月別履歴(タイトル抜粋)

2002年 10月
2002年 09月
2002年 08月
2002年 07月
2002年 06月
2002年 05月
2002年 04月
2002年 03月
この本は私に会うために(1)
律儀(3)
なんちゃって矢印(6)
ピンクの肋を解体します(10)
世田谷区立下馬幼稚園(17)
「路程」は写っていなかったのか?!(19)
『落ち穂拾い』(22)
フラジャイルに「千夜千冊」の1/2(26)
実はワカメさん(29)

2002年 02月
スタイルの速度。音/映像/文字(1)
0020202の本棚(2)
『オードリーとフランソワーズ』(4)
『紙魚の手帳』12号(7)
東京駅。どっち側に降りて本屋に行くか(9)
本のことなら憶えてるが...(12)
行方不明新聞折本公開捜査(13)
佐伯俊男(14)
『ユビュ王』にくそったれ!ってそのまんまな...(16)
その穴のさきにあるもの(17)
家庭の医学と専門書の断絶を埋めるもの(20)
ジャリなら自転車こぎこぎ冷し中華を(21)
図書館のちょっと無理矢理(26)
送料に限って言えば(27)
月が最近(28)


2002年 01月
あけましておめでとうございます(1)
腹ぺこタイシ(4)
ランクアップした二百円のおみくじ(7)
方角が悪いんです(12)
カタログに載るモノ(20)
お、い〜ぞ〜(21)
冬もボサノヴァ(23)
ぽんぽこたぬき工作(26)
図書館はうるさいのだった(27)
『ナージャの村』(31)

2001年 12月
皆やさしくってヨ(1)
『寄席の脚光』(4)
無理して本屋でバイトすな(5)
大踏切書店でイッパイ(8)
いらないものばっかり残るのよ(13)
ママゴトやっといてよかった(17)
sold out 通知(22)
「2001年宇宙一瞬旅」(25)
不吉な夢もなんのその(26)

2001年 11月
愛犬は0.5(4)
自分で勝手に無理してグチる茶番(5)
どこのどいつ(6)
ひとの書棚を覗くのは楽し(9)
「広告としてのイラスト」(11)
かき×かぼす=マンゴ(13)
どこで区切って無駄と言う?(15)
「学校どこ?」(16)
岡ノ上鳥男様 田辺茂一(20)
おかえりのスケ本登場(26)
webで本をめくりたいひとはいないでしょう(30)

2001年 10月
bookbar4楽天ブックス開店(01)
鉄の扉「絶版」で幽閉された本の脱獄幇助(02)
本コ子雑誌、即物的体験を池袋リブロで(05)
おれなら桜を植えに行く(08)
眼の日は啓祐堂で眼のコヤシをいただく(10)
ライブ辞書を作るゾ(15)
新聞折本第八号(17)
製本-花ぎれの固定(18)
NONを見よう(19)
実感トハ恥ナリ(20)
透明酒は...(21)
となりの客はよく肉食う客だ(22)
わたらせ渓谷(27)


2001年 09月
意の外(01)
これを読んだら呪ワレル(03)
葉書文庫本(04)
均一つながりの本と新聞(05)
広辞苑、外に連れ出し運動(08)
平まどかのベルギー製本留学記(09)
コソコソするのはなぜ(17)
グリコのポーズ、やってみて(18)
それ、名前なんですけど...(19)
あどべんちゃブラリ(25)
オノ・ヨーコと朝日新聞(26)
温寿司(28)
まじ秋(30)


2001年 08月
横顔ばっかの金魚(03)
『チェブラーシカ』(04)
クモの糸をどう使うか(09)
人工雨、日本編(11)
空中金魚(13)
防ぐのが礼儀(14)
炭化菜種降りしきる花火大会(18)
屋久島の森に(28)
宇宙人と妖怪(30)


2001年 07月
くだらナイ→すまナイ(02)
やっと処分したっていうのに(03)
「ドキドキ」を見て体の頼りなさを (05 )
観本旅行(06)
おでかけには「じろう」を(1)
『ラッチョ・ドローム』(12)
いってきますじろう問題(15)
これは本なのですか(16)
「本は傷んだら修理すればいい」(17)
「うまい」か「おいしい」か(19)
エーッ○エーッ○エッ○ホイ○ッ○(23)
新聞折本第三号(25)
ネコとシャクシとキミと(26)
自由カラは逃走できない不自由(29)
夏はこれからだってば(30)


