- セーハ
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CEJA
左手で弦を押さえるときに指を寝かせて、複数の弦を同時に押さえる技術のこと。同時に押さえる弦の数で、小セーハ、大セーハと呼ぶこともある。
- セーハのこつ
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私見を申し上げると巷に出まわっているセーハの練習方法はあまり役に立たない気がしている。Fコードを押さえて段々とポジションアップして握力と持久力をつけるといったまるで筋トレのような練習メニューを良く見かけるが、セーハのコツは左各指の独立性と押さえるポイントであり、前述の練習方法では疲れるだけであまり練習の効果はあがらない。もしかするとこれが原因でギターを嫌いになる、練習嫌いになる要因なのではないかとも考えられる。場合によっては指を壊すことだってあるかもしれない。そんな体力勝負をしないで大セーハの場合は、
- 指の腹ではなく少し横側を使うようにする
- 関節の位置に弦が来ないようにする
- 親指と人差し指でネックを握る(はさむ)ような感覚ではなく親指の位置をずらしてテコの原理を使ってみる
といった工夫だけでもずいぶんと改善されるので頭を使わないで反復練習というのはあまり効果は期待できない。もう一つの独立性の訓練だが、セーハしたままでのスケール練習というのもかなり効果の期待できる練習だ。
- セーム革
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柔らかい鹿の揉革のこと。ヤギやヒツジのなめし革のこともセーム革ということもある。ギターを拭くときによく使います。
(注) セーム皮ではなくセーム革ですね。皮じゃ、生皮ですから、なめした革の方です。
- 正格終止
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属和音から主和音に解決する終止形のこと。
G7 > C
対して、下属和音から主和音に解決する終止形を変格終止という。
- セイヨウヒノキ
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cypress
ヒノキ科イトスギ属の総称で、日本では糸杉と呼ばれる。シープレス、セイヨウヒノキと呼ばれることもある。
ギターの側板や裏板に使用される。特にフラメンコギターでは代表的な材である。
- セカンダリードミナント
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トニックコード以外のダイアトニックコードに対する完全5度上のドミナントセブンスのこと。もしくはサブドミナントコードがトニックコードに直接進行せずに、ドミナントセブンスを経由してトニックコードに進行することでドミナントモーションを強調すること。このときのサブドミナントコードをセカンダリードミナントと呼ぶこともある
- セカンドロクリアンスケール
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第2音がナチュラル(シャープした)ロクリアンスケール。
(key=C)
C D E♭ F G♭ A♭ B♭ C
オルタードドリアンスケールということもある
- セクステット
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SEXTET
6重奏のこと
- セコイア
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スギ科 / 北米で産出 。レッドウッドとも呼ばれ、表板材に使用される。セコイアがギター材に使われているなんて全然知らなかった。ジャイアントセコイアと言えば世界最大級の樹木としてしかしらなかった。
- セゴビア
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この世界の話題でセゴビアという名称が出てきたら、ほとんどの場合それは地名ではなく、クラシカルギタリスト「アンドレス・セゴビア」のことである。
- セゴビアトーン
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セゴビアの弾くギターの音に対する賛辞ともいえる呼び名。
正確にはセゴビアのギターの音がすべてセゴビアトーンだということではないようで、セゴビアの演奏の中で特に美しく響いたときの単音をこのように称するときがあるらしい。
一部の方々には特に崇拝と憧憬の対象になっているようである。
- セゴビアのスケール
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セゴビアの運指による24調のスケールのことのようである。
- セッション
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数人のプレイヤーが集まって演奏すること。ジャムセッションならば、ほとんど(まったく)下準備なしにいきなり、じゃあ、ブルーモンクやろう1, 2...みたいに合図されてしまうこともあるが、通常セッションではそれなりに下準備や譜面くらい用意してることもあるし、用意もしておいてほしいものである。
- 節奏
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音の時間的進行の構造=リズムのこと。リズム自体がすでに日本語化しているため、ほとんど使用されることがない。
- 絶対音感
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物体の振動数を音の高さとして捉えられる能力。かつては生まれつきの能力と言われていたが現在では幼少期の訓練によって習得できるという。楽器演奏家に必要な能力では全くない。もちろん、わたしも持ち合わせてはいない。そもそも、絶対音感を誤解しているヒトがいるが、一般的にどんな音でも12音の音名で言えるのはラベリングという能力で、絶対音感とはそれ以前の聞き分けられる感覚をいう。パーフェクトピッチ
- 絶対協和音程
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音程の分類によっては、完全1度および完全8度を絶対協和音程と呼ぶことがある
- セット弦
