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_ 昨日は職場のイベントで珍しく土曜出勤、しかも多摩地区へ出張である。生憎の台風に加えて個人的にはひどいのど(〜気管)の痛みだ。咳が出て出て困るというタイプではなく、のどの痛みを紛らすために咳をせずにはいられないという感じ。夜は初台のオペラシティで、ドミニク・ヴィスのリサイタル。各種のど飴や咳止め薬のおかげか、幸いに咳き込むようなことはなく済んだが、終わる頃には「うー死にそう帰りたい〜」状態に。
_ 一日、寝ながら『ロード・オブ・ザ・リング』のSEE鑑賞(半分以上は眠っていた模様)。特典ディスク2や、キャストのオーディオ・コメンタリー(前半)、英語版英語字幕で本編(後半)を見る。英語が全然頭に入ってこないのに愕然としたが、風邪のせいだと思っておく(;.;)
_ 今日は小学校の開校記念日でお休みだが次男はお弁当もって学童保育へ。お弁当だけでっち上げて、私はあえなく一日休みをとる。うー早く治りたい。ひたすら横になる。合間に読書。
_ 本当に風邪で寝ながら、しかも昨夕から一気に読み通した。有里さん経由で面白そうと思った内田樹、中で一番値段の安いものを注文したのだったが、これが当たり。だから「構造主義」って何さ?とこれまでさっぱりわからなかったものが、そうかそうだったのか、既に自分(たち)が折に触れ採用している思考方法が、それだったのか!と、それこそ名前を付けてもらって安心したという気持ち。自分のものの見方が、自分が生きているこの時代、この社会にいかにとらわれているか、という認識が、それだったんだ。まえがきと第1章「先人はこうして地ならしした−構造主義前史」ですでにバッチリこの本のパースペクティヴが示されているのも、先へ進みやすい理由だろう。読みやすさと明快さに於いて、橋本治と共通するものがありますね。
_ 今日が本当の、先週の土曜の代休である。思ったより風邪が回復しないので代休で助かったが、せっかくの晴れ晴れした日だというのに、少し起きていると苦しいと言う状態なのは情けない。寝たり起きたり本を読んだり。3時半過ぎ次男が学童保育には行かずに帰ってきた。兼ねてから約束の、サッカークラブの体験入部に連れて行くのである。と言っても目の前のグラウンドだし、帰りに子どもに必要書類を持たせるというコーチの話なのでほんの5分ほど外に出ておしまい。うー階段と坂は息が苦しい。いかにも気管支が炎症を起こしているという気がする。あわよくばミレー展など見に行こうと思っていた目論見は見事につぶれたが、家にいることである程度本が読めたからよしとしなければ。
_ 時代背景の異なる3つの短編を、冠というキーワードで繋いだ物語集である。古い神に捧げられた、祈りのこもる、けれど素朴なヒースの花冠。ローマ軍の栄光の樫の冠、その陰に秘められた秘密、屈辱と救済。古代オリンピック大会で出会ったアテネとスパルタの少年がひと月の間に育んだ友情と、オリーブの栄冠のもとでやりとりされた形をなさないが確かなもの。いずれも若い二人だけの間で起こった、ただ相手を思いやる気持ちから発した行動と感情を切れ味よく描く。話の展開上、都合が良すぎたり、やや現代風に感じられたりする部分もあるのだが、そこはそれお話。またまた、挿絵(ヴィクター・アンブラス)が素晴らしい。ちょっと本文とのレイアウトに難ありだけれども、この絵でこれらの物語が読めたことには感謝。
_ 記録し忘れているが、先日SFマガジン7月号を買ったときに(これも記録忘れ)冲方丁の収録短編「マルドゥック・スクランブル“104”」を読んで、視覚的に明瞭で大変読みやすく、面白かったので。それに、卵の黄身色のしゃべるネズミとくれば、やっぱりリーピチープと楽俊のファンなら読まずにはいられないでしょう。イラストは寺田克也。
