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_ 昼+合宿で予約したのだが、やっぱり寝ていても咳が出るため合宿はキャンセル。夜のFT部屋がせめて1コマ目だったらそれだけでも行きたかったのだが。それにしても何が悲しうて、毎年この素晴らしい上天気の連休にこんな所でオタクっぽいお集まりに。
_ ディーラーズで、まだ手に入れていなかったEnsemble会誌VWB8,9,10号を入手。一応どれにもマキリップの新作の紹介を書いているので機会があったら手にとってやって下さい。今回は、顔見知りの方には仕事だの何だので来られない方も多かったようでちょっと淋しめ。お久しぶりの方も(MZTさんとかHAROUさんとか)。昼会場がいつもと変わったこと、また企画の一つがハヤカワFT文庫25周年企画(今回の目当て)だったせいか、雰囲気や顔ぶれがちょっと違ったように思った。最後のコマはパスして、石堂藍さん(お疲れ様)や有里さんをはじめ7人でお茶。大変面白かったー。でも、合いの手くらいならともかく、自分がしゃべろうとするとすぐに咳き込みそうになるので、それをグッとこらえようとして言葉が詰まっちゃったりして、実は苦しかった部分もあり。電話を掛けた途端に咳き込んじゃうのと同じだ。下手に咳払いするとそれが咳に突入して止まらなくなっちゃうので結構辛いのであるよ(--#)
_ 数人で昼食のあと、近所のダイジマンの職場(書店)、というか棚を見に。このメンツでいかに本を買わないで帰ってこられるか?と言いながら行ったのだが、何のことはないMZTさんが一山お買いあげ。私は両手を後ろに組んでいたので買わなかったが、店を出たとたんMZTさんが『世界の涯の物語』を目の前にちらつかせる。発売はまだ先だと思っていたのにもう出ていたか。そのあと3コマ目が始まる前に、近くの席に座っていた石堂さんの所へまさにその本を持って「こんなふうに出来ました。連休明けぐらいに書店に並びます」と言いに来ている人がある。「さっきもうそこの本屋に出ていましたよ」と彼らに向かって言ったのに、あとで聞くまでそれが翻訳者の一人中村融さんとは気付かなかった。出版社の人と思いこんでちゃんと顔を見なかった。ダイジマンの棚はと言えば、ああいう場所の書店(赤坂見附のビルの中)て、ふつう売れ筋しか置かないように思うが、さすが抜かりなく「あーっ、ここにこれが!」「しかも隣には何気にこれが!」という感じに揃っていたので皆「すごーい」という賛嘆の声をあげた。
_ もう一人の奇術師ルパートの記述のところ。『魔法』の最後の方で、ええーっ??という思いをした記憶があるので、今回やや警戒気味。いやはや、プリーストらしい!今日のお茶会での石堂さんの発言「『奇術師』がFT文庫で出たんだからFT文庫もあとは何でもありよ!」単純に読み手としての私は、FTがファンタジーという意味であろうが何であろうが、プリーストでもマキリップでも何でも、出せるものは出して欲しい〜。
_
恩田陸/『禁じられた楽園』/徳間書店
トンマーゾ・ランドルフィ/『月ノ石』/河出書房新社
_
恩田陸は、SFセミナーの徳間書店のブースで「5冊限定のサイン本ですよー」と言われてふらふらと。最近手が回らないので恩田陸にはとんとご無沙汰しているが、先日手つかずの分厚いハードカバー数冊を娘(しばらく彼氏の影響で乃波アサにはまっていた模様)に貸したら早速読みふけっているようなので、まず娘行きだ。
ずるーい『月ノ石』のカバー絵、レメディオス・バロの「星粥」ではないか!それだけでも買っちゃう。そういえば『百年の孤独』のカバーもバロ(螺旋の回廊)だ。(>レメディオス・バロ ギャラリー)
_ 傑作。
_ 仕掛けがちょっとSF的なだけで、中味はミステリともファンタジーとも、どうにでも言える、または言えない作品だ。二人の奇術師の主要な演目がどういうものであるか、を作品紹介で言ってしまうだけで、作品を余計な予備知識なしで読み解いて味わっていく楽しみを奪ってしまうように思う。私はかなり読み進むまで、出版社等による紹介文も他サイトの紹介や感想も全く目にしなかったので、その点幸運だった。
_ 要所要所を確認のために見直してみると、必要なこと(いわばネタ)はちゃんと書いてある。長い本だが、主要部分はヴィクトリア朝が舞台なので、その細部の記述が私には面白いし、長いこと自体にヴィクトリア朝の文章らしさがある。しかし同時に、特に重要な点に必ずしも重きを置いていないので、文章の量に埋もれてネタに気付かないまま見過ごしてしまう。