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主に1弦から6弦までの6本の弦が1パッケージになって販売されていること。またセット弦が10セットや1ダース入って箱売りされているものもある。
- セットネック
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胴部とネックが接着剤で完全に固定されているというネックのジョイント方式
- セドロ
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センダン科 /主に南アメリカで産出。西洋杉と称されることもあるが、素性としてはマホガニーやサペリに近いもので、杉の類ではないようである。クラシカルギターのネック材として使用されることも多く、クラシカルギターのネックには、マホガニーよりもセドロが最適であるというビルダーもいるようである。他に葉巻の箱や家具、楽器としてはアルパに使用されるようである。
- セヒーリャ
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左手で弦を押えるときに指を寝かせて隣の弦まで同時に押えてしまうテクニックのこと。近頃はどれもセーハと呼びますが、だいぶ前は2弦(ないしは3弦)を押えることはセヒーリャ、3〜5弦を押えることを半セーハ、6弦すべてを押えることを全セーハと呼んだ
- セプテット
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SEPTET
7重奏のこと
- セブンスコード
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7TH CHORD
三和音に短7度の音を加えた四和音のこと。七の和音ともいう。元々の話をすると短7度を加えられた和音をすべてセブンスコードといい、
となるはずだが、ディミニッシュセブンスコードのセブンスは短7度ではなく減7度である。一般的には、長三和音にセブンスコードをこのように呼ぶことが多いようである。
- セミアコ
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セミアコースティックギターの略称。
- セミアコースティックギター
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セミアコースティック(エレクトリック)ギターとは、内部が完全に中空なフルアコースティックギターに対して、センタブロックなどが入っていてほどほどに中空なホロウギターの種類。特徴としてはフルアコよりはハウリングに強く、サスティーンも長い。ダブルカッタウェイのモデルが大半で高音域も引きやすい。ジャズがロックの要素を取り入れていくのにまさにうってつけのギターだったと考えられる。
- セミソリ
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セミソリッド構造、もしくはセミソリッドギターの略称。
セミソリッド構造=ボディがチェンバー構造になっていること。セミソリッドギター=チェンバーボディのギターのこと。セミアコとは異なる。
- セミソリッド
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セミソリッド構造=ボディがチェンバー構造になっていること
セミソリッドギター参照
- セミソリッドギター
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チェンバーボディーを持ったギターのこと。
音響特性のためにチェンバーボディー=内部が中空になっているソリッドギターを、一般的なソリッドギターと区別するためにこう呼ぶことがある。
ホロウギターとの違いは、セミソリッドボディの場合、内部に中空はあるがホロウボディ構造が形成されておらず、舟型に切り抜かれた板同士、あるいは舟型に切り抜かれた板と平板を合わせた形状になっていることが多い。
シンラインも同じ意味として使用されるようである。
- セミトーン
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半音(音程)のこと。1オクターブを12等分したものを半音という
- セミホロウ
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薄めのホロウボディ=セミアコのこと、もしくはセミソリッドギターのこと。
明確に区別する必要がない場合によく使われるようである。
- セミホロウ化
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セミホロウ改造のこと。
- セミホロウ改造
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ソリッドボディをチェンバー構造に改造=再加工すること。チェンバー改造やホロウ改造も同じ意味。
- セミホロウギター
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薄めのホロウボディのギターのこと。セミホロウ参照
- セミホロウボディ
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薄めのホロウボディのこと。セミホロウ参照
- セラック
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タイ、インドなどの亜熱帯地方が主産地のラックカイガラ虫の樹脂状の分泌液を原料として精製加工した樹脂(セラック樹脂)のこと。またはセラックニスのこと。シェラックということもある。
- セラック仕上げ
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胴部がセラックニスで塗装されていること
- セラック樹脂
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タイ、インドなどの亜熱帯地方が主産地のラックカイガラ虫の樹脂状の分泌液を原料として精製加工した樹脂のこと
- セラック塗装
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ギターの胴部塗装のひとつ=胴部をセラックニスで塗装すること