2001年 06月
ダダ書房店主に惚れる(04)
日焼けサロンじゃあるまいし(07)
製本アトリエ記11 (08 )
図書館には何を探しに行くか(10)
『ミリオンダラー・ホテル』(13)
人間を本に変える銃(14)
スクラップ帳をスクラップ(16)
死を待たずにとる魚拓が失うもの(17)
辞書である前に本でもある(20)
さくらんぼの味(24)
ああやっぱジンセイって(27)
金魚部第二回秘宝展(28)
図書館オチの古本(30)


2001年 05月
SPACE ODYSSEY(06)
新入部員は銀魚(09)
製本アトリエ記10 (10 )
「本コ」誌第一期終了につき(15)
never 金魚(16)
日に月に媚びず。(19)
ベストセラーがバカバカしくなっちゃって(20)
新聞を3回折って本にする(21)
『地獄の黙示録』(24)
新聞本の祖父は「くそ」と詩をかく(26)
「言葉はサーファー」説(27)
ナはテイをアラワスか(28)
祝いの席には花火か蜘蛛か(31)


2001年 04月
言いそびれ(04)
宅配から机配へ(06)
金魚部、無念(07)
一般市民ですけど(12)
書肆啓祐堂誌「黄金の馬車」(16)
切手詰め本(18)
「五点支え法」実験装置(19)
東京国際ブックフェア2001(21)
花ぎれ、できた(23)
おかえりのすけ事件2(24)
『ツバル』 (25)
探し選び奪う退屈(28)
ぶらりの卒業(30)


2001年 03月
カフェでふと(01)
日記の積み重ね(06)
忘れてはならない直感。(10)
「荒俣まぼろし堂」最終目録(11)
『キャラバン』(13)
『あらかじめ失われた恋人たちよ』(14)
ナヲナノレ(16)
記憶はひとの身体に間借りして(18)
後ろからやってくる(23)
夢は誰がみているか(25)
第一回金魚部秘宝展極秘開催(26)
図書券の使いかた(27)
閉店間近に耳ダンボ(31)


2001年 02月
窒息おかえりのすけ(01)
恐縮は笑い飛ばす(04)
他人様の土俵で燦然と輝いてしまうNIKE(07)
ダダな漢字(12)
へん平時代(15)
雨の筋に傘は目盛る(18)
『シュリ』(20)
タエコ・リズム(22)
NONでシールを貼ってもらおう!(23)
プロ紙に敬意を表した本(25)
ウリポな文学者の皆様へ(26)
万能web出版(28)


2001年 01月
初詩集『心配の速度』(06)
4×4 = 8 vs 365-6=358(08)
図書館ホテル(10)
中村文庫(14)
発禁と戦い、秘められた名作を(19)
" BOOK BLESS YOU. "(24)
ダイヤル・ビーチへ行こう(31)


2000年 12月
缶詰文庫(01)
星の王子さまが観た星空(05)
砂時計のくび(14)
目論書本(18)
新聞折本プロジェクト(20)
金魚部に西洋の旦那が(22)
環太平洋的に詩集(27)


2000年 11月
『グロリア』(02)
同級生が有名人になってしまった場合の卒業文集(03)
真空凍結乾燥機を入れてくれ(05)
がっくり(06)
カンガルーとおやじ(12)
吹き出し、開放(13)
銀杏書房(16)
『ラテンアメリカ光と影の詩』(20)
いかに多くの「思わずできたもの」(22)
おかえりのすけ事件(23)
「いんちき」とは何かを『桂離宮』に識る(24)
なかったことに(26)


2000年 10月
度忘れの度合い(31)
『ブレア・ウイッチ・プロジェクト』(28)
本の系統樹(23)
「もいました。」(22)
『馬的思考』、一冊置いとくヨ(21)
疲れた筒(20)
分別快楽(18)
プラスチック部(12)
『ガタカ』(11)
『キカ』(03)


2000年 9月
はみだす飛び出し絵本(25)
文庫本をローンで買いたい(20)
めくるめく書籍目録の誘惑 (19)
『ポール・ボウルズの告白』(14)
みんな平らになりたい (13)
『ひかりのまち』(08)
9月1日はパタフィジックに(01)


