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_ 今年もよろしくお願いします。このサイトを始めて、もう5年と3ヶ月あまり。いかなる点においても進歩がないような気がするが、継続こそ何とやらで。私もせめてnDiaryのバージョンアップをしたいなあと思ってはいるのだが、いつになることやら。ダラダラ通ってはいる英語も、何とかしなくちゃいけないし。もう一つ今年の目標は、未読既読を問わずこれから先読みそうにない本をいい加減に整理しましょうということだ。全般に、「持ち物を減らしましょう運動」を今年の旨とすべし。と、麗々しく書いておこう。
_ 9時近くに起きて、11時頃におせち。午後から根津神社へ初詣に行く。割合に暖かく風もないので、初詣にはよい日和だ。最近カードにはまっている次男は、初詣の帰りに白山の大成堂に行くのを前々から楽しみにしていたが、もらったばかりのお年玉を握りしめて「デュエルマスターズの箱買いがしたいんですけど!」と、ご希望のものをお買いあげ。ガンダムに比べると割高感があるなあ。私はムーミンシリーズで欠けているスノーク君のばら売りを内心期待していたのだが、なぜかまたもやスノーク君だけ、ない。代わりにシークレットアイテムが相変わらず3000円で…。新年から心を鬼にして買いませんでした。
_ 諸般の事情でこのお正月は義母の所には行かないことになったので、ちょっとだけ気楽。とか言っているうちにもう明日は2日ではないか。夕ご飯を済ませてさっそく「二つの塔」のSEEを見た。公開時にカットされた部分がいくつも復活し、ストーリーが自然に流れるようになって大変よろしい。しかしそうなるとなおのこと、アラゴルンが崖から落っこちて…以下のところが余計に感じられる。セオドレドの葬儀の部分もよかった。デネソールは、もう少し外面的にはあれ程感情的ではないタイプと思っているのだが。次作のご乱心が楽しみ。ボロミアとファラミアがふたり並ぶと、本当に兄弟のようだ。で、ボロミアかっこいいわね。また、最後の部分もかなりきっちり補足された。ピピン達が水没したアイゼンガルドでパイプ草を見つけるシーンや、ヘルム渓谷から逃げ去ったオーク達の運命、これからの戦いの行方を語るガンダルフなどがそれである。
_ 昼前に、皆で母の所に行く(正月から塾の長男を除く)。これもまた正月からバイトだという娘を見送ったのち、マイカルに行く。本当はマトリックスを見たかったのだが、ちょうど良い時間帯がないので、しばし悩んだ結果、「ラストサムライ」を見た。しばらく前に予告編を見たときは、トム・クルーズのチャンバラ姿になんじゃこりゃあ、と半ば呆れたのだが、その後意外に好意的な感想を多く見るようになったことなどで、見たいと思っていたのだ。その結果、これが思ったより以上の当たり。渡辺謙、真田広之らがかっこええっ(トム・クルーズの和服姿がさして違和感ないのは、彼がタ○ソクだから?)。途中の展開に、娘じゃないが「ありえねーっ」と心中叫びながらもそこはそれ、非常に面白かったし、なんと涙、涙で見終わったのであった。なにより日本にリスペクトを持って作られているので好感度高い。「蝶々夫人」を見るような、こんなの日本じゃないよというどっちらけは、お話だと思って見ていれば、ほとんどない。しかし渡辺謙の英語は見事!うーむ(自己嫌悪)。寡黙な侍「ボブ」も大変よかったです。主演は誰かという発言はなしだよ>次男
_ ロビーではヘラルドの「王の帰還」宣伝フィルムを流しており、けっこう長いのだが、待ち時間に2回見た。劇場内でも予告編を見た。たぶんTVでも同様の予告シーンをやっているのだと思うが、前2作と同じくネタバレではありませんか。本国のトレイラーも同じなのかしらね?ちょうど昨晩「二つの塔」のSEE(本編)を見たことでもあり、あと2回くらいこの宣伝フィルムを見たかった。帰宅後、SEE特別編を1時間半ほど見たが、インタビューやらトールキンの作品自体に触れる部分が多いので、次男には不評。私は際限なく見ていられるけど。
_ 「サウンド・オブ・ミュージック」デジタルリマスター版がお正月特別公開されているが、10日から銀座テアトルシネマにてロードショウとのこと。見に行きたい〜。
_ マイカルのチケットがネット予約出来るようになっていたので、さっそく朝予約し、午前中の回を見に行った(次男がいるので吹き替え版)。発券機による発券は簡単だが、すべての席のチケットがオンライン販売対象となっているのかどうかは不明。さすがに正月も3日ともなると人出もずいぶん多く、昨日に比べるとけっこうな混みだった。
_ さて内容だが…、うーんわかんないっ!謎はきちんとは明かされないし、ネオはどうなったのかはっきり語られていないし、女の子プログラムであるサティの最後の発言は何なんだ?彼女はSatiという仏教用語と関係があるのかしら?猫は何の象徴?(「わるいネコたんめ!」<上映前の諸注意@ワーナー)
_ (以下いちおうネタバレかもしれないので反転)結局、負と正であるスミスとネオは消滅し、マトリックスに光をもたらしたのはサティで、とりあえず解放されたい人間は自由になり、人間は救世主ネオの再来を信じる、てところか。うーん私は単純に映画の3作を通り一遍に見ただけなので詳しくは分からない。ミフネは格好よかったがモーフィアスは何だか出番なかった。また私は1作目のオペレーター、タンクが好きだったので、2作目からオペレーターがリンクに変わってしまったのが残念。リンクの役の人は、以前「ロメオとジュリエット」でマキューシオ役だった人で、好きな俳優ではある。マキューシオと言えば、昔のロメジュリ映画でのマキューシオ役とティボルト役が大変好きだったのだ。
