月別履歴(タイトル抜粋)

2002年 10月
2002年 09月
2002年 08月
2002年 07月
2002年 06月
2002年 05月
2002年 04月
2002年 03月
この本は私に会うために(1)
律儀(3)
なんちゃって矢印(6)
ピンクの肋を解体します(10)
世田谷区立下馬幼稚園(17)
「路程」は写っていなかったのか?!(19)
『落ち穂拾い』(22)
フラジャイルに「千夜千冊」の1/2(26)
実はワカメさん(29)

2002年 02月
スタイルの速度。音/映像/文字(1)
0020202の本棚(2)
『オードリーとフランソワーズ』(4)
『紙魚の手帳』12号(7)
東京駅。どっち側に降りて本屋に行くか(9)
本のことなら憶えてるが...(12)
行方不明新聞折本公開捜査(13)
佐伯俊男(14)
『ユビュ王』にくそったれ!ってそのまんまな...(16)
その穴のさきにあるもの(17)
家庭の医学と専門書の断絶を埋めるもの(20)
ジャリなら自転車こぎこぎ冷し中華を(21)
図書館のちょっと無理矢理(26)
送料に限って言えば(27)
月が最近(28)


2002年 01月
あけましておめでとうございます(1)
腹ぺこタイシ(4)
ランクアップした二百円のおみくじ(7)
方角が悪いんです(12)
カタログに載るモノ(20)
お、い〜ぞ〜(21)
冬もボサノヴァ(23)
ぽんぽこたぬき工作(26)
図書館はうるさいのだった(27)
『ナージャの村』(31)

2001年 12月
皆やさしくってヨ(1)
『寄席の脚光』(4)
無理して本屋でバイトすな(5)
大踏切書店でイッパイ(8)
いらないものばっかり残るのよ(13)
ママゴトやっといてよかった(17)
sold out 通知(22)
「2001年宇宙一瞬旅」(25)
不吉な夢もなんのその(26)

2001年 11月
愛犬は0.5(4)
自分で勝手に無理してグチる茶番(5)
どこのどいつ(6)
ひとの書棚を覗くのは楽し(9)
「広告としてのイラスト」(11)
かき×かぼす=マンゴ(13)
どこで区切って無駄と言う?(15)
「学校どこ?」(16)
岡ノ上鳥男様 田辺茂一(20)
おかえりのスケ本登場(26)
webで本をめくりたいひとはいないでしょう(30)

2001年 10月
bookbar4楽天ブックス開店(01)
鉄の扉「絶版」で幽閉された本の脱獄幇助(02)
本コ子雑誌、即物的体験を池袋リブロで(05)
おれなら桜を植えに行く(08)
眼の日は啓祐堂で眼のコヤシをいただく(10)
ライブ辞書を作るゾ(15)
新聞折本第八号(17)
製本-花ぎれの固定(18)
NONを見よう(19)
実感トハ恥ナリ(20)
透明酒は...(21)
となりの客はよく肉食う客だ(22)
わたらせ渓谷(27)


2001年 09月
意の外(01)
これを読んだら呪ワレル(03)
葉書文庫本(04)
均一つながりの本と新聞(05)
広辞苑、外に連れ出し運動(08)
平まどかのベルギー製本留学記(09)
コソコソするのはなぜ(17)
グリコのポーズ、やってみて(18)
それ、名前なんですけど...(19)
あどべんちゃブラリ(25)
オノ・ヨーコと朝日新聞(26)
温寿司(28)
まじ秋(30)


2001年 08月
横顔ばっかの金魚(03)
『チェブラーシカ』(04)
クモの糸をどう使うか(09)
人工雨、日本編(11)
空中金魚(13)
防ぐのが礼儀(14)
炭化菜種降りしきる花火大会(18)
屋久島の森に(28)
宇宙人と妖怪(30)


2001年 07月
くだらナイ→すまナイ(02)
やっと処分したっていうのに(03)
「ドキドキ」を見て体の頼りなさを (05 )
観本旅行(06)
おでかけには「じろう」を(1)
『ラッチョ・ドローム』(12)
いってきますじろう問題(15)
これは本なのですか(16)
「本は傷んだら修理すればいい」(17)
「うまい」か「おいしい」か(19)
エーッ○エーッ○エッ○ホイ○ッ○(23)
新聞折本第三号(25)
ネコとシャクシとキミと(26)
自由カラは逃走できない不自由(29)
夏はこれからだってば(30)


