第2日(4/24 日):ジョンソン宇宙センター
晴れ時々雨
ほとんど寝ていないはずなのに、夜中に何度も目が醒める。
完全に時差惚けである。それに寝不足。それでも6時には目がパッチリで
7時には洗顔を始め、30分後には朝食をとっていた。
外は晴れてるし、暑いくらい。
たっぷりのコーヒーに、卵とフライドポテトとトースト、カリカリの
ベーコンである。噂には聞いていたが、本当にカリカリで硬い。
フォークとナイフでベーコンを切ろうとしていたら、ウェートレスの
オバチャンが手で食べるのだと教えてくれる。
フロントでジョンソン宇宙センターへの道を教えてもらう。
日本と同じ感覚で、フロントにキーを預けてから外出したが、
モーテルの場合はチェックアウトの時以外は預ける必要はないらしい。
8時30分に車に乗って、気分良く駐車場を出る。道には車なんか走っていない。
走り出すと、遠くに見えた車が段々こちらに近付いてくる。
あれ、真正面からこっちに向かってくるじゃないか、と思った瞬間、
ここがアメリカであることに気が付いた。おもむろに広い中央分離体を越えて
反対車線へ出た。道が広いし、車の数も少ないからちょっとくらい逆走しても
ヘッチャラだった。
逆にアメリカから日本に来て運転していたら、きっと事故っている。
IAD 宿 |
○ ● → |
------------+
Will Clayton |
|
| ↓
| US-59
Down | ↓
Town|
/ \
/ \ I-45
\ Space NASA
Hobby □ \ Center LBJ
Airport \ → ● ○
\---------------------
\ NASA RD No.1
\
宿からジョンソン宇宙センターまでは約50mile(=80km)である。
59号線を南下する。これまた片側3車線の大きな道路である。
周りの風景は割と日本とにているが、全体的にゆったりしている。
途中「Billy Joelの何とかの店」という大きな看板が見えたので、
帰りに寄ろうと思ったが、疲れていたので行けなかった。
ダウンタウンの高層ビルが見えた所で45号線に入り南東へ。
さらにNASA Road 1に入り、東に行ってしばらくすると、
NASA Rocket Centerの看板が見える。
ところが左折する交差点を間違えてSpace Centerではなく、
本物のNASA ジョンソン宇宙センターに入ってしまう。
柵の向うに巨大なサターンV型ロケットが横たわっていて、その隣に
レッドストーンロケットが立っているので、すごく嬉しくなる。
守衛所で道を聞いて引き返したが、今度は道を間違えたらしく、
ぐるっと回って前に通ったNASA Road 1に出てしまう。
Tourist Informationがあったので入って行って道を聞いたら、
Space Centerの$1引きの割引券をくれて、ちょっとラッキー。
To: Houston Downtown
| | \
| -+----------------------
| | Tour Space \ NASA
| | Info Center \ o JSC
| | o o |
--+-----+---+---------+---------+------- To: Clear Lake
| NASA Road 1
|
|
To: Gulveston Bey
今度はちゃんとSpace Centerに到着する。道に迷ったのに1時間ちょっとで
到着してしまった。平均時速が80km/hくらいだったことになる。
10時前だったので駐車場はガラガラ。
Space Centerは、意外に新しく、きれいな建物だった。外見は大きな体育館の
ような感じで、月着陸25周年のでっかい垂れ幕がかかっている。
地球の歩き方などのガイドブックとはだいぶ趣が違っている。
入口には旗が沢山立っているが、ニクソン元大統領が亡くなったばかりなので、
星条旗など全ての旗は半旗になっている。
結局2週間の滞在中、どこに行っても旗は半旗のままであった。
入口でウロウロしていたら、キャノンのカメラを持ったオジさんが
近付いてきて、「君のはどこのカメラだ?」
「ペンタクスである」
「ペンタックスも良いカメラだが、俺のキャンノンもなかなか良い」
なんてことを話しかけてくる。
日本だとこういう風に気軽に話しかけることはなかなか無いと思うのだが、
アメリカでは当たり前らしい。
現実にこの2週間、いろんな人から話しかけられた。
「どこから来た?」
「そのカメラはドコノだ?」
「フィルムはどのスピードを使っている?」(ISO 400とかのフィルム感度の