_ 東劇で「旅の仲間」「二つの塔」のSEEが順次上映される。見・た・い!あの人とかこの人とか誘ってみようかな。以前時間休を取って一人で「旅の仲間」を見に行ったら、娘が「そんなに好きなの?」と感心し(呆れ)ていた。そんなにも好きです。
_ 先日、ダヤンのお店で、完成すると球形になる3Dジグソーパズルを見かけて、欲しいなあと思ったが、いかんせん直径が30センチくらいと大きいしピースも960で1万円近いのでやめた。ところが、今日某所でジグソーをいっぱい売っている店を見つけ、そこでダヤンではないが大きさの違う同様の3Dジグソーパズルを発見したので、そのうち540ピースの「古地図」というのを買った。直径が23センチくらいになるそうだ。夜も9時頃になって、大雑把にピースの分類だけしようとお店を広げたら、いつの間に連れ合いや長男も合うピースを探し始めている。結局なんだかんだで、NHKFMの小林克也と赤坂泰彦の「ラジオマン・ジャック」を聞きつつ(何だったんだこの番組はヽ(^0^)ノ)黙々とやっていたらなんと1時半過ぎになっていた。時計を見て「えーっ」とビックリ。恐るべしジグソーパズルの時間泥棒力。発売元はやのまん。普通の平面でノーマン・ロックウェルのも愛らしくていいなあ。
_ 新年早々買った本。もちろん以前の版や、昔の岩波のも持っているのだけど、実はとても好きで、やはり手が出てしまった。寝る前にちょっと、もうちょっとと読んでいたら止められなくなり、結局2時半になった。まえがきその2から泣いてしまったのには自分ながら驚いた。そのあともやたらに泣けて困った。何度も、何度も、何度も読んだ本なのだけれど。岩波の高橋健二訳は、たしかユスツス先生と禁煙先生と訳してあったのではなかったかと思う。それとも講談社の児童文学全集版か?この訳で刷り込まれているので、文庫の翻訳に多少の違和感はある(正義先生と禁煙さん)。
_ 展覧会で見て大変気に入った「私はすべての蜂の巣の女王」がカバーを飾っており、それを見ながら物語を終えられて大変しあわせだ。いやはや!
_ これは湖水地方が舞台だ。ヴァイキングとノルマンの最初の戦いシーンが、今のウィンダミアから上がっていってライダルの所−つまり2002年の秋にまさに通ったところなので、地形を思い浮かべながら読んでいる。900年くらい前の話であるが、その頃の地図というのが載っていて、今のウィンダミアがワインディング・メアとか、ライダルがライ渓谷(=デイル)などとある。こういう言葉の変遷や語源などをたどるのが、とーっても好きだ。タイトルは『盾の輪』、湖水の険しい山の中にある隠れた砦を指す。サトクリフに「リング」だから、初めはまたイルカの指輪が関係してくるのかと思ったが違った…と思ったら、やっぱりそれも出てきたのだった。
_ バカ殿で、バカ姫と「だるまさんが転んだ」をして遊んでいるシーン。これ、ぞっとするほど怖かった!思い出してまた怖かった。二度と「だるまさんが転んだ」をできない気がする。って、ここ何十年もやっていませんが。
_ ヴァイキングの末裔が湖水地方の山中に守る砦「盾の輪」は、何年にも渡る攻防ののち、ついにノルマンの大攻撃にさらされようとしていた。竪琴ひきの「小熊」ビョルンと、少年に変装した少女フライサは、ノルマン軍のなかに紛れ込んで情報を探り出そうとする。竪琴「スイートシンガー」をひくビョルンの指のイルカの指輪の煌めきが、以前間近で闘ったノルマン兵の目にとまってしまい、「ヴァイキングの回し者だ!」と見破られる。そしてその直後、一大決戦にとなだれ込んで行く。
_ そのまま良質の映画になりうるような、緻密で隙のない描写が、ページを繰る手を措かせない。その一方、自らが仕掛けたワナに彼ら自身が陥ってしまうのではないか、という危惧で、ある場面から先、続けて読む勇気をほとんど失いそうになってしまった。が、とりあえず大丈夫、全員が壮絶に死に絶えるというようなお話にはならない。しかし、容赦なく時代は音を立てるかのように動いて行くのだ。
_ このヴァイキングの末裔たち(陸のヴァイキング)は、船に乗ったこともなければ、ほとんど海を見たこともない。そんな彼らが高く険しい山の突端から眼下に谷を見渡す場面が、要所要所で繰り返し描かれる。海に生きた先祖たちが、断崖や船の舳先から大海原の行く手を見はるかしたことを、あたかも追体験しているように。あるいは小枝と木の葉で作ったおもちゃの船が雄々しく小川を下って行く(そしてその行く手は見えない)さまも描かれ、回想される。このような象徴の使い方が、サトクリフは本当にうまい。
_ ヴァイキングのリーダーの一人「神の寵児」エイキンが戦死したのち、後を追うように彼の愛犬ガルムも息を引き取る。この場面は思い出すだけで泣けてしまう。犬の名としてお約束の「ガルム」、その名の響きにぴったりの名犬だ。トールキンの農夫ジャイルズの飼い犬ガルムは、飼い主に似てお調子者だったけれど。このエイキンの墓所も、彼自身と主人公にとっても思い出の深い、谷を見下ろす絶好のポイントに定められたのだ。
_ 大変読みやすく分かりやすいサトクリフの後のエリアーデは最初やや切り替えが辛いようでもあった。しかし、巻頭の「令嬢クリスティナ」はいつの間にかそのぶっ飛びようを惜しげもなく示すことになる。
