100エントランス
(**更新情報**)

00よにん
01詩1(80年以前)
02詩2(80年以降)
03雑誌1(6.70年代)
04雑誌2(70年代)
05雑誌3(80年以降)
06雑誌登場編
07『芸術一番館』
08『東京25時』
09『小説マガジン』
10冷し中華関係
11全日本冷し中華祭り
12『ニャロメ紳士録』
13漫画
14書籍1(90年以前)
15書籍2(90年以降)
16書籍登場編
17ジャズ
18『SAKATABOOK』
19昭和なつかし関係
20『δ』
21『gui』
22『vou』と北園克衛と
23別名編
24レコード
25映画
26イベント1(主に詩)
27イベント2(主に音楽)
28ジャックの豆の木
29ソークメナーズ
30日本満足問題研究会
41
42グラフィック
43写真秘宝室
....
95リンク室
96奥成達小辞典
97略歴
98略歴副読本
99閲覧方法

........................
注意
ここにあるのは、
奥成達氏の著書及
び寄稿した雑誌、
関連書籍などのご
く一部です。
詳しくは資料室エ
ントランスをご覧
ください。
........................

まことに勝手なが
ら、皆様の敬称を
略させていただい
ております。
誤字脱字など発見
の折にはご一報を。
........................
資料室へメール
........................



■□ 10_ 冷し中華関係 □■

資料室注:いきなり「冷し中華」と言われても???な方は、山下洋輔氏の『へらさけ犯科帳』をまず読んでいただくとわかりやすいかも。
資料室注:冷し中華祭りについてはこちらを御覧下さい。


不定期刊 冷し中華 第1号



1975.9.1
発行:全日本冷し中華愛好会(TAKE ONE内)
定価:200円

山下洋輔/平岡正明/ジャックの豆の木・A子/坂田明/高信太郎/長谷邦夫

p2 日本美再発見講座 冷し中華のふるさとはバビロニアにあるのだ。 冷し中華の詩人奥成達
...そこで冷し中華研究の第一回としてはまず、冷し中華の具は何からできているだろうかというところから入ることが妥当であろう。...冷し中華は日本の味覚の原点であるといい切ることになんの妨げにもならない。ジャズだってアフリカ産だのニグロ産だのいったって山下トリオが日本のジャズであることのなんの妨げにもならないじゃないか。第一、それより二千年前にチグリス、ユウフラテスがあるんだから、黄河に産まれた陰陽五行だって元はバビロニアかもしれないんだ。...

資料室注:ここで『jazz』に書いた「コルトレーンが吹くと冷し中華屋が儲かる」を合わせて読んで(『ジャズ三度笠 その弐』『定本ジャズ三度笠』にも収録)くれ、と言ってます。

p4 割り箸
会報第一号の完成にあたり、関係各位の御協力に心から感謝する。本号の編集段階においては、残念ながら我輩はその場に立ち会うことができなかった。というのは、時を同じくして欧州に没立された、全欧州冷し中華クロマニヨン連合の招聘を受け、約三ヶ月間日本を離れていたからである。...各執筆者に一率一枚十五円の原稿料という破格の協力を仰いでもなお、本号は赤字である。赤字であるのはかまわないが、赤字分を負担するから次期会長の座をゆずらぬか、という密やかな打診が某コンツェルン系某食品会社よりあったとなると、我輩はこれを諸君にお知らせする義務があると信じる。...

資料室注:ホントに一枚十五円の原稿料だったようです。ほら(→)ね。執行部から奥成達に送られた原稿料支払いのお知らせです。


不定期刊 冷し中華 第2号



1976.3.15
発行:全日本冷し中華愛好会(TAKE ONE内)
定価:200円

筒井康隆/平岡正明/日比野孝二/坂田明/高信太郎/長谷邦夫/黒鉄ヒロシ/山下洋輔

p3 日本美再発見講座 冷し中華は包丁文化なのだ 奥成達

p4 割り箸
...次号以後、「冷中水湖伝」の連作者として、奥成達、相倉久人、長谷邦夫、高信太郎、河野典生、瓜生良介、山下洋輔、怪人タモリ、黒鉄ヒロシ、伊藤銀次他、有志多数の御協力が得られる筈である。乞御期待。...編集部の中沢まゆみ、鈴木利恵嬢に深く感謝する。

資料室注:「山下トリオと語る冷し中華の世界/ジャックの豆の木」「冷し中華を食べながら山下洋輔トリオを聴こう。UP-TO-DATE/クラウンレコード」と、広告もばっちりである。


