2012年9月23日 表紙へ戻る
17.沓掛〜軽井沢〜坂本〜(横川)
いよいよ、後半のハイライト。碓氷峠越え。日頃の行いが悪いのか、馬籠峠、和田峠に続いて雨。
8:35 沓掛宿 中軽井沢で沓掛の字を見たのはこれだけ。 1951年に大火に遭い、1956年にJRの駅名も沓掛駅から中軽井沢駅に改名された。 これがきっかけで別荘地としての地位を築いていった。これも歴史。 |
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9:50 旧軽井沢(7712歩) 旧軽井沢の中心。軽井沢駅はこの先1.5km。 |
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9:55 軽井沢宿町並み 旧軽井沢交差点からつるや旅館まで飲食店や土産物屋が続く。 夏の終わりを楽しむ観光客で賑わっていた。 |
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10:00 つるや旅館 軽井沢宿で唯一雰囲気を残す建屋。 昔の茶屋を旅館に改装して残している。 観光客の喧噪はここまで。 ここから先は人っ子一人いない。山道に入ると、熊注意の看板がやけに目につく。 |
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11:40 峠 熊野権現(14519歩) 食い散らかされた栗の実やドングリを見つけると周りをうかがいながら恐る恐る進む。「峠」町に着くと人に会えてほっとする。 ここから信州に別れを告げ関八州に入る。ここ標高1200mから400mまで一気に下る。 鳥居峠、塩尻峠、和田峠に続く四つ目の分水嶺。 |
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12:50 栗が原(21586歩) 峠から尾根をダラダラと下ってくる。 明治8年にここに見回り方屯所(現在の交番)が設置された。 今でこそ坂本まで無人だが明治の頃は小学校があって児童が25人もいたそうだ。 交番の全国初は明治7年なので、ここは、それなりに賑わっていたということ。 明治18年に横川まで鉄道が通じてから明治26年に軽井沢まで全通するまでが良い時代だったのかも。 |
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13:20 北向き馬頭観音(23412歩) この辺りから転がり落ちるような坂になってくる。ここは北側に切り立った崖があり、道の先は南側が切り立った崖になる。そこには南向馬頭観音が置いてある。 それぞれ、文化15年(1818年)、寛政3年(1791年)の銘。 |
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14:10 刎石坂 刎石山から標高差300mを一気に下る難所。中山道の中でも一番。 |
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14:35 碓氷峠登り口(29374歩) ここで旧国道18号に出る。山道はここで終わり。峠からは誰にも会わず、猿の鳴き声が聞こえたのみ。 |
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14:50 信越線アプト廃線跡 碓氷峠登り口のすぐ下にアプト廃線跡のトンネルがあった。 明治26年から昭和38年まで活躍したアプト式の線路跡。 いまは横川から熊ノ平まで6kmを遊歩道として保存している。 アプト式電気機関車は地下鉄と同じく第3軌条から集電していたので架線がなくトンネルが低い。 ちなみにこの電気機関車はパンタグラフも付いていて駅構内などはパンダグラフを使っていた。 |
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15:00 坂本宿遠望 遠くに坂本宿が見えてきた。雨も小降りになってきた。 |
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15:20 坂本宿かぎや 高崎藩納戸役鍵番だった武井家が370年前に創業した旅籠なので「かぎや」。 木曽や塩尻にあった切妻を見せる建て方で屋根に飾りを付けるのも通ずるものがある。モノトーンの中にワンポイントの美しさ。 |
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15:20 坂本宿 脇本陣永井 坂本宿は、碓氷峠を控えていたため、本陣2軒、脇本陣4軒、商家も160軒ある大宿場町であった。 |
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15:30 坂本宿下木戸跡からの刎石山 坂本宿は珍しく枡形がなくストレート。 その道の向こうに刎石山が立ちはだかる。 昔の人は、碓氷関所を越えてやれやれと思っていたら目の前にこんな山が見えたら坂本宿で充電するしかないだろう。 |
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15:55 碓氷関所跡(34502歩) 三つの川が集まり両脇から山が迫る隘路に碓氷関所がある。福島や不破も川を前に、横に山を抱いた形はよく似ている。 関所は明治2年(1869年)2月まで続いた。関所が王政復古以降1年近く続いていたとは驚き。その間、通行手形を明治政府が発行していたのだろうか。 この関所の門は昭和20年まで残っていたが、終戦の時に壊され燃やされたとのこと。幸い門扉と門柱など一部が残って復元された。 そのため門柱の上の方は黒く焼けこげている。 |
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16:20 横川駅(35235歩) 横川駅到着。駅前には峠の釜めしのおぎのや。 さすがにアプト式には乗ったことがないが、この釜めしはホームで何度か買ったことがある。 ふと子供の頃食べた折尾駅東筑軒のかしわめしを思い出した。 信越線が途切れてもう15年経つ。 |
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以上、18.5km。 熊を気にしながらの4時間の山道は厳しかった。
舗装道路が見えたときは本当にほっとした。
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