2月27日に予定されている松本智津夫被告の判決の向けて、地下鉄サリン事件被害者の手記集「それでも生きていく」(サンマーク出版)が重版になりました。中村弁護団事務局長と高橋シズヱさんのコメントが
サンマーク出版のホームページに掲載されています。ぜひご覧下さい。
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地下鉄サリン被害対策弁護団事務局長 中村裕二弁護士のコメント
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1995年3月20日、オウム真理教が引き起こした大規模テロ、地下鉄サリン事件では、12名の方が死亡し6000名以上の方々が受傷した。
その6年後の2001年9月11日、米国ニューヨークの貿易センタービルにテロリストたちに乗っ取られた旅客機2機が激突し、およそ2800名の生命が奪われた。
地下鉄サリン事件もニューヨークの9.11事件も、いずれも国家を狙った大規模テロ事件である。しかし、国の被害者支援については、大きな違いがあった。
米国政府は、遺族に対し、死亡者1人あたり2億円に近い補償金を提供した。
しかし、日本政府は、遺族を含む被害者らに対し、何らの補償もしていない。
被害者が泣いて、喜ぶのはテロリストたちである。被害者支援こそテロ対策の重要な柱である。日本政府はそのことに全く気づいていない。皆さんは、そのことについてどう思われますか。
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地下鉄サリン事件被害者の会 代表世話人 高橋シズヱのコメント
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オウムの松本智津夫被告の判決がまもなくですね。
連日テレビや新聞で、また報道されていますね。
私たち遺族や被害者にとっては昨日のことのような再体験。事件はいたいたしい傷口なんです。あなたはもう忘れちゃっていましたか?
この本で私たちが訴えていたことは改善されたんでしょうか?
政治家や警察は私たちと同じ痛みを感じているんでしょうか?
サリンの後遺症は完治していないんですよ!
放り出されたまま忘れさられたために回復しないってこともあるんです。
私たちのこと、犯罪被害者のことをもう一度考えてみてください。
もしかしたら明日、あなたが被害者になるかもしれないんです。