2001年 06月
ダダ書房店主に惚れる(04)
日焼けサロンじゃあるまいし(07)
製本アトリエ記11 (08 )
図書館には何を探しに行くか(10)
『ミリオンダラー・ホテル』(13)
人間を本に変える銃(14)
スクラップ帳をスクラップ(16)
死を待たずにとる魚拓が失うもの(17)
辞書である前に本でもある(20)
さくらんぼの味(24)
ああやっぱジンセイって(27)
金魚部第二回秘宝展(28)
図書館オチの古本(30)


2001年 05月
SPACE ODYSSEY(06)
新入部員は銀魚(09)
製本アトリエ記10 (10 )
「本コ」誌第一期終了につき(15)
never 金魚(16)
日に月に媚びず。(19)
ベストセラーがバカバカしくなっちゃって(20)
新聞を3回折って本にする(21)
『地獄の黙示録』(24)
新聞本の祖父は「くそ」と詩をかく(26)
「言葉はサーファー」説(27)
ナはテイをアラワスか(28)
祝いの席には花火か蜘蛛か(31)


2001年 04月
言いそびれ(04)
宅配から机配へ(06)
金魚部、無念(07)
一般市民ですけど(12)
書肆啓祐堂誌「黄金の馬車」(16)
切手詰め本(18)
「五点支え法」実験装置(19)
東京国際ブックフェア2001(21)
花ぎれ、できた(23)
おかえりのすけ事件2(24)
『ツバル』 (25)
探し選び奪う退屈(28)
ぶらりの卒業(30)


2001年 03月
カフェでふと(01)
日記の積み重ね(06)
忘れてはならない直感。(10)
「荒俣まぼろし堂」最終目録(11)
『キャラバン』(13)
『あらかじめ失われた恋人たちよ』(14)
ナヲナノレ(16)
記憶はひとの身体に間借りして(18)
後ろからやってくる(23)
夢は誰がみているか(25)
第一回金魚部秘宝展極秘開催(26)
図書券の使いかた(27)
閉店間近に耳ダンボ(31)


2001年 02月
窒息おかえりのすけ(01)
恐縮は笑い飛ばす(04)
他人様の土俵で燦然と輝いてしまうNIKE(07)
ダダな漢字(12)
へん平時代(15)
雨の筋に傘は目盛る(18)
『シュリ』(20)
タエコ・リズム(22)
NONでシールを貼ってもらおう!(23)
プロ紙に敬意を表した本(25)
ウリポな文学者の皆様へ(26)
万能web出版(28)


2001年 01月
初詩集『心配の速度』(06)
4×4 = 8 vs 365-6=358(08)
図書館ホテル(10)
中村文庫(14)
発禁と戦い、秘められた名作を(19)
" BOOK BLESS YOU. "(24)
ダイヤル・ビーチへ行こう(31)


2000年 12月
缶詰文庫(01)
星の王子さまが観た星空(05)
砂時計のくび(14)
目論書本(18)
新聞折本プロジェクト(20)
金魚部に西洋の旦那が(22)
環太平洋的に詩集(27)


2000年 11月
『グロリア』(02)
同級生が有名人になってしまった場合の卒業文集(03)
真空凍結乾燥機を入れてくれ(05)
がっくり(06)
カンガルーとおやじ(12)
吹き出し、開放(13)
銀杏書房(16)
『ラテンアメリカ光と影の詩』(20)
いかに多くの「思わずできたもの」(22)
おかえりのすけ事件(23)
「いんちき」とは何かを『桂離宮』に識る(24)
なかったことに(26)


2000年 10月
度忘れの度合い(31)
『ブレア・ウイッチ・プロジェクト』(28)
本の系統樹(23)
「もいました。」(22)
『馬的思考』、一冊置いとくヨ(21)
疲れた筒(20)
分別快楽(18)
プラスチック部(12)
『ガタカ』(11)
『キカ』(03)


2000年 9月
はみだす飛び出し絵本(25)
文庫本をローンで買いたい(20)
めくるめく書籍目録の誘惑 (19)
『ポール・ボウルズの告白』(14)
みんな平らになりたい (13)
『ひかりのまち』(08)
9月1日はパタフィジックに(01)