不定期刊 冷し中華 第3号



1977.2.20
発行:全日本冷し中華愛好会(JAM RICE内)
定価:300円

長谷邦夫/筒井康隆/平岡正明/高平哲郎/小山彰太/池上比沙之/川村年勝/長谷川法生/坂田明/高信太郎/浅井慎平/山下六輔/山下洋輔

資料室注:山下輔氏が「必殺中華囚人・アキラくん」という漫画を発表されています。

p1 冷中水湖伝 第二章 奥成達・グ一族として現われるの巻 長谷邦夫
p6 日本美再発見講座 美意識にとっての冷し中華 冷し中華の詩人奥成達

資料室注:この号に手書き文字の「第一回冷し中華祭り」の告知と、『ジャズ三度笠其の弐』広告、『冷し中華の思想』刊行予告(後の『空飛ぶ冷し中華』)が。

ヒゲタ醤油(株)冷し中華スープ広告「しょうゆのみのヒゲタしょうゆが、クールな味を知りぬいた男に贈る自信の丸瓶」もイカしてます。


p7 冷中番外地 わが愛すべきソーク・メナーズ 監督・川村年勝
...新宿はジャックの豆の木・A子嬢、奥成、山下諸氏の音頭により、最も品の良い酔客によって構成されたチームであります(勿論、タモリもはいってる)。

資料室注:ソークメナーズジャックの豆の木、それぞれご覧ください。


月刊ニューセルフ 76.12

(達度4=古書店で探せるかも)

1976.12.1 
編集兼発行人:末井昭
編集:(株)セルフ出版
発行:(株)日正堂
表紙モデル:水野麻希
表紙撮影:杉浦正志

資料室注: 発行者の末井氏の『素敵なダイナマイトスキャンダル』には、『ニューセルフ』発行〜奥成達との出会い〜『小説マガジン』発行の経緯が。
パチンコ必勝ガイドの絶対毎日「末井」日記をどうぞ。


荒木経惟/秋山祐徳太子/渡辺いずみ/長谷直美/タモリ一義/結城マミ/谷小百合/栗田絵夢/村野通子/横山絹枝/船知慧/林静一/堤玲子/沖耕一/田中小実昌/嵐山光三郎/吉田光彦/三上寛/池田福男/伊東元/亜久土保

p65 冷し中華思想の研究 第1巻第2号
冷し中華愛好会神奈川県委員会編 世界はひとつ、冷し中華を大切にしよう
冷し中華思想の根源〜平岡正明(教条派)/冷し中華の端使い〜上杉清文(浪漫派)/冷し中華道の誕生〜山口泰(武士道派)/全冷中神奈川県委員会の過渡的綱領〜伊達保政(過激派)/表紙〜赤瀬川原平

あとがき〜奥成達
...今月は武士道派を名乗る山口君が当委員会に参加を申し出たので、ぼくの「阿弥陀来迎図」は休みになった。...どんどん自分で作ってどんどん参加して下さい。送り先はニューセルフ編集部「冷し中華思想」宛。

資料室注:『ニューセルフ』76.10号に「架空的ニッポン人のための オナニズム→純愛→革命のすすめ」を奥成達が書いているのでどうぞ。
資料室注:この本は河上進氏より拝借、ありがとうございました。


月刊ニューセルフ 77.5

(達度4=古書店で探せるかも)

1977.5.1 
編集兼発行人:末井昭
編集:(株)セルフ出版
発行:(株)日正堂
表紙モデル:如意
表紙撮影:TARO MURAKAMI

清水節子/窪園千枝子/松田晴世/沖耕一/堤玲子/船知慧/秋山祐徳太子/キャロライン洋子/斉藤こず恵/港雄一/高山リサ/ミス亀子/南麻季子/水木洋子/街田忍/岸麻美/宮トオル嵐山光三郎/吉田光彦/伊東元

p41 冷し中華思想の研究 第2巻第5号
冷し中華愛好会神奈川県委員会編
虚実皮肉の鳴門〜上杉清文(全冷中静岡委・教条派)/クソワラビ族における冷し中華の地位〜長谷邦夫(全冷中柴又支部・社会人類学派)/二刀流開眼と「五輪書」における冷し中華の偉大なる力〜山口泰(全冷中神奈川委・武士道派)/冷し中華の死滅へ向けて〜伊達保政(全冷中神奈川委・過激派)/絵〜赤瀬川原平

冷し中華は料理ではない〜奥成達(全冷中神奈川委・神秘派)
...冷し中華はVISIONであってTHOUGHTではない。それは全く絵画的彫刻的なものである。冷し中華の求めるうまさ(美)は、すべてを忘れさせ、...ただ視覚から純粋に受ける非常に抽象的な感覚だけを受けていることである。...冷し中華は純粋に記号的な料理である。日本的にいえばこの世界は「禅」のようなものだ。なんと人々を途方にくれさせる料理だ。...

p49 おなじみ「冷し中華」が本になりました。『空飛ぶ冷し中華』
冷し中華愛好会の発想は、ハンブルグ発ミュンヘン経由リュブリアナ行きの汽車の中で生まれた。冬でも冷し中華を食べたいという山下洋輔会長の発案から、各派に別れてたたかわされた激論まで、冷し中華愛好会の歴史のすべてを集録。
全日本冷し中華愛好会編/山下洋輔・筒井康隆・奥成達...ほか/四六判1,200円(予価)/住宅新報社出版局

