ニムの木かげの家日時計 2001. 10月

 
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2001.1001(月)

 娘の親不知が内爆発し始めたらしく、夕飯どきに「なんか痛い」と言い始めたと思ったら、1,2時間後「ママ、痛くてたまらない〜」と泣きが入る。親、健在なんだけど。私の親不知もしっかり4本とも両親健在の学生時代に生えそろったが、その後やはり悪さをして顔を腫らして、今残るのは1本のみ。

 『黎明の王 白昼の女王』ようやく第2部へ。第1部は1913年頃、第2部はそれから約20年後。毒舌のジェシカの幻視は次第に現実を浸食してくる。不思議な二人組の乞食。この、ジョージではないマクドナルドという人は、普段からとっても饒舌なのだろうか?じつは『火星夜想曲』は、以前中断したまま…。

2001.1002(火)

 美しい満月。そのせいばかりでもないが、ついつい床につくのが遅くなる。朝までがあっと寝るぞ!と寝酒をして短時間で入眠するつもり…が、布団に入ってとろとろっとした瞬間に、隣の若い男7歳が、ごろごろ…ばたん!ごろごろ…ばたん!…ピトッとくっついてきてヒクヒクする(赤ちゃんの時からの眠る時の癖)…続いて反対側の男ン十歳がゴゴゴゴ…の繰り返しで、ぜーんぜん寝付けず、輾転反側する。しにそう。

2001.1003(水)
購入本
芝田勝茂/『ふるさとは、夏』/パロル舎
加納朋子/『ささら さや』/幻冬舎
乙一/『暗黒童話』/集英社
イアン・ローレンス/『呪われた航海』/理論社
タッド・ウィリアムズ/『黄金の幻影都市4』/ハヤカワ文庫SF
未谷おと他編/『PEGANA LOST 7』/西方耳猫教会

 久しぶりに本屋に行く。いきなり『ささら さや』を取り置きしておいてくれたのはどういう風の吹き回し?最近近くに出来たエクセルシオールカフェでお昼をテイクアウト。ここってドトールなのね…うーんスタバのラズベリーモカフラペチーノが飲みたい。

 『黎明の王 白昼の女王』は、ごく短い第3部を過ぎる。しかし長いっ。手頃な文庫本2冊文ほどの分量である。各部ごとに雰囲気ががらっと違うのだ。訳すのがさぞかし大変だったのではと推察する。いや、とっても面白いので、復刊希望。

 ホラー好きのカレシを持つ娘に、ほらっ、と『暗黒童話』を見せると「(一瞬無視)…お〜っ」との反応。(一瞬無視)というところが、何ともである。トホホ。

2001.1004(木)

 なんて月日の経つのは早いこと。いつのまにやらもう10月も4日になってしまった。『黎明の王 白昼の女王』第4部は二刀流(文字通り)で始まる。庭園の中の庭園のイメージが、何ともいいのだ。頭がくらくらしてくるようだ。

 レクチャーに来た所外の先生、Powerpointのファイルを持参するもノートパソが不調らしい。そこで先日買ってもらったG4ノートがお役立ち。貸してもらえないかと電話がかかってきたその時までPagemaker6.5plusに悩んでいたところ。身近に誰もこれを知っている人がいないので、マニュアル本を見てもよく分からず手探り足探りしながらようやっと3ページ目へ突入する。しかしプリンターが古くてpostscriptのバージョンも古すぎるため(バージョンアップできない)、印刷するのにはpdf書き出しをしてWindowsにMOで持ってゆくということをしなくてはならない。なんて面倒なっ。こんなことをするなら以下略。そりゃあ仕事で勉強をさせてもらっていると思えば楽しいというものだが。でもやっぱり面倒すぎ。G4ノートを貸し、そのレクチャーに出るが、この期に及んでこの二日の睡眠不足が表面化し必死に目を開け続けたので、終わった時にはフラフラ〜。5時半過ぎに終わったあと、帰宅しても食事の支度をするのもやっとという状態、食べ終わってようやく多少の人心地を取り戻す。なんだ血糖値が下がっていたのか。

2001.1005(金)

