★”はオススメ、“☆”はオススメする程じゃないけど気に入っている作品です。
*タイトルのリンクをクリックすると、感想文らしきものを付け加えた別ウィンドウが開きます。


閉じた本 2003年11月の棚

「都会のトム&ソーヤ(1)」
はやみねかおる(講談社)


 クラスメイトの創也(そうや)の秘密を、偶然知った内人(ないと)。その日から、塾通いに追われる内人の退屈な生活が、がらりと変わった。頭脳派・創也とサバイバル派・内人の中学生コンビが活躍する、はやみねかおるの新シリーズ。(2003/11/10読了)

 中学生コンビの会話がリズミカルで、物語もテンポ良く進みます。最後も余韻のある終わり方をして……と思ったら、ちゃんと続きが出ていましたね。中高生向きだけあって、軽めの内容ではあったけど、肩の力を抜いて楽しむことができました。まあ、何と言っても、目玉はメガネですよ(謎)。(2006/1/27)




閉じた本 2003年10月の棚

「コズミック 流」
清涼院流水(講談社ノベルス)


 「1年に1200人を密室で殺す」警察に送られた前代未聞の犯罪予告が現実に。1人目の被害者は首を切断され、背中には本人の血で「密室壱」と記されていた。同様の殺人を繰り返す犯人「密室卿」の正体とは? 第2回メフィスト賞受賞。(2003/10/27読了)

 ちょっと前に読んだ西尾維新の「ダブルダウン勘繰郎」で触発され、手にとってみたわけですが……ゴニョゴニョ……。(2006/1/27)




「脳男」
首藤瓜於(講談社)


 連続爆弾犯のアジトで見つかった、心を持たない男・鈴木一郎。逮捕後、新たな爆弾の在処を警察に告げたこの男は、共犯者なのか。男の精神鑑定を担当する医師・鷲谷真梨子は、彼の本性を探ろうとするが……。江戸川乱歩賞受賞作。(2003/10/11読了)

 本格風ですが、キャラクター小説でした。もっと、鈴木一郎のキャラクターが全面に出ていたら、シリーズものとして続きそうなのにな。(2006/1/27)




「ダブルダウン勘繰郎」
西尾維新(講談社ノベルス)


 京都にある河原町御池交差点。蘿蔔むつみはそこで、そびえ立つJDC(日本探偵倶楽部)ビルディングを双眼鏡で一心不乱にみつめる奇妙な探偵志望者・虚野勘繰郎と出会った。それが、過去に66人の名探偵の命を奪った「連続名探偵殺戮事件」の再起動と同調する瞬間だとは思いもよらずに……清涼院流水の生み出したJDCワールドに、西尾維新が挑む。(2003/10/6読了)

 JDCトリビュート作品、らしいです。
 JDC自体は知らないし、清涼院流水もあまり……読んだことがないというか、好きになれない作家だったりするんですが……。
 でも、これは面白かった! あんまり面白かったので、JDCシリーズとやらにも手を出そうとしてしまいました。やっぱり、清涼院流水がダメで読みかけのまま止まっちゃったけれど(笑)。
 で、清涼院流水の、というかJDCシリーズのファンはどう読むんでしょうか。(2005/7/22)




「蛇行する川のほとり(1)(2)(3)」
恩田陸(中央公論新社)


 高校一年生の毬子は、校内でも評判の美しい上級生、香澄と芳野に声をかけられ、夏休みの9日間を香澄の家で過ごすことになった。憧れの上級生から選ばれた誇らしさに、有頂天になる毬子だったが……。
 彼女たちが隠す事実とは? いろいろな人の過去が繋がり、そして、過去と今とが繋がる3部作。(2003/10/2読了)


 1冊目を買ったきり、放置してました。数日前に本屋で3冊目が平積みされているのを見て、やっと思い出したという。
 というわけで、連載風定期発行にも関わらず、まとめて3冊読むことができました。1冊ずつ、実に嫌な区切り方をされているので(特に2巻の終わり方は気になるのでは?)、次冊を待ちわびて地団駄を踏まずにすみました。結果オーライ。

