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斎藤 秀三郎 /『熟語本位 英和中辞典』/岩波書店
マーカス・セジウィック/『ザ・ダークホース』/理論社
オリヴァー・サックス/『サックス博士の片頭痛大全』/ハヤカワ文庫NF
ガブリエル・ウォーカー/『スノーボール・アース』/早川書房
アン・マキャフリー/『天より授かりしもの』/創元推理文庫
畠中恵/『しゃばけ』/新潮文庫
『SFマガジン 5月号 コニー・ウィリス特集』/早川書房
『母の友 4月号』/福音館書店
_ 陽気に誘われ、花見を兼ねてのんびり昼休みの散歩、道行く人はみな軽装でのんびりとした歩調である。マキャフリー以下を購入。『しゃばけ』は先々週からNHKFM青春アドベンチャーで放送中で、面白そうで読みたかったのだがまだハードカバーしか見つからなかった。それがちょうど今日付で文庫が出ていたので購入。SFMはコニー・ウィリス特集に加えてブレイロックの短編も。お買い得感あり。
_ ところで『サックス博士の片頭痛大全』、最初のカラー口絵を見た瞬間「これだよっ!」と一人叫ぶ。患者の描いた絵の最初にあるのが、先日の閃輝暗点そのもの(口絵1Bが特に)。要塞型暗点とある。ぎえーっ、また思い出しちゃったよ、ああ気色悪い。片頭痛の世界にこれ以上足を踏み入れたくないものだ!
_ 英語のあとお友だちと「じゃあ一緒にご飯食べて帰ろうか」となり、以前英語のセンセイがしばらくはまって毎日のように通っていたという池袋の無敵家に行く。数分並んで、げんこつ麺+岩のりを食した。他のは結構脂っこいそうだが、これはさほどのことはなかったし、なかなかコクがあっておいしかった。とんこつ系が好きだからかも。チャーシューもう一枚か卵を増量しても良かったな。帰宅後無敵屋のサイトで半熟卵1個サービスのクーポン券を発見。知っておれば…。
_ 岡崎玲子/『9・11ジェネレーション―米国留学中の女子高生が学んだ「戦争」』/集英社新書
_ 家には誰もいないし娘のバイトもないしで、ふたりで落ち合ってお食事会あるいは飲み会。やや高めのお店に行ったら、ふたりで1万2千円近くでしかも金・土・日はクーポンが効かないのだった。最寄り駅から、あー暖かくって気持ちいいと言いながら、ビデオ屋だのコンビニだのに寄りつつ歩いて帰ったら、12時近かったので驚いた。
_ えいごのお友だちどうし女四人で池袋。焼酎が中心のお店だったが、いい感じ。2時間でキッチリ追い出され、イングリッシュパブの「Hub」へ移動。なぜか白髪のオーストラリア人のおじさまをひっかけて、オーストラリア的言い回しの勉強会になってしまった。ありがとうおじさま。
_ 多分、共同の居間で窓際のカーテンを引いていた時に窓際の腰くらいの高さの棚にぶつけたか押しつけたかしたらしく、背中側の肋骨を骨折したという。私たちには腰くらいだが今や縮んで身長140センチない母にはちょうど肋骨付近らしい。痛み止め、湿布。寝たきりになっちゃう日も近いのか?オマケに、体調が落ち込んでか、歯も痛いと言って入れ歯をはずしているようだ。咀嚼が悪くなると一挙に体力が落ちるのよ〜。「はずしたままでも歯茎で食べられるからこのままでもいいですか」って、スタッフさん、あんまり良くないと思うが。
_ のどが痛痒く咳が日に日にひどくなってきて、一旦発作が起きると数分間(オエッと来そうになるまで)止まらない。さすがに腹筋も痛いし、体も疲れた。ちょっとつらい。のど飴も咳止めも効かない。咳止めの成分中、抗ヒ剤の眠気誘発だけはしっかり効くので、この薬はボツ。本読みもままならない(T.T)
_ これは本当に彼女自身が書いたのだろうか、と思わせるようなもの。こう言うのを見ると、日本の教育ってどうなってるのかと思わざるを得ない。考えることやその方法を学校で教えるって、そういう教師に当たればある程度教わることもあるだろうが、生徒が体系的に学ぶってことはほとんどないと思う。高校の頃にそうしたトレーニングをすると言うことは日本ではどうしたら出来るのだろうか。当人の資質に頼るだけではなく、やはり体系的に教えることがどこかで成されなくてはならないのではないか?