_ あー新年からどっと疲れた。朝から3つ、今年行うべきイベントのミーティングが続き、さらに別の打ち合わせ、合間にホームページの改訂。給料無駄遣いの(あーあ言っちゃった)黄門様ご一行(三馬鹿大将とも言う)は、ボタン一発でホームページの中味が変わるとでも思ってるんだろうか?あるいは夜の間に勝手に更新してくれるホームページ係のこびとさんでもいると思ってるんだろうか(いやそんな想像力はない)。まったくバッカじゃなかろうか!それに加えある資料作成法を綿密に指示したお若い方は、やっぱり全然むちゃくちゃなものを持ってきていたことが判明し「自分でやった方が早〜い!」の罠に陥る寸前。でも実際「早い」よりも何よりも、求めるものが出てこなさそうなので自分でやるしかないかも。どうしたものかしら。
_ 「令嬢クリスティナ」読了。ルーマニアの農村の古い貴族の館、美しい女性の肖像、10歳にもならない美少女、夕闇の林、血…とくれば、その道具立てだけでも背筋に冷たいものを感じるが、いつの間にかエスカレートしきっていることに気付かされるこの怪異の描写は、一読の価値がある。聞きしにまさるとでも言おうか。
_ 朝から真冬らしい強い風が吹きまくり、そのおかげで夜になって久しぶりにピカピカの星月夜になった。煌々と照らす月も知らぬげに輝くシリウスの白さ、大星座オリオン、しばらく天を見上げて立ちつくし、去りがたくて手を振ったことだった。
_ ほぼ一日、ホームページの改訂作業。他に優先順位の高いものがひとつあるのだが、前々から懸案のこれをある程度やってしまわなければ!と、そちらを故意に無視してドツボにはまる。別件の締め切りである明日がコワイ。
_ 先日母の所に行った折り、自宅に届いた年賀状を渡してきた。母は特段読書家というわけではないが、雑誌や本をそばに置いて手に取るのは以前からのことだ。それでも最近では目に見えて字面を眺めるだけですぐ脇に置くといった感じになって、単に気が落ち着く習慣に過ぎなくなっていたように思っていたものだから、届いた年賀状の達筆の文面を思いがけずすらすらと読み下したのでちょっと驚いた。定期購読してあげていた隔月刊の雑誌も、先月誌代切れの連絡があったのを機に打ち切ったばかりだったので、やはり継続した方が良かったかなあと半ば思い直していた。
_ 二日ほど前、母から届いた年賀状を見て、やっぱり購読を打ち切って良かったかなと思った。元々悪筆の人だったが、宛先を記した筆跡はすっかりたどたどしくなっており、震える字が右へ左へ蛇行しているのはもとより、書き損じた字をぐちゃぐちゃとつぶしては書き直し、また書き直し、なかでも私の名前の字がどうしても思い出せなかったらしく、漢字として成り立っていない。小学生が一所懸命書いた怪しげな表書きの隣に親が正しい字を書き添えるのと同じように、グループホームのスタッフがきちんと書いた字が脇に並んでいる。一目見て家族が口々に「あら〜(すっかりこんなになっちゃって)」と言ってしまうような具合。本文のほうは絵手紙ふうになっていてなかなか上手だが、どう見ても母の絵ではない。入居者に絵のお得意な方が2,3人いらっしゃるのでその方々の絵だろうと思う。
_ 60を過ぎた従姉(伯母の娘)からも電話があって「うちの母もすっかりボケが進んじゃって、もうすっかり紙パンツ(おむつ)よ」と言う。「いつもチビチビもらしているらしくて、くさいのよぅ。あんたの所もそのうちそうなるわよ」はい、そろそろそれに近いことになってきていて、夜なんか紙パンツをはかせてもらっているらしいが、それでも結構服を濡らしているようだ。「遺伝ですか、って医者に訊いちゃったわよ」と従姉が言う。遺伝じゃないと言われたそうだが、うーん遺伝するような気もするこの頃。遺伝と言うより、ある種の伝染性というか、こちらの精神状態に良くない影響があるように思えてならない。確かに、自分も早晩こうなるんじゃないか、という一種の恐怖感のようなものがあるのが否めない。
_ にぶち当たる。あの人としゃべるとぶち当たるだろうなあと分かってはいたものの、じっさい通じない通じない。「公のものとして扱うには、こうだからこう(そうね)、ここはこうだからこう(うん、その通りね)、だからこの点をこう直さないといけないですよね(ダメダメ、それはできない。だめ。それは呑めない)。」繰り返して「こうでこうだから、ここを直さないと今後こういう扱いはできないでしょう?」と説明しても「直すのは一切受けられない。私の作ったものと別物になってしまう」と主張するのみ。「では、そういう扱いはできないと言うことになってしまいますよ?」「それは困るのよ!」勝手に困って欲しい。
_ 一年のツケ。も、あるけれど、連れ合いが年末に本棚兼食器棚を衝動買いした為である。敵さんに言わせると、私の衝動買いらしい。私は、その場所には他とトータルで考えてこういう風にしたいと言う漠然としたイメージがあったのだが。いいや連れ合いが買うって言うんだから、あとで別な場所に動かしてもいいもんね。というわけで、しかしそのための場所を作ると言うより、本の山の整理に終始する。未読の本で間もなく読む予定のもの、未読の本で早く読みたいもの、未読の本で読まなくちゃいけないから忘れないようにおいとくもの、未読の本で…こればっかりじゃないか。