 ページをめくるたびに新しい展開が広がり、次の本を引き寄せて開く過程すらもどかしく思ってしまう。そんな、物語の面白さがありました。1冊にまとめてほしかったとは思うけれど、わけられているからこその楽しみもあったのかな。それこそ、次の本に移るまでのドキドキとか。
 それでもって、物語の展開以上に特筆すべきなのが、登場人物たち微妙な年代の描写。「六番目の小夜子」やら「ネバーランド」を凌ぐところがあるんじゃないでしょうか。(2003/10/14)




閉じた本 2003年9月の棚

「四季 春」
森博嗣(講談社ノベルス)


 「すべてがFになる」の天才科学者、真賀田四季の少女時代が舞台。叔父、新藤清二の病院で密室殺人事件が起こる。ゆいいつの目撃者は透明人間だった!? 其志雄は四季を守ることができるのか? 四部作の第一幕。(2003/9/28読了)

 これって、「すべてがFになる」を読んでない人には意味不明過ぎる内容なのでは? あ、逆にこれを読んでからの方が「すべてがF〜」をより楽しめるとか? と、どうでもいいことを心配してしまいました。
 でもって、Vシリーズ後半は未読のままこっちを先に読んでしまったけれど、先にVシリーズを制覇すべきだった? 「すべて〜」どころか、S&MシリーズとVシリーズの総集編みたいなとこがありそう?

 ああ、疑問符の嵐だ。とりあえず、Vシリーズの残りを読んでしまいたい。それでもって、これから発売されるだろう「夏」「秋」「冬」も。すべては、それから。(2003/10/14)




「半落ち」
横山秀夫(講談社)


 請われて妻を殺した警察官は、死を覚悟していた。全面的に容疑を認めているが、犯行後2日間の空白については何故か口を割らない「半落ち」状態。男が命より大切に守ろうとするものとは何なのか……。(2003/9/27読了)

 ミステリーというより、人間ドラマですね。それも、大人の男たちの。
 各章、それぞれの主人公の目を通して、少しずつ解かれていく謎。ひとりの元警察官を中心に、何人もの男が心動かされていく様子は感動的ですらあります。複雑な謎解きとか物語の落ちなんかはありません。
 じっくり、ドラマを味わえってこと?(2003/10/9)




「ヒトクイマジカル 殺戮奇術の匂宮兄妹」
西尾維新(講談社ノベルス)


 永遠に生き続ける少女、円朽葉をめぐる奇怪極まりない研究のモニターに誘われた“戯言遣い”のぼくは、骨董アパートの住人・紫木一姫と春日井春日とともに京都北部に位置する診療所跡を訪れる。が、そこに待ち受けていたのは……。(2003/9/27読了)

 紫木一姫、こんな風に再登場するとは思いませんでしたよ。というのが、まず一番の感想。
 今回は後半、いろいろと展開があるけど、今後大きく活躍しそうな新しいキャラクターでも“ぼく”の変化でもなく、何よりも例の二人の関係具合が気になって仕方ありません。ああ、何にしろ、物語の本筋(?)はどうでもいい様子。一瞬、ビックリしたけどね。
 最後の最後で事件のトリックをさりげなく解き明かす、相変わらずなこのパターンも好きです。(2003/10/3)




「サイコロジカル(上)(下)兎吊木垓輔の戯言殺し」
西尾維新(講談社ノベルス)


 「きみは玖渚友のことが本当は嫌いなんじゃないのかな?」そう問うのは、天才工学師・玖渚友のかつての“仲間”、兎吊木垓輔。でもって、彼が囚われる謎めいた研究所、堕落三昧斜道卿壱郎研究施設が今回の舞台。友に引き連れられ、兎吊木を救出に向かう“ぼく”こと“戯言遣い・いーちゃん”だったが……。(2003/9/26、9/27読了)