 もしや、これはおなかに来る風邪の一種だろうか。火曜からこちら、常におなかが存在している感じがあり、特に夕方になると痛くなる。クリミヤ・コンゴ熱?いえ冗談にもなりません。どうも不調なので、終業時間になるとさっさと帰宅。やっぱり早く帰ると楽だわー。Pagemakerの解明に疲れたけど、まあ今のところはこれでいいか。なかなかラクチンでよろしい。

 『黎明の王 白昼の女王』はいよいよ佳境に。こちらから流れる時間、あちらから流れる時間が交差し、浸み込みあい、遍在する。また「究極のレミックス・カルチャー」とは言い得て妙だけれど、出典があるのかな。

2001.1006(土)

 ちょ、ちょっと、朝から千と千尋のテーマ曲を大音量で流さないでぇ!あーあ、目の前のグラウンドでようちえんの運動会らしい。せっかくのそこそこのお天気なのに、窓を開けられない<はい自分勝手。

 昨夜はあきらめて早く寝てしまった。子どもたちの登校後『黎明の王 白昼の女王』のさいご数十ページを読む。大作!第一部、第二部のせいでSF読みには敬遠されてしまっているのか(確かにFT文庫から出ている)。もったいない。うーんだけどまたもキイワードは父親の暴力かい。たしかに最初からほのめかされていたことではあるのだけれど、どうしてもこれがないと最近の物語は成り立たないのか?新種の、女性(あるいは子供)に対する固定観念になってきているような気がする。まるであらゆる異常行動や社会的不適応はその観点で解決できるとでも?いずれにせよ、そのうち『火星夜想曲』に再挑戦は必至。

 本棚に見つけたのでSFM93年10月号収載イアン・マクドナルド「キリマンジャロへ」を読む。美しい色彩と異形が満ち、軽やかなウルトラ・ライトプレーンと大空、さらには深宇宙を配しながら、同時に窒息せんばかりの肉塊や生殖のイメージが押し寄せてくる。外宇宙より内宇宙指向と言うことか。短編なのに、重圧感のある作品。言い方を変えれば、短編ならではの重さだ。ずっしーんと落っことされて、その始末を自分でつけなくてはならないのが短編だから。

 これも美しい装画に包まれた、芝田勝茂ふるさとは、夏』へ。

2001.1007(日)
購入本
吉田篤弘/『フィンガーボウルの話のつづき』/新潮社
ルーマー・ゴッデン/『ねずみの家』/徳間書店

 『ふるさとは、夏』読了、『火星夜想曲』1章、"The Kin - Suth's Story" Peter Dickinsonの続き、等々。夜たまたま、アルゲリッチがプロムスでN響+デュトワとプロコの3番(うーん大好き)を競演しているのを見る。おおー、太っておばあさんになったことよ。しかしものすごい手指。いや〜、すごい演奏。しばし見入っていた次男、「こんなふうになりたい」どんどん、なってくれ。眠すぎ。

 ふるさとは、夏』の舞台・五尾は、石川県七尾?富山なら八尾があるけど。連れ合いが子どもの頃しばらく富山にいて、私も結婚後何度か連れられて富山に行ったことがあるが、むこうの方言はとーっても好きだ!そうなのとっても早口でわからんがー。この、どうしてか分からないが、ひきあう気持ち!『サラシナ』にもつらぬかれていた、「会いたい!」気持ちは、文字通りのタイトル『きみに会いたい』ではその対象はやや違っていたようだった。ふるさとは、夏』では、自分が属すべき土地、土地のいのち、その土地の精髄に出会うが、それらの出会いは、心のひだの奥に畳まれて輪郭を失う。他者との出会いだと思ったものが、そうやって奥底に沈潜していっけん形を失う時、それが実は誰との出会いだったのか、自然に姿を変え、心地よい重さでしっとりと胸を充たす。だから、『きみに会いたい』も、じつはちっとも違っていなかった。ちょうどふるさとは、夏』が、他の2作をつないでくれたように思うのである。

2001.1008(月)