_ 娘は「並み」の新成人らしく、振り袖(紫を含んだ空色)に白いショール、ちょうど着物の色あいがうまくマッチした友人(サモンピンク)と連れだって、歩いて2分の会場へ。この区の成人式は、地域ごとに細分化した会場で行われる(うちの所は中学校二つ分)ので、場所もうんと近いし、顔見知りが多いからそれなりに行って旧交を温めるのにはいいのだろう。同じマンションに住んでいても中学以来ほとんど会わない同級生だって多いし。以前は「振り袖も着てみたいけど成人式には行かない、両方のおばあちゃんに機会を見て写真か実物を披露する」と言っていたが、暮れになって美容院を当たってみたら、これも近所でちょうど成人式開始時刻頃完了というお手軽な時間が予約できたそうで、そんならせっかくだから行ってみるかー、という感じ。良くも悪くも、式典とか感慨とか、そういうのはないらしい。そこらのイベントと同じ感覚みたいだ。いい加減に自治体主催の「式典」なんか止めて、何かやるなら単純に同窓会にすれば〜。
_ 私の頃は、新成人が実行委員会を作って企画から参加するというのがはやりだったようだが、私自身は中学の終わり頃に転居(と言っても市境を挟んでこちら側にいたのを隣の市に越しただけで転校もしなかった)したため、当時住んでいた市の成人式に参加しても知っている人もなく何も面白いことないので当然不参加。親は、ひな祭り、サンタクロース、誕生日すべて無関心で「そんなもの〜」と軽蔑していたので当然のように晴れ着の話も出なかった。その日は何していたかなあ?確か後期試験中かその直前だったのでは。どちらにせよ無関心だったと思う。
_ 娘の場合、成人式うんぬんより、単純に私が「娘に着物を着せたい」というのがあったので、成人式はその機会(言い訳)と言うことにすぎない。本当は13歳の時に振り袖を着せたかったのだが、末息子が小さかったので見送った。末息子が七五三、娘が17の時のとき、信州の義母の近所のお諏訪様に行き、その時ついでに娘も借り着で写真を撮った。はたちで振り袖というのは、今時ちょっと薹が立っていると思う。昨日見かけた新成人も、黒地の振り袖にだらっと顔を隠した茶髪、まるですれっからしのお水関係者(推定年齢26歳?)みたいなのがいてさすがに驚いた。
_ 成人式から早々帰ってきた娘と、せっかくだからと、家族でお安い懐石を食べに行った。またも長男は塾のため不参加。懐石は値段の割に大変おいしかったのに残念だね>長男。夕方塾の授業が終わった長男に、どうせ同じ駅周辺にいるので、これまたせっかくだから休憩時間にお茶でもしようと電話したら、数分後なんと塾仲間をぞろぞろ7,8人引き連れて現れた。「見に行く、ってついて来ちゃったんだもん」と、困ったような嬉しいような顔。殊勝にも一同、口々に「おめでとうございます!」と言うのだ。見せ物だからしょうがない、と娘を囲んで野郎どもの写真を撮る。一番嬉しそうなのは長男だったみたいだ。それにしても、実際に娘がもうはたちかと思うと、やはり親としては自分でも思いがけない感慨があるわよ、いろいろと…!
_ 連休中ほとんど本を開く時間もなかったが、それでもいつの間に分厚い本も終わりに近づき、昼休み「弟思い」を終える。短く、幻想ものというわけではないが佳品。これまでで気に入ったのは「令嬢クリスティナ」「蛇」「セランポーレの夜」。「大物」は一種の超人ものにも趣が似ている。「ホーニヒベルガー博士の秘密」も今読むとそう読める(ほら昨年チャンとかスタージョンとか読んだ身にとっては)。あれっ、収録作いまのところ全部気に入ってるということか。強いて言えば「蛇」「セランポーレの夜」が、私的には甲乙つけがたし。まとめて読むことによってより強く感じるものもある。全集というのはこんな点においても意味があると思う。
_ この間の本棚整理後、以前より多少は英語が読めるようになったかしら?とちらっと読んでみた。これまで何冊か読んで少しは文に慣れたマキリップとも違って、さすがにちょっと難しいのだけれど、やっぱり「きゃー素敵」と一声叫んでそのまま読み続けている。
_ 18歳になったら結婚しようね、と決めていた幼なじみの二人、いよいよその日となったがなんと娘は川に落ちてそのまま帰らぬ人となった。傷心の少年は黒衣の女が溺れた彼女を馬に乗せて連れて行くのを見た…少年は婚礼のために貯めていた金と引き替えに、世話になっていた叔父の馬を連れだし、夜の村をあとにするのだった…から始まる。
_ 読了。「弟思い」は、ごくストレートに読んでいいのだろう。「一万二千頭の牛」はSF的な味付けだ。しめくくりは「大尉の娘」、二巻以降が出るのはだいぶ先の話になるようで、刊行が待たれる。
_ 「もぐり」(『ファンタジー・ブックガイド』参照)なのでこれまで存在すら知らなかった『トールキン神話の世界』をちらりと読み始める。予想に反し横書きで、これは研究書だ。しかしちらっとページをめくっただけなのに、目立つところに「準想像」「サム・ギャジー」なんて誤植があるのにはがっかり。とくに前者は「準創造」とは別にそういう言葉があるのか?と真剣に確かめちゃった。
_ 今年から英語はグループレッスンに替わり、一グループの人数が多いのを危ぶんでいたが、今日確認したところ4人とわかってとりあえずほっとする。登録しているのは6人だけれど、うちふたりは担任が「見たこともない」そうで、今日の出席率は実質「100%だぁ!」そう喜んでみせる担任のキミが飛び抜けて若いね。クラスが終わって外へ出て信号待ちをしていると、意外にも膝がひとりでにカクカクと震えている。友人も「物凄く寒い!」とマフラーを取り出している。自宅近くで空を見上げたら今日も冬らしい夜空が綺麗だった。
_ 何か難しいぞビーグル。厩番の少年が、馬に乗った3人のどこか気味の悪い女性たち…黒、茶、そして青白い…を、宿に案内する。お供の者もつけないで女性だけで旅をするなど普通なら考えられないのだが?
