
第７日：マーシャル宇宙飛行センターとアラバマ宇宙ロケットセンター
	晴れ

	この日も早起きである。ルームサービスで朝食を取って、９時過ぎには、
	もうロケットセンターにいた。でも入口には子供が大勢いる。
	スペースキャンプの子供たちなのである。
	入場券を買って、IMAXシアターの"Speed"と、マーシャル宇宙センター行きの
	ツアーバスを申し込んで、朝の空いているうちにロケット広場に行く。

	待望のサターンV型ロケットを見た。何という大きさだろう。
	これが発射台に立っていたら、さぞかし見物だろうなと思われた。
	あの円錐系のアポロ司令船を月旅行させるのに、こんな大きなロケットが
	必要なのだから、月というのは遠いのだなぁ。
	サターンI型ロケットは立ててあって、これも相当に大きなロケットなのだが、
	サターンV型が近くに寝そべっているので、大きくは感じなかった。

	マーシャル宇宙センター行きのバスは、ロケットセンター前を10時に出発した。
	乗客はお年寄りの御夫婦が多い。バスの中でアジア系は私一人。
	バスツアーに限らず、ハンツビルはアジア系が少ないようで、１０人も
	見かけなかったと思う。
	１０分ほどでNASAマーシャル宇宙飛行センターの入口に到着。
	ついに、フォン・ブラウンが初代所長を勤めた由緒正しい所にやって来た。

	+-------------------------------------------------------------+
	NASA マーシャル宇宙飛行センター
	入場料： ここだけを見るなら多分無料だと思う。
	時間：   不明
	・宇宙飛行士の訓練用水槽
	・宇宙基地フリーダムのモックアップ
	・宇宙実験室
	・エンジン燃焼試験施設、レッドストーン打ち上げ場跡
	・ロケット広場
	+-------------------------------------------------------------+

	最初に、本物の宇宙飛行士訓練用の円筒形の巨大な水槽を見学。
	水槽の周囲にいくつかの作業部屋があって、宇宙飛行使用の手袋を縫って
	いる人がいて、私は驚いた。
	次に、宇宙基地のモックアップや、スペースシャトルに載せる
	スペース・ラブの実験設備を見学する。建物はかなり古そうだが、
	やっていることは世界の最先端である。
	建物を見学した後、バスは屋外の名所をぐるりと回っていく。
	ロケットエンジンの地上燃焼試験設備や、フォン・ブラウンがアメリカに来て
	初めて打ち上げたロケットの発射台、ブラウン博士が５セントで調達した
	打ち上げ監視用のシェルタも残っていた。
	ブラウン博士が使った所長室も残っているはずなのだが、残念ながら
	ツアーでは行かなかった。
	最後にロケット広場（NASAならばどこにでもあるらしい）を廻って、
	１２時にロケットセンターに帰る。

	ロケットセンターのカフェテリアで昼食をとる。
	周りは小学生とか幼稚園児など、とかとにかく子供ばっかりなのだが
	小さな子供でも、大きなハンバーガーや山盛りのポテトなどを食べる食べる。
	これなら大きくなるはずだ、と思ってしまう。

	食事をとってからIMAXの"Speed"を見に行くが、この番組はちょっとはずれ。
	スペースシャトルの映画と"Journey to Jupiter"は、まあまあ。でも
	こちらは映像にあわせて劇場自体が動くのでちょっと面白い。

	屋外には、月の重力（地球の1/6）を体験できる大きなシーソー（？）や
	ロケットの加速感を体験できる遠心分離器のような装置があったのだが、
	子供たちに占領されていたのであきらめた。でもおもしろうそうだったなぁ。

	そこらじゅうをウロウロしているうちに１６時になってしまう。
	帰りに売店でフォン・ブラウンの伝記を見つけ、重たいのに思わず買ってしまう。
	スミソニアンでもそうだったが、飛ぶロケット（花火ではなくて、ちゃんと
	ロケット本体と火薬のエンジンが別売りになっている）の品揃えが豊富で、
	よっぽど買おうかと思ったが、飛行機に持ちこめそうにないので諦めた。

	ホテルに戻ってから、またルームサービスで夕食。腹一杯で苦しくなるが、満足。
	ハンツビルは、ロケット好きにはたまらない場所である。