_ 「いかに奇術を演じるか」に重きを置くアルフレッド・ボーデンと、奇術のネタそのものに終始興味を向けるルパート・エンジャ、二人の奇術師としての資質の違いが、残された手記の長さにも直接反映していると言うことだろう。その記述に嘘は書いていないが目くらましと曖昧さが満ちているボーデンのそれ(最後まで確かに彼は「足を引きずり続けた」!)と、克明に日時がふられ資料として用いることが出来るルパートのそれ。ルパートの子孫ケイトが、彼の残したものを整理した際に彼の几帳面さを感じたとも述べている。一点だけルパートが故意にはっきりと書かなかった所が、最後に明かされる悲劇のネタだ。この終わり方も古い怪奇ものを彷彿とさせる。
_ これはネタバレかも?ここから反転。上記の、ルパート(=プリースト)が故意にはっきり書かなかった部分というのが、いかにもプリーストらしい、と感じた。独特の用語を使っているので、首を傾げながらもどっちとも読める。実は私は後述の「ホーンテッド・マンション」(棺からゾンビ達が這い出してくる)を見たあとでこの部分からあとを読んだので、図らずも似たようなシーンを味わうことになり、何だか記憶がごちゃごちゃになりそう。この「えっ?」という感じが、プリーストらしいと感じたのと同時に、クロウリーぽくもあるように思った。反転終わり。
_ 若島正氏の解説は、【読後に読む限り】ちょうどツボを押さえた、非常に有用なもの。記述&奇術という言葉にも触れておられる。原題の"Prestige"はその辺の辞書で引いてもどうも語意が掴めなかったが、この解説(ともちろん本文)で納得したような気になった。この解説は必ず本編を読んだ後に読むこと!先に読んでしまうと、間違いなく本編を読む楽しみが減ります。
_ 古沢嘉通さん、翻訳して下さってありがとうございました。ぜひ多くの人が手にとって、次のプリーストの翻訳が実現しますように!『魔法』も文庫化してくれれば多くの人が読めるだろうに。
_ 次男が予告を見て以来「見たい!見たい!」と連発していたので。予想したのより全然怖くなかった。墓から起き出すゾンビたちはまるで「パイレーツ オブ カリビアン」状態。あまり長くないので適当に楽しめた。今日の予告編では実写版「サンダーバード」をやっていたが、うーん確かにダサい。実写版でやる必然性が感じられなかった。どうせなら出演者に終始同じ表情をさせるとか。
_ と言ってもちっとも楽しくない。次男のスペースが(も)文字通りゴミの山になっているので、ついに出動して、ものをきちんとしまうためのスペースを作る。そのためにはお決まりの「要るのはどれ?これは要る?じゃこっちは捨てるね!」と要るもの選び。休み中に自分のものにもこれをやらなくちゃ。掃除ついでに、息子2人の二段ベッド回りも掃除したり布団干ししたりしようと思ったら、今日から天気が悪いとは…!誰だ、連休中はお天気いいよ、と言ったのは。お昼で強制的に切り上げる。
_ 午後から、しばらく前に安ーいPC+17インチ液晶画面付きを買ってあったのをようやくセットアップ。今使っているMeがやっぱり不調なので、そろそろ諦め、手を入れて上の子たちにお下がりに出すつもり。ダメになってからでは大変なので、しばらく並行して移植作業をつらつら行う予定だ。でもセキュリティソフトを用意するのを忘れたので、ローカルな設定のみ。
_ 昨日のプリーストの所をちょっと書き直し。多分ネタバレになると思うので反転表示にした。
_ 不思議な視覚的効果を感じさせる。表紙の「星粥」の印象が強すぎるのかも知れない。3章まで。
_ どうも最近、冷蔵庫と掃除機を替えたくなり、あちこち物色。今の冷蔵庫は8年前のものなので決して古くないのだが、メーカー品で現役商品だったのにたいそうお安かったのにはちゃんと訳があったのだ。上半分が冷蔵、中の引き出し2段が冷凍、最下段が野菜室。冷蔵の、チルド含めて5段のうち、上2段がホントに冷えない。最上段なんか、冬だと冷蔵庫の方が暖かいんじゃないかと言うくらい。その他いろいろ。で、この頃見るとそれよりほんの少し容量が小さいものが、その頃と同じ位か、より安い値段で買えることが分かったので、値段と機能との釣り合いで結局売れ筋商品に決めた。一時冷蔵庫は高かったが、最近は結構手頃で良いものが出ているようだ。本当はエレクトロラックスのがいいなあと思っていたのだが、容量と値段が折り合わず、見送った。これは冷凍庫が直冷だから時々手動で解凍しなくてはならずちょっと面倒でもある。
_ これまで使っていた掃除機は十数年前に9800円くらいの何にもない普通の小さいのだが、紙パックを挟むクリップ状の所が折れてしまったのをきっかけに急に買いたい病発症。折れたところはアロンαでくっつけたが、パックを取り替えるときやっぱりミシッといって、もう持たないみたい。紙パックがないタイプのも一時使ったことがあるが、私にとってはアレは最悪だ。だって、吸い取ったゴミを捨てるときにそれはそれは盛大な微細な埃が舞い上がるのだ。ゴミは連れ合いに捨ててもらってしばらく使ったが、その埃を吸い込むのが嫌さに、いつの間にか納戸にしまい込んでそれっきり出動しなくなり、数年で捨てた。高かったのに…(それにその埃、掃除機に濃縮される前はもともと家中にあったのに)!それこそ2ちゃんも見て回って、多分エレクトロラックスになりそう。しかし実物がなかなか見られないのが困る。さあいつポチッとなをするか。
