2102年6月17日 表紙へ戻る
15.(青原)〜長久保〜芦田〜望月〜八幡〜塩名田〜(岩村田)
今回は、浅間と八ヶ岳を眺めながら、広々とした佐久を歩く。家並みも立派になって余裕を感じる。
8:10 青原 雨も上がった。まわりの緑にマーガレットの白がよく映える。 |
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8:45 笠取峠下の長久保宿遠望 この川筋は上田に流れているので、笠取峠を越えて軽井沢の方向に向かう。その笠取峠下に長久保宿がある。 |
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8:50 長久保宿 横町たつのや(3818歩) 旅籠であったのだろうか、間口が12〜3間あるような巨大な造り。出梁造りなのだが、一階の格子の上に軒が拵えて出窓にしてある。その軒もちょっと反らしてあってしゃれている。 |
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8:50 たつのやの入り口 立派な門扉と潜り戸。広々とした土間。 |
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9:00 竪町竹内家住宅(釜鳴屋) 先ほどの横町と直角に道が曲がって竪町。江戸初期から続く造り酒屋。 本うだつの上がった造りで、1730年以前に建てられた。 |
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9:00 長久保宿 本陣 中山道の中で最古の本陣で、17世紀後半のもの。 |
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9:00 一福処濱屋 明治の始めに造られた旅籠。時既に遅く開業には至らなかった。 正当派の出梁造り。美しい。 |
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9:35 笠取峠への道 静かな山道。 頂上から浅間が見えるかと期待したが外れ。 峠の頂上の一帯は学者村なる別荘地。 |
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10:10 笠取峠の松並木 笠取峠と芦田宿の間、1km近く続く松並木。今はバイパス国道が作られているが、持参の地図はまだ国道のまま。一昔前までここを車が走っていたということ。経済効果はなかっただろうが有意義な公共工事だ。 |
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10:25 待望の浅間山 松並木の終点から、浅間山が雲の間から顔を覗かせた。高峯山も見えてきた。 |
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10:45 芦田宿 金丸土屋旅館 文化元年(1804年)から続いている現役の旅館。 出梁造りと天辺の小屋根(煙出し)とを備え、出張りには木彫りが施され、一階の出窓の上に軒を作ってある。長久保宿の旅籠とよく似ている。 |
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10:45 芦田宿 酢屋 味噌醤油酢の店。古風な玄関というか門を備えた旧家。 |
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10:50 芦田宿本陣(13700歩) 寛政12年(1800年)改築の江戸後期の特徴をよく残している。切妻に唐破風の玄関や屋根飾り、細部にまで彫りの入った梁など華麗さを感じる造り。 |
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11:25 茂田井宿町並 茂田井宿は正式の宿場ではなく間の宿。大きな道路がバイパスしたため、道幅が細いままで残った。そのため結果的に町並がそのまま保存された。 洗練された江戸のお屋敷町の雰囲気を感ずる。 |
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11:30 茂田井宿町並 ここのすごさは、清冽な水が流れる水路がそのまま残されていること。どこをとっても絵になる。電信柱がなければそのまま江戸時代。 |
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11:30 茂田井宿町並 白漆喰と黒瓦。このモノトーンの世界。妻籠や奈良井のいい意味の田舎くささとは別の時代を感じることが出来る。 |
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11:35 三階建て 木造の三階建ての民家は木曽福島以来。木曽福島は昭和レトロの感じだったが、これは何と呼ぼう。 |
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11:45 茂田井宿 蔦屋 白漆喰の美しさ。 元禄2年(1689年)創業の造り酒屋。 |
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11:45 茂田井宿 叶屋 明治元年創業の造り酒屋。江戸後期の姿をよく残している |
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12:25 望月宿 旅籠大和屋 きれいな出梁造り。 格子窓に紙障子。天明5年(1785年)の建築。 |
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12:25 望月宿 町並 旅籠大和屋が見える。 |
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12:25 望月宿 ますや 洋品店。二階が格子で土蔵が横にある、 いかにも昔の呉服屋がそのまま残った感じ。 |
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12:55 望月宿 枡形(22055歩) 屋敷と門構えは立派だけど、犬小屋とバイクを並べて・・・・。 |
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13:00 望月宿入り口の石仏群 鹿曲川を渡った所にある馬頭観音などの石仏群。昔、望月宿は川のこちら側にあったが、寛保2年(1742年)の水害で流され、対岸の今の位置に移った。 |
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13:05 瓜生峠 望月宿から台地に上る。 この台地は御牧原と呼ばれ、古代から牧場として有名。望月の駒に関して紀貫之も歌を詠んでいる。 今は、この台地の下を長野新幹線が走っている。 |
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13:25 百沢の祝言道祖神 御牧原の台地から千曲川の流域の佐久盆地に下ってくると、百沢の集落に出る。 ここの道祖神は、宮廷衣装で珍しい。 |
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13:30 百沢の町並 何のいわれもない集落であるが、中々渋い家並みが続く。 造りを見ると完全な農家のよう。 |
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13:30 百沢から見た浅間山 浅間山の東のなだらかな裾野がよく見える。広い。 地平線っぽいものが見えるのは久しぶり。 |
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13:50 八幡宿 漆喰に柱や梁を浮き出せた切妻が美しい。 |
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14:05 八幡宿 八幡神社随神門(27982歩) 天保14年(1843年)建立。 八幡さんとは思えない立派な楼門。 宿の名も八幡神社にちなむ。 |
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14:05 八幡神社本殿 天明3年(1783年)建築。田舎の鎮守の八幡さんとは思えない重厚さ。 実は、ここには元々延徳3年(1492年)創建の高良社があって、そちらが国の重要文化財になっている。高良社は久留米の高良山が有名だが、高麗との関連があるかもしれない。駒とも通じる。 |
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14:30 御馬寄(31327歩) 御馬寄で千曲川に出た。浅間山が優雅な裾野を見せる。 長野新幹線の橋梁も見える。 この御馬寄集落の名は御牧原の馬の集散地に由来するといわれている。 |
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14:50 塩名田宿 佐越佐藤家 天保2年(1831年)には記録が残っている旧家。 出梁の梁が湾曲している面白い造り。 |
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14:50 塩名田宿本陣 宝暦6年(1756年)の切妻造り。 塩名田宿は千曲川の河畔にあるため大きくなった。 |
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15:20 平塚 見事な松。 この辺りからは、佐久平の街に近くなり古い町並みは見られない。その中に一本の松。何かいわれがあるかもしれない。 この先、岩村田宿を前にして、誘惑に負けて、佐久平の駅に直行。 16:10 佐久平駅(40500歩) 駅の周りはイオンモールなど大型店舗のオンパレード。 少なくとも岐阜羽島駅よりは活況を呈している。 |
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以上、24.4km。 岩村田宿まで行きたかったが、暑さに参った。わずか2.6kmの回り道をずっこけて、新幹線に乗ってしまった。
浅間や八ヶ岳を田圃の先に眺めながら歩く。木曽路の緑の衝立に押しつぶされそうな中を歩くのとは違って爽快。
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