第1日:4/23(土)私はアメリカに旅立つ
晴れ
午後3時頃の成田空港は混雑していた。
特にUAのカウンタはものすごい混雑で、カウンタをグルッと半周もしていた。
中国に行くと言う日本人ビジネスマンとお喋りをしながらチェックインを待つ。 約30分待った末、カウンタでチェックインして荷物を預ける。
私はサンフランシスコ経由でヒューストンまで行くので搭乗券を二枚もらう。
とにかくすごい混雑なので、トラベラーズチェックだけ買って出国窓口へ
降りていく。出国窓口を通過し、手荷物検査を済ませてUAの搭乗口へ行くと、
もうここはまるでアメリカのよう。周りは外人さんばかりである。
さっきまであんなに沢山いた日本人はどこへ行ったんだ、と少し不安になる。
アメリカ本土は初めてであるし、一人で海外旅行するのも初めてだから、
なおさらである。
成田発サンフランシスコ行きのB747は、ほぼ時間通りに出発した。
機内アナウンスで「間もなく離陸します」と言った後にエンジンが
一段と大きな音と振動を発生したかと思うと滑走を始め、飛び上がった。
時刻は18時頃だった。
成田 → San Francisco
○--------------------------------------○
途中で機内食が出る。
映画 Mrs.Doubtfireを上映。英語のみなので辛いが楽しめた。
サンフランシスコに到着したのは、東部太平洋時間4/23(土)10:30であった。
私の時計は午前2:30なので、時計を戻す。
外は雨。サンフランシスコは暖かいと思っていたのにすごく寒い。
荷物を受けとり、入国審査である。
英会話集の税関、検疫、入国審査の部分を思い浮かべながら列に並ぶ。
私の前に並んでいた日本人は入国審査官に何やら英会話集に無いことを
聞かれているので、私はどうしようかと不安になる。
ところが私の順番になると、いきなり
「観光か?」
「何日間か?」
と言い、それに答えるとポンポンとハンコウを押して私を通してくれた。
帰りの切符とか、泊まる場所について聞かれるはずだったのに、と思いつつ、
さっさと通り抜ける。
税関らしきところでおばちゃんに税関申告書を手渡すと、これまた申告する
ものも聞かず、外に出してくれた。それでもう終り。
アメリカの入国は厳しいと聞いていたのに、拍子抜けしてしまう。
再びUAのカウンタに行き荷物を預け、空港をブラブラする。
円筒状のターミナルビルらしいのだが、とにかく大きい。私の搭乗口は
Gate75で、ほとんどターミナルの端っこであった。つまり75は搭乗口が
あるのである。
待ち時間が3時間もあるのでブラブラしても時間が余る。それにすごく眠い。
とりあえず、絵はがきと飲みものを買いに行った。
アメリカでは飲みものを買う時は、好きな大きさの紙コップをとって
勝手に飲みものを注ぎ、レジに持って行く仕組みになっている。
私は氷を入れ、ペプシと書いてある注ぎ口から黒い液体をなみなみと入れ、
レジに持っていった。お金を払った時にオバチャンが
「ペラペラペラ…ウォーターを入れる…ペラペラペラ」
と、早口で言って注ぎ口の方をちらっと見た。
確かにWaterという注ぎ口もあったが、私は疲れていたし、何だか
わからなかったので、そのまま店を出てペプシと思しき液体を口にした。
これが何と濃いペプシ。妙にハッカ臭い。口から胃袋まで強烈なさわやかさが
浸み通る。アメリカはペプシの味が違うのかと思ったが、このあと他で飲んだ
ペプシは日本のと同じ味だったから、SFOでは薄めて飲むのが正しいのかも
しれない。しかし、いまだ真相は定かではない。
13:40発のヒューストン行きが待合室の窓の外に現れたのは13:30頃であった。
こんなので時間通りに出発できるのかなと思っていたら、乗客が
どやどや降りてきて、次に何やら整備が始まり、案の定1時間以上遅れて
14:50に搭乗開始となった。
○ San Francisco
\
\ → Houston
\---------------○
ヒューストンに着いたのは、東部太平洋時間で19時。ヒューストンは
中部時間なので、時計を2時間進めて21時にする。
今日は時計を戻したり進めたりで忙しい。