2000年 8月
虚言僻を伴う脳の病気の後遺症の証拠(08)
あなたの信頼に背くわたし宣言(11)
「シツレイ」の効果(16)
『モジュレーション』(17)
bookmark 4とbook bar 4 (20)
@(24)


2000年 7月
目玉に食塩水を~(04)
「今日」あたし、ダメかも。(05)
些細な気まずさの克服(09)
" code " のバッグ(15)
電気スタンドマン(18)
地図通りだ!(30)


2000年 6月
共感しなくちゃいけない脅迫(03)
期待のかたち(05)
「頭痛いので休みます」(06)
人サマのリサイクルをする葬儀やのバイオ度(12)
バービーの脚が指に(15)
ゴダール『映画史』(16)
合理的なプロレタリヤ医学(21)
『ミラクル・ペティント』(26)
『フルスタリョフ、車を!』(29)


2000年 5月
TOTOの味噌汁(15)
『エグジスタンズ』(24)
『棺桶の中で宙返り』(28)
『足にさわった女』(29)


2000年 4月
万年青春映画の恐怖(05)
死因を調べてもらう料金(07)
凸=H2cm、 20×20でいこう(20)


2000年 3月
『スリーピー・ホロウ』(07)
さぶいぼセンテンス(10)
実感のリロード(16)
セルフ・パブ『共生虫』(28)
『ストレイト・ストーリー』(30)


2000年 2月
生まれ変わったらmusicianになる(13)
泡の中身(15)
人が言わないことを否定する(16)
plastic book(21)
接続語の「ぶっちゃけた話」(23)





2000年6月

2000.06.29■『フルスタリョフ、車を!』
しんしんしんしん雪が降る夜、というしんみりしたモノクロな状況のなか、毛皮屋のボイラーマンのシュールな言動で映画は始まる。
(順不同)超大家族、吊り輪なんてさすが体操の国、集合住宅のトイレのドア周りに掛けてあるひとりひとりの「便座」、雪化粧したカラス、ツーマッチエキセントリックなキャラの従姉妹、スズキの手みやげ・お風呂が生け簀、白猫のお仕置き、少将の家の二羽の鳥の置き物、加湿器なのかお香なのか、コーヒーで染めるのは包帯?、きしむベットは「たらりんたらりん」、紫の黒人は何色なのか、死に際の病室設備、死後硬直したスターリンの最後の屁、側近が叫ぶとき背後に競り上がってきたものは何?、エロティック・ボタン、「患者同志」、照明がすごいなー、列車の行き先、etc........ 詳細は公式サイトをどうぞ。


2000.06.28■見たまえ、そこに隠れている宇宙人よ。
ヒトゲノム解読が官民共同でついに完了した!という派手な式典がありました。先を争いつつ様々な問題を抱えているセレーラ社と日米欧国際ヒトゲノム計画チームが並び、「官民一体となって我ら人類の未来への新たな一歩を踏み出したのだ」的ムリヤリ演出が、なんだかどこかから密かに覗いている宇宙人へのプレゼンテーションのように見えました。
セーガン博士ならこれをどう図解通訳してくれたかな。

2000.06.26■『ミラクル・ペティント』(スペイン、監督/ハビエル・フェセル)
「タラリン・タラリン」というおまじないをし続けるペティント一家に訪れるミラクルとは?感動も共感も与えようとしない馬鹿馬鹿しくて禁句だらけの、楽しくて温か〜い映画。笑いが止まらなかったのはE.T.捕獲作戦ばりのシーン。どうしたって気分が盛り上がってしまうあの定番の演出が、なんて" 可笑しい " ことか。他にもいろいろパロってて笑えます。
関係書籍もいろいろ出ているがリリー・フランキー責任編集『ミラクル・ぺティント.....』(ソニーマガジンズ)は映画に出てくるカード付き。さぁみんなでカードゲームをしながらタラリン・タラリン。家族っていとおしいワネ。
そういえば同じスペインのアルモドバルが、監督でなくプロデュースしていた『ハイル・ミュッタンテ』のインチキメカを思い出したけど、監督は誰だったかな?

