2012年6月16日 表紙へ戻る
14.下諏訪〜和田〜(青原)
今回は、中山道の最高地点、1600mの和田峠を越える。諏訪大社に旅の無事を祈願し出発。
9:40 下諏訪市内遠望 雨模様の中、春宮を出発。諏訪湖の見納め。 |
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10:25 木落坂(4300歩) 日本初の京都蹴上発電所の9年後の明治33年に建設された落合水力発電所の脇を上っていくと、御柱祭の木落坂の上に出た。 人間だって転げ落ちる崖。思ったより狭い。 観客席は川の向う。 |
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11:05 樋橋の藁葺き屋根 珍しく、藁葺き屋根の農家。普通の家で藁葺きなのは2軒目。 |
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12:15 西餅屋茶屋跡近く 和田峠に掛かる入り口に、昔、茶屋があった。 ここから本格的な山道になる。 一ヶ月前に熊が出たから注意しろとの看板。 |
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13:30 和田峠(16985歩) 鹿の声を追いながら急坂を直登するとポカッと峠に出た。中山道最高地点1600mの和田峠。 これでまた日本海側の千曲川流域に。 何も見えないが、本降りにはならず助かった。 和宮は輿も通れないこんな道を行ったのだろうか。昔の人はすごい。 |
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13:50 佐久側の道 諏訪側とうって変わって広いゆるやかな道。気持ちよく高原を下る。 所々でヴィーナスラインを横切る。 |
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14:25 広原の一里塚 大きな岩を並べた石畳の道と一里塚。 昔のわらじは良かったのだろうが、現代のゴム底では滑りやすい。土の道になるとほっとする。 |
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14:35 クリンソウ 林の中のあちこちに群落が見える。遠目にもよく目立つ。 割と人気のある山野草だが、私は初めて。 |
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14:45 接待の和田峠施行所(22730歩) 接待という地名の由来になった施行所。江戸の豪商が箱根、碓氷、和田の各峠に置いた。牛馬には年中飼葉を与え、人には、冬期のみ、暖と粥をとらせたという。商人のせいか牛馬の方を大事にしているように見える。 この建屋は嘉永5年(1852年)のもの。 |
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14:55 フタリシズカ これまたヒトリシズカとともに人気の山野草。静御前の舞姿に見立てる。 平地では連休の頃の花。 あちこちに群落となっていた。 |
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15:05 三十三体観音(24727歩) かって、山中にあって荒れ果てていた熊野権現から発掘された石像観音。 ここで、和田峠の山道はほぼ終わり。 |
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15:30 唐沢の一里塚(26742歩) 左右とも残っている一里塚。江戸から51番目。 |
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16:05 上和田の道祖神(30196歩) ドライブインの脇の道祖神。ちゃんと注連縄をまとって大事にされている。 |
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16:45 和田宿町並(33976歩) 本うだつの上がった酒屋さん。佐久に入ると、うだつも屋根の上まで伸びた本うだつがよく見られる。 |
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16:45 和田宿町並 立派な門と土蔵を持つ普通の屋敷。 |
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16:45 和田宿脇本陣翠川家 文久元年(1861年)3月に和田宿は大火で全焼。11月の和宮降嫁に合わせ復旧させた。 そのため、和田宿の建屋は、ほとんどこの時期のもの。 |
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16:50 本亭旅館 典型的な出梁造りの元名主の屋敷。この旅館に泊まろうと思っていたら4月に廃業。残念。 |
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16:55 和田宿本陣 御入門 図面に基づいて再建された重厚な御門。背景の居室棟も再建。 白漆喰に梁や柱を浮き立たせ美しい。 |
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17:00 和田宿 旧家 普通の民家。木曽から信州にかけてよく見られた出梁(出桁)造り。二階の格子に紙障子。なぜ板戸でないのか不思議。 |
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17:30 下和田 若宮八幡神社本殿 享保6年(1721年)建造の本殿。藁葺きの建屋は上屋で、実物は1.5mX1.7mの大きさで中に納まっている。 藁葺きの外観に似合わず結構精巧な造り。仁徳天皇を祀ってある。 |
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17:35 下和田 民家の門 この重厚な門は、普通の民家の門。本陣といってもいいくらい。 まわりの塀や屋根瓦は新調されている。 この集落はどこも門は立派。間の宿として機能していたのかも。 |
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17:55 青原の石像群(41013歩) 青原の馬頭観音や道祖神。公園にしてある。 ここは和田宿を流れる依田川と姫木平から流れる大門川の合流地点で、この辺りから上田に向かって谷が開ける。 |
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以上、27.2km。この後迎えに来てくれた宿の主人と和田宿の温泉に入って疲れを癒した。
雨もそれほど強くはならず、800mの高低差のある峠越えの割に暗くなる前にたどり着けた。
下諏訪、和田宿間には一里塚が6カ所もある。この間は宿場がない。しかも峠。昔の人は一大決心でここを歩いたのであろう。
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