 図書館で借りて『夜の子どもたち』(福音館創作童話シリーズ、1990年)読み始め(わざわざシリーズ名を書いたのは、版が3つあるため。ふるさとは、夏も、私が読んだのは96年パロル舎版だが、90年の福音館創作童話シリーズのが図書館で目に付いたので借りてみた。どこが変わっているのかな?)。『夜の子どもたち』は何となく天澤退二郎のオレンジ党シリーズに似た雰囲気を湛えている。遠い、夜の空の底から切れ切れに聞こえる列車の音を響かせているかのようだ。

 冷たい雨が降るのに、なぜか娘と後楽園メトロエムのアフタヌーン・ティまでパンプキン・チーズケーキを食べに行く。これは池袋東武店にはなくて、食べたい食べたいと強力おねだりに負ける。行ってみたら、それと並んでおいしそうな栗のショートケーキが…!両方頼んで半分コして、さらに目の前を素通りしていったのを二人して横目で見送ったワッフルパフェ(だっけ)を、やっぱりひとつ追加注文。うううう…。帰りの地下鉄の階段は頑張って駆け上りました。

2001.1009(火)

 上の子たちが相次いで「定期代頂戴」と言う。なんでまとめてなくなるのよ?そうか、4月から半年経ったのか。

 炭疽菌感染者また?「炭疽菌」で検索すると画面があまりにも物騒な字で埋まるので早々に切り上げる。

 『夜の子どもたち』は自転車で夜の中へと。

2001.1010(水) <この日付けで休みじゃないのはやっぱり変〜

 思いがけず一日雨。職場では北側の壁に雨が吹き付けるので雨漏りが発生する。たまたまあったバケツがブリキだったので、「ハイ、雨漏りです」と言わんばかりの音に同僚と顔を見合わせて吹き出す。確かによく降っているとは思ったが、帰りに家まであと2分というあたりで、ものすごい豪雨に。すでにそのとき靴はジャブジャブ池状態、ええいどうにでもなれ!と傘を投げ出したい気分でしたがな。家に入って靴を脱いで、玄関に出してあった足拭きに乗ったはいいが、ジーンズの中にストッキングをはいていたので足はまだぐちょぐちょ、さてどうしようかしばし悩む。足拭きに乗ったまま、ズリズリと洗面所まで移動してようやくジーンズとストッキングを脱ぎ、ほっと一息。冷たかった!

 昼休みに『夜の子どもたち』を読了。一種投げ出されるような終わり方。もう一つの古い謎、石のような顔には、慄然とするものがある。さすがに時代を感じさせるのだけれど、直接このようなテーマでの書き直しは、さすがにないのだろうか>『サラシナ』以後。 続いて『星の砦』へ。

2001.1011(木)
購入本
高野史緒/『ウィーン薔薇の騎士物語5』/中央公論新社
菅浩江/『鬼女の都』/詳伝社ノン・ノベル
エドワード・アーディゾーニ/『ダイアナと大きなサイ』/こぐま社

 おーほっほ、ちゃんと最新の番組表をチェックしましょうね、ていうか私は夕刊で見た>有里さん「海外ドラマホームページ」なんていうのも。「最新ニュース」に放送時間変更情報があるようだ。有里さんと言えば、しっかりDWJにはまっているご様子。どんどんはまり給え〜\(^O^)/

 『星の砦』は小さめの字の割に早く読め、昼休みに読了。これまで読んだ作品には、どれも、独特の空間的広がりを感じた。同時に、この作品で顕著なように、同時にそこには閉塞感があって、たとえて言えばこの作品に出てくるプラネタリウムに象徴されるような、一見開けているけれど閉ざされている、という感覚を抱く。今思うと、『サラシナ』ではそれが、スカッと開けていたように思う。こんな点でも『サラシナ』は作者にとってひとつのエポックメイキングな作品に違いない。

2001.1012(金)