_ 今年最初のえいごチャットの時間、もといプライベートレッスン。先生もお正月休みに「ラストサムライ」を見たそうで、「大変面白かったが、戦いの後に天皇に会いに行く部分以降が全く不要!アメリカが世界を救う、みたいで!一番最後の想像シーンも全然いらない」と言っていた。はっは、ほんと。でもあなたはアメリカ人なのにそう思うの、と訊いたら、そりゃそうだ、との答。で、「それ、ほら、例えばアポロ13の映画みたいな、アメリカ中華思想よね」と言おうとして、しかし「中華思想」を何と言うのか分からん。「シノ、えーと、シノ、チャイナがワールドのセントラルでぇ」…で、やっとcinocentrismだと分かった。「アポロ13ばっかりじゃなくて大概のハリウッド映画はそうよ!」とは私じゃなくて彼女の弁だ。
_ 結局本格的に読み出している。第2部「神話学」、シルマリリオンの分析の部分を読んでいる。決して読みやすい文ではないが、この本は大変に面白い。指輪ファンとしては、これまでにトールキン自身の「指輪」を初めとする著作や様々な解説、資料などからそれなりに断片的知識を得て、自分なりに直感的にせよトールキンとその作品について把握、推測して来てはいたわけである。それらをある程度、この著者が例証・分析(<これが素人にはなかなかできない)し、体系づけてくれているように思う。引用がちゃんと原文(と訳文)で行われているのが嬉しい。実はシルマリリオンは通読しているわけではなく、面白そうなところを抜き読みしていたに過ぎないので、最近出た『終わらざりし物語』などと合わせて再読しないといけないなと思う。この本は1994年の出版で既に10年を経過しようとしているから、これからまた真摯な新しい研究書が出ることもあろうかと期待したい。あるいは、クリストファー・トールキンが編纂・出版した書物の邦訳が、さらにこれから出ることもあり得るだろう。しかしいいなあ、こういう研究を生業にしているなんて>著者。
_ 一昨日の英語では映画に関する言い回しが教材だった。「ラストサムライ」だの「マトリックス」だの、「スターウォーズ」(<ベストBクラスムービー)だの、「ギルバート・グレイプ」だの、そしてもちろん「ロード・オブ・ザ・リング」(ああこのタイトルいやだ)も話題に上った。クラスの一人(女性)が、「(指輪の)映画を見たら面白いと思った。原作を読んだ時には、長くて、とにかく退屈だと思ったから」うう、石堂藍さん@『ファンタジー・ブックガイド』ではないが、あなたは読まなくてよろしい。それ向きではないということだから。
_ 東京都立図書館のサイトで、「東京都の図書館横断検索」というのがあるのに気付いた。しかしうちの区は、なんでもこの1月からようやく念願のインターネット検索ができるようになるはずだったのに、システムの発注に不備があることが分かったか何かで、昨年末になって急遽契約し直しだかになって、早くてもスタートが4月以降になってしまったとか…(;.;) 税金返せっ!
_ 2003年3月に行われたというインタビューが載っている。おほほ私がお会いしてから半年後ね。私が伺ったときのことをまたありありと思い出してしまった。ところで全142ページ中のほぼ四分の一が「作品鑑賞」として脚注付きの原文(主要作品からその一部)で占められているのが、親切なのか何なのか…。このシリーズの他のものもそういう作りなのだろうか。
_ 第3部。指輪物語(この本の中では『指輪の王』と訳されている)とホビットを中心に論じられている。
_ きゃー急遽見に行ってしまった。2時10分からの回に行ったのだが、事前に電話で問い合わせた返事の通り、1時前には既に人が溜まり始めており、1時を5分ほど過ぎて係員が整列させ始めたが、少し経って振り返ると相当な行列となっていた。途中のトイレを心配していたがそれは大丈夫だった。このロングバージョンを大画面で見られるなんてそれだけでも涙。今度友人たちと「二つの塔」のSEEを見に行く約束も成立したが、これらのロングバージョンこそ、大画面で繰り返し見たいというのが本音だ。
_ しかしマニアばっかりが来ているのかと思ったらそんなことはないらしい。待っている間に周りから聞こえてきた声、「友達が見たら、小人がひたすらしゃべっていて、その後何度寝て起きても、またいつも小人がしゃべっているだけでつまんなかったって言ってた。そうなの?」別な声「考えさせられるって感じの映画なの?」「うーん、そうかな」それから「ヒューゴー、ヒューゴーって言っちゃった!」とかそんなのばっかり。あまりにムカムカしたので連れ合いに向かって小声で「小人じゃないってば!ゆー・しゃる・だい!」と言ったんだけど、直後静かになったので聞こえちゃったのかも(やば)。「ムーミンはカバじゃないっ」とか「クリストファー・リー様っ!」とか言えば良かったかしら。大して興味もない人がわざわざ1時間以上前から並んで待って、しかも上映時間が3時間半近くあるってことも知らないって、よほど暇なのか、時間の感覚が違うのか、うらやますいことではある。
_ またまた泣いたのは当然だが、ボロミアの吹き鳴らすゴンドールの角笛がまっぷたつになっているところや、彼の形見の籠手にゴンドールの白の木の紋章がくっきりと入っているのが印象に残った。見終わってから連れ合いが、「たしかにずっと筋が通るようになっていてこれならよく分かる。字幕も違っていた」とご納得の感想を述べていた。次男と連れ合いが「でも王様の右手が直ってなかったね」と言っていたので、誰かの怪我のことかと思ったら、アルゴナスのふたりの王の像が、北方に向かってそれぞれ左手を挙げて制止のポーズを取っているのに、そこを通り過ぎたところでは、一人は右手を挙げた後ろ姿になってしまっているのを指しているのだった。恐るべし日頃の教育効果。
_ ところで1回目の上映が終わってまだ整列して入場を待っている時に、中から出てきた人の中にSF日記系の知人の姿を見たです。私は列の前のほうではあったが壁近く奥の方だったので、声をかけることができなかったのだ。1000円建て替えて頂いているので、お返しする良い機会だったのだが!