_ また別な本に浮気。マキリップの新刊とくれば、やっぱり手に取ってしまう。今度は、とんがった歯の魔女に、足が生えて走って行く骨の家ですか。王子様大丈夫?それはともかく、家にいてほとんど何もしないでいると、たとえ昼寝を2,3時間しても、ほんとに読書って捗るのね(当たり前だ)。しかし冗談抜きで、まえより英語が読めないという実感があるのは何故なんだろう。
_ 唐 亜明 (著), 于 大武(絵)/『ナージャとりゅうおう』/講談社
_ 連れ合いが、なにやら得体の知れない本をどーっさり注文して、その折りに見つけたという。そうです、ずーっと絶版だったのに、いつの間にか復刊されていたのです\(^O^)/ しかしビデオの方はやはり在庫切れの模様だ。DVD化希望。
_
内田 樹/『寝ながら学べる構造主義』/文春新書
冲方丁/『マルドゥック・スクランブル』/ハヤカワ文庫SF
ローズマリ・サトクリフ/『三つの冠の物語 ヒース、樫(オーク)、オリーブ』原書房
N・ホーンビイ/『いい人になる方法』/新潮文庫
Patricia A. McKillip "In the Forest of Serre" Ace
_ 有里さんや風野せんせいが書いている神保町のスマトラカレーだが、私はこれ結構好きです。ポークカレーを食べる人が多いのは、それが一番食べやすいからでは(と体験から)。しかしこれはカレーなのか?と問われたら即答はできない。でもねこれ、10月から4月限定の焼きリンゴを最後に食すと、全体として何とも言えぬ統一感があって、はまるのであるよ。この焼きリンゴも、「これまで知っていた焼きリンゴって…」と言いたくなる得も言えぬふしぎな味わいがあり、舌触りも妙にカレーのルーと共通しているのだ。焼きリンゴの季節に再挑戦をすすめる。HAROUさんもここ、知っているのよね。
_ 1/3ほどを過ぎる。王と女王、王子と王女、魔法使いたち、ドラゴン、写字生、鏡と森と魔女…!私はとっても幸せです。夢に見るほど。肝心の鍵となる部分が今ひとつ読みとりにくく何度も読んでやっと納得。隣国の王に向かって果敢に物言う王女にすっかり一体化してしまう。大魔法使いは今や衰えて毎日ガーデニングに勤しんでいる。私も彼の写字生になりたい。どのシーンも絵のようだ。カバー装画はマキリップ定番のキヌコ・クラフト。
_ 同じような症状の風邪の人が結構いる模様。症状を述べ合っては「あ、同じだ!」とまさしく同病相憐れむ。のどの奥の方がやられ、咳は頻繁には出ないが時々発作的にまとめて出て苦しい。動く元気がなく部屋にこもって仕事をしていたら「おや、せきこもり?」と言われた。
_ 長男が最近ミネストローネを作って喜んでいる。今日のはトマト、タマネギベースに、ズッキーニ、空豆が入ってかき卵ふう。先日私が作ったのは、トマト、タマネギ、人参、カボチャ、金時豆など。今日の材料は明日あたりラタトゥイユになる予定だったのだが…、ま、いいか。
_ Serreの王子は戦からまさに城に戻ろうとする矢先、何としたことか、伝説の魔女が飼っている鶏が思いがけずその馬の足先に出てきたところを踏み殺してしまい、魔女の呪いを受ける。昔話に出てくる人物、生き物、舞台、エピソードを次々と(いわば恥ずかしげもなく)使いながら、こんなに豊かでイメージに満ちた世界を描き出すとは。登場人物たちもまた、いかにもそうした物語に出てきそうな役どころなのだけれど、マキリップの自在な筆で生き生きと描かれている。怒鳴り散らすばかりのSerreの王と、若妻と生まれたばかりの子を亡くして世をはかなんでいる王子、彼と政略結婚させられようとする隣国の王女、ひたすら暴君の王に耐えながらしかし昔語りには精通している女王、鶏の足を持つ小屋に住んでいる魔女、魂をそのからだとは別の所にしまっている怪物。こうした「いかにも」でありながら魅力ある人物たちのなかで、安楽椅子探偵ならぬ、もっぱらベッドに横たわりながら遠く離れた相手と戦う大魔法使いUncielとその世話をする写字生のEuanがいい味を出している。でもやっぱり一番好きなのは、物事の核心をずばっと突く王女Sidonieだ。表紙絵にあるように、彼女は弓矢を使うのだ。