 突然Philip Pullman "Amber Spyglass"を再開する。『黄金の羅針盤』『神秘の短剣』の続編である。昨年買ってごく始めだけ読んで、あまりの厚さ(5cm近い)に恐れをなして本棚の聖域に奉って置いたままだった。邦訳が出ないまま1年、もう忘れちゃったよと言いながらたどたどしく読み始めた。…おもしろいっ!前作に続いて、angelsと異世界を旅するWill、空腹のIorek Byrnisonの食事、等々、次々面白いので詳しくは内緒だ。邦訳1作目と2作目の間は半年なかったのに、既に2作目の訳が出てから1年半。3作目が出てからは1年。私が読み始めたからまもなく出るかも(*^_^*) まだ全体の1割、いつ終わることやら。文章自体は読みやすいのが意外と言えば意外だ。

 狂牛病騒ぎ新たな疑い一頭は、陽性だの陰性だのころころ変わって、対策などすべて含めてまったく信用できない。農林水産省の頭は既にスポンジ化していると見える(農林省のメルマガなんてあるのね)。ああん、焼き肉。

2001.1013(土)

 せっかくの土曜日に先日のカドフェルの録画を見ようとしたら、しっかり上から違うものが録画されていた(;.;) お願い、一声かけてよね>心当たりの人

 ほんとうに上天気なのに、あす風呂場・洗面所のリフォーム業者が見積もりに来るので一日泣く泣く掃除。実際にリフォームするかどうかは見積額を見てから決める。これからしばらく物いりだし(受験生s)、するとしても先の話に。

 細かいえいごを読んだせいか、朝からなんとなく頭痛が。どうも昨晩は"Amber Spyglass"的夢を見たような気がする。指輪を読んだ時もしばしば夢にガンダルフが登場してもう大変だったっけ。なんと影響されやすい人でしょう。

 これからどうなってゆくのか非常に不安を感じる>広がる炭疽菌事件

2001.1014(日)

 お昼のあと、息子二人とTsutayaにゆく。次男用に「アンドリューNDR114」日本語版を借りるが、帰ったら娘に「せっかく見たかったのに日本語版なんてやだっ」と断固拒否されてしまった。そんなに怒らなくともいいのに(どうせ字幕を見るに過ぎないんだから)。片づけなどしながら時々遠くからちらちら見た限りでは、「A.I.」よりずっといいんじゃないかという気がした。ぴかぴかしていてもいなくてもロビン・ウィリアムスはあんまり変わらないみたい。

 帰りの遅い連れ合いを捨て置き、子どもたちのリクエストにより中華屋に行く。おこげが目当てだが、先日新聞に入ってきたチラシを持参するとビールがただになるという。料理をオーダーしたついでに畳んだままのチラシをお店のおねーさんにわたして待つことしばし。と、いきなりどんどんどーんと出てきたジョッキ3つに全員の目が丸くなる。人数分のビールがただだった(..;) でもどう見ても上の子二人は未成年でしょ>おねーさん。さすがに私一人では消化できないので以下略。子どもたちとジョッキを傾けるなんて、と感慨が…(>違うでしょ)。連れ合いには内緒だ。

2001.1015(月)
購入本
乙一/『死にそこないの青』/幻冬舎文庫

 昨日は一日ほとんど読書時間がとれなかったので遅々として進まない"Amber Spyglass"。やっと80ページ(/518ページ)を超えるが、章によってすらすら読めるところと、文はちっとも難しくないのに単語がさっぱり分からないところとが歴然と分かれる。さすがに品詞しか分からない文が続くところは>なになにのこれこれがナントカしてなんたらかんたらにムニャムニャした(;.;)、ぱそ子の辞書に頼り切り。紙版の辞書を引くよりずーっと速いけれど、英語力不足にやんなっちゃう。それに前巻の『神秘の短剣』しっかり忘れているし。

2001.1016(火)

 家のテーブルの上に"Amber Spyglass"をころっと忘れて出勤。仕方なく昼休みは懸案の、銀行の通帳の更新に行く。すたすた歩くと軽く汗ばむくらいの気持ちのよい天気、薄いひつじ雲が広がっているが日差しはむしろ強い。統合で支店がなくなってしまったのでわざわざ電車で数駅隣まで行かないとならないのだが、いざ行ってみたら「お客様、これは記帳機ですぐ新しいのが出来ます」と案内してくれて、ほんの数分で用事は済んでしまった。往復の時間が長い〜。最寄りのATMにもそういう機械置いてくれ〜。それから電車賃もくれー(地下鉄などは決まった駅でしか定期券を売らないので、そこまでの電車賃は出さないでいいはず)。