2000年 8月
虚言僻を伴う脳の病気の後遺症の証拠(08)
あなたの信頼に背くわたし宣言(11)
「シツレイ」の効果(16)
『モジュレーション』(17)
bookmark 4とbook bar 4 (20)
@(24)


2000年 7月
目玉に食塩水を~(04)
「今日」あたし、ダメかも。(05)
些細な気まずさの克服(09)
" code " のバッグ(15)
電気スタンドマン(18)
地図通りだ!(30)


2000年 6月
共感しなくちゃいけない脅迫(03)
期待のかたち(05)
「頭痛いので休みます」(06)
人サマのリサイクルをする葬儀やのバイオ度(12)
バービーの脚が指に(15)
ゴダール『映画史』(16)
合理的なプロレタリヤ医学(21)
『ミラクル・ペティント』(26)
『フルスタリョフ、車を!』(29)


2000年 5月
TOTOの味噌汁(15)
『エグジスタンズ』(24)
『棺桶の中で宙返り』(28)
『足にさわった女』(29)


2000年 4月
万年青春映画の恐怖(05)
死因を調べてもらう料金(07)
凸=H2cm、 20×20でいこう(20)


2000年 3月
『スリーピー・ホロウ』(07)
さぶいぼセンテンス(10)
実感のリロード(16)
セルフ・パブ『共生虫』(28)
『ストレイト・ストーリー』(30)


2000年 2月
生まれ変わったらmusicianになる(13)
泡の中身(15)
人が言わないことを否定する(16)
plastic book(21)
接続語の「ぶっちゃけた話」(23)