_ 英語のテキスト部分は拾い読み(^_^; とりあえず読了と言うことで勘弁して頂こう。いろいろと突っ込みたいところ、質問したいところがある。ピアス、好きだなあ。『まぼろしの小さい犬』に言及している部分を読みだすや否や、場面が甦ってうるうるぐすぐすし、『ハヤ号セイ川を行く』の夏の匂いのところを読んでは、胸がいっぱいになり…、ああっ、もうたまらない。
_ こうだ、と直感的に分かった(ような)物事を、筋道立てて例証して行く作業と言うのは、理科系文化系を問わず辛気くさいなあと思う。これまでの章で既に述べたことがまた新しい章の頭に繰り返されたりしているので、読み物としてかったるいところもあるが、元々の研究書としての性格上、仕方ないのかとも思う。それにしてもまるごと、トールキンが作ったこの世界が好きだ。私自身、はっきりと北方指向なので。「指輪物語」について言えば、長い長い神話と歴史の中の、重大だがほんの短い一こまの記録だ、というのは、別にシルマリリオンやその他の膨大な作品群を読まなくても、普通にそれ自体を読んでいれば分かると私は思うが、現実には必ずしもそうとばかりは言えないのかも。筆者が述べていること自体に目新しいものは感じなかったが、熱狂的ファンにも批判的勢力にも偏らないニュートラルであろうという姿勢は正しいと思う。でも好きじゃなければこんなのにのめり込まないよなとやっぱり判官贔屓。
_ オリンパスのICレコーダーを(結果的に)連れ合いが買ったので、さっそく仕事場に持っていって使ってみた。わーんかーんたん。使うのが全く初めてだったので、普通のカセットテープにも録ったのだが、ICレコーダーにちゃんと録れていたのが分かった瞬間テープは放棄してしまった。どんな機能のどんな機種があるかほとんど知らないで買ったのだが、おもちゃにも実用にもなりそうだ。他の機種でも色々な機能がついたり安かったり容量が大きかったり、いろいろなものがありそう。ちなみに連れ合いはどこかのオンラインショップで、消費税送料込みで約2万円で購入した模様(価格ドットコムの最安値くらい)。しかし付属のドライバを用いてPCにダウンロードしたとき、デフォルトのファイルの格納場所がなかなか分からなくて面倒だったぞよ。
_ 10月末に本場で買ったナイジェル・ケネディの最新CDを、先日やーっと聴いた(実は以前から彼の演奏のファン)。たまたま彼はAERAの最新号(2004 1/26 No.4)の表紙になっていて、それはウヘェという感じだったのだが、今日CDのオマケのDVDで見て、やっぱりホントにデブってしまったのねえ、不健康な生活してるんじゃないのかしら、と心配になってしまった。何かいかにもイギリスの年配のおじさんという風体だ。しかし出てくる音楽は、見た目や噂に聞く演奏会でのパフォーマンスなんかからみると至極まっとうな、しかもご機嫌でスリリングなものだ。私がここ何年か「クラシック」よりむしろ慣れ親しんでいる、現在の古楽の演奏/演奏家などから見たら、演奏する姿勢だって解釈だって演奏それ自体だって、ぜんぜん奇妙でもきてれつでもないのに、そういう目に見えるところばかりで話題にしなくてもいいのにな。いっそ古楽の人になっちゃえば良かったのに!DVDの中で、デブってはいても嬉しそうにしゃべるお目目がキラキラして、相変わらずかわいいんだなァ。
_ また脇道にそれ中。フォトジェンとは、女の子の名だとばっかり思っていら、男の子だった。それにしてもこの話、どこかで読んだことがあるように思うのだが…。
_ テレマンアンサンブル…というより中野振一郎とそのほかの皆さん、て感じ。これじゃあバロックって楽しいとか刺激的とか誰も思わないのでわ。早く一人で世界へ羽ばたけシンちゃん。小ホールは好きなホールだが、久しぶりだ。なんだか音の感じが変わった?以前は、舞台、客席を問わず音がよく響いて硬質な印象があるホールだったのだが、なにか反響板や内装の材質などが変わったのか?