資料室注:この号にはカラーで「第一回冷し中華祭り」の広告が載せてある。と、よく見ると、その左下にはちゃっかり「世界をゆるがす熱血のエンターテイメント/創刊第一号/3月25日全国一斉発売『月刊小説マガジン』」の文字が。イッショクタに怒濤バク進していたようである。
資料室注:この本は河上進氏より拝借、ありがとうございました。

資料室注:さてそれではここで「冷し中華思想の研究表紙ギャラリー」をおみせいたしましょう。

月刊『ニューセルフ』掲載号は左から、76年11月号/77年2月号/77年3号

月刊『ニューセルフ』掲載号は左から、77年4月号/77年5月号/77年6号

通巻番号を追っていくと77.3掲載号と77.4掲載号が「第2巻第3号/通巻第5号」となっており、後者間違えたようである。翌号からあっさり正しく戻し、通巻8号にて連載終了。そして『空飛ぶ冷し中華』へ。

資料室注:もういっこおまけに愛好会会員の思い描くそれぞれの冷し中華をちょっと比べてみましょう。

左から
a)「冷し中華思想の研究」1号に掲載された奥成達がかかげた「冷し中華・オリジナル」
b)「冷し中華思想の研究」表紙を飾る赤瀬川原平が何度か描いた「冷し中華」
c)「冷し中華」会報1号にA子が寄せた「冷し中華の作り方」の写真
他にも、例えば上記『ニューセルフ』77.5に載せた『空飛ぶ冷し中華』の広告に登場している冷し中華などは、麺たぷりに鳴門イッチョウのシンプル仕立てである。


空飛ぶ冷し中華

(達度4=古書店で探せるかも)

1978 
著者:山下洋輔・筒井康隆、他、全日本冷し中華愛好会編
発行:住宅新報社
本文イラスト:黒鉄ヒロシ・赤瀬川原平・高信太郎・長谷邦夫・南伸坊・末井昭・長谷川法世

(上記の他に)奥成達、平岡正明、坂田明、日比野孝二、河野典生、上杉清文、山口泰、伊達政保、舎人栄一、岡崎英生、瀬里なずな、小山彰太、池上比沙之、掘晃


帯より
ナンセンス・SF時代来る/ツタンラーメン王に弾圧された108名のラメン神官の活躍(冷中水湖伝)、冷し中華はトコロテンかそれともバビロニア起源なのか(バビテン論争)。
華ばなしくナンセンスな冷し中華愛好会の歴史のすべて

資料室注:各タイトル頁には「ニューセルフ」連載時に赤瀬川原平が描いたイラストを使用。

資料室注:二冊の『空飛ぶ冷し中華』の担当編集者は、「gui」同人でもある殿岡秀秋氏。いま(2003.1)でも住宅新報社にご勤務である。

空飛ぶ冷し中華 part2

(達度4=古書店で探せるかも)

1978 
著者:全日本冷し中華愛好会編 山下洋輔・筒井康隆、他
発行:住宅新報社

(上記の他に)高信太郎、奥成達、平岡正明、坂田明、タモリ、長谷川法世、長谷邦夫、吉峯英虎、赤塚不二夫、上杉清文、高平哲郎、掘晃、朝倉喬司
資料室注:全日本冷し中華愛好会とは縁深きヒゲタ醤油さんの広告。左はpart2に、右はpart1に寄せられたもの。
左上に (c)1977 COLUMBIA PICTURES INDUSTORIES,INC の文字が見える。
なお、第一回冷し中華祭りの会場で『空飛ぶ冷し中華』を購入すると、ヒゲタの冷し中華スープが一本おまけで全員もらえた。「タレつきの本」というは二度とない!と当時バカウケした、とか。

冷し中華死亡宣言書



1979 
資料室注:全冷中は、あるひとつのセッションが終るときのように終了を告げる(そのくだりは『面白半分』をどうぞ)。
以下は全日本冷し中華愛好会によって発布された、冷し中華の死亡、すなわち全日本冷し中華愛好会の死亡宣言書。以下全文引用。


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冷し中華は、死ぬ。死因は、夭折であり、大往生である。すなわち爆死、自慢死、あてつけ、自殺、恍惚死、諌死、情死、腹上死、頓死、悶死、獄死、流産堕胎、殉死、過失致死、躁死、狂死、焼身、土左衛門、衰弱死、野垂れ死のすべてをひきうける。木ッ端微塵に砕け散って、鎧の切れはしものこさない。/本宣言をもって全冷中は死んだ。したがって鳴門三年四月八日以後、冷し中華は地球に存在しない。

全日本冷し中華愛好会会長 筒井康隆
上杉清文
奥成 達
平岡正明
山下洋輔



日時:鳴門三年(1979)四月八日(日曜日)十九時三〇分より二十二時まで
場所:六本木ピットイン
香典:五千円也
なお、当日は故・冷し中華の遺徳を偲んでメチャクチャになりますので、平服にておこし下さい。

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資料室注:この後のことを「ポスト全冷中」と呼ぶ(by菊地成孔氏)
資料室推奨関連HP:居酒屋もっこりの冷し中華研究会、最近のヒゲタ冷し中華つゆ、冷し中華発祥の地といわれる仙台の北京料理龍亭 / 冷し中華の歴史