 車中では職場に置きっぱなしだった『<子どもの虐待>を考える』を読んでいたのだけれど、あまりに辛くて、さすがに職場に戻ってお昼を食べる時には手近の『サイエンス』かなんかに持ち替え。いや別に読んだ部分にそれほど悲惨な「虐待」の事例が出ていたというわけではないのだが、主題が主題だけに、やはり見つめたくない負の感情を意識しなくてはならないので、明るい秋の日には重すぎる内容なのであった。ほんの二、三十分の読書時間のあいだに、「虐待」と「虐待ではない」状態が決して不連続ではないこと(ここからが虐待と線引きが出来ない)、性的虐待が確認されるのは(それを疑う兆候はたくさんリストアップされてはいたが)妊娠か性病の感染である、という二つを淡々とした口調で目の前に提出されればじゅうぶん頭の上にずずーんと重たい重しが載っかったようなもの。ううー。ごめんなさい近日中にちゃんと続き読みますから今日は勘弁してください、と本に謝る。だって帰路に思いがけず職場近くでアケビの実がたくさんなっているのを見つけたりして…。

 小一の次男が学校から注意喚起のプリントを持って帰る。昨日の小一男児の誘拐事件を受けてのことである。土日に天気がいいからと言って一日外で遊ばせておくのもためらわれるようなご時世になるとは。次男がもう一枚持って帰ったプリントは、保健室からのもので、転んで後頭部を打ったから様子を見るようにというものであった。ふーん、夏休み明けに、至って元気なのに37度の熱(!)で帰された子は、親が迎えに行ったら保健室でおとなしくさせておくどころか教室でみんなと騒いでいたって。その時とずいぶん担任の対応がちがうのはやはり先日保護者数人で事をわけて校長・教頭に話に行ったからか(行ったんですよ〜実は)。

2001.1017(水)

 朝起きてあまりの不調に、子どもたちが登校したあと2時間ほど寝るつもりで時間休を取る。遅くとも11時過ぎには出勤するつもりが、起きてみたらもう12時。でも3時間半くらい寝られたので、まあまあ復調か。夕食後また寝てしまったので本読めず(;.;)

★もうあちこちで言及されていると思われるが、テロ関連の参考サイトから:

田中宇のニュース解説 
オバハンからの緊急レポート 
ペシャワール会(>その郵便局の募金窓口) 
「新世界へようこそ」(池澤夏樹のMLをasahi.comが転載しているページ)
「報復しないのが真の勇気」(坂本龍一の意見)
・タリ板@2ちゃんねる (*^_^*)

2001.1018(木)

 中断していたのを、昼休み+αでやっと123ページへ到達>"Amber Spyglass"。 先は長いが、多分さいごまでたどり着けそうな気配。それに、想像力も逞しくなってきたし。語学的想像力ね。

 読書サイトの他、新聞広告や、出版社の広報誌などを読んでいると、いくらでも読みたい本が出てくるのに片端から忘れてしまう。何とかしないと。

2001.1019(金)

 『神秘の短剣』を引っ張り出してぱらぱら拾い読み(復習)。いてててて、ウィルが指を落とすところは痛いよ。何て日本語は楽なんでしょう(;.;)。でも、原作の文の小気味よさと透明感、その豊穣さはやはり邦訳には十分に映し取られているとは言えないように思う。硬さが先立っているような。3巻の出だしの美しさなんてほんとにもうハナからやられましたという感じだったもの。"Amber Spyglass"のハナ。 私の進捗状況は、ほぼ1/3まで。

 ぴりっとした、秋の上天気。むしろ初冬の。屋外に出たとたん、鼻につんと来るような冷たさと、落ち始めた木の葉の匂い。

2001.1020(土)
購入本
田中宇/『タリバン』/光文社新書
日本生物物理学会編/『新・生物物理の最前線』/講談社ブルーバックス
高島俊男/『漢字と日本人』/文春新書
加納朋子/『月曜日の水玉模様』/集英社文庫
梶尾真治/『かりそめエマノン』/徳間デュアル文庫
北野勇作/『ザリガニマン』/ 〃
佐藤亜紀/『モンティニーの狼男爵』/光文社文庫
ポール・ギャリコ/『ザ・ロンリー』/新潮文庫
ネムキ 11月号』/朝日ソノラマ

