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■ Essay 06-12
 
 
 





 K1 (2002/12/7)

■ 武道家
 
今から10年ほど前に、スエ−デンから交換留学生を迎え、2週間程東京を案内する機会があった。彼から、どうしても日本の武道を見学したいと頼まれた。

知人に紹介してもらい、都内にある武道家の道場を訪問した。
彼は、少林寺拳法を学び、その後キックボクサーとして大活躍し、あのブルースリーとも交流があった高名な武道家。既に、現役を引退し、武道を通じて青少年の育成につとめていた。

道場を訪れると、先生は留学生の申し出を快く受け入れてくれた。見学しようとしていた留学生に、突然、胴衣に着替え、練習に参加するように伝え、そして、門下生に練習を止めて武道の基本を指導するように命じた。

手足が赤く腫れ上がる程の激しい練習は、2時間にも及んだ。練習のあとは、先生を囲んでの楽しいひととき。先生は武道の精神について熱く語ってくれた。
留学生は、国に帰ってから家族や友達に今日のこと伝えたいと、心から喜んでくれたのは言うまでもない。

見ず知らずの留学生のために、熱心に指導してくれた先生、これに協力してくれた門下生の姿を今でも思い出す。
先生は、青少年の育成だけでなく、国際交流にも力を入れ、現在は、内外の大きなプロジェクトの責任者として活躍をしている。

今週は先生の講演会が予定されている。