第6日(4/28 木):ワシントンDCからハンツビルへ
	晴れ

	8時に起きて、パンだけ食べてチェックアウトする。
	今日は初めてぐっすりと眠れたので気分爽快である。
	地下鉄でMcPherson Sq駅まで行き、駅からK streetまで歩いていって
	Washington Flyerの乗り場に行く。来るときはものすごく疲れたのに、
	帰りはかなり要領が良くなった。
	9:15発のバスに乗って、10時にダレス空港に到着した。
	チェックインを済ませ、朝食のドーナツを食べながら絵はがきを書く。
	空港の郵便局で切手を買って投函。
	荷物チェックを通り抜けて、例のシャトルに載って別のターミナルまで行く。

	指定のゲートで待っていると、双発のプロペラ機が数機、駐機している。
	このどれかに乗るのかなと思っていたら、案の定そのとおりであった。
	スミソニアンで見たDC-3に似たような飛行機で、2+2席が20列くらいの
	大きさである。パンフレットを見るとDHC-8-300という機体らしい。
	11:10、ボォーン、というエンジン音をたててハンツビルに向けて出発した。
	離陸時の加速感はジェット機よりも強い感じがした。そしてあっという間に
	離陸してしまった。

						○ ワシントンDC(IAD)
                                               /
                                              / ↓
                                             /↓
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                           ハンツビル(HSV) ○

	ジェット機は雲の上を飛ぶが、プロペラ機は飛行高度が低く雲の下を飛ぶので
	景色が良く見える。のんびりとした空の旅で、私はこのプロペラ機が非常に
	気に入ってしまう。
	出発直後は緑だった景色が、次には赤い褶曲山脈になり、しばらくすると
	濃い緑と蛇行した川になり、見ていて飽きない。
	やがて、森林と赤い土地が斑に見えてくる。ここがレッドストーン兵器廠
	のある、ハンツビルである。

	ハンツビル国際空港に到着したのは中部時間13:50である。
	またまた時計を1時間戻す。
	国際空港とは言っても、閑散とした地方空港である。でも、ターミナルは
	清潔で新しく、アポロの模型やらデルタクリッパーの写真やらが
	あちこちに飾ってある。

	どうやって空港からホテルに移動しようかと考えて、当初の予定通り
	送迎バンを頼むことにする。タクシー乗り場の受付の横にホテルの一覧表を
	示したパネルがあって、無料直通電話が設置されている。
	英語で電話をかけるなんて初めてなので、ドキドキしている。
	「ハンツビル マリオット ホテルです。何かご用ですか?」
	「私は今日予約をしている者である。空港に着いたから迎えに来て欲しい。」
	「今、空港の何処ですか?」
	(だから空港だと言っておろーが)「ハンツビル国際空港です」
	と間抜けな答をしてしまう。
	「だから、空港の何処ですか?」
	(近くの目印を見つけて)「xxxの側のbaggage claimにいます」
	「15分ほどで迎えにいきます」
	およそ内容としてはこれだけなのに、ずいぶん長いこと話したような気が
	した。しかし、取り敢えず通じたらしい。

	言われた通り待っていると、5分ほどでイタリア系の気のいい運転手氏が
	現れて、ちゃんとバンまで荷物を持っていってくれた。
	バンには他のターミナルから乗ったらしい家族連れが二組。私が乗ると
	ホテルに向けて出発した。天気は良いし、暑いし、道の両側は赤い畑と
	森林ばかりで、とても気持ちが良い。

                   →    US-565   →
		---------------+-------------------To: Downtown
                 ○            |    ○○宿
                空港           |      US Space & Rocket Center
                               |
                              ○米陸軍レッドストーン兵器廠
                                NASA マーシャル宇宙センター

	やがて、陸軍のレッドストーン兵器廠を通り過ぎていくと、
	遠くにサターン1型が立っているのが見えてくる。これがアラバマ
	ロケットセンターである。ロケットセンターの前にはSR-71も置いてある。
	ロケットセンターの前を通り過ぎると、その隣がホテルである。
	空港からマリオット・ホテルまでは15分くらいか。
	とにかくアッという間に着いてしまった。
	運転手氏は、私がチェックインして部屋が決まると部屋まで荷物を
	持ってきてくれた。私は嬉しくなってチップをはずんだ。
	ハンツビルに行く人には赤丸付きでお勧めしたいホテルである。