 ちょっとした時間があったんで、一気に読んじゃいました。
 相変わらず面白い! というのは残念ながら物語そのもののことではなくて、キャラクターとか、言葉遊びとか、加速のつきまくった“ノリ”とか、そういったところ。ミステリファンとしては、“……”な内容ですかね。
 それでも、面白いものは面白い! 電車の中で読んでいたのですが、何度も吹き出してしまうことをやめられませんでした。そのくらい面白い!
 今回、登場した志人ちゃん、わりと気に入ったんですが、もう出てこないのかな? まあ、男だしな。主人公以外は、女性キャラクターばかりが優遇されているような。ちと、残念。(2003/9/29)




「クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子」
西尾維新(講談社ノベルス)


 人類最強の請負人、哀川潤に丸め込まれた主人公、いーちゃんが潜入する女子校には“首吊り学園”という別名があった。師匠と呼ばれることとなったいーちゃんとその弟子、一姫は奇怪な密室殺人の謎を解けるのか?  戯言シリーズ第3弾。(2003/9/10読了)

 前作でちょっとは現実味のある舞台設定になった? と思ったら、こんなだし(笑)。いや、物語が面白ければ、舞台なんてどんなでもいいんですが。
 3作目にもなると、パターンが見えてしまうな。でも、肩の力を抜いて楽しめる娯楽性は相変わらず。新たに変なキャラクターも出てくるし、哀川潤の個性にも磨きがかかっているし。主人公、いーちゃんのいーちゃんたる所以も少しずつながら見え隠れして、シリーズものとしての面白さも出てきたんじゃないだろうか。
 最後の最後にひとつ、出し惜しむように出す回答は今回も健在。この演出(?)、本を閉じるまで気が抜けない緊張感がわりと好きです(笑)。

 これ、当初は密室本(本編が袋とじされている講談社ノベルスのシリーズ)として出てたみたいですね。私が購入した第七刷は、何の変哲もなく、密室本の跡形もありませんでした。(2003/9/11)




「魔法使いハウルと火の悪魔」
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/西村醇子:訳(徳間書店)


 荒地の魔女の呪いで90歳の老婆にされてしまったソフィーは、家族を驚かせたくないと家出をして空中の城に掃除婦として住み込むことに。城の主である魔法使いハウルや、その弟子、火の悪魔たちと一緒に魔女と闘おうとするが……。冒険ファンタジー。
(2003/9/9読了)



「クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識」
西尾維新(講談社ノベルス)


 鴉の濡れ羽島で起こった密室殺人事件から2週間。“フツー”の大学生活を送っていた“ぼく”の元に、クラスメートという葵井巫女子が現れた。巫女子とその仲間たちと送る一見何の変哲も無い日常は、しかし、人間失格・零崎人識との出会いによって脆く崩れ去っていく……。
(2003/9/5読了)



「くらのかみ」
小野不由美(講談社ミステリーランド)


 後継者を定めるために、親族一同が、蔵のある古くて立派なお屋敷に集められた。揃った子供は4人……のはずだったけれど、いつのまにか5人に増えていた? それを不思議に思う暇もなく、後継者を襲う怪奇事件が続出。謎を解くべく、そして、自分たちの両親を守るために、少年探偵団が結成される。もちろん、メンバーの中には問題の座敷童子も紛れていて……。
(2003/9/4読了)



閉じた本 2003年8月の棚

「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い」
西尾維新(講談社ノベルス)


 とある孤島にこもる財閥令嬢が5人の“天才”を招待した瞬間、密室首なし殺人事件の連鎖がスタートした。工学の天才少女“青色サヴァン”こと玖渚友と、その冴えない友人であり、この物語の語り部でもある、ぼく、“戯言遣い”いーちゃんは、“天才”たちを相手にどうなってしまうのか……。
(2003/8/26読了)



閉じた本 2003年7月の棚

「迷宮百年の睡魔」
森博嗣(新潮社)


 一夜にして森が消え、海に囲まれた伝説の島、イル・サン・ジャック。ミチルとロイディがこの島の宮殿を訪れた夜、曼陀羅の中で僧侶の首なし死体が見つかる。いったい誰が頭を持ち去ったのか? そして、美しい女王の謎とは?
(2003/7/16読了)