 近所で区民まつりが催されているので、あまりの好天に誘われて足を向ける。各地の物産展が軒(テント)を並べており、日差しの強さにオリオンビールと玉こんにゃくに手を出す。同行した娘が、おばさま方の踊りを見つつ「平和だねぇ〜」と連発する。ついでに久しぶりに本屋に行ったら、あれこれと一杯買ってしまった。他にも2冊ほど仕事用の本も買ったので帰りは重くて大変だった。北野勇作『ザリガニマン』は確かにすごい表紙だけど、そういえば昔「海は恋してる」を歌ったザ・リガニーズというグループがありましたよねぇ>関係ないか。

 『タリバン』は、このところ何かと参考にしている田中宇のニュース解説の田中宇(たなか・さかい)の本。緊急出版てところか。本屋のカウンターにこれと並んで数冊の関連本があったが、その中には一時ベストセラーになったという『文明の衝突』も。もちろんこれは読んでいないのだけれど、著者ハンチントンはどうやら御用学者みたいなものらしいし(「超短評」)、田中宇氏も『タリバン』の中でこの本のことを、「『将来こんなことが起きたらアメリカのためになるのではないか』という提案書、企画書ではないかと思われてくる」と述べている。それでも『タリバン』の帯には、「文明の衝突」は、歴史の必然か仕組まれたシナリオかというふうに、書名なのかそうでないのか、多分意図的と思われる紛らわしいあおり文句が使われているのだ。おや、ハンチントンには『文明の衝突と21世紀の日本』なんていうのもあるのだな。日頃まったくそちらの方には疎いものだから…って、世界がこういう事態になっている今、全然自慢できないことだけど。田中宇氏は『文明の衝突』について、「日本に対する分析が日本人から見て筋違いである」とも言っている。怖いもの見たさで『文明の衝突と21世紀の日本』を読んでみたいような気もする。と言ってる間に『タリバン』読むのが先決です。

 一日異常に眠くて、"Amber Spyglass"一文字も進まず。Lyraじゃないが眠り薬を盛られたか、まじないでもかけられたかのよう。それからMulefaは書いてあるとおりの生き物と受け取ればいいんじゃないのでしょうか>お悩みの方。しかしこの三部作、複雑だよねえ。もう一度最初から読み返したい。

2001.1021(日)

 10.21沖縄反戦デー…なんて昔ありました。ちょうどその日はたまたま京都市役所の前のホテルの窓から、市役所前に反戦旗を持って集まる集団を見、あの独特な調子の演説や反戦歌を聞いていたのであった。この年表の中には私ののちの母校の名も見える(別に私は全共闘じゃありませんが)。

メモ:
『サラシナ』書評(産経新聞10月9日朝刊)
「雨ニモマケチャウカモシレナイ」〃 98年10月13日

2001.1022(月)
購入本
芝田勝茂/『夜の子どもたち』/パロル舎
ルーマー・ゴッデン/『おすのつぼにすんでいたおばあさん』/徳間書店

 『夜の子どもたち』のパロル舎版を入手。さしゑ(not「え」)が小林敏也なのは同じなのだが、ぱらぱら見るに、最初も最後も大幅に変わっている様子。なかでも、地の文が「ぼく」から「正夫」と三人称に変更されているのが目に付く。他に「あたい」→「ボク」とか。終わりをちょっと読んだが、おお、これが加筆訂正されたのが5年前。今また加筆されるなら、もしやまた前の形に近いものに戻る(単に戻るのではなくて、再び書き直した挙げ句に)こともあるのではと思う。福音館版の、大いなるうさんくささを描いたシーン(遊園地の出現)は非常に印象深い。