_ 「恩田陸読んじゃった!怖かった!」と言う娘に、『奇術師』を渡してある。翻訳物はいまいちの娘だが、「ヴィクトリア朝だよ。SFでもあり、ミステリでもあり、それは面白いから!」とか何とか言って勧めた。どういう反応が返ってくるか…?また先日、「犬が夜に何とかに出会ってどうしたこうした…ていう英語の本知ってる?」と言うから「持ってるよーん。これでしょ("The Curious Incident of the Dog in the Night-time ")と差し上げた。私の持っているのはハードカバーだったけれど。またその前には「マドラインなんとかって人のウィンクル何とかって言う本、アマゾンで買って。授業で使うんだ」と言う。それって、ずーっと前にここの掲示板でも話題になったマデレイン・レングルの『五次元世界の冒険』ではないか。何で今頃わざわざ…しかもその時アマゾンでは日本、アメリカ、イギリスすべてで品切れだった(今は入手できる模様)。授業で取り上げるならもっと他に面白い、今日的なものがいっぱいあると思うのだが、いったいどこから発掘してくるんだろ。聞けば、年配のおばさん先生なんだそうだ…よく分かる気がする。("A Wrinkle in Time")
_ 昨日の朝、ポチポチと発疹が出始めた次男、次第に立派なじんましんに成長。熱もないしおなかも痛くないし…どうせ朝行っても待たされるだけだから「お昼前に医者に行こう、11時半に帰っておいで」とよく言い聞かせて遊びに出した。家にいても痒いのに神経が行くだけで辛いだろう。しかし案の定、帰ってきたのが12時5分前、医者は12時で閉まる。もう今週は医者は休みだ。「遊んでたら痒くなかったー」と元気なのが何より。まあどうせ医者でもらうのも同じような薬だからと、抗ヒ剤を内服させ、痒いところには軟膏(クリーム)を塗る。薬を飲んだらさーっと退いたが、また夜には地図状に広がった。夜も熱なし、元気。今朝だいぶ軽快していたので一日遊んできた。かかとに出来たのが、体重がかかるので痛いと言って嘆いていた。夕方にはほとんど退いたので「よかったね〜」と言い合っていたら、また夕食後にパラパラとお出まし。あまり続くようなら受診しなくては。
_ イタリアものにはかなり疎いが、これまで読んだものは皆それなりにインパクトがあったと記憶する。玉石混淆、良いも悪いも訳される英語圏のものと違って、他言語による作品は、それなりのものが選択され訳されているということだろうか。1937年に書かれたこの作品は、出だしはのんびりした感じで、ストーリーとしての盛り上がりはさほどないのだが…。
_ 青年ジョバンカルロは、休暇のため、一族の故郷の村に滞在する。月の晩美少女グルーと出会うが、彼の目だけにはグルーの足先が山羊のそれであるように見える。そのうち彼らは恋人のように近くの野や山を歩くが(この描写が素晴らしい)、ある月夜に彼女に導かれて山のはるか奥へと分け入り、どうやら既に死んでいるらしい山賊たちと遭遇する。自然や大地などを象徴すると思われる「母たち」の視線による幻想的な洗礼を受け、長い夜の果てに再び村へ、またもとの都会へと戻る。
_ 終わり近くになってのことに「母たち」との出会いの夜は実に素晴らしく、感嘆するのみ。幻想的・奇想的な視覚表現は群を抜いているのではないか。山羊のこわい毛がチクチクするのも頬に感じられる。ぜひ他の作品も読んでみたいと思った。
_ まだ本当に最初。
_ フルに昼休みを取ってしまうといつまでも帰れなくなりそうだったのと、やっぱり気にかかるのとで、せっかく開いた本(『世界の涯の物語』)も読まずに仕事の続きに逆戻りする。しかしいいのかこんなやっつけ仕事で。
_ テリー・プラチェット/『天才ネコモーリスとその仲間たち』/あすなろ書房
_ ごめんなさいごめんなさい>HAROUさん。原作をお借りしているのにずっとそのままで。やっぱり昨今のファンタジーブームで訳されたのかな。
_ QXで一大長編日記を書き終えて、保存ボタンを押した途端に、なんとQXが終了してしまった。目が点。ずーっとQX使ってるのにこんなの始めて。しくしく。5/11にジュンク堂の大森×豊崎トークイベントに行ったことをあーだったこーだったと書いて、いっぱいリンクもつけただけのことよ。ご興味のある方はにじむさん所で見て頂戴ね(投げやり)。