荷物を受けとり、レンタカーのカウンタのある方向に行ったが、
カウンタが工事中で存在しない。直接バスに乗って事務所に行けと張り紙が
してある。仕方がないから空港の外に出てHertsのバスが来るのを待つ。
外は真ッ暗だし、日本人はいないしで、段々心配になってくる。
しばらくすると、Hertsのバスがやって来て事務所まで送ってくれる。
バスの乗客は3人ほど。
事務所でおばちゃんに予約票を見せながら、
「車を拝借したいのである」と言う。
保険の説明らしいことをペラペラと喋るがテンで分からない。
「全部の保険を希望するのである」と答え、希望の車種を告げると、
何とか保険にも入ってフォードtempoを借りることができた。
次に、地図をもらい、予約してあるホテルの住所を見せて、
「このホテルはどこにあるのですか?」
「出口を右に出て、突き当たりを左に行ったらすぐだ」
オバチャンにお礼を言って、駐車場に出る。
さて、初めての左ハンドルである。しかもオートマチック車だ。
私は国内では国産のマニュアル車に乗っているので、勝手が違う。
まずシートに座ってドアを占めると、シートベルトが勝手に肩にかかった。
次にウィンカの位置を確かめる。ハンドルの左側だ。
ハンドルの右側にレバーが出てるが、ワイパーではない。何だろう?
-- これはハンドルの高さと角度を調整するものであった。
ライトの位置は? -- 左下のスイッチを引っ張れると点灯した。
ワイパーは? -- あ、コンソールの左側にダイヤルがくっついている。
給油口の開け方は? -- う、分からない。
座席の調節は? -- 椅子の下にスイッチが3つあるが前後の調節が分からない。
しばらく車の中をゴソゴソと探し回り、外に出てライトやらウィンカやらを
確認する。今思うと、夜中の駐車場で、私の車はかなり不審な行動を
とっていたに違いない。
差し当たって動かせる状態まで調査が済んだので、出口へ向かう。
契約書の入った封筒を出口の兄チャンに見せる。ついでに給油口の開け方と
シートの調節方法を尋ねる。
レンタカー屋の出口で、兄チャンと二人でゴソゴソと車を調べて、やっと
すべて判明する。"Good Luck!"と言われて公道へ出る。
右側通行である。言われた通りに右折し、つき当たりを左折したら、
いきなり片側4車線くらいの広い通りに出た。中央分離体も4車線くらい
あって緑の芝生になっている。最初はこれらが一つの道を構成しているとは
気がつかず、私はびっくり。おー、アメリカにやって来たんだなぁー、と
感激する。
しかし、10分走っても宿が見つからない。心配になって元来た道を引き
返す。しばらく走ると、目指す宿の看板が見えた。
何のことはない、道が広過ぎて反対車線にあった看板を見落としていた
のである。
To: Airport
→ ------------+
Hertz ○ |
|↓ Quality Inn
| o ← ← ←
-----+---------------------- ←4車線
| 広い中央分離体
-----+---------------------- →4車線
→ → → → → → →
宿に着き、なるべく明るい所に車を停め、周りに怪しげな人が居ないのを
確認してから車を出て荷物を下ろし、フロントに行く。
鍵をもらって部屋に入ったのは22時近かった。あー、疲れた。
- 全日程
- 第1日:私はアメリカに旅立つ
- 第2日:ジョンソン宇宙センター
- 第3日:ヒューストンからワシントンD.C.へ
- 第4日:スミソニアン航空宇宙博物館
- 第5日:ゴダード宇宙センターと再びスミソニアン
- 第6日:ワシントンDCからハンツビルへ
- 第7日:マーシャル宇宙飛行センターとアラバマ宇宙ロケットセンター
- 第8日:ハンツビルからデトロイトへ
- 第9日:ヘンリーフォード博物館とグリーンフィールドビレッジ
- 第10日:ディアボーンからデイトンへ
- 第11日:デイトンからオーランドへ
- 第12日:ケネディー宇宙センター
- 第13日:スペースキャンプとケネディー宇宙センター:ニューヨークへ
- 第14日:マンハッタン
- 第15日:ニューヨークから日本へ