_
集英社のサイト内に彼女が書いている2つの「webコラム」がある。
キャンパスexpress、HOT CURRENT TOPICS
_ またまた池袋。しかし人出がすごい。落ち着いたところで話が出来たので、よかった。時々えらく咳き込む。
_ ようやく長男も大学と名の付くところに通うことになった。やっと勉強の面白さを感じるようになったらしい。でも、もう少し近いところにしてくれればもっと良かったのに。また早起き?せっかく本郷だって早稲田だって近いのにさ。定期代もバカにならない。学割様々。
_ どうしたんでしょうこの咳。のどが強烈にむず痒・痛く、ゆうべから、四六時中咳を我慢しているようなありさま。一旦咳き込み始めてしまうと数分間止まらず、苦しくてトイレに駆け込む。「大丈夫?」と言われても全く返事できず、必死で(ダメ!)と手を振って否定するのみ。胸も苦しいし、目も痛いし、ゆうべは何遍も咳き込んだのでさすがに今日は全身疲れた。でものど〜胸の割には熱もないし、咳の影響以外には頭痛もハナ水もほとんどないのよね。
_ ネスカフェの宣伝。TVでもやっているそうだが、私はほとんど見ないので、知らない。映画館のCMで見た。連続して流れるCMを聞くともなく見るともなくボーっとしていたら、急に耳を捉えた言葉にはっと驚いた。今のこれは、何?クレジットに谷川俊太郎とあったので深く納得した。言葉のちから畏るべし。
_ だいぶ以前、谷川俊太郎、安野光雅、などのひとたちが、理想を盛り込んだ「教科書」などをいくつか出していた頃があって、ちょっとした流行のようでもあったと記憶する。『にほんご』とか。中に、安野の(たぶん)算数の絵本があった(これかも>『はじめてであう すうがくの絵本 (1)』)。昼休みに本屋で買ってきた日、職場でその中の確か集合だか分類の概念だかを意図したページを見ていたが、たくさん描かれている動物のうち、どの属性を取り上げるかでそのグループ分けの結果が幾つも得られるように意図してある、と私は理解し、ははーん、おもしろいなあ、この動物はどの属性で分けるのかなあ?住んでいる場所(海、陸)か?現存するか絶滅したか?などと頭をひねっていた。するとそこにやってきた「進取の気性」を標榜する当時のボスがそれを見るなり「そういう類の本は、正解はこれでなきゃいけない、と知ったような顔をして押しつけるんだ!」とそれこそ知ったような顔をして吐き捨てるように批判した。私は驚き、「これはそういうのをむしろ否定する立場だ」と説明しようとしたのだが、すでに頭の固くなっていた昔・進取の人はぜーんぜん聞く耳持たずに「そういう奴らの考えは腹立たしいだけだ、くだらん!」と断罪したのである。驚いたね。そうか、見もしないで予断ですべてを判断する人なんだ!と、私の中で彼の評価は一挙に地に落ちた。そういうマネはすまいと胸に刻まれた一件だった。その後、このボスは、色々なことがある度に実は自分が批判してきたその権力(ブランド)指向なんだなとつくづく分かっていったが、この一件以後もう驚かなかったよ。
_ このどちらの本を読んでも、勉強量が…「考える勉強」の量が、物凄く多いと思う。調べる、ディスカッションする、書く、そしてフィードバック。彼女らがどういう人になっていくのかは分からないが、私のしてきた勉強なんて勉強のべの字のてんてんほどにすぎないよなと思っちゃう。ところでネットのどこかで、この本の題名をわざわざ例に挙げて「これもe-mailを意識した題名だ」とか言っているのを見たが、それはちょーっと違わないか>どうやらおじさん。
_ 金曜に、さすがにつらくて耳鼻科に行った。鼻水などがなく咳だけのアレルギーもあるとネットで知って、それかもと思いつつ行ったが、診断の結果は立派な風邪とのこと。抗ヒスタミン薬で強烈な眠気が出がちだと説明して(カルテで一目瞭然)薬を出してもらった。その晩からダウンし、ずっとひたすら水分を摂り、特に日中は姿勢が楽なソファで寝ているのだが、本日に至るまではかばかしい改善がない。夜は二時間おきに咳で起きちゃうし。こんなに暖かくて素敵なお天気なのに!ごーっほっほっほっ!(おえっ)
_ <万能中国人ウィルスン・ウー>のシリーズがいい!もちろん、「熊が火を発見する」「未来から来たふたり組」「英国航行中」などもそれぞれに大好きだ。(以下息切れ中のためとりあえず感想省略)
_ 数日前に読んでいた。おすすめ。遊星?からの物体が本当にXなんだ。もうこのような閉塞感とそして世界とのつながり方って、ある年代以下のお約束か?