_ 娘が、とうとう今日ではたちである。生まれた日も、雨だったなあ。日中「おめでとう」とメイルをしたら「ありがとうっ!二十歳になれたのもママのおかげです」と何の変哲もない返事が返ってきたのだけれど、我知らずじんわりと、涙目になってしまったのだった。終業後家族全員で池袋で落ち合って食事。
_ いつのまに訳本が。
_ 6時から次男のピアノ発表会。また昨年と同じ、バイオリン教室(相変わらず寒〜)との合同だ。私以外誰も見に行かなかった昨年と違って、(みんな反省したと見え)ことしは家族全員参加だ。二十数人の出演者の中、ピアノは若干4人。さほど熱を入れて習わせているわけでもない次男は、ひと月ほど前までは「これでほんとに大丈夫かぁ?」と言いたくなるような出来だったのが、最近急に仕上がってきて、今日の本番では、過去最高の「会心の出来」という具合。初級者向けの小品2曲(カバレフスキー)ではあるが、当人も内心「やったァ!」と思ったらしく、椅子から降りたら口元を満足げな笑みがかすめた。リズムやテンポもよく、アクセントや強弱、微妙な松葉もいっぱいついて、楽しい気持ちが良く表せていた。それなりに「演奏」になっているじゃない!と内心感激。帰宅後上の子たちが「今日は父の日だったのに」などと言っている時、次男は「今日は発表会だったから」とにこにこしている。「父の日のプレゼントに素敵な演奏聞かせてあげられたってことね」とフォローしたら「ウン!」と力強いお返事だった。
_ これもしばらく前にディッキンソンの名につられて原書を読みかけたはいいが、どうにも気が乗らずにいつしか消滅してしまったもの。5月に出ていたこの訳本を読んですぐに納得した。それなりのおもしろさはあるけれど、日本語で読んでもさほど気が乗ると言うタイプの本ではなく、むしろちょっと退屈で時間がかかった。まだ人々が定住生活をし始めるより以前、20万年前のアフリカで、血族と離ればなれになった「月のタカ族」の6人の子供たちが、火山の噴火、他の血族の人間らとの出会い、血族との再会などを通して成長してゆく。大人になる儀式を間近に控えていた男の子スーズと、「最初のもの」(いわば神)が降りてくる巫女的力を持った女の子ノリが中心となる。彼らの背景を立体的に語るため、章と章の間に彼らの間に伝わっている世界の成り立ちを語る「むかし話」を挟む。言葉を持たないという理由で大人たちには「人間じゃない、”動物人間”だ」と言われるよその部族との出会いのエピソードは、現代を映して象徴的とも言えよう。"The Kin"4部作の最初の2冊(『スーズの物語』、『ノリの物語』)をまとめて『血族の物語 上』となっており、後の2作(『ポの物語』『マナの物語』)は下巻として出版予定とのこと。
_ キーワードやヒント、伏線、と言ってしまうと、いかにも露わでマキリップにふさわしくない。さり気なくテキストの中にちりばめられてふと目に飛び込んでくるいくつかの言葉が、あとあとまで声高になることなくしかしその存在を確かに主張する。あたかも写字生のEuanが、魔法使いUncielが書き付けた旅の記録の紙束の中にあった「魔女」「Serreの森」というような言葉に、抗いがたく吸い寄せられてしまったのと同じように。見た目の色こそ炎の色をしてはいないが、まるで火文字で書きつけられているかのように。先を急ぐことなく今回は適宜辞書を引きながら読み返していると、物語はさらに厚みと深みを増して感じられる。物語と物語の中に、私も絡め取られてしまうようだ。マキリップのどの作品もこうした重層性を持っているのだろうか。どれも読んでみたいと思う。
_ 久し振りに職場近くの本屋さんで。