- セラックニス
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セラック樹脂をアルコール系溶剤に溶かしたもの
- セルロイド
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seruroido
ニトロセルロースに樟脳(しょうのう)を混ぜて作られたプラスチックの一つのこと。ギターではピックやピックガードとして使用されるが、やはりセルロイド製の下敷きが懐かしい。かなり昔のことだがセルロイドの下敷きを切ってオリジナルピックを自分で作ったりしたものだが、実際に作ったものは厚みが足りなくて結局使い物にならなかった。
- セルマーギター
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マヌーシュジャズ(ジプシージャズ)で使用されるギターのこと。
代表的なメーカーがセルマーだったため、こう呼ばれることがある。代表メーカーの名前で呼ばれるという点ではドブロギターなどと同じ。
Dホールのような特徴的なデザインのサウンドホールを持つギターであり、構造的にも普通のアコースティックギターとは異なっている。マカフェリギター
- セルマーマカフェリギター
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マヌーシュジャズ(ジプシージャズ)で使用されるギターのこと。
代表的なビルダーがセルマー社のマカフェリ氏だったため、こう呼ばれることがある。
マカフェリギター/セルマーギター参照
- ゼロフレット
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ナットのすぐ隣に配置されたフレットのこと。本当にすぐ隣で0フレットとナットの間に指が入って押さえられるわけではない。
目的は色々とあるようです。1フレットを押さえるときの負担が減るとか、弦高を下げやすいとか、ナイロン弦だと音程が安定しやすいとか。
有効性はあると思うのですが、今ではあまり使われないことが多いようですが、偶に見かけることはあります。
- 全音
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WHOLE TONE
半音二つ分の音程のこと。長2度。1オクターブを12等分したものを半音といい、半音2つ分を全音という。
ホールトーン
- 全音音階
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WHOLE TONE SCALE
基準音から順に、全音ずつ上昇して7音目がちょうど1オクターブ上の基準音になる音階=ホールトーンスケールのこと
- 全音階
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DIATONIC SCALE
基準音から順に、全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音の間隔で上昇して8音目がちょうど1オクターブ上の基準音になる音階のこと。仮に基準音である第1音から順番にイタリア式にド,レ,ミ,ファ,ソ,ラ,シ,ドと呼ぶことにすると各音間の関係は以下の通りとなる。
全音階の第1音であるドの音を中心音とする調性を長調といい、第6音であるラの音を中心音とする調性を短調という。
- 全セーハ
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セーハのうち、1弦から6弦までのすべてを指を寝かせて押さえることを全セーハと呼ぶことがある。同義語として大セーハがある。
- センターシーム
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表板や裏板はブックマッチされている場合が多いが、その際、2枚の板のセンターの継ぎ目のことをセンターシームという。裏板の継ぎ目は、バックセンターシーム、バックセンターと呼ぶこともある。
- センタブロック
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セミアコの胴内部を貫いている木材のこと。センタブロックの有無がセミアコとフルアコの境界である。
- 旋法
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同一の音階を使用した場合においても、中心音の選び方により異なった旋律になる。この音階から中心音を選ぶ方法を旋法 / モードという。
- 旋律
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音の高低変化がリズムと連結され、一つの音楽的なまとまりとして形成される音の並び / 流れのこと。
メロディのこと
- 旋律的短音階
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短音階の一つ。自然的短音階が導音をもたないため、主音への解決や主音そのものの色彩が弱くなってしまう。そのため、第7音を半音あげて導音にした音階が使用されることがある。それが和声的短音階であるが。その場合、第6音と半音あげられた第7音の間に全音+半音という間隔が存在することになって、音階としてなめらかでない、使いにくい...などの理由により、第6音も半音あげたものを旋律的短音階という。
(key=C)
C D E♭ F G A♭ B C
メロディックマイナースケール
但し、下降する旋律において、導音から主音への解決はとくに意識されないため、下降の旋律では自然的短音階が使用される(和声進行によっては必ずしもそうではない場合ももちろんある)。
- 旋律的長音階
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長音階の第6音、第7音が♭したスケールを旋律的長音階という。これも旋律的短音階のように増2度の音程を含んだ和声的長音階の不自然さを補うために使用されたようである。
(key=C)
C D E F G A♭ B♭ C
メロディックメジャースケール
但し、上行する旋律においては一般に第6音、第7音とも♭が解除され、自然的長音階と同じになる(和声進行によっては必ずしもそうではない場合ももちろんある)。