2000.06.24■寝ている場合ではない日
もしかして24日か25日にたまたまここを見てくれたあなたへ。さぁ、"寝て"いる場合ではありません、投票に行きましょう。森さんというひとは「はっつ?」なことをたくさん言うが、このたびの"寝て"発言だけはなによりの投票に行こうキャンペーンになるかもしれない。
森さんは状況で発言千変万化。 ことばの自律をあそぶという、彼とは対極の感覚をもつ未生響さんの本を見てみてね。
2000.06.23■あなたのおべんと箱
お弁当箱のスタンダードってどんなんでしたっけ?という疑問を持ったのは、よく「おべんと箱くらいの大きさの......」という表現を聞くからだ。だいたい外付けのハードディスクやターミナルアダプタなどをさすときに使っていると思うんだが、その言い方だけでだいたいその会話でなにをさすのかわかってしまうのがおもしろい。
でも多くの人はMY弁当箱なんて普段持ち歩かないだろうし、学生の時だって決して四角い箱状のものだけではなかったと思うし、コンビニ弁当にいたっては箱の概念を持ってないし、それでも生きるこの例え!
さらにおかしいのは「ベントウバコ」ではなく「オベントバコ」であること。ほら、試しに何かを思い浮かべてつぶやいてみましょう、どうですか。
2000.06.21 ■合理的なプロレタリヤ医学
ここ数日、首肩が痛くてたまらず、マッサージ+鍼+灸に行く。今週だけで3回通って、とりあえず痛みはなくなり首も動くようになった。結局持病の腰痛からきているもののようだが、何しろ鍼やら灸やら足裏つぼグリグリやら丹念なマッサージやら全部初めてなのであぁ驚いた。
私がやってもらったお灸はもぐさではなく漢方でガラス玉をかぶせてやるやつだった。最初は、多分巨大タコに吸い付かれたらこんな感じだろう状態でパニクったがやがてじわじわくる熱さが気持ちよくなる。少しうとうとしながら原志免太郎著『万病に効くお灸療法』(昭和8年刊)を思い出す。.......断固として病魔の横行を許容しない日蓮主義の理想に燃えた先生が著したこの著書には「お灸は最も進歩せる合理的プロレタリヤ医学なり」って書いてあったけどなぁ.......。この本についてはこちらをどうぞ。
2000.06.16■ゴダール『映画史』
二部を観る。一部は見損なったが、前回1Aと1Bを発表したときに確かアテネ・フランセで観たが半分以上眠ってしまった。実は映画で寝てしまったシリーズ第二位作品。第一位はソクーロフ作品(全般)、第三位はまたまたゴダール『ドイツ零年』。でも第四位のタルコフスキー『鏡』は何回も観てるからトータルで覚えているだけで、初めて観たときだけに限ればこれが第二位。くだらないことを**
で、『映画史』ですが。
今度はばっちり。今世紀のドキュメンタリーとゴダールが好む映画や小説の引用のモンタージュでめちゃくちゃ忙しくておもしろい。ちょっと朗読が演劇入りすぎで耳障りな部分があったけど。 とにかく切り替わりが早いから、ああ『子供たちはロシアで遊ぶ』だそしてすぐさま『のんき大将』だ・・・と思ってる間にテキストは流れ音は過ぎゆく。知らない映画のワンシーンなんかはすっかり見過ごすか、同じレベルで出てくる惨殺や遺体収容のドキュメンタリーの延長で観てたり。