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佐藤和歌子/『間取りの手帖』/リトルモア
石原孝哉/『幽霊(ゴースト)のいる英国史』/集英社新書
東野 真(取材・構成)/『緒方貞子−難民支援の現場から』/集英社新書
_ いやーどうにも不調で。大概10時半頃にバタンキューの毎日。
_ なかなかフィクションに気が乗らず、以前から興味のあった緒方貞子を追った本を読む。NHKの番組をもとに、緒方貞子のインタビューを中心に彼女の仕事を跡づけたもの。最新刊なのでついこの間のイラク戦争にも触れている。残念なのは、国際紛争を取り上げているにもかかわらず、まったく地図がないことだ。政治経済には全く疎いので、おぼろげにしか地理がわからないのである。気付くと涙を流していることが何度あったことか。「冷戦後」とはどういう世界であるかを端的に理解させてくれる。いくつかの緒方本のように「彼女がいかに家庭と仕事を両立させてきたか」のようなことがすっぱり切り捨ててあるところが気持ちよい。えてしてそうした点をやたらに強調して持ち上げている本が多いようだから。というか、そこを必要以上に印象づけることで男性からの反発を抑え、いっぽう女性が彼女に影響されて仕事に燃えたとき、家庭を顧みなくなることを抑止しようという魂胆かと思われる。
_ 話はずれてくるが、これから職業を持つ女性が多くなってきて、その親の代も有職である場合が今より当たり前になるだろうから、これまでの功績を挙げた多くの女性たちによく見られるように、母親に子どもと家事を見てもらって自分は仕事に打ち込む、ということが出来なくなってくるだろう。例えば、うちの娘が間もなく子供を持つようなことがあったとしても全然おかしくないが、さて彼女が仕事を続けようとした時、私が彼女の子どもと家事を引き受けてやるか?ノーである。やれないし、やらない。引き受けない理由は人それぞれとしても、そうしたケースは以前より増えるだろう。そういう時代になっているのに、未だに多くの取材で「ぜひエプロン姿の緒方さんの写真を撮らせて下さい」と申し出があるというのは、一体何なんだろう?
_ さて今更英語を勉強してもとても他人様の役に立つほどの力をつけられるとは夢にも思わないが、島国日本に孤立しているのではなく少しでも世界情勢に近づけるような気がして、「グローバルな意識」にほんの少しでも参加できるような気がして、ちゃんと英語の勉強しよう!と奮い立つ(ちょっとだけ)。遅ればせでも、勉強し始めて良かったと思う。進捗状況はともかく(^_^;
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昨日、午前中からイバラード展@プランタン銀座(23日まで)に次男と行く。ピエゾグラフ(ごく精密な特殊なプリントアウト、エプソンのプリンタで出力されている)が中心という触れ込みだが、新作(直筆)の数もかなり多く、それらも密度の濃い作品だった。また雑誌『MOE』に載ったきりみんなの目に触れることなく売れてしまった「都市の森」や、大幅に加筆されて人目に触れぬうちにやはり個人所蔵になってしまった「天文館の宵」などの大きな版のピエゾグラフが出展されていたので、規模に比べ非常に充実した内容であった。この加筆された「天文館の宵」が、本当によかったのだなあ…!これ程精密ではないが職場でも最近ごく大判のプリンタを導入したところだったので、それをねたに井上氏にたくさんお話を伺えたのだった。次の東京での展覧会は、8月にBunkamuraで開催される。この時には新しいCD-ROM(「イバラード博物誌III」の途中以降の新しい作品を収載)が発売されるとのこと。画集風の体裁となるという。
イバラード、イバラード情報掲示板
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竹内薫/『「ネイチャー」を英語で読みこなす』/講談社ブルーバックス