_ 寒いながら気持ちのいい天気…なのに一歩も外に出ず。久しぶりに9時近くまで朝寝し、何も予定を考えずズルズル過ごす。この前のICレコーダーをいじったり、英語のプリントアウトやメモ類がどれがどれだか分からなくなっているのを整理してファイルしたり、蛍光マーカーの比較研究をしたり(特に透明なポストイットとか蛍光マーカーとか大好き)。英語も、職場の行き帰りに漫然とCDを聴くだけでなく、頭に刷り込むようなことをもっとしないとダメだなあと、またまた思う。先生に教えてもらったweb教材を数ページ分、真面目に(普段さぼって引かない辞書片手に)勉強して疲れた。そういえばおととい、昨年末にやってご覧と言われてそのままだったボキャブラリチェックをやってみた。例文のうち下線の単語の意味に近いものを四択するものだが、とにもかくにも、例文自体、意味が分からないものばかり。TOEICの終了時間間際みたいな、つまりほとんどクイズ状態で解答し、やっぱりの結果に。どうせ私の場合、高校〜受験の英語がすべてだよ。大学の教養の英語は高校よりずーっとちょろかったもん。ALCのボキャブラリチェックテストを一つやってみたけれど、やっぱり中級の上とかそんなもんでした。
_ ここしばらく、一冊の本を読めないであれこれちらほらと見ては放っている状態で、ビーグルの英語のとか、スタージョンとか、ケルトの妖精ものとか、『トムは真夜中の庭で』の原書"Tom's Midnight Garden"とかを身辺に散らかしている。"Tom's Midnight Garden"は、確かに今読むと、ファンタジーの文体じゃないと感じる。何というか、ものの言い方が、むしろぶっきらぼうと言ったらよいか。神経の細やかなよく練られた文章で、安定感がある。ご本人とそっくりだと言う気がする。
_ 高楼方子の未読の本とか、芝田勝茂の復刊とか、いつの間にか出回っているのを追いかけきれない。梨木香歩も30日に新刊(『家守綺譚』)が出るというのに。そういえば『ワニ』がもう出ているはず。
_ 22日頃に読了していた。魔法使いのワトーが登場人物になした仕打ちの中でただ一つ、互いに会ったことのなかったフォトジェンの母親とニクテリスの母親の目の色を、それぞれ互いの子供の中に入れ違えて引き継がせたというところが、悲しくもロマンチック。ちょっと自己満足。他のマクドナルド作品に比べてそれ程面白いとは感じなかったが、こうした作品をきっかけに、時代背景や、同時代の作品、その他の文化などを知ってフィードバックするような作業がしたくなる。そういう気持ちを起こさせる作品なのかも知れない。それにしてもなんか進む道を間違えたかも。
_ いつの間にか読み始めていた本。ただいま「白雪姫」の変奏曲を終わったところ。語り口が独特。
_ ただ今銀座テアトルシネマで上映中のを、娘と見に行く。一日3回上映の初回に行ったが、問い合わせたときは「平日でも相当混んでいるので1時間前には来ていた方が」と言われたが、ちょーっとそれでは早すぎた。しかし結局ほぼ150名満席だった模様。年配の人が多かったが、若い人の一人というのもまた多かった。オープニングの曲でもう胸がいっぱいになっちゃって…。その後も景色が美しいのに涙、歌が素敵なのに涙、クリストファー・プラマーやエリナ・パーカーの素敵さに涙、修道院長の歌に涙、とにかく何かというとぐっと来て止まらない。場内のみなさんもはばかりなくずるずるぐすぐす泣いていたのであった。大画面で見るのは何と初めてで、自宅では何回となく見ているがやはり大画面は映画の醍醐味。上映前に娘にむかって「これから開始の時に場内アナウンスがあってね、『皆さまにお願い申し上げます。映画に合わせて一緒に歌を歌わないで下さい』って言うんだよ」と言ったら「へぇ〜、そうなんだァ!歌いたくなっちゃうよね!」と本気で感心された。
_ ところが映画鑑賞のバックグラウンドで、次男のクラスでは学級閉鎖という恐ろしい事態が進行していたのであった。昨日、欠席者がクラスの1/3に達しそうというお知らせがあり、もしこれ以上増えたら学級閉鎖の可能性があるということだった。映画の10分間の休憩の時に携帯をチェックしたら学校からの着信があり、かけ直してみたら案の定、明日から3日間の学級閉鎖になったという。「…先生、それって今週いっぱいじゃないですか!」あ〜どうしようっ。今日一日休みを取っちゃった矢先なのに(以前から予定組み込み済みだった)、しかも明日以降は締め切り等あるから休むのは無理なのに。明日映画だったら、次男も一緒に映画見に行っちゃって一日はつぶせたのに(<いけません)。次男自身は幸いにぴんぴんしているが、まさか3日間家に一人で放っておく訳にもいかず、急遽家族でスケジュールの調整をする羽目になった。一番脳天気なのは連れ合い。学童保育もさすがに、元気だからと言って学級閉鎖のクラスの子を受け入れることはできないことになっているそうだ。悪いことについ先日、近隣の小学校に脅迫電話がかかったため集団下校や学童保育へのお迎えなどという事態が発生しているので、タイミング最悪。これでおまけにほんとに次男がインフルエンザになったりしたら、長男の受験を控えているこの時期、目も当てられない。11月末から予防接種を受けさせようとしてきたがその度に風邪だ何だと体調を崩しては結局受けられずじまいなのだ。私自身は職場で受けたけれど、今年の予防接種は有効なのか?
