2009年3月8日

Perfumeとベートーヴェン

金曜の夜はかみさんとクラシックのコンサートへ。東京都交響楽団によるベートーヴェンの英雄と皇帝。前半と後半でまるで響きが違うのでびっくり。ホールの一番後ろの席だったのだが、前半はピアノがどんと前にあったためか、音が反響音ばかりだったのが、後半良い音になった。ピアノが邪魔だったのかねえ。隣の席のおっさんがちょっとあれな人だったために、全く集中できなかったのは不運。聞いていた位置のせいか、クラシックの録音について考えてみた。

ポピュラーミュージックのコンサートとは対照的に、オーケストラを聴く場合にはほぼ生音を聞いていることになる。一方CDなどで聞く場合はどうかというと、マイクで音を拾うわけで、このセッティングによって聞こえ方は変わってくるわけだ。今回のコンサートでも一番後ろの席というのは、楽器の直接音より壁に跳ね返ってくる反響音が多いわけで、もやもやした音の固まりが聞こえてくるという印象。楽器一つ一つの分離が悪い訳ですな。しかしロックバンドなんかは分離された音をPAでミックスして流すわけで。

そこでDTM的手法でクラッシックの録音をしたらどうなるか?と思ったのだ。各パートをサンプリングした音で重ね合わせていけば、オーケストラの演奏もパソコンだけで出来るんだろうな。新人作曲家にとってはとても役に立つだろう。すでにやってるんだろうけど。クラシックは再現芸術などと言うが、人件費という側面から見ると、全て生でやると言うのは費用的に厳しいものなあ。作曲のみに興味がある人にとってはもう解決策があるということだろう。

さらにそれをCGとかビデオとかと組み合わせてライブパフォーマンスにすると言うのもありだろう。そうすればオーケストラの人間を見るのではない、別のコンサートもありでは?と思う。ここまで来るとPerfumeのコンサートまで後一歩と言うことかと思う。テクノロジーの進歩は表現形態の変化を促し、本質を見る角度を変えていく。Perfumeにおいては即興的なものはMCに集約され、楽曲は決められたものである。しかしダンスのクオリティとMCでコンサートは紛れもなく生ものになっている。ものの見方が変わるねえ。

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