デイヴィッド・アーモンド/『ヘヴンアイズ』/河出書房新社
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後者は昨年原作を読んでいたく感動したものの邦訳。
ほか仕事本など数冊。
_ うーん日本語の話し言葉として訳すとこういう具合になるのか?そうなのかもしれないけれど、うーん原作のイメージと違う。原作には、もっとストレートに言葉の美しさ(お上品な言葉という意味ではないよ)があると思うのだが、じつは「思う」だけなのかも知れず、悲しいかな英語力不足のためこの点を力説できない。日本語としてはこなれているようには思う。訳者は精力的に児童書を訳している金原瑞人。
_ 冷戦後の内戦が生んだ難民問題が主題ではあるが、これからの国際関係がどうあるべきかまでを、歴史と政治の流れから指し示している。ミレニアムサミットで「恐怖からの自由」「欠乏からの自由」、つまり「紛争」と「貧困」からの解放がなぜ宣言されなければならなかったか。これからの国際社会に必要なのは「国家の安全保障」のみではなく「人間の安全保障」であると。机上の空論に終始するのではなく、常に現場の、生きた人々を念頭に置いた活動と、そこから生まれた議論(理論)は、絶大な説得力がある。
_ 外交官、政治家の家系に生まれた緒方さんは、なるべくして現在までの仕事をこなす立場に着いてきたと言えるが、雅子さまも仮に皇室へ入らなければ、緒方さんのように、なるべくして外交の世界で存分に働いたのだろうか、などと改めて思う。
_ なぜ英語を学ぶか。「好きだから」「外国へ行ってみたいから」「簡単なことが表現できなくてくやしいから」「海外の未訳作品を読みたいから」「仕事で困るから」などの単純な理由ももちろんあるが、やはり、相互理解がしたいから、異文化理解がしたいから、と言うことがもう一つの大きな原動力であると改めて再認識している。
_ うー、なんだかかったるいから時々気分転換に読むだけにしよう。ところでNatureのサイトもScienceのサイトも、どこに何があるか捜すのが面倒です。目がしょぼしょぼして来ちゃう。
_ 一種の実用書とか仕事本とか英語本とか、そんなのをつまみ食いしては見るものの、気が乗らない。でももうすぐ出るあの本とかこの本とかが楽しみだわー(こら積ん読山脈はどうする)。
_ 以前ちょっと読みかけだったのを復活。所が、ぜんぜん頭に入らない。難民救済の活動や、そのもとになった紛争の経緯なども、ほんとによくわかんない。話がどうつながるのかさーっぱり。この著者はいったい何が言いたいんだか…わからん。べつに対象が緒方貞子である必要はないのではないかと思った。家庭を大事にし旦那様を大事にし、そのうえ自分の仕事も立派にやり遂げ、女だてらにえらいですね〜、てか。難民に対してリスペクトを、と言っている緒方貞子をとりあげておきながら、彼女自身に対するリスペクトなんて全然ないらしい。1/3くらいで放り出す。読むだけ&コメントするだけ無駄。損した。
_ 先日読んだ『緒方貞子−難民支援の現場から』は非常に良く、緒方貞子とその活動以外に、冷戦〜その後の世界情勢の理解に役立つという点でもおすすめできる。
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岩波書店編集部/『カラー版 本ができるまで』/岩波ジュニア新書
恩田陸/『蛇行する川のほとり 2』/中公新書
恩田陸/『象と耳鳴り』/祥伝社文庫
恩田陸/『木曜組曲』/徳間文庫