_ ひとつだけやっぱり書いておきたいのは、とてもまっとうなトークだったこと。多分半分以上の人は、『文学賞メッタ斬り』の海外版を文字通り想像してこられたのではないか。豊崎さんが手にして居られた『犬は勘定に入れません』の非常にキッチリとした多数の付箋の貼り方に、彼女の性格の一端を見たように思った。せっかくの機会だったから見せてもらえば良かった。
_ 当日聞けたニュースの一つは、『エンジン・サマー』が扶桑社から復刊が決まったこと。名作の復刊は嬉しい。でも新刊もね。
_ とにかく、オチが「ダンセイニってこんなに可笑しかったっけ」とつい吹き出す。考えてみれば、というより考えるまでもなく、イギリスの人なのよね。中野善夫さんの後書きや、大森さんの上記トークでの発言のとおり、彼の作品を見直した。
_ 『家守奇譚』が山本周五郎賞候補作に入っている。ちなみに他の候補は『ZOO』(乙一)、『クライマーズ・ハイ』(横山秀夫)、『接近』(古処誠二)、 『邂逅の森』(熊谷達也)とのこと。獲ってほしいような、そのまま彼女らしく置いておきたいような。現在『考える人』の連載のほか、『母の友』4,5,6月号に3回の連載記事がある。
_ 昼休みに外で職場のSF読みの友人と久しぶりに行き会う。「最近なんかおもしろい本ない?」というから「あるある。『奇術師』」もう買ってあるが積ん読本だと言うので、ぜひ読めと勧めた。気に入るかしら?確かに、読者を選ぶだろうからだ。『犬は勘定に入れません』も勧めなくては。
_ 昨日はえいごで、お薦めの本とか映画とか…というお題が出、ちょうど私の相方はSFが好きという男子だったので、じゃあ!と言ってやはり『奇術師』をおすすめした。先生もSF好きらしいので、耳をそばだてて聞いていた様子だった。
_ 一日1編といったペースでぼちぼち続いている。ここのところ薬の副作用の眠気が強いのだ。
_ 5/11ににじむさんに教えようとして名前が出てこなかったのは、シャーロット・マクラウドのシャンディ教授シリーズだ。こちらに詳しい。他のシリーズも含めてこの人のは一通り読んだはず。でもすっかり忘れている。『オオブタクサの呪い』が、中世へのタイムトラベルものなのだ。マーサ・グライムズも、出るのを待ってよく読んだものだ。一時ハードボイルドを読んだ時期もあるのだ。
_ 爽やかな、気持ちのよい日。ところが先日買った冷蔵庫があした来るので、台所の掃除と冷蔵庫の整理・掃除(疲)。もういや。日頃のツケなのだけれど!ところで、目星をつけていたエレクトロラックスの掃除機は、なんのことはない、加入している生協での価格がもっとも安いことがわかった。オークションでもっと安く買っている人もいるようだが、そこまで手間をかける気はないなあ。
_ 先日、次男が突然「ママは通販の人?」と訊くので一瞬目が点になった。ずばりいいとこ突いてるのでひるんでしまった、と言うべきか。本でしょ、紅茶でしょ(しかも今は3店使ってる)、パソコンでしょ、掃除機でしょ(まだだけど)、などといろんな品が頭をよぎる。体勢を立て直して「なんで急に?」と訊いたら「ほら、生協とかでよくお買い物してるから」。そうだった、生協も立派な通販だった。たしかに生協歴は長い。
_ 最近の物欲の結果は、テプラだ。前からテプラが一つ欲しいなあと思っていたのだがいかんせん高いし、あのちっこいキーボードでちまちま文字を打つのが大変面倒だ。職場で使っているので便利さと面倒さはだいたいわかっている。この前ネットで探していたら、パソコン接続専用の機種(テプラPROSR 3500P)が、定価14800円が9800円(税抜き)だったので、またもやぽちっとなをしてしまった。イメージよりは大きかったが、どうせPC周りに置くので構わない。ところで以前から私の愛用のテープ色はパステルカラーの方のピンク。私物や、専用に使っているものにこれを貼っておくと効果覿面で誰も手を出さないのだ。さすがに、ファイルのタイトルなどには白や青などのふつうの色を使っているが。
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B・ネイピア/『ぺトロシアンの方程式(上)』/新潮文庫
B・ネイピア/『ぺトロシアンの方程式(下)』/新潮文庫
山田正紀/『神狩り』/ハヤカワ文庫
ウィルキー・コリンズ/『月長石』/創元推理文庫
ドロシー・L・セイヤーズ/『学寮祭の夜』/ 〃
_ はい『神狩り』も『学寮祭の夜』も読んでません。『月長石』は遠い昔に読んだと思う。と言う程度。しかしこの創元文庫の2冊は厚すぎ。優に手頃な文庫3冊の厚みがあると思う。そう思えば安いのか。『月長石』のほうが厚いのに『学寮祭の夜』より安い(それぞれ税抜き1200円と1320円)。
_ ジャムは、お鍋でことこと煮るのが、至福の楽しみなのではないですか。あの匂いは、作っている人の特権なので、なるべく外に逃がしたくない。パンを焼く匂いもね。パン焼き器のジャム作り機能って何かいいことがあるのかしら?