_ 文庫化。初期のヒデヨシやテンプラ、パンツたちが登場する。文庫なので絵は小さくて物足りないが、書き下ろしの長い後書き(解説)が読みどころ。
_ 今の状態で読めそうな感じなので手に取った。最初の「対話」の部分は一編が2,3ページの長さなので、持久力の落ちている身には有り難いが、中身は大変濃いのでじつは結構体力を必要とするかも。そのあとの章は各編それぞれもっと長いようだ。
_ 安房直子/『安房直子コレクション 全7巻』/偕成社
_ 彼女の代表作がほぼ網羅されているようだ。エッセイや年表が嬉しい。7巻セットでも割引などはなく単に箱に入っているだけだが、装画の北見葉胡の小さなスタンプカード(さんしょっ子、直筆サイン入り)がついてきた。北見葉胡のサイトの「エピソード」というところに記事あり。装幀はクラフト・エヴィング商會で、いかにもそれらしく、カバーを掛けずにこのままで手に持つと汗で傷んでしまいそう。素敵で綺麗なのと実用性とがなかなか合致しないところが、美の難しさだね、なんて。
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西島大介/『凹村戦争』/早川書房
ますむらひろし/『アタゴオル外伝II ヨネザアド物語』/メディアファクトリー
_ 土曜から月曜まで三日間ひたすらソファに寝て、眠ったり本を読んだりして体を休めることに努めた…が、一向に体調回復せず。夜中に数回咳き込んで、苦しくて起きあがってしまうので、目の下には隈。今日からは休めないので出勤したが、それはもう疲れたよ〜。ミーティングが二つあり、発言しないといけないので、のどが苦しい身にとっては大変つらかった。全然薬が効かないって、何よ?
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シュティフター/『晩夏 (下)』/ちくま文庫
スティーヴ・モス、ジョン・M・ダニエル編/『極短小説』/新潮文庫
_ 休みのうちに他に活動する気力がなく、かわりにぽちっとなをいっぱいしてしまったので、次々届きます。
_ 自分の誤解と幻想で出来上がっているこの世界を、常にそのフィルターだけで見ようとしている人…ってところ?