2001年07月30日

■夏はこれからだってば
ここ二日ばかり爽やかだったので、今日また暑くなって驚いてしまった。ミンミンゼミも高らかに鳴いて、考えたら夏はちっとも終わっていなかった。


2001.07.29 ■自由カラは逃走できない不自由
巷にリサイクルショップは増えたが、例え不用品とはいえひと箱持ってって、300円ってとこですけどイイデスカ等言われ、引き取ってもらえるだけでもアリガタイとええ、お願いします、とは言うものの、トハイウモノノなんだかなーなのである。そんなことならいっそのこと最初っからフリーで引き取ってもらい、それを有効に使ってもらうほうがよっぽどいいと、今年にはいってからもっぱら持っていくのが「WE ショップ・たかつ」であった。
そこから暑中見舞いが届く。売上げから運営経費を差し引いた金額の90%をアジアの支援事業にあて、10%をWE21ジャパン・たかつ設立準備の活動資金にしている、とあり、月々の拠出金と提供品数が明記されている。かんぐるつもりならその実体は私にはよくわかんない、だけど、隣接するリサイクルショップと比べたら、私はここを選ぶ、ということだ。
今日の選挙だってはっきり言ってどうしたらいいのかわかんないけどとにかく選んで意を決めねばならぬ。ささやかな一票に悩んだりして、だけどやるべきこともやらずして文句言うのはサイテー、文句言わないもんって逃げるほど恩恵にあずかってないし、だからなんとか一票を投ず。そうか、キミはそう選んだか、と、逃げ場のない自分の選択にウッとする涼し〜い夜。
2001.07.26
■ネコとシャクシとキミと
自費出版をお手伝いしますって、ネコモシャクシモ言う。せいぜいどこよりも安く!早く!って、さしたる特徴もないところなんかよくやるなぁと思う。もともと特徴のない企業、会社、人、などないのに、なんでそこんところを知らんぷりするんだろう。
吉本興業が自費出版を応援する事業を開始。吉本の誰かがホスト役になって、大阪出身の経営者などと対話形式にし、吉本音楽出版が版元となって一般書店にも並べられるようにするらしい。「本への注目を集めるために吉本を利用してもらいたい」「元気がない大阪の人に読んでもらいたい」と、私自身にはちっとも関係ない話だけどサスガで潔良くて気持いい。
2001.07.25
■不審
夏休みシーズンに入りテレビで戦争特集が増えてきた。私が子供の頃は実際に体験された方々から直接話を聞くことが多かったけど、それもだんだんできなくなる。当然のこととはいえ、次の時代に語り継ぐのはわたしたちなんだよな...と、なんとなく頼りなくてザワザワしてくる。
様々な災害も同じだろう。被災された方々の不幸に対して、たまたまそれを免れただけの私たちは思いを寄せて語り継ぎ、皆でそれを活かすことしかできない。
新聞折本第三号は、阪神淡路大震災で被災した夫婦を取材し、オーダーメイド出版というかたちで本にされた熱田氏に蔵本いただきましたのでご覧ください。「折本を受取ったとき、いったい何が目的?と疑いました」と言われた。そりゃそうカモと思う。でも不審ジンブツではないことを御理解いただけたようで、よかったです。
2001.07.23
■エーッ○エーッ○エッ○ホイ○ッ○
21日、箱根からの帰り道に小田原城がシラジラと浮かび上がって美しいので下車する。お祭りだ。きっと地元のひとたちはそれぞれの家の提灯をぶらさげて会場に向かうんだろう、と勝手に想像していたがそんなことはなくて、祭りが終わりかけている会場には地元の子供達が描いた提灯がずらりと並んできれいであった。
小田原といえば心のなかはいつも「お猿のかごや」だ、しかも「さ」抜きの。で、表記のとおり「エーッ○エーッ○エッ○ホイ○ッ○」となる。「箱根の山道暗い道、小田原提灯ぶらさげて〜」の「さ」を抜くのを忘れてはヤ〜イ!とか言われ、もう一回!、など言うのどかな幼少時代である。
逆さ「月が出た」ってのもある。「たで/たで/がきつ/いぃるま/いぃるま/いるまんま/ん〜ぼのな〜よ/がきつ」。つい「ん〜ぼのよ〜な」になってしまうのが難しいのであった。ちっとも逆じゃないじゃないか、なんてこと言わないように。
2001.07.22
■時差なしバリアフリー本
全盲の障害を持つ松井進氏が自書『二人五脚』を一般書(実業之日本社)と同時に点字本(オフィスリエゾン)、音訳(音訳サービス・J)、大活字本(大活字)、CD デジタル録音図書(大活字)の四種類の書籍にして刊行したそうだ。これまでなら新刊書が出てから半年から一年は待ったという。
松井氏は「著者さえやる気になれば、バリアフリー出版はできることを示したかった」と言う。出版についてバリアフリーを掲げると、活字を大きくすることばかりが目立ってどこもかしこも横並びになるけど、松井氏のような、言い訳を持たないひとの言動をじっくり眺めれば、もっとそれぞれの特徴を活かして工夫すべきところが見えてくるんじゃないだろか。
一般書部門を担当した編集者というひとが「最初は媒体が重複するかと思ったが...形態も価格も違うので、問題ないと分かった」と話していたことがどうにもアレ?で、著者の発言とのギャップを感じさせる。

2001.07.20
■ひからびてしまいました
京都からこのたび金魚部におこしのハリ子さん、涼をとって水にはいっていらしたのですが、すっかり蒸発しきってしまい、ひからびてしまいました。心配しましたが、組成上、そのほうが楽みたいで安心しました。
2001.07.19
■「うまい」か「おいしい」か
このクソ暑い日々、折に触れて飲むビールは「おいしい」のではなく「うまい」。誰かにゴチになった場合は、一杯目のビールを「うまい!」と飲んでおき、さいごに「おいしいかったです」ときたほうが自然だ。「うまい」は、率直で乱暴な響きがなんとなくある。
「うまい」は熟すことを表わす「ウム」が語源の万葉のころから使われる古い言葉、「おいしい」は古代語「イシ」(美しいを指す)からきた女ことばで室町時代から使いはじめたと聞く。おかげでこの後に及んでも「うまい」は「うめぇ〜」、「おいしい」は「おいしゅうございます」という使い方が有名ではないか。そんなわけで今だオンナ慣れしきっていない「うまい」のばん回のために、「うもぉございます」や「おいしぇ〜」などの活用を利用するのもよろしいかと存じます。