_ ジャムはたいていのものがおいしいけれど、いちごジャムを発明した人は本当に偉いと思う。
_ ジャムついでに。私は以前からマーマレード、それも苦みがある方のが好き。これを発明した人も、偉い。ところが昨秋オックスフォードで泊まったB&Bの朝食メニューに、キノコやベーコンなどのふつうのオムレツと並んで「マーマレード・オムレツ」があった。これはさすがにびっくりして、お給仕のお兄さんにどんなものか訊いたが、単純に「マーマレードの入ったオムレツ。うーん、甘いよ。」とのお返事。「おいしい?」「おいしいよ、ファンタースティック!」「お好き?」「好きだよ」そこでおそるおそる注文したが、これが、大変おいしかった。中にちょっとゆるめた感じのマーマレードが巻き込んであり、外にもマーマレード・ソースがかかっている。しかも、胡椒がきいていて、そのミスマッチがなんとも美味だ。いっぺんにファンになって、最後の日の朝食にもまた注文した。後で思うとこの宿の朝食は、卵も、ベーコン、ソーセージも、パンも、たいそうおいしかった。マッシュルーム・オムレツのマッシュルームの量は半端じゃなかったし。
_ 先日「なんかおもしろい本ない」と訊いてきた職場のSF友達だが、昨日わざわざメイルをくれて『世界の涯の物語』がおもしろい、という。よく書店で目をつけたねと褒めちぎってあげた。お好きなのはスターウォーズのノベライズばっかりじゃなかったのね。『犬は勘定に入れません』を含めあれこれ布教しておいた。
_ 『犬は勘定に入れません』は、前作に当たる『ドゥームズデイ・ブック』さえも読んでいなくてもバッチリ楽しめるが、後先は問わないからそちらも読むことをおすすめする。そもそもそのサブタイトルを借りている『ボートの三人男』は読んでいないとおもしろみがだいぶ割り引きされるので、これは必読としたい。面白いし薄い文庫本なのですぐ読めると思う。『学寮祭の夜』や『月長石』は、たぶんそれに比べると必読度はずっと落ちると思う。
_ しばらく前に買ったのをようやく見た。「ルイス・サッカーの『穴』が映画化だって!」「所長はシガニー・ウィーバーだって!」なんて言われているうちに、いつのまに公開されぬままDVDだけが発売されたという、ちょっと肩透かしの経緯がある。最初「なんだかよくわからない〜〜」と言いながら見ていた次男や連れ合いも、そのうちパズルのピースがはまってくると引き込まれて見ていたようだ。原作から見ると、時間的にも物理的にも、距離感があまり出ていないところが残念に思う。そして原作はもーっとロマンチックでもーっとぶっ飛んでいてもーっとおとぎ話っぽいのだった。映画としてはいい出来だと思う。少年たちがまたチャーミングだし、ジジ萌えの私としてはスタンリーのおじいちゃんが大好きだった。唐突だが『フライド・グリーン・トマト』が見たくなった。
_ なんとなく霧雨模様の土曜日。次男と『ビッグ・フィッシュ』を見に行く。ティム・バートンは変わった、と映画評では耳にしていたが、やっぱりティム・バートンは健在で、確かに彼は成長したのだと思う。エルフマンの音楽に彩られた彼独特のファンタジー空間に引き込まれた。個人的にはユアン・マグレガーはあまり好きではないのでどうかなと思っていたのだが、いざ見てみたらなかなかはまっていたので安心。年取ったエドワードの(ほらまた主人公がエドワード!)奥さん役のジェシカ・ラングと、魔女/ジェニファ役のヘレナ・ボナム=カーターが大変すきだった。字幕版のみだったので次男は話が混乱したらしく「面白かったけどなんだかちょっとよくわからなかった(^_^;」と言っていた。ちなみに、昨日の『穴』は気に入ったらしく、後で長男と見直して喜んでいた。
_ 上記の原作で、とっくに読んでいなくてはいけなかったのに、映画を見終わってから探し出して読み始めた有様だ。映画は、基本的なメッセージは確かに原作を踏襲してはいるが個々のエピソードは自由に組み合わせたり改変したりしている模様。ただしまだ始めの方。
_ 先日免許を取った長男の運転練習に、2,3時間ドライブして義母のところへ。途中のサービスエリアで連れ合いから長男にタッチ交代して、まあ後は何事もなく(たぶん)というのは、往復とも抗ヒ剤の副作用で、気がついたら熟睡していたからだ。長男に「(同乗者が)よく寝られたから大丈夫」と言ったら思わずにっこりしていたけど。向こうへ着いてからちょっとした山道なども含めてちょこちょこ練習した。どうやら長男は、スピード狂で怖いもの知らずの娘と違って、慎重派らしい。そんなこんなで一日つぶれた。
_ マリー・ルイーゼ・カシュニッツ/『古い庭園 −メルヒェン−』/同学社