「アンチ・ハウス」
森博嗣・阿竹克人(中央公論新社)


 自分のガレージを建てるのが長年の夢だった、という著者。しかし、実際にプロジェクトが動きだしたら、次から次へと面白いトラブルが発生……。設計者である阿竹と施主である著者、森とのメールを軸に構成された、ガレージ建設の顛末記。
(2003/7/15読了)



「プレシャス・ライアー」
菅浩江(カッパ・ノベルス)


 近未来、サイバーネットの「仮想空間」では、ペルソナと呼ばれる者たちが暗躍していた。しかも、彼らは現実世界にも“ペルソナ”の姿のまま出現。その謎を解くべく、コンピュータ開発者である従兄に頼まれた詳子は、サイバー世界に向かうが……。
(2003/7/13読了)



「西の善き魔女 外伝3 真昼の星迷走」
荻原規子(C・novels fantasia)


 三人目の女王候補となったフェリエルに、新たな試練が与えられた。謎の吟遊詩人、バードとともに、北の果てのフィーリを目指せという。ルーンと離れ旅に出たフェリエルだったが、奇妙な喋り方をするそのバードは人の記憶を操作できたり、謎の言動を繰り返す……。
(2003/7/9読了)





閉じた本 2003年6月の棚

「神のロジック人間のマジック」
西澤 保彦(文藝春秋 Honkaku mystery masters)


 主人公、マモルは11歳の少年。謎の“学校”に幽閉され、5人の同年代の仲間とともに犯人当ての推理実習を繰り返し受けていた。そんな、平穏にも見える毎日は、新たな転入生とともに崩壊して……。
(2003/6/13読了)



「異邦人」
西澤 保彦(集英社)


 飛行機で故郷に帰郷中、23年前にタイムスリップした主人公。辿り着いた先は、父が殺される数日前だった。父を救うために、迷宮入りとなった事件の真相を解明するために、主人公は過去の世界で行動を開始した……。
(2003/6/4読了)





閉じた本 2003年5月の棚

「間取りの手帖」
佐藤 和歌子(リトル・モア)


 古今東西のヘンな間取りを収録。間取り図とコメント、対談で構成された“間取りの手帖”。
(2003/5/19読了)



「綺羅の柩」
篠田 真由美(講談社ノベルス)


 1967年イースターの休日、マレーシア山中の保養地から消えたシルク王、ジェフリー・トーマス。彼は誘拐されたのか、殺されたのか、それとも……。それから30年後、軽井沢の別荘でひとりの老人が死んだことをきっかけに、また事件が動き出す。
(2003/5/8読了)



「永遠の出口」
森 絵都(集英社)


 “永遠”という響きにめっぽう弱かった、とある平凡な少女、岸本紀子の十代を描いた物語。小学三年生から高校を卒業するまでの9年間、9編の連作短編を収録している。
(2003/5/3読了)



「ミステリアス学園」
鯨 統一郎(光文社)


 ミステリアス学園ミステリ研究会、略してミスミス研。ミステリは松本清張しか読んだことがない初心者新入部員・湾田乱人(わんだらんど)は、あらゆるジャンルの怪事件に巻き込まれ……。
(2003/5/3読了)





閉じた本 2003年3月の棚

「海辺のカフカ(上)(下)」
村上 春樹(新潮社)


 長身で寡黙、世界で一番タフな15歳になりたいと思っていた少年は、15歳の誕生日に二度と戻らないつもりで家を出た。一方、ネコ探しを得意とする、不思議な老人・ナカタさんも西へと向かう。中野区、ネコ、図書館、四国をキーワードに展開する、少年の真実を求めた物語。
(2003/3/25読了)





閉じた本 2003年1月の棚

「ファンタズム」
西澤 保彦(講談社ノベルス)


 印南野市で発生した連続女性殺人事件。遺体の口には必ず紙片があり、現場には犯人の指紋がべったりと遺される。殺ったのは“ファントム”。まるで実体のない幻のようなやつ……。
(2003/1/20読了)






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