2001.07.18
■コラヒトノセイニスンナ
数年前に銀座に出店した「boots」が撤退だそうだ。日本サイドの商社が、隣にできたマツキヨみたいにもっと売れる商品を開発しろ、なぞ本国bootsに再三申し出るも、ヤダ、って言われたんだそうです。
英国bootsにはwaterシリーズとして金魚柄のものがあり、そのアイテムのいくつかはすでに金魚部に入部いただいており、日本bootsにもそのシリーズがどれだけ揃うか温かく見守っていたのだが、一番欲しかった分包ジェルは来ずじまい、そのくせ石鹸(ちっともかわいくない)はいつも山積み、唯一合格なミニボトルジェル(金魚部入部)も品切れが続き、これって仕入れが全然ダメじゃん、って思ってましたノ。別に英国ブーツやマツキヨのせいじゃないとオモウよ。
2001.07.17
■「本は傷んだら修理すればいい」
本の展示というのはだいたい「触ってはなりません」や硝子ケース入りが多い。それは本ではなく展示物だからだ。まぁしょうがないといえばしょうがないが、なんなんだ?といえばなんなんだ?である。
先週まで東京・青山の「Gallery ART SPACE」で開かれていた恒例の『THE LIBRARY 2001』は本をテーマにしたオブジェでどんどん触ってね、だし、埼玉のうらわ美術館も展示の本の複製を作って自由に見れるようにしてあるのがうれしい。
同じように、写真集や写真家の資料を後生大事に保存してたまに写真展のときに硝子ケースに入れて出すんじゃなくて、同時代の写真家の資料をどんどん公開すべく活動を続けているのが、東京・四ッ谷にあった写真ギャラリー「モール」さんだ。今、函館に写真図書館を開設するために奔走されている。
このことが記事になった3月の新聞を折本し、第二号としました。「本は傷んだら修理すればいい」、これでしょう、やっぱり。
2001.07.16
■これは本なのですか
新聞折本を発送する時、封筒の上部を開けておきそこから中味が見えるようにしたままで郵便局の窓口に行き、「書籍です」と言う。どなたも「はい」と確認して、普通郵便なら390円のところ冊子扱いで310円となる。ありがたいことだ。
内緒だが私は疑問に思っている。なんで誰もがこれを本だと言って疑わないのか。極めて本っぽいかたちではあるけれど、これは所詮古新聞なのだぞ。いつか誰かが「こ、これは本ではないデハナイですか」と言ってきたら、ひとしきり当プロジェクトについてコウシャクし、これは本だと断言しようと毎回わくわく出掛けているってのに。
2001.07.15
■いってきますじろう問題
07.11で御案内の「いってきますじろう」ですが、彼の頭のうえの赤い丸はなんだと思いますか。かつて「おかえりのすけ」の丸は何か、について、口派と鼻派で大論争になったのは記憶に新しいですね。じろうもまた作者の独特の見解によって丸を載せられて、たいへんなことです。
2001.07.14
■ミネラー
上記タイトル、どんなイントネーションであなたは読みましたか。
入部ためらわれ、部室前の踏み石に立ちつくしすぎて一体化しつつあるミネラーさんが、金魚部にようやく入部。緊張の模様。
2001.07.12
■『ラッチョ・ドローム』(トニー・ガトリフ/93年/フランス)
音楽ってやっぱひとの身体のなかにあるよな..な映画。
特別なものはなにもない。太鼓がないなら靴ブラシを叩く、何もないなら手を叩く、踊って土を、踏みならす。声を出す、いろいろに出す。はもる。アアナントイフ....。
今から千年以上前インドから出発したこの民族は、西へ、南へ、北へと終わりのない旅を続ける。大人たちはそのなかで身体に耳を傾け、喜びを見つけて全身で音を奏で、子供達の憧れを得る。憧れは受け継がれることの前提だろう。表題はロマが言う「いい旅を」とのことだが、「いってきますじろう」的に出掛ける(↓07.11)わが日本の旅とは意味が全く違うし、道といえば道路=無駄とぼろ儲け、という文化とは対極がすぎるほどすぎる。
「タラフ・ドゥ・ハイドゥークス」のベースの執拗なカメラ目線が気になったけど、最後のアンダルシアの高台での母の歌にはグッ、言葉にするのは恥ずかしいのでカタカナにするがタマシイノスウコウサッテコンナハドウヲモツンジャナイカ、と結局こんな言葉にしかできない。
これは『ガッジョ・ディーロ』より先に撮ってたのね。『ガッジョ〜』では主人公の息子が最後に、DATを石で砕いてルーマニアの土に埋め、ウォッカと踊りで葬った。
とにかく、ぼんやりしてついつい自分の人生のよそ者にならぬよう。