_ 原題そのまま。ハヤカワ文庫FT27の『精霊たちの庭』の新訳らしい。後書きにはそのことは全く書かれていないがなぜだろうなぜかしら。
_ と言う本は、どうやら今でも一部現役らしい。私が読んだのはずいぶん昔だけれど、それも同じ著者が書いたのかしら。ハエが天井を歩き回れるわけとか、どうしてお餅を食べた後に大根おろしを食べるといいのでしょうとか、理科的雑学は結構ここから仕入れたように思う。
_ 知り合いの店で(と言っても飲食関係ではない)、店に流れている曲を「これ、誰が歌ってると思います?…ロッド・スチュワートなんですよぉ!」と、早速貸してくれた。この突き抜けた、ごきげんな感じ!ロッドがスタンダードナンバーを歌ってるのかぁ!パート1より断然いい、とパート2を貸してくれたのだ。持つべきものは音繋がりの友。(ほかにもいろいろあるけどね)
_ 別にこれと言って話す話題も思いつかなかったが、たまにはまじめにガッコでも行ってみようかと、次男の担任との個人面談に行った。あやうく今日それがあると言うことを忘れそうであった。先生からは「彼の声ってどういう声だっけ、と忘れるくらい、しゃべらない」という一点のみ。それほどおとなしくないと思うぞ。周りで煩わしいことが起きていても、別段彼に火の粉が降りかかってこなければどうでもいい、と言うマイペース人間なのだ。もうちょっと自己主張が端から見えてもいいんじゃないかと思うこともあるけど、まあ兄貴の方もそういう感じだったし、しょうがないやね。
_ 家では兄貴たちに「おまえぺちゃくちゃうるさいっ!」と言われることもよくある。しゃべるしゃべらないより「誰がいつどこで何をどうした」のうち一つか二つしか言わないで唐突に話を始めるために話がさっぱり見えない、というのを何とかしたいんだが。これも兄貴の小さいときと同じ。娘は、幼いときから理の立つ子で、クラスでトラブルがあったりしても逆に渦中に入らずにシラっと傍観しているタイプだった。今も、なぜかやたらに人の相談事ばっかり聞かされる羽目になる、損なタイプ。
_ 映画のほうの話になるけれども、脚本にどの程度ティム・バートン自身がからんでいるんだろう。細部、個々のエピソードはだいぶ原作とは違う。
_ 本の方の邦訳は、淡々とした訳であるせいか、トール・テイル(ほら話)という趣が感じられない。ビッグ・フィッシュ(大物)であるエドワードのほら話なのだから、もっとエキサイティングであってもいいのだが、父に対して懐疑的である息子のウィリアムが語っているので、やはり原作から既に、ウィリアムのバイアスがかかっているのだろうか。
_ 別に親しくしたくないってば。それなのに毎日、夕食後に律儀にやってくる。薬を飲まないとやっぱり咳が出るし、飲めば眠いしただでさえ低い意識レベルはさらに下がるし、困ったものだ。
_ 映画を見た直後に読み始めたので、最初はどうしても映画の原作として読んでしまうきらいがあったが、次第にそれも薄れて、小説としての『ビッグ・フィッシュ』を楽しんで終えることが出来た。読み始めに感じたように、映画は、基本的なメッセージは原作を踏襲しているが、やはり小説とは別物だ。息子ウィリアムが淡々と語るこちらでは、その淡々と語って来た最後に至って、ウィリアム自身がついに「ほら話」の語り手になるその滑り込み具合が、静かな輝かしさを感じさせるような具合になっている。人間の持つ自己治癒力とでも言おうか、そういう能力の、すごさというよりいじらしさのようなものを感じた。『航路』を思い出しもするのだ。しかし「父と息子」という題材がよくよく好きだなあ、アメリカ人って。
_ 1日1編、と言う具合でゆるゆると楽しんできたが、ようやく読了。ほら話あり、たどり着くことの出来そうにない遙かな美しいものへのあこがれをかき立てるものあり、シリアスな出だしに引きつけられて読んでいればページをめくったとたんにあっと言うオチに噴き出すものあり(これが結構多い)、とまあ奇想天外この上ない短編・掌編の数々だ。前半が「驚異の書」、後半が「驚異の物語」で、後半の方が概して読みやすいと思う。
_ 「彼はいかにして予言の告げたごとく<絶無の都>へいたったのか」はどこか山尾悠子を思い出させる(逆だろうが)。「マリントン・ムーアの都」は読んだ記憶があったと思ったら『幻想文学』62号に掲載されていた。これは文句なく愉しく美しい。ほら話の方では「陸と海の物語」、サハラ砂漠を車輪で走るシャード船長の船の話が楽しい。
_ 中野善夫さんによれば重版が決まったとのこと、ぜひ第2弾ばかりか第3弾、いっそ全集を出していただきたいと願うものである。