	部屋の窓からロケットセンターが見えるので、部屋でジッとしていられない。
	すぐにロケットセンターに向かう。ホテルの裏口から出るとすぐに
	ロケットセンターの敷地になる。
	スペース・キャンプの大きな宿舎の横を通って、ロケットセンターの
	チケット売場に行き、入場券を買う。入場券と言っても普通のレシートで、
	これを展示室の入口で見せると中に入れてくれる。
	入場券を買う時に、IMAXシアターの番組を決める仕組みになっていて、
	スミソニアンで見られなかったDream Is Aliveを見ることにする。

	+-------------------------------------------------------------+
	アラバマ 宇宙 ロケットセンター
	入場料: $11.95
	時間:   9:00-17:00
	・シアター
	  Blue PlanetとDream is Alive, Speedの3番組を上映。
	・展示室
	・スペースキャンプ
	・ロケット広場
	・いろいろな宇宙体験設備(ムーンウォーク、3G体験など)
	・NASAマーシャル宇宙センターへのツアーバス(所要2時間、
	  定期的に出ているらしい)
	+-------------------------------------------------------------+
	展示室は、スカイラブやらアポロやらが展示してある。

	展示室に隣接して、スペースキャンプのトレーニング施設があって、
	見えるようになっている。小学生くらいの子供たちが宇宙飛行子の訓練やら、
	管制官の訓練やら面白そうなことをしている。
        衛星組み立て用のクリーンルームや宇宙飛行士訓練用の大型水槽もあって、
	本物顔負けの施設が揃っている。かなり本格的で、見ているだけで面白い。
	後でパンフレットを見たら、プロペラ機を使った飛行訓練まであるらしい。

	外に出ると、サターン1B型やレッドストーンなどが立ててあり、奥の方には
	巨大なサターンV型が寝かせてある。私はもう狂喜乱舞状態。
	スペースシャトル(パスファインダー)も外部タンクと個体ブースター付きで
	30度くらいの傾斜をつけて置いてある。
	下から見上げると平たくて、すごく広い。
	シャトルは飛行機ではなくて高揚力飛翔体なんだなぁと実感する。
	5時が閉館なのだが、引き上げたのは5時半くらい。
	スペースキャンプの子供たちが居るので、閉館時間はいい加減である。

	ホテルに戻って、ベランダから夕日を眺めながらぼーっとする。
	子供たちが夜遅くまでプールできゃーきゃー言って楽しそうである。

	さて、今夜はまともな夕食を取ろうと思ってレストランに行ったのだが、
	あいにくCloseだったのでルームサービスを頼む。
	この辺には歩いていける所にお店なんかないのである。
	幸い英語が通じたらしく、まともな食事がでてきた。
	Mixed Grill, Coffee(pot), Country Style Black Eyed Pea Soupである。
	ここのルームサービスは安くてボリュームがあっておいしかった。
	食事の後は風呂に入り、そしてまたまたお洗濯であった。

	ハンツビルに着いてからやっとお腹の調子も戻り、心身共に充実してくる。
	このホテルとスペースセンターに感動してしまい、私はハンツビルが
	大好きになってしまう。南部の人は親切なのかもしれないなぁ。
  1. 全日程
  2. 第1日:私はアメリカに旅立つ
  3. 第2日:ジョンソン宇宙センター
  4. 第3日:ヒューストンからワシントンD.C.へ
  5. 第4日:スミソニアン航空宇宙博物館
  6. 第5日:ゴダード宇宙センターと再びスミソニアン
  7. 第6日:ワシントンDCからハンツビルへ
  8. 第7日:マーシャル宇宙飛行センターとアラバマ宇宙ロケットセンター
  9. 第8日:ハンツビルからデトロイトへ
  10. 第9日:ヘンリーフォード博物館とグリーンフィールドビレッジ
  11. 第10日:ディアボーンからデイトンへ
  12. 第11日:デイトンからオーランドへ
  13. 第12日:ケネディー宇宙センター
  14. 第13日:スペースキャンプとケネディー宇宙センター:ニューヨークへ
  15. 第14日:マンハッタン
  16. 第15日:ニューヨークから日本へ