2001.07.11
■おでかけには「じろう」をどうぞ
ずいぶん前に、おかえりのすけの友人、いってきますじろう((c)eno)と、の〜の〜鳥((c)eno)をご紹介しましたが、やつらが見れないと再三言われていたにもかかわらずほっといてましたがこのたびたぶんどなたにもご覧いただけるバージョンにしたので観てね。
お出かけするとき「いってきます」を告げたいひとには、いってきますじろうを見せてあげましょう。すごく「いってきます!」な気持が伝わることウケアイです。

2001.07.09
■「大根と分銅と筆触を同じ画素とするリアリティ」
中ザワヒデキ(美術家)、松井 茂(詩人)、足立智美(音楽家)の三氏が「方法主義宣言」したのは2000年のはじめだったろうか。「方法芸術の探求と誌上発表を目的とし」た機関誌「方法」もますます面白い。講釈は難解だけど、それぞれが創り出す作品の魅力がその文体を空回りさせない。
第9号では中ザワ氏による作品「質量第一番〜第五番」組成表 (2001)(東京のレントゲンクンストラウムにて2001/5/10-6/2個展)が、「方法」掲載の超論文「大根と分銅と筆触」と合わせてたまらない...。以下一部引用。
「大根を台秤に載せて「この大根は○グラムだ」と述べることには、測定の意味がある。しかし200グラムの分銅を台秤に載せても、目盛りが200グラムを指すだけで、測定の意味がない。分銅が台秤に載っている光景はダダ的だ。... 多数の分銅を台秤に載せた作品は、印象主義的な絵画と反絵画の折衷ではない本質的な同居を問題としている。その根底には、大根と分銅と筆触を同じ画素として扱うことに違和感を覚えない、コンピュータ時代のリアリティがある。」
それが「コンピュータ時代の」とわざわざ言うのはどうかと思うが、確かにリアルである。

2001.07.08
■○○界のユニクロに
91年創業以来、2001年3月の単体決算で初めて赤字を計上したブックオフ。原因はいろいろあるんだろうが、素人目には昨年末に2億円を投じたとか言われていた東京・原宿への出店はやっぱ失敗だっだんじゃな〜い?など言ってやる。
オリジン弁当(バイキング型弁当屋、みたいなやつ)のオリジン東秀の社長がどっかで言ってたが、ここの出店の基準のひとつはコンビニが三店ある駅前だそうだ。なんでこんなこと思い出したかというと、さきのブックオフの原宿巨大出店ってなんの必然性も感じられず、ひたすら「本業界のユニクロとなるのだ!」みたいな薄〜い臭いがしてたよなぁと思ったからです。必然性追求せずして美は宿りません。

2001.07.07
■近所の喫茶店
近所の喫茶店がつぶれたのでちょっと先の珈琲館に行く。興味ないけど読まねばならぬ本と出かけるときほど、集中力抜群になって周囲の話が聞こえてくる。
11時30分、モーニングぎりぎりの時間だったせいもあるんだろう、白髪のマスターと同年輩の夫婦、孫連れ、一人客などで賑わっている。BGMがオ〜ネスティ〜に変わってサビにはいると、隣の客がオ〜ネスティ〜と口づさむ。私のココロのなかのオ〜ネスティ〜と完璧にハモってしまい、照れ、しゃくだけど良い歌なのか、と思う。
二人連れが入ってくる。よぉ、マスター、ここくると20年前に戻るねぇ、と大声。彼はイサムちゃんといい、超なじみ(らしい)で超うるさく電話などする。しばらくしてタオルを首から下げた単パンオッサンが店に入ってくる。イサムちゃん、やおら席を譲る、彼は今まで上座にいたのだ。イサムちゃんは敬語に変わり、「オヤブン/やられた/死んじまって/証拠はある/銀行が/せがれがでかい顔を/地のやつか?/わかいもんを/金じゃなくて台をいただきましょーぜ/一台20万、その3割だからベンツなんてすぐだって/女連れてっからよー、おまえかーちゃんになんのか、って聞いたら笑ってたけどな」、その合間に「お、マスター、入れ歯か?俺もひとのこと言ってらんないけどな」「あ、マスター、悪い、俺、マヨネーズだめなんだわ」と、モーニングのサラダを手下(風の男)に食わせ、ついでに「駅前のあの安いの、影響あんの?(「もちろんありますよ」とマスター)ウエシマなの?(「いや、あれはドトール」とマスター)あ、違うんだ、いやウエシマならちょっとなぁ、言っとかないとなぁ。でもマスター、あそこのソーセージのはいったパンがよぉうめぇんだよ、それで俺も知ってんだ」と、さすが素人にはやさしく礼儀正しく、でも近所にこんな方々がいたとはついぞ知らず、イサムちゃんそうは言っても声がでかすぎやぁしませんか、と(思い)席をたつと、ぶらさがった照明電気に頭をぶつけ、そのときはじめてああここ三回めだ、と思った。