_ 以前からカバーをしていつでも読める状態で待たせていたが、ようやく昨晩から読んでいる。たぶん意識的に律して書かれた短めのきりっとした文章が、心地よい。またしばしば彼女の作品に見られるように、せりふが「」でくくられずに棒線にぶら下がった表記であるのが、独特の雰囲気を醸している。他人のせりふであっても、語り手である村田青年自身の中で一度反芻してから出てきた言葉であるような。発した言葉が、確かに相手にきちんと受け取られていることを感じさせるような、幾分間延びしたような、棒線によるせりふの表記は、この作品に欠くことの出来ないものだと思う。現在半分過ぎだが、どちらかというと彼女のエッセイの雰囲気に近い感じがあり、登場人物にかなりはっきりとものを言わせている。梨木香歩は自己と他者の関係性、距離をきっちりと見すえたい人なので、はっきりものを言うと言っても、自省的色彩が濃い。
_ 時代設定は『家守綺譚』と同じ、いまから100年ばかり前。村田は日本からトルコの歴史文化を研究しに来た留学生、同じ滞在先にドイツ人のオットー、ギリシャ人のディミトリス、「奴隷」のムハンマド、そして家主のイギリス人ディクソン夫人が住んでいる。人以外に、大昔の遺物や牡牛の角、日本の稲荷、アヌビスの像、などが騒ぐ。オウムも騒ぐ。彼女のユーモアには静かな愉しさ、一種の滋味がある。
_ 挿絵の中村智氏とはどういう方だろう。水墨画調の絵だが、暖かくふくよかで、ユーモアを含んでいる。たいそう気になる。
_ 終盤にいたって、よもやこのように終わるとは想像しなかったので、虚を突かれた感もあって泣けて困った。メッセージをストレートに表しすぎとも思えるが、それはあくまで醒めた目で人ごととして見る時のことだ。この表現の仕方自体が、彼女が書きたかったことを表しているのだから、私はすっかり共感してやまない。『家守綺譚』のあの家も高宮も、犬も登場する。これら二作の続編や外伝などが書かれることを希望。雑誌「考える人」の連載もマジで読まなくては。
_ 突然しゃべれるようになった齧歯類、ニューラットたちと同じくネコのモーリスは、ちょっととろい笛吹の少年と一緒にパイド・パイパーのお話よろしく人間を引っかけて稼いでいたが、ある町に来たらどうもそれまでと様子が違う。ネズミ一匹見あたらないのに、ネズミ駆除人やネズミ罠、毒餌がいやに多いのだ。町長の娘だという女の子に、言葉がしゃべれることがばれるが、彼女はやたらにお話を語りたがる子で…。
_ プラチェット初めての子供向けの作品だという。表紙にある、わるーい目付きのモーリスがいいね。しゃべるネズミと言えば思い出すニムの家ネズミみたいに決して清廉潔白な雰囲気でなく、むしろ、たとえばダイアナ・ウィン・ジョーンズのような雰囲気だろうか。新種の罠にかかって見事にぺったんこになってしまった<新鮮>(と言う名のネズミ)の描写なんて、まあほんとに見事にお気の毒。
_ 私は何度も読んだが、そのたびに可笑しくてくすくす笑っちゃったり吹き出したりするのだけれど、それほどとも感じないという人も少なからずおられるようで、それはやっぱりツボが違うってことなのかしらね。私は、作品を自分に引きつけて読むと言うより、向こうの世界に行っちゃうタイプだからね。テムズの川下りというなら、今日びボートで出来るのかどうかはわからないが、ナロウボートでのイギリスの運河と川の旅はいつか絶対にしてみたい旅の一つだ。曳舟道のお散歩は間違いなく楽しい。
_ 今日の読売新聞の夕刊の「気鋭新鋭」という囲み記事に取り上げられているが、「はたなか」ではなくて「はたけなか」なのだと認識した。『百万の手』と言うミステリ新刊が出ているという。また7月に『しゃばけ』シリーズ第三弾『ねこのばば』も出るそうだ。ご本人も作品と一緒でおっとりした感じ。でももう40代の方なのね。
_ 既存のいろんなお話が入り込んで、パロディ化されていたり(ピーターラビット)、物語の大ネタとして使われていたり(ハーメルンの笛吹伝説)、登場ネズミがそのキャラクターによく似ていたり(ミス・ビアンカ)、また町長の娘マリシアはお話を現実にすぐ持って来ちゃおうとするし、そういった点を追っても楽しい。ユーモアと風刺が効いていて、ストーリー展開にもメリハリがあり、読者へのサービス精神がありながらしかも媚びることがない。広い年代の読者がそれぞれに楽しめるのではないだろうか。
_ ネコの九つの命ばんざい。こういうアイディアって、ダイアナ・ウィン・ジョーンズのクリストファーにも九つの命のネタは出てくるが、いわば「使い回し」というのは昔からあるものなのだろうか。プラチェットも猫好きなんでしょうか(>ディスクワールド読者のかた)。モーリスが、ネズミの王の声に、獲得した「自己」を吹き飛ばされ、残ったのはもともとのちっぽけな「ネコの脳」だけになっちゃうくだりでは、猫の小さな平たいかわいいおでこ(とその中味)を思い浮かべて、もう泣けます。