 ルータ不調のためネット孤島。

 まあぁ、何てやさしいおさかなのおうさまおとのさま>『おすのつぼにすんでいたおばあさん』。訳者あとがきに余計なことがあれこれ書かれていなければよかった。でぶネコのモルトがいいです。

2001.1023(火)

 ようやく昨晩"Amber Spyglass"半分を超える。そうなのよ単語が単語が…難しいのなんのって。15日に80ページということは、7日で180ページ、読まない日があったにせよ、平均すれば1日(およそ1時間強読んでるだろうか)20ページちょっと。今週末に終わりたかったんだけどダメそう(;.;) 所でどうして私が読むえいごの本って、ゾンビみたいな死人が出てくるんだろ("Ghost song"とか)。そうなのだ、出てくるのだ死んだ人々がたくさん。死んだ人々ばかりか、奇妙な「死」そのものも。そのひとと言うべきか?こんな事していないで、さあわたしよみますわよ。

2001.1024(水)
購入本
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/『クリストファーの魔法の旅』/徳間書店

 『クリストファーの魔法の旅』が届いたのだけれど、あと13時間たたないと読めない(<)。それにしても、このシリーズの巻末広告のクレストマンシーシリーズ紹介は、モロねたばれ。と指摘すること自体、ネタバレかも。本を読んで自分で発見する楽しさや驚きを、出版社自体が読者から奪ってしまってはいけない。自分もまた、本のあらすじや感想を書く際には極力ネタバレにならぬように、繰り返し自戒しよう。既に出回っている本の場合はかなりの部分は許されると思うけれど、新刊で一足先に手に入った時なんて、つい舞い上がって(あるいはサービスのつもりで)帯からあらすじから登場人物から、まったく気遣いなしに書きまくる例も見かけるので(;.;)

 このごろのbk1のプチプチ裏貼りクラフト紙封筒は、なかなかチャーミングでよろしい。前の黄色シリーズも好きだったが。ただ、先日3冊がこの封筒に牛詰めに入ってきた時は、もとい、ギュウ詰めに入ってきた時は(あまり変わらないぞ)、さすがに本の角がややこすれていたのが気になった。封筒の一辺を開いたくらいでは取り出せないくらいギューギューパンパンだったので。願わくばbk1キャラクターが電波犬でなくて、猫バージョンであらんことを。そしたらbkニャンだからだめなのね。そう言えば『クリストファーの魔法の旅』にも猫が出てくるようだ>ネタバレか〜?

 久しぶりに、本当に久しぶりに風邪らしい風邪をひいたらしい。だって、のどと鼻の粘膜がヒリヒリひりひり痛いーっ!うがいも鼻うがいも、のどシューシューも、のど飴も、いろいろしているのに改善せず。首から上の粘膜が軒並みやられるので、目もシバシバ、口の中も気持ち悪い。

本の果実〜気になる本
というのを密かに作ってありました。個人的心覚えと言ったところです。書店へのリンクや構成も行き当たりバッタリなのでご勘弁。あっ突然思い出した、とっくに3周年過ぎていたんだっけ、このサイト。あらー、それって先月新宿でぷちオフした日だったのね〜。

2001.1025(木)

 のどいたによりしぼうちゅう。なのによふかし。"Amber Spyglass"にひとりもだえる。ううー、言ってしまいたい!!「ライラは××で、○○と☆☆が〜」<言っちゃだめです。

2001.1026(金)
購入本
マーガレット・アトウッド/『侍女の物語』/ハヤカワepi文庫
小林敏也え/『ポラーノの広場』/パロル舎
エレノア・ファージョン/『町かどのジム』/童話館出版
ポール・ギャリコ/『ジェニィ』/新潮文庫
M・R・ジェイムズ/『M・R・ジェイムズ怪談全集1』/創元文庫
ピーター・ミルワード/『童話の国イギリス』/中公新書
さくらももこ・土屋賢二/『ツチケンモモコラーゲン』/集英社
『SFマガジン12月号』/早川書房

 朝起きたら声が出ない。次第に回復するも、昼から夕方になるに連れどんどんハスキーヴォイスに。午後新宿方面に出張、もっと早く終わると思ったが5時を回る。めげずに池袋リブロに寄ってあれこれ物色、でもイアン・M・バンクス『ゲームプレイヤー』が見あたらない。『プラネテス2』もどこにあるのか、マンガの山に気力が失せてむなしく帰る。