2001.07.06
■観本旅行
「旅行に行った」話って、あそこに行った見た食べた買った土産だってベタな話でハイごくろうさまでつまんないことも多い。
かの南陀楼綾繁氏がチェコに旅するとこうなる。城はみた?あー見れなかったねぇ。観光は?別に。ビールは?それは飲みましたけどね...。というところでな〜んだと思ったあなたには『観光』(細野晴臣/中沢新一)をお薦めしつつ、オンリー・カンコちゃんと呼んであげよう。
「まァ、モノズキなのはお互いさまというコトで....」というジャパニィズ数寄モノーズのアヤシゲ的旅は、光り輝く本を観る観本旅行だもんそりゃぁモーすっごい楽しソ....荷物の重み以外。道中記は「烏書房」「定有堂」に、まだまだ書ききれず更新中。

2001.07.05の弐
■月食
お〜月食に間に合って帰宅、良く見えるよ。ミテミテと思って電話したら電車のなかだってチッ...。いいもんね、ここで言うから。
2001.07.05の壱
■「ドキドキ」を見て体の頼りなさを思う
脈拍と血中酸素濃度を20秒ごとに自動測定する指輪ができた(三菱商事の子会社、エム・シー・メディカル)。もちろんまじめな医療機器で、患者さんが自宅で指にはめてそのデータを病院に転送できるようにするもの。見た目ちょっとでかいスクエアな指輪、医療機器ならではの「美」はまだみじんも感じられないが、おもしろいからきっと誰かがデザインしはじめるだろう。そしたらちょっと欲しいなぁ。今のところ指輪部分だけなら47000円、なんか陳腐なウソ発見器に改造されてゴルフおやじたちの景品にならないでね。
昨日は埋込型人工心臓が初めて臨床実験されたニュースがあったけど、第三者的に顰蹙で恐縮ですがチタンとプラスチックでとても美しい。ぎりぎりを追求することで生まれる美。開発したabiomed社のHPトップページでは心臓がばくばく動いているのだが、なんだかこんなことでわたしの体も動いているのかと思うととてもありがたいような頼り無いような気になってどきどきしてきてああ脈拍指輪が欲しいなぁ、となる。

2001.07.04
■金魚続報
倉俣史朗のかの薔薇椅子こと「ミス・ブランチ」もびっくりの金魚椅子が金魚部に特別参加。それにこの猛暑でぐったりな丸の内会社つとめびとには是非お薦めな金魚園なども。すごいなぁ金魚。
ちょっと今部員が定員オーバー気味で、チョウ難しい入部審査(なんてないけど)が遅れていてごめんなさい。

2001.07.03
■やっと処分したっていうのに
家中本だらけという人生大センパイの本処分話を聞く。昨日(↓)みたいな暢気なこと言ってるのはイマノウチみたい。
いろんなジャンルの本それぞれを、喜んで貰ってくれそうな知人や古本屋を思い浮かべるも、これはあいつあれはこいつにとやるのも最初だけ、なんてったってその「量」を前に分別作業どころじゃぁなくなるネ、と。
なんとかせねばならぬのでとにかく優先順位を自らに問うわけで、へぇそうか、オレはあいつよりこいつの本を大事とするのか、など確認しちゃって思わぬ収穫、なぞ言う。寄贈本などはあとで決して流通することのないように、細心の思い遣りと注意が必要であることも教わる。
そんなこと言っている間に、それぞれが捨てようとしている本をトレードしようとしている、全くしょうもないひとたちた。みんな苦労していて、可笑しい。