ことをスピードと言うらしい)
「そのカバンはどこで買ったのか?」等など。とにかくfriendlyなのである。
入口で入場券を買う。係の女の子は「どこから来たの?」
「ニッポンからである」
と答えると、日本語のパンフレット渡してくれながら、日本語で
「ありがとうございます」だって。日本人の観光客も多いのかな。
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NASA ジョンソン宇宙センター(JSC) Space Center
入場料: $11.95
駐車場: $2.00
時間: 9:00-17:00
・Mission Status Center (現在の仕事を見る)
・Starship Gallery (映画上映と、ロケットや月の石展示)
・Space Center Theater (IMAXを上映)
・The Feel of Space (宇宙での生活体験など))
・JSC行きのバスが2系統出ている。
(1)訓練施設、試験施設方面行き。
(2)ミッション・コントロール・センター方面行き。...週末は休み
・アポロ、スカイラブ、シャトル、月の石等いろいろな展示物
・大きなお土産屋さん、カフェテリア、レストラン
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午前中は、ダウンタウンからのツアーバスが来ていなかったので、
館内は空いていた。で、シャトルの操縦席やスカイラブ、アポロ指令船を見て
周り、映画を見て、satelite challengerという空気浮上式のシミュレータに
乗せてもらったり、もう気分はすっかり子供とおんなじで舞い上がっている。
午後はツアーバスや家族連れも到着し、結構混雑してきた。
私は、バスに乗ってJSCの訓練センターへ。バスとは言ってもトロッコ
列車にタイヤが付いたような5両連結くらいの乗物である。
バスは、巨大なSpace Chamberやら宇宙基地(宇宙開発事業団の
モジュールも置いてあった)やら宇宙飛行士訓練用のプールやらを見て回る。
私は嬉しくて写真をバシバシ撮りまくる。
最後にロケット広場でサターンV型を見るはずだったのに、
突然の雨のため、広場を素通りしてしまって、ちょっと残念。
しばらくすると雨が上がり、また真夏のような太陽が照ってきた。
バスで知り合った日本人3人とお昼を食べる。
3人ともIBMの人で、出張でオースチンに来て数カ月になるのだと言う。
今日はオースチンから車をとばしてきたとか。
そのあと、3人と別れて私だけお土産を買いにいく。
時差ボケと疲労のため、4時くらいに切り上げて帰路につく。
ところが、ヒューストンの天気は気まぐれで、走り出してしばらくすると
突然黒雲が現れ、ものすごいスコールになった。前方の車のテールランプが
見えないくらいの土砂降りである。車を脇に寄せて止まりたかったが、
車線変更するのが恐いくらいの大雨だったので、
我慢して前の車に付いていく。
ずいぶん長いこと土砂振りの中にいたようだったが、
ダウンタウンに到着するころには雨がやんでしまい、宿に戻るころには晴れて
入道雲が湧き上がっていた。
ちょっと休憩してからガソリンを入れにいく。セルフサービスである。
窓口でポンプの番号を告げてから、ポンプでガソリンを入れる。
ガソリンを自分で入れるのは初めてなので、ちょっと嬉しくなる。
満タンになると勝手に給油がストップするので、再び窓口に行ってお金を
払う。なんと1ガロン1ドルちょっと! 1リットル30円くらいじゃないか。
私はカルチャーショックを受ける。
ガソリンスタンドでサンドイッチとかお菓子を買い込み、宿に戻る。
食べてシャワーを浴びたら疲れて寝てしまった。
- 全日程
- 第1日:私はアメリカに旅立つ
- 第2日:ジョンソン宇宙センター
- 第3日:ヒューストンからワシントンD.C.へ
- 第4日:スミソニアン航空宇宙博物館
- 第5日:ゴダード宇宙センターと再びスミソニアン
- 第6日:ワシントンDCからハンツビルへ
- 第7日:マーシャル宇宙飛行センターとアラバマ宇宙ロケットセンター
- 第8日:ハンツビルからデトロイトへ
- 第9日:ヘンリーフォード博物館とグリーンフィールドビレッジ
- 第10日:ディアボーンからデイトンへ
- 第11日:デイトンからオーランドへ
- 第12日:ケネディー宇宙センター
- 第13日:スペースキャンプとケネディー宇宙センター:ニューヨークへ
- 第14日:マンハッタン
- 第15日:ニューヨークから日本へ