_ 恩田陸は、『蛇行する川のほとり 1』を読んだ娘が「これの2はないの、どうしてないの、買って買って、もっとほかにはないの」攻勢を仕掛けてきたので。恩田陸の分厚い本は書棚に何冊かあるのに、おすすめしても「そんなの持って歩けない」と言う。私は、分厚い本でも持って歩いてるよ…まあ確かに彼女は学生だから、教科書をわんさか持ち歩いて(だけは)いるようではあるが。そうか恩田陸も気に入っていたのか。届くまでのつなぎにと、ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(文庫の)をあてがっておいたのだがどうだか。
_ この人の、子ども向けではない形での翻訳はほとんど初めてだろう。さすがに翻訳作品集成にも記載がないようだ。では、これから読みます。
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アミタヴ・ゴーシュ/『カルカッタ染色体』/DHC
スーザン・プライス/『500年のトンネル 上』/創元推理文庫
スーザン・プライス/『500年のトンネル 下』/創元推理文庫
ダン・シモンズ/『雪嵐』/早川書房
_ 『シェル・コレクター』も買おうと思っていたのに、Amazonになかなか載らず、載ったと思ったら在庫切れ。未入荷なのかな。
_ おとといのこと、別々の人からサクランボ合計4キロがいっぺんに到着。連れ合いが仕事で良く山形に行くので、今週は行く予定がない(=サクランボを買わない、或いは頂かない)ことを確認したうえで生協(東都生協)に1パック注文しておいたのだが、それが来たのも、おととい。息子よ、こんなにおいしいしかも最高級の品質のサクランボを「もういらない」とは罰当たりな〜(私も小声で言ってる)。
_ そして今日はもう一つの生協(生活クラブ)の日なので、冷凍庫は一週間のうちで最も満杯の日である。そこへいとこから送ってきたのが、アイスクリーム12個の詰め合わせ…。夕飯のおかずを少なくして、食後にサクランボとアイスクリームと、冷凍庫から出したマンゴーを食す。うー何か間違ってる。
_ 入りきらないアイスクリームは、うちから100メートルほど先の母の所の冷凍庫にしまってきた。母に食べてもらって全然構わないのだけれど、もはや母、「アイスクリームは冷凍庫に入れるもの」というようなこともわからなくなってしまっているので、私なり誰なりが行った時に出してあげなくてはいけない。先日も日持ちのする個別包装のパンを一箱「箱のままここに置いてね」と置いて来て後でもう一度見たら、全部ばらして戸棚や冷蔵庫・冷凍庫中のあちこちに入れてあった。こんなふうに、へたに見慣れないものが目にはいると「何だろこれ」と出してしまって冷蔵庫に移してしまうと思われるので、見えないようにきっちり包んだうえ孫の名を書いた紙を貼って冷凍庫へ。「○○ちゃんの物だな」と思えば触らないのではと期待(でも怪しい)。なんだか悲しいけどしょうがない。
_ 武蔵野公会堂で自主上映があることをまこりんに教えて頂いていたので、午後から一緒に見に行く。今年は星野道夫没後7年で、全集出版、全国巡回写真展などがある。この第3番もその星野道夫をメインとしたものだということは知っていたので、これまでもずっと見たいと思っていたのだが、なかなか自主上映にうまく巡り会えず、見るのは今日が初めてだ。この作品の制作のための取材を目前にしながら星野本人が亡くなってしまったのだとは知らなかった(1997年作品)。遺児をやたらに写している点は首を傾げる。
_ ガイアシンフォニーは専ら自主上映会で見ることが出来るだけなのだが、決して安くないチケット代にしては、画質も音響も良くない(今日のは前売り1200円、当日1400円)。冒頭からの星空をバックにしたオーロラのシーンなど、どこまでがフィルムの傷なのか、元の映像の星なのか、と言うくらいひどい。制作費と自主上映のシステムがどういう風に関係しあっているのかわからないけれど、単純に見る側としては、これだけ払うならもっと良い条件で見たいし、またDVDなりを手元に置いて、繰り返し見たいとも思うのも自然なのではないだろうか。なんとかならないのかしらね?