_ ようやく手をつけた。昨晩から読み始めて表題作まで。発表年を見ていまさらながらに驚かされる。何と美しいイメージか>歌うダイアモンド。と読んでいくと、すっかり謎解きの世界に。と言ってがっかりさせられるのでは全くない。見事な翼を持った人だと思う。
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クラフト・エヴィング商會/『クラウド・コレクター 手帖版』/ちくま文庫
クラフト・エヴィング商會/『すぐそこの遠い場所』/ちくま文庫
G・K・チェスタトン/『求む、有能でないひと』/国書刊行会
畠中恵/『ぬしさまへ』/新潮社
薄井ゆうじ/『ドードー鳥の飼育』/集英社
_ 最近はamazonのマーケットプレイスの商品も時々買っている。『クラウド・コレクター 手帖版』は単行本と全然違うみたいだ。『ぬしさまへ』は『しゃばけ』の続編。
_ 一見淡々として実はしみじみ美しい筆致を持った人だと思う。ファンになった。
_ 昨日またまた余りのつらさに(良くならなさと寝不足のフラフラ)に、再度耳鼻咽喉科に行って来た。どうやら、やっぱりアレルギーぽい…。最初はもちろん風邪だったのが、いつの間にか移行したのだろう。のどの痛痒さも次第に痒さの比重が増し、昨日今日はモロに痒い!確かに目もちょっと痒いし痰もずっと水っぽいようだ。眠気が強く出てもこの際症状を抑えた方が、と諭され、抗ヒスタミン薬が処方された。幸いに今日はデスクワークの日ではなく、そのためかどうか、あまり眠気に悩むことはなかった。症状は…、やや咳き込みの回数が減ったかもしれない。数日様子見。これで改善しなかったら、呼吸器科だってぇ。胸の病か>違います
_ 今週末までにはある書き物を仕上げていなくてはいけなかったのだけど、今度の土日が勝負。でも大丈夫か。
_ うこんざくらを見に行く機会がなかなかなかったが、今日ようやく見た。満開を過ぎたところなのでかなりピンクがかっており、黄緑からピンクにぼかしたくす玉のようで、その美しさにそばを離れがたかった。桜から海棠、八重桜、鬱金桜へのマーチが終わりに近づいて、ハナミズキの白さが目を惹くようになってきた。
_ オーダレスの乳液はけっこう長いこと愛用していました。オイデルミンもあの色と瓶の形が何とも魅力なのよねえ。夏の日焼け後に欠かせないカラミンローション(て言うんでした?下に白い粉が沈んでいて、振って使うアレ)も、一番安いのが好きで、冷蔵庫に入れて使っていましたが、最近は全然見なくて。あのレトロとしか言いようのない匂いがいいんです。また探してみようかなあ。あっ、DHCのディープクレンジングオイルって、コンビニで売るようになったみたいね。これまではディープじゃない方しか置いてなかったのに。
_ ついでに言うと、石鹸シャンプー系は以前色々頑張って使ってみたのだが、最初は良くても段々ベトベト感が取れなくなってきたり、髪がどうしてももつれてキシキシしたり、バクハツして何ともまとまらなくなったりしてしまい、どうしても生活の実情に合わなくてスッパリやめた経緯がある。もうちょっと余裕があったら試したい気持ちは常にあるんだけどね。
_ 洗濯用の石鹸も同様。黄ばみが取れない、カビが発生する、等々のデメリットの方がわが家には多かったので、何年か頑張った末やめた。以前住んでいたところは洗濯機の給水にお湯が付いていたので石鹸でもまあオッケーだったのだが、今の所は水のみなので、引っ越してきてからてきめんに白い衣類が黒ずみ、洗濯槽もばばっちくなってとても続けられない。お風呂の残り湯を使えば?なのだが、ここは夜間電力を使った電気給湯器なので沸かし直しが出来ず、家族の入浴時間がバラバラでシャワーのみで済ませ風呂にお湯を張らないことも多いなど、まあ生活全般にフィットしないと言うわけだ。そちら方面に労力を割ければいいのだけれど、ちょーっと余力なし。ごーっほっほっ!!(←抗ヒ剤が多少は効いているらしいが、喜ぶべきか憂うべきか)