2001.1027(土)

 お天気がよいのに、しかも明日は雨という予報なのに、今日こそしぼうちゅう。きのうおとといはそれなりに出勤してそれぞれ午後は出張だったりしたのだが、今日はダメです。朝から寝てます(風邪の友は『町かどのジム』)。こういう時に限って、連れ合いが「陰陽師見に行こう!○時には解放されるから、それまでに行ってチケット買っておいて」と言い出す。さすがに私は断念、というより気力がない。熱も、頭痛と言うほどの頭痛もないが、とにかく首から上がもうおしまい。息子二人が父親と落ち合うべく出発。しばしくつろぎのひととき…と普通ならなるのだが、今日はひたすらお寝みのひとときだ。

 『町かどのジム』はこれまでに学研から最初に出て、それが福武文庫からアーディゾーニの絵で再刊された。やっぱりファージョンはアーディゾーニ。さらに今回、同じくアーディゾーニの絵でハードカバーになった。なぜか全部持ってる(*^_^*)。海で見つけた緑の子猫のおかあさんはナマズだったり。

2001.1028(日)

 昨日は1日ひたすら寝る。今日は最悪に声が出ないが、午前中はぐだぐだ家事。昼から寝場所を変えソファで"Amber Spyglass"の続き360ページからをひたすらに読み飛ばす。文字通りザル読みなんだけど、やめられない止まらない。しかしあと最後1章と言うところで時間切れとなる。

2001.1029(月)

 昼休みに残りの1章を終える>"Amber Spyglass"
 閉塞感と開放感の対照の妙に、作者の手腕を感じる。M…が当初思ったより矮小化されていたように感じる。終始活躍するトンボの使い手たちが、色彩的にも非常に印象的だ。ああIorek〜。会いたい〜。わたしのdaemonは猫でしょう。ランダムハウスのサイト(Listen...のところ)を聞く限り、これべつに「ダイモン」と言っていないみたいよ(私が聞いた部分では)。

 晴れて『クリストファーの魔法の旅』へ。これも猫本。プルマンからするととーっても軽く感じる。

2001.1030(火)

 まわりではどんどんノドの風邪が蔓延しつつある。マスクでもしていようものなら皆二言目には「ハイタンソ」の合い言葉。おなかが痛いと言えば「狂牛病」、こちらは違うんじゃないかと思う。というわけで咳が取れず夜中何度か咳き込むので寝不足が続き、しぼうちゅうも続く。

2001.1031(水)
購入本
菅浩江/『アイ・アム』/祥伝社400円文庫
瀬名秀明/『虹の天象儀』/ 〃
佐野洋子/『もぞもぞしてよゴリラ』/中公文庫
秋山瑞人/『イリヤの空、UFOの夏 その1』/電撃文庫
幸村誠/『プラネテス2』/講談社モーニングコミックス

 『クリストファーの魔法の旅』読み終わり。猫のスログモーテンが五芒星を見張る姿>「しっぽをぶんぶんふり動かしてひきうけ」、その「毛の一本一本から敵意がにじみ出ているみたいだ」があまりにおかしくてしばらく一人で笑い続ける。おお〜ミリー、あなたはそういう人だったのか。そしてン年後のお姿は…。あのクリストファーの性格はこうして形作られたのね。ご幼少のみぎりからこうして采配を振るのが大好きだったとわ。グウェンダリンの性格も、ルーツはこの血筋にあったのか>おじさんがた。ぐんにゃりと運ばれてゆくゲイブリエルの命ははっきり言って見たくない姿だし、「クイスハァー!」と言って良く笑う女の人たちが全滅したのもとても悲しいしひどくグロテスクな話だ。ああーやっぱり『魔女集会通り26番地』の新訳が最初に出ていた方が、シリーズを楽しむには、ぜえええーったい面白かったのに!徳間のシリーズ紹介も殲滅すべし。

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ニムの木かげの家
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最終更新
2001.12.31 01:11:45