_ ↑なんのこっちゃ。「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」のロングバージョンを、東銀座の東劇に見に行ったのである(大江戸さん、MAKIさん、まこりん)。何が悲しくて普段出勤するより早起きとは、と自分で愚痴りながら家を出た。8時40分頃到着した東劇の看板には、土日と水曜の一回目の上映は大変混雑する旨の断り書きがでかでかと書かれていた。どうして、そんなに混むかなあ?ロングバージョンをわざわざ見に来るほどのこの映画のファンがそんなにいたなんて、解せない。どこから湧いていたのか訊いてみたい。でもって、とにかくセオデンが出てくるところがツボで、息子セオドレドの葬儀のシーンと言い、ギャムリングに鎧を着せてもらうところと言い(以下略)、拭いても拭いても、はらはらはらはら涙が落ちるのだった。ヘルム峡谷の最後の方のシーンでガンダルフが"Theoden-king stands alone."と言い、エオメルが"Not alone. Rohirrim! "と叫ぶところも、どうしてと思うくらいグッと来てしまった。そんなこんなで終演後「ニムさんのハンカチ稼働率が高かったようで…!」と言われてしまいましたがな。
_ 初めの方で、フロドとサムのふたりが、崖の上の岩に結びつけたエルフのロープ(というよりあれじゃ紐)を伝って岩場を降りてくるが、降りきった後で名残惜しげにサムがロープを引っ張ると、それはするするとほどけて彼の手に戻る。映画公開時にはなかったシーンだ。ここは、エルフの技で作られたロープだから、ちゃんと持ち主の手に戻るということなのだが、SEEでは彼らが降りている途中に一回、岩に固定した結び目がズルッと弛んだかのような短いショットが入っている。そのためだろう、あとでロープがサムの手に戻った時、観客の中からは、多くはないがクスクスと笑いが洩れたのである。この描き方はないのではないか。サムの結び方が悪かったからちょっと引っ張ったらほどけてきたので、危ないところだった、無事に降りられて良かったね、サムってドジ!と解釈されて笑われても仕方ない。ロープが弛むところなんか描かず、ほどけたあとでひと言サムに「エルフの魔法だ!」とかなんとか言わせれば済むのに、と残念に思った。
_ 北イシリエンでサムがシチューを火にかけたまま置いてきてしまった鍋や調理道具は、多分ファラミアから解放されて出立するまでの間に補給されたのだろうと思っておくことにしよう。あわただしい出立だが、サム@アスティンのことだからその位主張したに違いない。
_ それにしても、エオウィンはさすが育ちがよい。自分がエオウィンだったら、あんなに気色悪いグリマに近々と寄ってこられて顔を寄せるように話しかけられたって、ぜーったいに目なんか合わせない、袖に手なんかかけられようものなら「汚らわしいっ」とばかりに振り払ってしまうよね、と皆で話した。まずいシチューのシーンは、不要に思った。たしかにダンプリングのようなものはマズそ〜だけど。
_ グリマと言えば、追い出された後で、アラゴルンの指輪の形状を詳しくサウロンに報告するが、そんなに間近に観察する機会があっただろうか。要確認。
_ 角笛城の門を守る鎖帷子姿の兵士で何か投げる?ところが一瞬かなり大写しになるのがPJだろうか?
_ 早起き効果、というより昨晩の夜更かし効果で、今日はやたらに眠く、後で考えてみたら黒門の前で危うく見つかりそうになるあたりを全然覚えていないことがわかった。しかし良いこともあるもので、馬(≒アルちゃん)がアラゴルンの顔をフンフンする前後も見ないで済んだ!いずれにせよ、大画面はやっぱりいいなあ。メイキングで仕入れた細部を確認する楽しみもあるし。「王の帰還」のSEEが出た暁にはまた、3部作のSEEの順次上映があることを希望。ホームシアターが欲しいよお。それにしても、やっぱりこれはせめてこの長さのバージョンで見なくては。途中の説明が編集のために思いっきり抜けているので、劇場公開版では、さすがの脳内補完をしてもおっつかない。「王の帰還」ではちゃんと死者の道をやることは分かったから、あとはぜひピピンがガンダルフと馬の背に乗ってミナス・ティリスに駆け通すシーンをやって欲しい。原作が評論社から順次出たとき、ちょうどこのシーンで『二つの塔 上』が終わってしまったので、次巻が出るまでこのシーンのまま待ちぼうけを喰らったのである。だから私の頭の中では、全巻読み終わったあともずっと、ピピンがミナス・ティリスに行った顛末を思い出すたび、あるいはガンダルフと飛蔭のコンビを思い浮かべるたび、彼らが、合図の火が次々にあがる黒々とした山脈に沿って漆黒の闇の中をいつまでもいつまでも走り続けるシーンがエンドレスに続いているのである。本文中にあるが、彼らが走っているのではなくて、あたかも彼らは疾駆する馬の彫像にまたがったかのように一つところで動かず、回りの世界のほうが彼らの足の下をうねり去って行くかのごとく。嗚呼!
_ 連れ合いと長男のマトメ誕生会@池袋。すんなり5人揃うのってやっぱりいいなあ。支払いの段になって、やっぱり連れ合いのカードで払うのを見て娘が不服を申し立てる。へへー、どうせ財布は一緒なんだから(こういうときにはね)、いいのだ。
_ ここ数日で幾つか買ったがよくわからなくなった。とりあえず:
_ 梨木香歩/『家守奇譚(いえもりきたん)』/新潮社
_ ヤモリではなくて、家と生活につく(憑く?)色々なものとの交感らしい。
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