_ ネズミ王については、ホフマンの『クルミ割りとネズミの王様』は有名だが、ほかに『星を見つけた三匹の猫』くらいしか思い出せない。本作ではとーってもグロテスクに強烈だ。
_ 英国の本屋では…と言っても行ったのはほんの数軒だが、SF・ファンタジーの書棚の、びっくりするほど多くをテリー・プラチェットの作品が占めていることに驚いた。その理由の一端を見たような気がする。フィリパ・ピアスさんも彼の名を挙げていた。どうせファンタジーブームなんだったら、この人のほかのもまとめて訳してくれないかしら。
_ 4月の始めに髪をちょっと短くして以来、あっという間にどうにも爆発して鬱陶しくなったので行ってきた。「この前はどうでしたか」と訊かれ「それが、ちっとも誰も切ったと気づいてくれないの。だから今日はもっと短くしちゃってね」と言ったら担当の人は苦笑していた。しかし今日もまた、より短くなった髪で帰ってきてもやはり誰一人気づいてくれませんでしたとさ。
_ 昨日、「明日どうせ雨なんだったら、映画行こうか」と次男に言ったのが運の尽き。「うんっ、『トロイ』ねっ!」と、何度か予告編を見ていた次男が即座に返答する。おきまりマイカルでは取り立ててほかに見たいのはやっていない。しぶしぶチケット予約しようとして時間を見ると175分@_@ 「な、長いよ。いいの?」「いいよ!」なんか勘違いしてる気がしたが、仕方ない、しかも吹き替え版だ。ブラピは別に好きじゃないし、オーランド・ブルームもそれほどじゃないし、3時間もかかるのやだよ…と思いながら午後から行ったのだが、それが意外に面白かったのだ。
_ オリー扮するトロイのパリス王子はとことん(ああいう世界では)ダメ王子で、そもそも後先を考えずにヘレンを連れ帰って争いの元を作るわけだが、浮き名を流すのが得意な美形の優男王子なので、ヘレンの夫と決闘して死にそうになればお兄ちゃん王子の足にしがみついて泣いて帰るし、いとこの美女が、恋人になったアキレス(ブラピ)とようやく会えたところを見つけては、彼女が「やめて〜〜」と言ってるのにここぞとばかりに得意の弓矢でアキレスを殺しちゃうし、最後は美女たちを守るような顔をして、じつは彼女らにくっついて秘密の地下通路で逃げちゃうし、ほんとさすがレゴラスらしい活躍だと笑ってしまった。よく言えば現代的な王子様像ということかしらね。その点はアキレスも同じ。王様なんぞにお仕えするなんてやなこった。「オデュッセウス、あんたはあんな王様によく仕えてるよ」とか言ってる。ショーン・ビーン扮するオデュッセウス、ピーター・オトゥール扮するトロイの王ら、俳優陣がなかなか良かった。パリスの兄ヘクトルの、甘いが誠実そうな顔にどうも見覚えが…と思ってもしばらくわからなかったのだが、「ハルク」の主役の人と判明。またプログラムを見てもほとんど写真がないのだが、登場人物の鎧甲姿以外の普段の衣装が面白い。藍染め系の、白と藍色のものが主流で、縦絞りのような模様が多く、砂地やトロイの石の壁の色と良いコントラストをなしていた。トロイのお姫様たちの黄金の髪飾りが繊細な細工でしかもゴージャス。トロイの発掘物を参考にしているのだろうか。もっと見たかった。というわけで、楽しみに行くにはなかなか良いのではないでしょうか。
_ ハリポタの予告がまた変わっていて、スペクターの姿が見られた。あんまり予告編であれこれ見せられるのはいやだな。本編での驚きが大いに減じてしまう。
_
アート・ベル、ヒットリー・ストリーバー/『デイ・アフター・トゥモロー』/メディアファクトリー
カレル・チャペック/『カレル・チャペックのごあいさつ』/青土社
グレアム・ジョイス/『鎮魂歌』/ハヤカワ文庫SF
_ 『スノーボ−ル・アース』も早く読まなくちゃいけないのだけれど…。
_ 『秘密の心臓』って…、たしかに'Secret Heart'の直訳なんだけれど、この柔らかい、そっとした響きとはずいぶん違ってしまって、なんだか身も蓋もないなあ。デイヴィッド・アーモンドの翻訳4作目、6月25日発売予定とのこと。
_ すごくとってもいい感じ。主人公は旧エルサレム市街をさまようが、まったく私には地理も雰囲気も思い浮かばないので、旧市街の地図を検索して参考にしながら読む。とても濃密な気配の詰まった石壁の迷宮に引き込まれる。
_ 今日は、なぜか回転性のめまいに見舞われ、それは割とすぐに直ったのだが、きもちわるくなってしまい、まだそれが残っているところへ、また夜になってこれを読んだので、ぐらぐら感が甦ってきそうだ。
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