_ 2001年度日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。江戸の大店、廻船問屋・長崎屋の一人息子である一太郎と妖(あやかし)たちの物語。幼い頃から病弱な一太郎は、17歳になって形ばかりは薬種問屋の若だんなということにはなっているが、両親はおろか手代の佐助、仁吉らのうるさいほどの溺愛を一身に受けていた。離れにこもりがちな彼の身の回りには、しかし、付喪神だの鳴家(やなり)だの、屏風のぞきだの、人には見えない妖たちがうろうろしているが、彼自身はそれを何の不思議とも思っていないらしい。ある日内緒で夜の外出をしていた一太郎は、人殺しに行き会ってしまう。これをきっかけに薬種商が襲われる事件が連続し始める。もしやその事件の大元は自分にあるのではないかと一太郎は推理し始めるが、同時に思わぬことも明るみに…。軽妙な語り口とあるいは可愛らしい、あるいはぞくっとするような妖たちのやりとりが楽しい。いくつかのコミックを思い出させもする。一太郎と、幼なじみの菓子商・栄吉(まずーい菓子しか作れないので悩んでいる)がそれぞれに自分とはなんぞやを考えるところが微妙に絡ませてあって、ほのかにいじらしい。続編にも行ってみよう。
_ 昨日は次男の誕生日で、お祝いはしたのだが期待の誕生日プレゼントがない。「これが欲しいッ!」というものがないんだもの、カードとかゲームのほかに。カードは自分のお年玉で買うことになっているので、じゃあ、とまたもや白山の大成堂でガンダム。どっちがついでか分からないがついでにつつじ祭りへ。見頃の指標が掲示してあったがちょうど真ん真ん中だった。終わったものもあり、これからのものもあり、でも咲き終わったものもそれほど見苦しくなっていない、ほんとにちょうど良い日だった。ちょっと遅くなると終わったつつじが茶色くすがれて実に見苦しいから。長男のおみやげにベビーカステラを買いながら「この暑いのに、焼くのは熱くて大変ね」と言ったらお兄さんが「いやー、根津は売れなくってさ!ホントに全然売れないんだよ、根津は!」と顔をしかめていた。カステラはおいしかったけど。
_ ほかに最近ではなかなか見かけない熨しイカも買った。熨しイカ機が記憶にない次男は、目を丸くしていた(こんな感じ)。駄菓子のノシイカ(すり身が主か?)とは違って、甘じょっぱいわけではなくてシンプルにイカの味。。マヨネーズと一味が付いてきた。気の毒に次男は、爆弾あられ作り機も知らないのだ。上の二人は辛うじて見たことがあるはず。子どもの時、近所の公園で「ドカン!」という音がすると母にお米を1合もらって、走っていったっけ。お米を持っていくとお金はいらなくて、お米の一部をおじさんが取り分けて、残りのお米を爆弾あられにしてくれるのだ。お米を持たずにお金を持っていく子と、両方いたと思う。出来たての暖かいのがおいしいのよね。こちらで爆弾あられ製造器の図が見られる(上から三番目の挿絵)。うちの方に来ていたのはもっと長かったと思う。
_ 前作『しゃばけ』が長編(長い中編?)通しての謎解きになっていたが、こちらは一応時系列を追ってはいるようだが短編集だ。急に安楽椅子探偵ぽさを200パーセントくらいに増した一太郎が、妖たちの目を白黒させるほどの名推理を見せる。じっくり謎解きをするのも面白いが、このように犯人が犯罪に至らねばならなかった事情に力点を置いているのも面白い。面白いからもっとどんどん出してくれないかなあ。
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エドモンド・ハミルトン/『フェッセンデンの宇宙 』/河出書房新社
コニー・ウィリス/『犬は勘定に入れません…あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎』/早川書房
_ いやーまた届いてしまった。しかも早く読みたい!特に後者。『ドゥームズデイ・ブック』を読んでいたく気に入ったのが1995年(へぇ〜、そんなに前だったのか!そうだよね、Hpを開設する前だったのだから)、本当はそれとか『わが愛しき娘たちよ』(品切れ!)収載の「見張り」とかを再読してからだと面白いんだけど!