記憶って偶然の連続だよなー創造的!ってことをちらっと言ってるが、ムム歴史とは・・・。
ゴダール映画は解釈を受けつけませんがいろいろ考えて遊びたくなる。『ゴダール映画史テクスト』(1300円)を買う。公式サイトはゴダール初心者にわかりやすい。
2000.06.15■バービーの脚が指に
米のデューク大学医療センターで、バービー人形の膝関節を義指に埋め込める研究が進んでいる。バービーの膝関節をシリコン樹脂製の義指の型の中にいれ、その周囲にゴムを注入して隙間を埋める。これを使うと、固いところに指を押し付けられたり、もう一方の手で素早く指を曲げられたりできるそうだ。
研究しているのはバホールさんという女医。患者さんの不便を聞いているうちに子供の頃バービーを座らせたときの感覚がふっとよみがえってきたのかどうかはわかんないが、この研究に、メーカーのマテル社は数百体を提供。そもそも人間の構造をまねてバービーの脚も作ったはず、それがまさかこんなふうに循環してくるとは。開発者もはなたかだかでありましょう。
2000.06.14■ジャケ買いの罪滅ぼし
原書房から出ているフランス現代小説シリーズ『ロマン・フランセ・コンタンポラン』とか、角川書店とアーティストハウスの共同企画『BOOK PLUS』などは装丁に「コンセプトがある」そうです。アーティストハウスの尾辻氏は「雑誌やCDと比べた場合の本の欠点は、価格と重さ。それを排除してできるだけ手に取ってもらえるように、価格は千円に、そして軽いものにした」と。ほう、それは比較するものでしかも欠点だったのか。
かつての『J文学』と同じでそのなかにはおもしろい小説がいっぱいあるんだろうけど、あまのじゃくな私はそういうあざといナメた作戦には絶対のりたくないねーって言いながら翻訳小説なんかは結構ジャケ買いしてるけど。まぁせいぜいそんなことで買っちゃったら汚さないで読み切って、ブックオフ(など)に引き取っていただいて罪滅ぼしをしましょう。
2000.06.12■人サマのリサイクルをする葬儀やのバイオ度
『故人のDNAを位牌に保存します』名古屋のセキセーという会社が7月1日から開始。口の粘膜から採取したDNAを提携先の米国の鑑定会社に送って解析、結果とサンプルをカプセルに閉じこめて位牌に収め、一件一万数千円でご提供。
素人発想的にはどーもその鑑定会社ってところが賢くひとさまをサンプルとしてデータ蒐集しているように思えてしょうがないし、しかも葬儀屋さんのお仕事ってのがどうも。でも。
値段的にちょっとやってみてもいっかなって感じ、しかも本人の遺言?家族の同意?死ななきゃやってくんないの?という大切な部分が不明、欲しいよ見たいよ集めたい(?)
利用方法についてははっきりした見込みをあげていないが、なんか子孫にとって役に立ちそー、何か後世にこのしがない命の片鱗を・・・みたいな。
最近バイオ関係の株は注目ですが、日本の場合はセキセーさんもれっきとしたバイオ関連企業ダワネ・・・。