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高楼方子/『ルチアさん』/フレーベル館
たかどのほうこ/『ポップコーンの魔法』/あかね書房
川上あかね/『ケンブリッジの贈り物』/新潮社
芝田勝茂/『マジカル・ミステリー・シャドー』/学研
ダイアナ・マーセラス/『海より生まれし娘 上』/ハヤカワ文庫FT
ダイアナ・マーセラス/『海より生まれし娘 下』/ハヤカワ文庫FT
チャールズ・パリサー/『五輪の薔薇』/ハヤカワ文庫NV
アンソニー・ドーア/『シェル・コレクター』/新潮クレストブック
_ 芝田勝茂は、『ドーム郡ものがたり』改訂版が、「ドーム郡シリーズ1」として、既に発売された模様。今回は佐竹美保の絵で、全3冊となる。芝田勝茂のサイト時間の木の中から『ドーム郡ものがたり』の紹介。
_ もし私が物を書く人で、「どの作家のようになりたいか」と問われたら(まあナンセンスな質問ではあるが)、間違いなく高楼方子を挙げるだろう。高楼方子さんの存在は宝だね。
_ 「ここ」にいながら「どこか」にもいられたら…!高楼方子さん、これは、とてもそうは見えないながら実は「雑巾のように身をしぼりながら」作品を書いているのだという、あなた自身の、強い強い願いなのでしょう?半ば様式化されたおはなしから始まり、おしまいにはぎゅうっと胸をつかまれる。出久根育の絵がこれまた良い。いつもの「奇妙な味わい」から若干の危惧があったが、そんなことは全くないばかりか、むしろ作品との相乗効果を感じた。
_ ハンナと、カメリア!百葉箱のおうちに住むカメリアのちょっと突飛な格好、私もどうも見覚えがあったのよね。そうなのよ、『わたしのおふねマギーB』だったんだ!それにハンナが練習しているピアノ曲「ポップ・コーン」(湯山昭『お菓子の世界』の中の1曲)はたまたま私も大好きな曲なので、そのメロディと一緒に物語を楽しむことができて何より。彼女の作品には時々ピアノを弾く子が出てくるけれど、彼女自身か、あるいはお子さんの経験から書かれているのかな。
_ 同じタイムマシンで中世に行くと言う設定でも『ドゥームズデイ・ブック』のキヴリンとはだいぶ違うぞアンドリア。でも乱暴に言えばダイアナ・ウィン・ジョーンズ風味の『ドゥームズデイ・ブック』という印象。
_ 先日読んだマキリップの新刊"In the Forest of Serre"に、隣国の王子と結婚したくない王女が、「私を無理に行かせるんだったら、お父様は私をじゅうたんにぐるぐる巻きにして送りつけるのだわね!」と息巻くところがある。つい吹き出しちゃったのだが、これ、どこかであったような…、と思っていたが、もしかしてこれか?(『火の鳥と空飛ぶじゅうたん』>感想)火の鳥はそもそも、じゅうたんに巻かれて子どもたちの家やって来たのだったよ。Serreのほうでも、王女はあとで火の鳥と関わるようになるのである!
_ 今日はどこにも出掛けないで、一気読み。これまで読んだ北欧神話的世界ほとんどそのままのゴーストシリーズや『エルフギフト』とやや違って、16世紀と21世紀が、専ら21世紀側の利権や私欲によりタイムトンネルで繋がれたと言う設定で、その2つの世界と時代の摩擦、交感、絶望的なまでのギャップを描く。16世紀にはスターカームという荒っぽい一族が住んでいるが、その紋章でもある「スターカームの握手」には気をつけろ!というのが、彼ら一族の評判である(原題の"Sterkarm Handshake")。星のスターではなくて、スターク・アームと言う意味あい。これまで読んだものに比べて、凄絶さや容赦のなさがいくぶん影を潜めているが、この人は大丈夫なんじゃないかと思っていた人が終盤であっさりと首を掻き切られてしまったりで、いきなりこれを読み始めた向きから見たら手加減ないと思うかも知れない。やはり私はプライスにしては色々な点で手ぬるい、と思うのは否めないのだが、それもプライスの作品だと思うからのことなのかも知れない。この秋に出版予定(原作)の続編に期待!である。
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