_ やっぱり限られた時間だと海外物に明らかに偏ってしまう私、上記のトークセッションが面白そうなので行ってみようかと。『文学賞メッタ斬り』も興味あるところではあるが…。でも5/11(火)というと、SFセミナーがとっくに終わった頃なのよね。セミナーには昼企画「ハヤカワ文庫FT25周年! ファンタジイ再考」があるので間違いなく参加するが、やっぱり「文学賞メッタ斬り部屋」もあるのだな…。うーむ。
_ 体調は悪いしやらなきゃならないことはあるし夜は薬の副作用で引き込まれるように寝てしまうし…と言いつつ、誘惑に負けた。そうだったのよ、舞台は元々オックスフォードだったのよね!度重なるタイムトラベルのために主人公たちがかかるジェットラグならぬタイムラグの典型的症状からして、ヴィクトリア朝的で爆笑もの!しかし「司教の鳥株」、ことに「鳥株」って一体何を想像したらいいのやら。
_ すーばーらーしーいー!!今年のベスト。しかもネッドくん、本物のボートの三人男+モンモランシーに遭遇するとは!大森望さん訳して下さってありがとう!速攻もう一度読み返したい気分。しかも猫ばなし(もちろん犬も)だし。
_ ひとこと言えば、後書きの登場人物説明に「思い切り性格の悪い猫プリンセス・アージュバンド」とあるけれど、こういうのが猫なんだってば。
_ ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの日本公演@ル テアトル銀座のマチネに行ってきた。いやーセリフ大杉!いかにRotKなどの映画がセリフが少ないか身に沁みた。イヤホンガイドも借りたのだが、これ結構邪魔だ。でも全然ないと分からない。次回までもう少し精進します。しかし分からなくともしっかり泣けたのには我ながら驚いた。演劇はいいなあ!時間さえあったら何でもはまります。そのイヤホンガイドを借りるとき、前にいたちょっと高齢のご婦人が「今日のは英語なの?」とお訊きになったのでちょっと目が丸くなった。
_ 抗ヒ剤が功を奏してか、わずかずつ咳は減ってきた。危惧していたが幸いオセローの上演中にも何とか咳き込まずに済んだ。しかし速く歩いたり階段を上ったりするときには息が苦しくなる。カレーや唐辛子ばかりでなく、トーストなどものどを通過するときに盛大にこすってゆくので結構つらい。不思議なのは「今なら大丈夫!」と思って電話をすると、呼び出し音が鳴った瞬間から咳き込みたくて仕方なくなることだ。「白衣高血圧」(自宅で測ると正常なのに病院で白衣の人が測ると言うだけで血圧が高くなること)みたいなものか。ちなみに連れ合いはどうやら一種の「白衣高血圧」の疑いあり。
_ ですね>咳。頻度は幾分減ったが、突然きびしい咳に襲われる。だからかしら、このごろやたらに食が進む。水曜にまた外来の予定だが、このあとどういう治療になるんだろ。
_ 巻頭の表題作は、今ではこうした作品はもはや生まれないだろうという筆頭みたいなものだが、個人的にもたいそう懐かしい。これもアイデアが生きる「風の子供」、火星探検隊に材を取った冷徹な「向こうはどんなところだい?」、怪談めいた「帰ってきた男」を終え、「凶運の彗星」の途中まで。
_ 咳がひどくて休んだときに読み終えていた。12世紀後半の韓国、焼き物(今で言う高麗青磁)の盛んな村が舞台だ。橋の下にじいさんと住む貧しい男の子モギは、なぜか焼き物に強く惹かれている。運良くモギが下働きを許された親方ミンは腕の良い焼きもの師で、王様のための職人を選ぶ特別官の目にとまる。親方が苦労して焼いた新作をもう一度特別官に見せるために、モギが遠い都まで運んでゆくが、途中で追いはぎに襲われて壊されてしまう。モギは一旦は落胆して戻ろうとするが、破片となっても青磁の美しさを止める一片を拾って届けようとした。真摯に、自分に正直に生きることをじいさんに教えられてきたモギは、これまでの毎日を自分に出来ることを精一杯やりながら生きてきた。破片となってしまった親方の力作を、それでもその美しさと自分のすべきことを信じて目的地へ届けたことに、モギという少年が凝縮されている。親方の作品そのものは壊れたが、親方がそれに傾けた心と技量はモギの行動で救われた。それ以上に、作品とともに砕け散るかと思われたモギ自身の心も、逆に豊かに満たされてゆく。物語の中ではモギの才能はまだほんの片鱗としてしか描かれていないが、今の世に残る青磁の名品の一つも、モギのような誠実な焼きもの師が残したのだったろうか。作者はイリノイ生まれの人だが、両親が韓国からの移民とのことで、パークと言うより我々にとってはパク(朴)と言ったほうがなじみやすいかも知れない(英語表記はPark)。高麗青磁の繊細な美しさを描く心のこもった筆致にも好感が持てる。2002年度ニューベリー賞受賞。