2000.06.09 ■フジヤマではなくアロハなシャツになったわけ
アロハシャツ考案のエラリー・チュン氏が5月16日91歳で亡くなった。1900年代前半、さとうきび畑で働く日本人が子供の着物を作り直して着ていたシャツをヒントに柄シャツを考案、1936年に「アロハ」として商標登録したのが始まり。
今やヴィンテージアロハ・マニアもたくさんいるが、当時「これはうちの馬鹿息子の着古した着物で作ったのよ、全くねぇ新品のぴんぴんのシャツのひとつも買いたいもんだ」と謙虚に真摯に大切にリメイクして着ていた日本のママたちが、「ふじやまシャツ」とか言ってあたりまえ〜な顔しておおいばりで着ていたら、今の状況もずいぶん違っていたのではないだろーかと根拠のない想像で一晩悩む。
そういえば昔、ハワイに長く住んでいた人が入社することになり、「ハァ〜イ、アロゥハ〜」と言いながらアロハシャツで朝礼にやってきた。「きききみ、そのシャツはなんだ!」「ハァイではアロハ、フォ〜マルね」
おおらかに彼は応え、そしておおらかに去っていったように記憶している。

2000.06.08■ほんとにダイオキシンが出ないかどうかの実験に最適な場所
予想していたゴミ量が減って、東京都では焼却炉の稼働率が相当落ちているらしい。これ以上減ると焼却温度の変動がおき、ダイオキシン発生の恐れがあるとか。さらに、焼却発電による売電収入もがた落ちで「ごみ不足に悩んでいる」。
バブル期にゴミが増え続け、ヤバイ!ってどんどん設備を増やし、完成した頃には不況とリサイクルでうれしい誤算というわけだ。 でもごみが減ったって言ったって”都が予想したより少なかった”だけでしょ。作れ!捨てろ!燃やせ!のアウトなサイクルには二度と戻らないだろうし、ゴミはもっともっと減らすんだから悩んでる場合じゃあない。
炉が空いてるんだったら「焼いてもダイオキシンが出ませんグッズがほんとかどうか確かめる実験所」にでもしたらどうだろう。完璧な設備環境だと思うけど。
2000.06.06■「頭痛いので休みます」
頭が痛いというのは病気か?片頭痛持ちのひとにとってはほんとに辛いらしいが、それを知らないひと(私も)にとってはな〜に頭痛いくらいで、ってつい言っちゃってイケマセン。
アストラゼネカという英の大手製薬会社では、片頭痛であるという持病診断書を提出すれば日数制限なしの頭痛休暇を認めるそうだ。もちろんこの会社は片頭痛の新薬を開発中でこの制度の導入は戦略のうちなんだが、社員のなかで「自ら」申請するひとなんているんだろうか?
したら間違いなく新薬を試さなきゃなんないだろうし、そしてとにかく治りましたって一応は言わなきゃなんないだろうし。会社としてそれをどう公表していくのか注目であります。
2000.06.05 ■期待のかたち
日に日に街角の紫陽花がでっかくなってきました。雨をいかにも待ち望む様子に、ま、梅雨もいっか...という気にもなる。
果たして「期待」というもののカタチは見たことがないが、もくもくと入道雲のように沸き立って望む状況を圧倒していくんじゃないかと、この時期の紫陽花を見るといつも思う。
さて久しぶりに " come on a booky! " のコーナーで追加、空中線書局の気持ちいい本を紹介。次はどんな本が?と、いつも期待でわくわく。
期待ってときに鬱陶しいけど、こういう待ち望みはまことに勝手ながらたまりません。
2000.06.03 ■共感しなくちゃいけない脅迫
映画評論家の吉村英夫氏が『映画の「リュミエール的回帰」を』というタイトルで書いていた(朝日新聞6月3日朝刊)。かいつまむと→映画館で皆で喜怒哀楽を共有することで連帯やつながりを感じ、それが孤独から解放し人間関係を豊かにしていく糧になるのでは?ひとりでビデオ鑑賞する子供たちを一歩下がって支援しよう。
私は可能な限り劇場で観るが、混んでいるのは嫌なのでチャートにのったりすると二の足だし、必死で飲み食いする集団が必ずいる割引日などは絶対行かない。なにしろ「ほらおもしろいだろー笑え笑え!」みたいな部分はいいんだが、そういう誘いのないところでもはっははっはと笑いたいことはよくあるのにそれはたぶんポイントがはずれているのであのひと変人?って見られるのが怖い小心者な私は、笑うときにどうしても震える体の微妙な動きが周囲に伝わるほど混んでいるのは苦痛なのだ。
こういう観点からすると言われるところの「共有感」は脅迫じみてくる。別に映画の見方で共感しなくても・・・。飲み食いOKによって解放されたひともいるんだろうが、それであーあなひとたちも結構いると思うケド。
2000.06.02■ぶらりの速度感
テレビ東京あたりの得意のひとつに「ぶらりバスの旅」というのがあるが、地下鉄の中刷りで「ぶらり空の旅」を見つけた。
実は以前からこのことはぶらり問題として話題であった。一体なぜバスの旅はぶらりなのか、路線バスを乗り継いでぶらり大山街道の旅を試した実感からすると、ちょっとこの辺いい感じって途中下車できない空の旅の一体なにをさしてぶらりなのか、あるいはぶらりの語感改革なのか、主催のテプコさんに是非聞いてみたい。
ぶらり旅をするのに路線バスはよしとして、はとバスはどうか?新幹線は?車は?レンタカーは?果たしてその境界をどこにもうけているのやら。
2000.06.01 ■ナルシ〜達の無益なカモフラージュ
きのうの話題の『秘本大系』の中の一冊に、タイトルが「聖書」、装幀もモロ聖書という本があった。
『グロリア』(カサベテスのグロリアね)を思い出す。
ジーナ・ローランズが逃走を託された子供は、父親に渡された『聖書』を肌身離さずずっと持ち続ける。実はこれは父親がギャングの不正を書き留めていた帳簿で、それがばれないように緑の革で聖書風に装幀したものだった(詳しくはこちらへ)
聖書は最も簡単なカモフラージュに使われたんだろう。
カモフラージュといえば本屋でしてくれるカバーも今的にはその一種か。書店の宣伝?汚れるのがいやだから?巷で読むときに人目を避けるため?
どうせ本は読むほど汚れるし隠すほどのことでもないんだからナルシ〜、無益な隠しはやめてせめてゴミでも減らしてくれ。