2001.07.02
■くだらナイ→すまナイ
本を捨てる。先日整理してどこもひきとってくれない本たち、だがなかなか捨てられずに積み上げていたもの。書き込み、折り、古すぎ、なぜか引き取ってもらえない、など。朝から暑かったのでまたもや捨てモード突入、見栄えのする本を一番うえにして小さな固まりにし、ビニールのひもでゆる〜くしばってゴミ置き場と自販機の間に置く。誰か拾ってはクレマイカ。
夜。ひとパックだけ物色された痕跡がある。今朝。他のゴミが覆いかぶさり姿は見えない。「ゴミヲアツメルヨ〜♪」音楽が流れていて、収集車はすぐそこまで来ているようだ。ほとんど読まずに捨てることになった本たちには、(くだらなぃ損した....)と一度は八つ当たりしたはずだが、最後はすまなかった、と言って礼を尽くしておく。

2001.06.30
■図書館オチの古本
図書館の本は保護のために樹脂フィルムが貼られているが、そのおかげでリサイクルに手間がかかるので焼却処分することが多かったんだそうだ。廃棄本は年平均一館あたり7500冊(昨年222館を調査、同社による)もあるというから結構な量である。
このたびTRC(図書館流通センター)はトーメン、日通(出版流通に対して意志の見える仕事が続いている気がする)と組み、それらを本の配送に使う段ボールとして再利用する事業を七月から開始、図書館側の費用負担は一箱(約20kg)あたり680円(配送とリサイクルを合わせて)という。果たしてこれまでの焼却処分費用と比べてどうなのか不明だが、そういえば図書館オチの古本ってあるけどそういうのはこっそり業者さんが売っててその分処理代をおまけなんてことしたこともあったのかも、そういうことのないように、全部処理したことの証書を発行するんだそうです。
堂々と図書館オチ古本として流通させるのもありだと一読者としては思うが、いずれにせよ中途半端なことは野暮いので、いい事業だと思う。

2001.06.28
金魚部第二回秘宝展
世に博覧強記なる人多くあり、すごいなぁと感心するもその空間の広さに圧倒されてひたすら目眩、ヤッパ適当に区切ってもらって手に持てるくらいの本などにまとめてもらったほうがコチトラにはありがたいことよと思う。
今回は、松井佳一氏の二冊、鈴木克美氏の一冊に合わせて南方熊楠の文章を読む。ちょっと報告が長くなってしまいましたが、金魚を「珊瑚樹魚」と称して見世物にした話なども登場ゆえ最後までご覧いただくと愉しさ倍増。ご協力いただいた皆様に多謝。

2001.06.27
■ああやっぱジンセイって楽しいかも
『猪谷六合雄スタイル』(イナックスブックレット)を京橋のイナックスブックギャラリーで買う。この書店好きですが袋が、ね...。ギャラリーとも共用していて必然性があるの?丈夫で持ちにくくて「なるべく率先してもらいたくない書店の袋ナンバー1」永年受賞中。
さてこの本。オリンピックのメダリストでもある猪谷千春氏の父でもある六合雄氏の暮らしが、多くの写真とともにコンパクトにまとまっている。多趣味で器用は御存じのとおり、編み物、家、キャンピングカー、読書台(寝そべって読む台)、日記帳、写真、ネガ整理袋、三角机、などなどなどなどまぁよくもまぁ全くこのおじいちゃんたらあきれるほどだけどこういうひとを見ているとああジンセイってやっぱたのしいかもととても思ってしまう。

2001.06.24
■さくらんぼの味
さくらんぼは食べはじめると止まらなくて困る。今年の産地の雪はどうだったっけなぁなど思いながらばくばく食べて、食べ過ぎたなぁなど思うのも梅雨の季節の情緒ってもんだ。さくらんぼと言えば山形でしょう。あっちゃんちもみきちゃんちも、おいしいさくらんぼを大切に育てている。やっぱ一番でしょう、な「佐藤錦」という品種は、大正元年に山形県東根市の佐藤栄助氏が交配して育成したもので、昭和三年に東根市の中島天香園が命名。
というわけで今年おすそわけできなかった皆さんゴメンね。また来年。お気軽手軽にモノを食べることに慣れちゃうと、キアロスタミの『桜桃の味』を満喫できなくなりますもの...ってなことで。