_ 雨もそこそこ降っているが、風が物凄い!そこここで傘がおちょこになったり骨が曲がったり、手からもぎ離されていったり。私の音符模様の傘も、ビル風に一発吹かれて、骨が一本見事に曲がった。
_ 帰宅して長男が「この頃時間が足りなくて…」とぼやく。「どうして?」「読みたい本がいっぱいありすぎてさ!」これだっ!このせいで雨が降ったどころか暴風が吹いているのだ!それはともかく、まだ授業は始まったばかりだが、あまり面白くなかった高校の勉強と比べて、大学なるところの講義に面白さを感じているらしい。正確には講義が面白いと言うより、いろいろな講義を見聞きして「そうか、自分が面白い、興味があると思ったことをどんどん調べたり読んだりすればいいのか!」というような発見があった模様。お勉強はあまり得意でなく、なかなか本にも手が出なかった長男が、「別に無理に大学に行く必要はないんじゃない?」と言われつつ、それでも1年間「いや、ここにどうしても入りたいんだ!」と粘ってめでたく大学生になったとたん「今日は読みかけの本をうちに置いて行っちゃったから、電車でヒマで困った」と言うのだから、とりあえずは喜ぶべきか。
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クリストファー・プリースト/『奇術師』/ハヤカワ文庫SF
たむらしげる/『結晶星 The Cristallizarion』/青林工藝舎
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『奇術師』は、Amazonによると2004/2/10発売になっています。プリーストのこの前の翻訳(『魔法』)から8年強か…!しかし最近、奇術、奇術師なる言葉をとんと聞かない。
『結晶星』のたむらしげるさんによる紹介。
_ 先日ひょんな所でチラシを見て今日の演奏会を知って急遽行った。林峰男さんのお父様は知る人ぞ知るおいしい珈琲やさんコクテール堂を営んで居られるが、先日そのお店にたまたま珈琲を飲みに行って、置いてあるチラシを見たのである。なぜかマイクロソフトが協賛。そのためばかりではなかろうが、ロビーに入るや否や、一種独特のほほえみを顔に貼り付けて、スタッフだか関係者だかがやたらにたくさん壁にへばりついて入り口の方を向いて立っているのに迎えられる。客層も何だかなあ。オケはちょっとアヤシイがソリストはバッチリ。歌心が魅力で明るい音色の林峰男、切れがよく同時にロマンティックな加藤知子のアンサンブルは素晴らしかった!プロはブラームスのダブルコンチェルト。またアヤシイオケと言っても、最近の若い人たちの演奏はかなりハイレベルなので、別にこの指揮者がいなくても…と思ったのは隠すことでも何でもない。オーボエのトップ、ティンパニ(両方とも女性)が非常に良かったのは特記しておこう。それとベト7はもうそれだけで「やったァ!」という曲なんだから、そのあとにどうでもよいアンコール曲を蛇足のようにやらないで欲しい。心配していた咳は、どうしても我慢できない程のことはなかった。どの曲も大音量の部分が沢山あったから安心していられたということが大きいだろう。
_ 「奇術師」が語る章へ。すでに奇術師自身が「ネタ」を割ったような奇術、じゃなくて記述が散見される(もう日本語変換が「奇術」を覚えちゃった)が、プリーストがそーんな見え見えのことをする訳がない、と眉に唾して読んでいる。と言う状態自体、すっかりプリーストの術にはまっているのだろうなどと思いつつ。ハードカバーで読みたかったように思うが、最近の早川のハードカバーの値の高さを思うと、文庫で出してくれてありがとうと言うべきかも知れない。
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ダニエル・ウォレス/『西瓜王』/河出書房新社
橋本治/『上司は思いつきでものを言う』/集英社新書
『SFマガジン 6月号』/早川書房
_ 『西瓜王』はもうじき公開予定のティム・バートン監督作「ビッグフィッシュ」を書いた人の最新作。『上司は思いつきでものを言う』は、書名はもちろんだが、橋本治だから。
_ 休みを取って、ひたすら、しかしだらだら片づけ。パソコン置き場の整理とか積ん読山脈を右から左へとか。連休の谷間なのに次男は遠足、長男はあさから教習所、娘はバイト、連れ合いも仕事。誰もいないと心おきなく本の山をご開陳できるので良いね。といいつつ実質的には指して片づかないまま夕方になる。
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